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王都でも渦中
086:帰宅日程。
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「アーサー? 少し良いかしらぁ?」
「うん、いいよ」
ベラとの会話が一区切りついたところでお母上様が来て、ベラが扉を開けた。
そう言えばベラがお母上様にアニメを送ったって言っていたなぁ。それで来たのは明白だな。
「これ、ベラから送られてきたんだけど~、こういうことをやるのなら教えてくれないかしらぁ」
お母上様が手に持つスマホの画面には、俺がさっき作ったジャックとモーガンの旅立ちのアニメシーンが映し出されていた。
「今日ちょっとやろうって思ってやったんだ」
「これ~、ジャックとマルグリットをやっているのは~、アーサーと誰ぇ?」
「クレア、クレアさんだよ」
「まあまあ! そんなに仲が良かったのね~。それは良かったわぁ」
お母上様的には、俺とクレアの婚約は望んでいるものだからそれが成功するのなら嬉しいのだろう。
俺も学園に通い始めたらお母上様とゾーイさん、お父上様とエリオットさんとジュストさんみたいな仲のいい人たちができるのだろうか。
なお前世では友達は少なかった模様。
だから全能を持っていないと大変だったなぁ……でもこういう立場じゃなければ全能なんていらないんだけどね。
「でも~、出かけたっていう風には聞いていないけれど~……」
あっ、ヤバい。お母上様が相手ならかなり分が悪い気がする。お父上様ならへでもないけど。
「ま、まあ、すぐに帰ってきたから」
「それにしては~……外に行ったような感じはないけど~?」
お母上様が入ってくる前に『リアルタイムマップ』は収納したけど、お母上様の勘の良さに隠しきれるかどうか不安だ。
ベラと言い、お母上様と言い、俺のほぼ全能並みに厄介な能力を持っているな。ほんわかとしている癖に。
「そんなことはないよね、ベラ?」
ここはベラに助けてもらおう。さすがにベラを味方に付ければお母上様も何も言えなくなるだろう。
「ベラ~、どうなの~?」
「……アーサーさまはお出かけになられていました」
「あら~、そうなのね~。勘違いだったみたいね~」
ナイスベラ! ベラの立場的にはお父上様とお母上様に逆らえないみたいだが、こうして俺の味方になってくれると嬉しくなるな!
「それでぇ、他にもあるわよね~?」
「ほ、他?」
「これの他にもぉ、完成されたアニメはあるわよね~?」
「……はい」
「どういうことですかアーサーさま?」
あっ、ベラには二本目のことを何も伝えていないんだった。
ていうか伝える暇はなかったやん! 冷たい目で俺のことを見ないでくれよベラ! 今にも裏切りそうなんだが。
「他のは僕が最初に作った無音のアニメに音声を入れたものだから、目新しくないと思っていいかなぁって……」
「それはアーサーさまがお決めになることではありません」
「うん、早く見せて~」
「はい」
神VC俺、ジャックVC俺の最初に作った無音のアニメを完成させた五分ほどのアニメをお母上様とベラに送った。
一本目から下手にならないようにしたら、かなりうまい感じで演技をしてしまった。
そのアニメをすぐに見たお母上様は、俺の両肩に手を置き、ずいっと顔を近づけてきた。
「これ~、すぐに作り始めなさいね~」
「えっ、い、いや、それは無理だよ!」
「どうして~?」
「前にも言ったと思うけど、アニメは何千枚といった絵からできるものだから簡単にはできないよ! それに僕一人だよ!?」
「人を集めればいいの~?」
「うーん……絵がかけるということが前提だから、イザベルさんにそういう人を探しているんだけど……」
「中々見つからないわけね~」
こればかりはお母上様には何もできない。大人しくイザベルさんが天空商会のついでに見つけてくれることを祈るばかりだ。
「それに声優さんを探さないとどうにもできないよ」
俺一人でできるが、ここは一貫しておかないと娯楽が広がらない。
そもそも、アニメを作るためには文明をある程度発達させておかないといけない。見る分には上映会をすればいいのだから、見る側の文明レベルは特に問題ない。
