愛玩人形

誠奈

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第4章   迷夢…

12

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 その晩、僕はまた夢を見た。

 夢の中で僕は、智子の透けるように白い胸元に顔を埋め、膨らみ始めたばかりの小さな乳房を、指の痕がのこる程に揉みしだいた。
 その度に智子の口から零れる、悲鳴にも似た嬌声に、僕の身体は総毛立つ程の悦楽に震えた。

 「兄さまっ、ああ……、兄さま……ぁ……っ」

 僕を兄さまなんて呼ばないでおくれ。
 僕は……僕は、兄さまなんかじゃない!


 喘ぐように僕の名を呼ぶ唇を自分のそれで塞ぎ、逃げ惑う赤く熟れた舌先を絡め取っては、きつく吸い上げれば、智子の白い頬が紅を刺したように赤く染まる。


 綺麗だ。
 愛しい智子、君はなんて美しいんだ。

 この香り立つ柔らかな白い肌も、熟す前の硬い小菊のような蕾も……

 全てが美しくて、この腕に抱いたまま、一緒に溶けてしまいたい。

 智子、僕は君を……


 一筋の涙が頬を伝い、僕は瞼を開く。
 その瞬間、僕の胸に込み上げるのは、夢の中とは言え、穢れを知らない純真無垢な智子を犯し、穢したことへの罪悪感で……
 僕は涙で濡れた顔を片手で覆うと、残るもう一方の手を、そっと下穿きの中に入れた。意に反して形を変えた自身を握り、不慣れな手つきで擦り上げると、瞬く間に罪の証が僕の手を濡らした。


ああ、赦しておくれ兄さまを……
妹を愛してしまった僕を、赦しておくれ……
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