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王都でも渦中
084:視聴。
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五分程度のアテレコが終わり、俺とクレアは一息ついた。
「何だか恥ずかしくなってきたよ……」
「上手にできてたから何も恥ずかしがることはないよ」
「上手って言うけど、本当に……?」
「ホントホント。ちょっと待ってて」
「紅茶……あっ、アーサーがいるから……」
「それなら僕が出すよ」
指パッチンでテーブルの上に温かい紅茶とちょっとしたお菓子を出した。
「えっ、どうやってやったの?」
「魔法だよ」
「どの魔法? すごく便利だね。メイドさんいらないね」
メイドいらないとか言ってやるな。まあ俺クラスになれば世界に俺一人になった方が文明を発達できるまである。
スマホを操作しているフリをしながら、すぐさま音声が入ったアニメを完成させた。
みんなに見せたアニメは無音のアニメだが、今回のアニメはBGMや声、効果音がすべて入った完成されたものだ。
すぐに完成させたと思われたらあれだと思って、操作するフリをしながらも紅茶を飲んで衝撃を受けているクレアを横目で見る。
「おいしい?」
「……こんなに美味しい紅茶、飲んだことがない」
「それは良かった」
「こんな美味しい紅茶を飲んだら、他の紅茶がどぶみたいに感じそう」
「たぶんそれはないと思うから安心したらいいよ」
とても美味しい紅茶を出すとは、ほぼ全能は健在だな。
再びベラからメッセージが届いた。
『それはアニメですよね。何をされているのですか?』
リアルタイムマップは細かいところまで見れるから、ベラも再生していたアニメを見たのだろう。
アテレコまでは分からないみたいだったが。
「終わったよ。一緒に見ようか」
とりあえずは、作り終えたものを最初はクレアと一緒に見ることにする。
「……何だか緊張する」
「どうして?」
「だって、上手くいっているかどうか気になるから」
「だから上手だったって。僕の言葉を信じればいいよ。それに今からそれを確認するんだから」
ドキドキしているクレアと一緒に俺のスマホで出来上がったアニメを見るために再生した。
俺はすでに知っているから特に気にすることなくアニメを見るが、クレアは無音のアニメの時とは大違いに食いつくようにアニメを見ていた。
それにしてもクレアがまさか声優の才能があるとは思わなかった。だが声優の才能だけじゃなくて、おそらく、いやほぼ間違いなく娯楽の才能すべてを有している。
それは俺が思い描く世界で、一番重要にしている才能だ。
しかも才能があって勉強をバリバリとしてくれる。いいね。絵を描く才能もったのだから、クエストをすべて達成できたクレアさんだ。
後は俺が娯楽の幅を広げて、娯楽に興味を持ち、その娯楽の才能を見つけることができれば、それは伝染していくから、それを考えただけで楽しみだ。
「もう一回、いい?」
「うん、いいよ」
アニメを見終えたクレアは、もう一度アニメ視聴を要求してきたことで再びアニメを再生する。
それもジッと見ているクレア。自身がアテレコしたアニメを食い入るように見るとは、さっきまでの恥ずかしい感情はどこにいったのやら。
『先ほどのアニメと違うのですか?』
あぁ、リアルタイムマップは音声が流れてこないからさっきのアニメと違うのか分からないのか、ベラは。
『音が入っているよ』
『すぐに送ってください』
『今はちょっと無理。アニメをスマホで見ているから』
『そもそもアーサーさまはどのように返信されているのですか? スマホは触れられていませんが』
そうだよな。スマホに触れていないのに返信されているのは不思議だよな。
『俺はスマホが無くてもメッセージが送れるよ』
『それならアニメを送れるのではありませんか?』
すっげぇ食いついてくるね、ベラよ。アニメのことになったらそんなに気になりますか。『叛逆の英雄』が好きだからというのもあるのだろうけど。
『ごめんなさい。今送ります』
『ありがとうございます』
素直に謝ってベラにもアニメを送る。
でもこれは俺とクレアがアテレコしたものだけど良かったのか? まあいいか。
「……ふぅ」
二度見終えたクレアは紅茶を一口飲んだ。
「とても良かった。しかも、これは一端なんだよね?」
「そうだよ。これから世界では娯楽がどんどん増えて、文明ももっともっと発達していくんだよ!」
「そんな世界、今までだったら想像つかなかったけど、今ならアーサーと同じ景色を見てみたい」
