独占欲

誠奈

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 僕は張型をお尻に挿れたまま自室に戻った。

 まだ僕の中心は疼いていたけれど、自分ではどうすることも出来ず、僕は寝台に横たわって熱が去るのを、ただジッと待った。

「智樹様、お夕食のお時間でございます」

 松下が僕の部屋の扉を叩いたのは、それから程なくしてからだった。

「もうそんな時間なの?」

 窓の外に目を向けると、いつの間にか空が茜色に染まっていた。

「旦那様もお戻りですよ?」

 気付かなかった。
 いつもなら父様の帰りを、玄関でお迎えするのに……

「智樹様のお姿が見えないので、旦那様も心配していらっしゃいましたよ?」
「そ、そう……。僕、うたた寝をしていたみたいで……」


 そんなの嘘……
 僕は疼きが抑えられなくて、悶々とする身体を持て余していたのに……


「智様、タイが……」

 不意に伸びて来た松下の手が、俯いた僕の首筋に触れた。
 その瞬間、僕の身体に、一旦は忘れた筈の甘い痺れが再び沸き起こった。


 あっ、また……


「いけません」


 分かってる……
 分かってるけど、抑えきれないんだ……


 僕の手は知らず知らずのうちに、布越しに松下の中心を握り込んでいた。

「智樹様、今夜の夕食には翔真様もご同席されるそうです」

 平然と、顔色一つ変えることなく松本下が言う。

「兄様……も? どうして?」


 いつもは兄様はお部屋で食事をされるのに?


「お客様がおいでなのです。なんでも、旦那様の古くからのご友人だそうです」

 言いながら中心を握り込んだ僕の手を、松下がやんわりと解いた。
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