独占欲

誠奈

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 兄様の指が僕の中を出たり挿ったりを繰り返す。
 その度に中に埋められた張型が、向きを変えながら動き回る。

 後ろも前も胸も……、全身が焼けるように熱い。

 僕は何も考えることが出来なくて、ただ湧き上がる快感に身を委ね、自分から腰を揺らした。

「ん……、ふぁ……っ……、はっ……ぁ……っ、あ、あ、あ、あぁぁぁっ……!」

 そして僕はとうとう、兄様のお口の中に汚い物を吐き出してしまった。


 だって、もう我慢出来なかったんだもの……


「ふっ……うっ、ごめ……なさ……、に……様ごめ……なさ……い……」

 ついに泣き出した僕を、僕の中心を解放した兄様が見上げる。

「どうして泣くの? 飲ませて欲しいと言ったのは僕だよ? なのにどうして智樹が泣くの?」


 兄様のお口を汚してしまったから……


 言いたいのに、僕の口から出るのは嗚咽ばかりで、上手く言葉にならない。

「ちゃんと理由が言えないのなら、これは出して上げられないな」


 あぁ、そんな……
 兄様、僕を許して……


 首を振り続ける僕の中から、兄様の指だけがずるりと引き抜かれる。

「松本、智の着替えを手伝って上げなさい」

 僕の手と足を括ったタイが解かれ、漸く自由になった手と足は、それまで拘束されていたせいか、僅かな痺れを感じている。

 ベッドを降りた松下が、力なく投げ出された僕の肩にシャツをかけ、袖を通すと、釦が一つずつ閉められていった。


 このまま、だなんて……
 もしも父様に知れたら僕は……
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