あと情報操作とかがしたいのなら、テレビを売り出してアニメを放送しつつ、違う時間帯ではニュース番組やら情勢についてこちらに有利な情報を流せば完璧だ。
この世界で情報を制することができるな。もうやっていることが支配者だけど。
「声優さん、アーサーやクレアちゃんがやっている声を代わりに出している人たちのことね~」
「うん、そうだよ」
「これ~、アーサーとクレアちゃん上手よね~。ベラもそう思うでしょ~?」
「はい。違和感は一切感じません」
こちらでは声優という概念がないが、声を聞いてちゃんと演じれているから違和感がないと言われるのだろう。
でも役にハマっているわけではないから、今のクレアも成長したクレアにもいい役はきっとある。というかクレアはもう逃がさないから俺と一緒に声優の先駆けをしてもらおう。
「二人は何か練習をしたのかしら~?」
「僕もクレアさんも何もしていないよ。僕はクレアさんがこんなにも上手なことに驚いた!」
「アーサーさまも上手だと思いますよ」
「そうよね~! アーサーは騎士よりもこういう道に生きるために生まれてきた子よ~! もう剣の鍛練はいらないんじゃないかしら~!」
お母上様の言葉にベラは強く頷いている。
こう言ってくれるのは嬉しいのだが、それなら公爵家次期当主から外してほしいのですが。
それなら存分に娯楽に時間を費やせる。公爵家当主でそれをやるとか普通は無理だぞ。ほぼ全能の俺ならできるけど。やらないけどね。
「何を騒いでいるのかな?」
そんな中に、お父上様が部屋に入ってきた。
「アーサーがクレアちゃんとこれを作ったのよ~」
「これは……」
お父上様がお母上様のスマホから俺とクレアが声優をしたアニメを視聴した。
「……アーサー、こういうことをやるのなら僕に伝えてくれと言ったはずだよ」
「いや、これは今日クレアさんと時間があったから作っただけだよ」
「……もう責めはしないよ。だけどクレアちゃんにこんな特技があるとは思わなかったね」
「それは僕も驚きだよ」
「アーサーにも言えることだけど」
お母上様にバレた今、お父上様にバレたとしても何ら痛くはない。
お父上様がお母上様を落ち着かせ、自室へと戻って行った。
「ふぅ……」
「アーサーさま」
「なに?」
「今回のアニメがあれば、真っ先に私にお見せください」
「あー、うん。ごめんね? 忘れてたとかじゃなくて、言う前にお母さんが来ちゃったから」
「それは事実だと思いますので今回は我慢します。真っ先に私にお見せくだされば、私が融通を利かせることは可能です」
「それは本当にお願い」
ベラを味方にできるということは、ランスロット家の信頼を味方に付けるというのも同義。
これからはちゃんと気を付けておこう。何なら少しだけベラに他のアニメの部分を作ってあげるのもアリだ。いややめておこう。またねだられる可能性がなきにしもあらず。
その後夕食を食べ終えた俺の部屋にお父上様が入ってきた。
「アーサー、今いいかな?」
「うん、なに?」
「ランスロット領に帰る日が決まったよ」
「いつ?」
「明後日だ」
「明後日……急だね」
「うん。予定が一つなくなったからそれで早めに帰れることになった」
明後日か。それなら明日にでもグリーテンの用事を済ませておかないといけないな。
「明日は自由に行動してもいい?」
「それは構わない。でも、明後日は買い物をしてから帰るから予定は入れれないよ」
「うん、分かった」
まあでもようやくランスロット領に帰れると分かったら安心してしまう。
王都というモノは社交界と公爵家の婚約者がいなければかなり楽しめる場所だが、早めに帰りたいと思ってしまう場所だな。
「早く帰らないとシルヴィーとルーシーが怒るだろうからね」
「あ~……」
毎日メッセージや電話を入れているが、二人とも、特にルーシー姉さんが早く帰ってきてとか会いたいとか言っているから、帰ったらどうなるのだろうか。ずっと引っ付いて離れないかもしれない。
「あれ、僕はお父さんの知り合いに会わなくて良かったの?」
「それは大体が社交界で会っているから大丈夫。プライベートで会うほどでもないからね」
「そうなんだ」
会うのが面倒だからそれでいいんだけど。
それにしてもさっきの口ぶりからして、何かあったのだろうか。何かあって、予定がなくなったとかか?
