H･I･M･E ーactressー

第８章 ｓｃｅｎｅ２：ハートのバスタブ

３

　ツプツプと出挿りを繰り返す指はそのままに、ハート型のシャワーヘッドを握って、ＫＡＺＵが僕のお尻にシャワーを浴びせかける。


　中を綺麗にしてくれてるんだってことは分かってるんだよ？
　でもさ、ＫＡＺＵの指が僕の中で動く度に、擦り合わせた筈の膝はどんどん開いちゃうし、僕の可愛い子・・・・だって元気になって来ちゃうしさ……

　ああ、なんて恥ずかしいの♡


　僕は両手で熱くなった顔を覆った。なのにＫＡＺＵったらさ……

　「くくく、お掃除してるだけなのに感じちゃうなんて、ＨＩＭＥちゃんて本当にエッチな身体してるのね？」

　クスクス笑うんだもん。


　……ってゆーか、今気が付いたんだけど、そもそも中出ししてないよね？
　だってほら、僕ちゃんとお顔で受け止めたもん。
　だから中のお掃除は必要ない……よね？

　あ、もしかしてＫＡＺＵってば、僕の反応見て楽しんでる？
　絶対そうだよ！

　はあ……、美人さんて意地悪な人多いって聞くけど（完全な偏見）、本当にそうなのかも。

　でも、気持ち良いから許しちゃう♡


　僕は顔を覆っていた手を外すと、膝立ちになったＫＡＺＵの肩に両手を着き、ＫＡＺＵの指が僕のアソコ・・・に当たるように、腰を揺らした。

　「あら……、ＨＩＭＥちゃんたらまだ足りないのね？　でも駄目よ？」


　え、どうして……？


　「だって……」

　ＫＡＺＵが僕の中から指を引き抜き、ゆっくりと立ち上がる。
　身長差も殆どない僕達は、当然目線の高さも同じなわけで、僕が首を傾げると、ＫＡＺＵもクスクスと肩を揺らしながら、同じ様に首を傾げた。

　「ＫＡＺＵ……おねぇ……ちゃん？」
　「これ以上ＨＩＭＥちゃんの可愛い姿見せられたら、私の中の男が本気で目を覚ましちゃうわ？」

言葉の先を促すように名前を呼ぶと、ＫＡＺＵは僕の耳元に唇を寄せて、ちょっぴり熱い息を混ぜながら、「それでも良いかしら？」……なんて囁き、僕の耳たぶをカリッと噛んだ。