特にこちらに情報は出回って来ていないからな……七天教会が襲撃されたとかそういう話も出ていないから分からない。
「アーサーはまだ時間が欲しかったかな?」
「ううん、一日あれば大丈夫だよ」
「そうか、それならいいんだ。……今の王都にあまり長居したくないからね」
「どういうこと?」
「いや、少し悪い噂を耳にしている」
えっ、なにそれ。もしかして七天教会が関係してる?
「七天教会とか?」
「あー……それもある。少しだけ『叛逆の英雄』でゴチャゴチャしているみたいだね。探索者ギルドや天空商会の人たちは実力者ぞろいだから気にすることはないだろうけど、こちらに火の粉が降りかかってきそうで周りから早めに王都から出るように言われているよ」
えっ、もしかして真夜中の襲撃で七天教会がやけになってるのか?
それならやらかしてしまったな……。天空商会の人たちや探索者ギルドの人たちのために、魔道具をいくつか用意しておくか。
彼らが無事でいられるのなら労力は惜しまない。さすがに俺がその引き金を引いてしまったのなら、そこまでしないといけないからな。
というか、本当にうざいから七天教会を物理的に潰すのもアリだな。最終手段だけど手段にないわけではない。
「アーサーが心配することではないよ。ランスロット家以外にも、色々な家が協力してくれているから七天教会も動けないだろうね」
「うん、それなら良かった」
そう言われても念のためにやっておくか。
「うん、いいよ」
ベラとの会話が一区切りついたところでお母上様が来て、ベラが扉を開けた。
そう言えばベラがお母上様にアニメを送ったって言っていたなぁ。それで来たのは明白だな。
「これ、ベラから送られてきたんだけど~、こういうことをやるのなら教えてくれないかしらぁ」
お母上様が手に持つスマホの画面には、俺がさっき作ったジャックとモーガンの旅立ちのアニメシーンが映し出されていた。
「今日ちょっとやろうって思ってやったんだ」
「これ~、ジャックとマルグリットをやっているのは~、アーサーと誰ぇ?」
「クレア、クレアさんだよ」
「まあまあ! そんなに仲が良かったのね~。それは良かったわぁ」
お母上様的には、俺とクレアの婚約は望んでいるものだからそれが成功するのなら嬉しいのだろう。
俺も学園に通い始めたらお母上様とゾーイさん、お父上様とエリオットさんとジュストさんみたいな仲のいい人たちができるのだろうか。
なお前世では友達は少なかった模様。
だから全能を持っていないと大変だったなぁ……でもこういう立場じゃなければ全能なんていらないんだけどね。
「でも~、出かけたっていう風には聞いていないけれど~……」
あっ、ヤバい。お母上様が相手ならかなり分が悪い気がする。お父上様ならへでもないけど。
「ま、まあ、すぐに帰ってきたから」
「それにしては~……外に行ったような感じはないけど~?」
お母上様が入ってくる前に『リアルタイムマップ』は収納したけど、お母上様の勘の良さに隠しきれるかどうか不安だ。
ベラと言い、お母上様と言い、俺のほぼ全能並みに厄介な能力を持っているな。ほんわかとしている癖に。
「そんなことはないよね、ベラ?」
ここはベラに助けてもらおう。さすがにベラを味方に付ければお母上様も何も言えなくなるだろう。
「ベラ~、どうなの~?」
「……アーサーさまはお出かけになられていました」
「あら~、そうなのね~。勘違いだったみたいね~」
ナイスベラ! ベラの立場的にはお父上様とお母上様に逆らえないみたいだが、こうして俺の味方になってくれると嬉しくなるな!
「それでぇ、他にもあるわよね~?」
「ほ、他?」
「これの他にもぉ、完成されたアニメはあるわよね~?」
「……はい」
「どういうことですかアーサーさま?」
あっ、ベラには二本目のことを何も伝えていないんだった。
ていうか伝える暇はなかったやん! 冷たい目で俺のことを見ないでくれよベラ! 今にも裏切りそうなんだが。
「他のは僕が最初に作った無音のアニメに音声を入れたものだから、目新しくないと思っていいかなぁって……」
「それはアーサーさまがお決めになることではありません」
「うん、早く見せて~」
「はい」
神VC俺、ジャックVC俺の最初に作った無音のアニメを完成させた五分ほどのアニメをお母上様とベラに送った。
一本目から下手にならないようにしたら、かなりうまい感じで演技をしてしまった。
そのアニメをすぐに見たお母上様は、俺の両肩に手を置き、ずいっと顔を近づけてきた。
「これ~、すぐに作り始めなさいね~」
「えっ、い、いや、それは無理だよ!」
「どうして~?」
「前にも言ったと思うけど、アニメは何千枚といった絵からできるものだから簡単にはできないよ! それに僕一人だよ!?」
「人を集めればいいの~?」
「うーん……絵がかけるということが前提だから、イザベルさんにそういう人を探しているんだけど……」
「中々見つからないわけね~」
こればかりはお母上様には何もできない。大人しくイザベルさんが天空商会のついでに見つけてくれることを祈るばかりだ。
「それに声優さんを探さないとどうにもできないよ」
俺一人でできるが、ここは一貫しておかないと娯楽が広がらない。
そもそも、アニメを作るためには文明をある程度発達させておかないといけない。見る分には上映会をすればいいのだから、見る側の文明レベルは特に問題ない。
あと情報操作とかがしたいのなら、テレビを売り出してアニメを放送しつつ、違う時間帯ではニュース番組やら情勢についてこちらに有利な情報を流せば完璧だ。
この世界で情報を制することができるな。もうやっていることが支配者だけど。
「声優さん、アーサーやクレアちゃんがやっている声を代わりに出している人たちのことね~」
「うん、そうだよ」
「これ~、アーサーとクレアちゃん上手よね~。ベラもそう思うでしょ~?」
「はい。違和感は一切感じません」
こちらでは声優という概念がないが、声を聞いてちゃんと演じれているから違和感がないと言われるのだろう。
でも役にハマっているわけではないから、今のクレアも成長したクレアにもいい役はきっとある。というかクレアはもう逃がさないから俺と一緒に声優の先駆けをしてもらおう。
「二人は何か練習をしたのかしら~?」
「僕もクレアさんも何もしていないよ。僕はクレアさんがこんなにも上手なことに驚いた!」
「アーサーさまも上手だと思いますよ」
「そうよね~! アーサーは騎士よりもこういう道に生きるために生まれてきた子よ~! もう剣の鍛練はいらないんじゃないかしら~!」
お母上様の言葉にベラは強く頷いている。
こう言ってくれるのは嬉しいのだが、それなら公爵家次期当主から外してほしいのですが。
それなら存分に娯楽に時間を費やせる。公爵家当主でそれをやるとか普通は無理だぞ。ほぼ全能の俺ならできるけど。やらないけどね。
「何を騒いでいるのかな?」
そんな中に、お父上様が部屋に入ってきた。
「アーサーがクレアちゃんとこれを作ったのよ~」
「これは……」
お父上様がお母上様のスマホから俺とクレアが声優をしたアニメを視聴した。
「……アーサー、こういうことをやるのなら僕に伝えてくれと言ったはずだよ」
「いや、これは今日クレアさんと時間があったから作っただけだよ」
「……もう責めはしないよ。だけどクレアちゃんにこんな特技があるとは思わなかったね」
「それは僕も驚きだよ」
「アーサーにも言えることだけど」
お母上様にバレた今、お父上様にバレたとしても何ら痛くはない。
お父上様がお母上様を落ち着かせ、自室へと戻って行った。
「ふぅ……」
「アーサーさま」
「なに?」
「今回のアニメがあれば、真っ先に私にお見せください」
「あー、うん。ごめんね? 忘れてたとかじゃなくて、言う前にお母さんが来ちゃったから」
「それは事実だと思いますので今回は我慢します。真っ先に私にお見せくだされば、私が融通を利かせることは可能です」
「それは本当にお願い」
ベラを味方にできるということは、ランスロット家の信頼を味方に付けるというのも同義。
これからはちゃんと気を付けておこう。何なら少しだけベラに他のアニメの部分を作ってあげるのもアリだ。いややめておこう。またねだられる可能性がなきにしもあらず。
その後夕食を食べ終えた俺の部屋にお父上様が入ってきた。
「アーサー、今いいかな?」
「うん、なに?」
「ランスロット領に帰る日が決まったよ」
「いつ?」
「明後日だ」
「明後日……急だね」
「うん。予定が一つなくなったからそれで早めに帰れることになった」
明後日か。それなら明日にでもグリーテンの用事を済ませておかないといけないな。
「明日は自由に行動してもいい?」
「それは構わない。でも、明後日は買い物をしてから帰るから予定は入れれないよ」
「うん、分かった」
まあでもようやくランスロット領に帰れると分かったら安心してしまう。
王都というモノは社交界と公爵家の婚約者がいなければかなり楽しめる場所だが、早めに帰りたいと思ってしまう場所だな。
「早く帰らないとシルヴィーとルーシーが怒るだろうからね」
「あ~……」
毎日メッセージや電話を入れているが、二人とも、特にルーシー姉さんが早く帰ってきてとか会いたいとか言っているから、帰ったらどうなるのだろうか。ずっと引っ付いて離れないかもしれない。
「あれ、僕はお父さんの知り合いに会わなくて良かったの?」
「それは大体が社交界で会っているから大丈夫。プライベートで会うほどでもないからね」
「そうなんだ」
会うのが面倒だからそれでいいんだけど。
それにしてもさっきの口ぶりからして、何かあったのだろうか。何かあって、予定がなくなったとかか?
特にこちらに情報は出回って来ていないからな……七天教会が襲撃されたとかそういう話も出ていないから分からない。
「アーサーはまだ時間が欲しかったかな?」
「ううん、一日あれば大丈夫だよ」
「そうか、それならいいんだ。……今の王都にあまり長居したくないからね」
「どういうこと?」
「いや、少し悪い噂を耳にしている」
えっ、なにそれ。もしかして七天教会が関係してる?
「七天教会とか?」
「あー……それもある。少しだけ『叛逆の英雄』でゴチャゴチャしているみたいだね。探索者ギルドや天空商会の人たちは実力者ぞろいだから気にすることはないだろうけど、こちらに火の粉が降りかかってきそうで周りから早めに王都から出るように言われているよ」
えっ、もしかして真夜中の襲撃で七天教会がやけになってるのか?
それならやらかしてしまったな……。天空商会の人たちや探索者ギルドの人たちのために、魔道具をいくつか用意しておくか。
彼らが無事でいられるのなら労力は惜しまない。さすがに俺がその引き金を引いてしまったのなら、そこまでしないといけないからな。
というか、本当にうざいから七天教会を物理的に潰すのもアリだな。最終手段だけど手段にないわけではない。
「アーサーが心配することではないよ。ランスロット家以外にも、色々な家が協力してくれているから七天教会も動けないだろうね」
「うん、それなら良かった」
そう言われても念のためにやっておくか。
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