この時間は本当に有意義だった。こういうことを前世でしたことはなかったから、まさか異世界でこんなことをするとは思ってもみなかった。
きっと異世界転生してバチごりなファンタジー世界でこんなことをできるのは俺だけだろうな。
「何だか恥ずかしくなってきたよ……」
「上手にできてたから何も恥ずかしがることはないよ」
「上手って言うけど、本当に……?」
「ホントホント。ちょっと待ってて」
「紅茶……あっ、アーサーがいるから……」
「それなら僕が出すよ」
指パッチンでテーブルの上に温かい紅茶とちょっとしたお菓子を出した。
「えっ、どうやってやったの?」
「魔法だよ」
「どの魔法? すごく便利だね。メイドさんいらないね」
メイドいらないとか言ってやるな。まあ俺クラスになれば世界に俺一人になった方が文明を発達できるまである。
スマホを操作しているフリをしながら、すぐさま音声が入ったアニメを完成させた。
みんなに見せたアニメは無音のアニメだが、今回のアニメはBGMや声、効果音がすべて入った完成されたものだ。
すぐに完成させたと思われたらあれだと思って、操作するフリをしながらも紅茶を飲んで衝撃を受けているクレアを横目で見る。
「おいしい?」
「……こんなに美味しい紅茶、飲んだことがない」
「それは良かった」
「こんな美味しい紅茶を飲んだら、他の紅茶がどぶみたいに感じそう」
「たぶんそれはないと思うから安心したらいいよ」
とても美味しい紅茶を出すとは、ほぼ全能は健在だな。
再びベラからメッセージが届いた。
『それはアニメですよね。何をされているのですか?』
リアルタイムマップは細かいところまで見れるから、ベラも再生していたアニメを見たのだろう。
アテレコまでは分からないみたいだったが。
「終わったよ。一緒に見ようか」
とりあえずは、作り終えたものを最初はクレアと一緒に見ることにする。
「……何だか緊張する」
「どうして?」
「だって、上手くいっているかどうか気になるから」
「だから上手だったって。僕の言葉を信じればいいよ。それに今からそれを確認するんだから」
ドキドキしているクレアと一緒に俺のスマホで出来上がったアニメを見るために再生した。
俺はすでに知っているから特に気にすることなくアニメを見るが、クレアは無音のアニメの時とは大違いに食いつくようにアニメを見ていた。
それにしてもクレアがまさか声優の才能があるとは思わなかった。だが声優の才能だけじゃなくて、おそらく、いやほぼ間違いなく娯楽の才能すべてを有している。
それは俺が思い描く世界で、一番重要にしている才能だ。
しかも才能があって勉強をバリバリとしてくれる。いいね。絵を描く才能もったのだから、クエストをすべて達成できたクレアさんだ。
後は俺が娯楽の幅を広げて、娯楽に興味を持ち、その娯楽の才能を見つけることができれば、それは伝染していくから、それを考えただけで楽しみだ。
「もう一回、いい?」
「うん、いいよ」
アニメを見終えたクレアは、もう一度アニメ視聴を要求してきたことで再びアニメを再生する。
それもジッと見ているクレア。自身がアテレコしたアニメを食い入るように見るとは、さっきまでの恥ずかしい感情はどこにいったのやら。
『先ほどのアニメと違うのですか?』
あぁ、リアルタイムマップは音声が流れてこないからさっきのアニメと違うのか分からないのか、ベラは。
『音が入っているよ』
『すぐに送ってください』
『今はちょっと無理。アニメをスマホで見ているから』
『そもそもアーサーさまはどのように返信されているのですか? スマホは触れられていませんが』
そうだよな。スマホに触れていないのに返信されているのは不思議だよな。
『俺はスマホが無くてもメッセージが送れるよ』
『それならアニメを送れるのではありませんか?』
すっげぇ食いついてくるね、ベラよ。アニメのことになったらそんなに気になりますか。『叛逆の英雄』が好きだからというのもあるのだろうけど。
『ごめんなさい。今送ります』
『ありがとうございます』
素直に謝ってベラにもアニメを送る。
でもこれは俺とクレアがアテレコしたものだけど良かったのか? まあいいか。
「……ふぅ」
二度見終えたクレアは紅茶を一口飲んだ。
「とても良かった。しかも、これは一端なんだよね?」
「そうだよ。これから世界では娯楽がどんどん増えて、文明ももっともっと発達していくんだよ!」
「そんな世界、今までだったら想像つかなかったけど、今ならアーサーと同じ景色を見てみたい」
この時間は本当に有意義だった。こういうことを前世でしたことはなかったから、まさか異世界でこんなことをするとは思ってもみなかった。
きっと異世界転生してバチごりなファンタジー世界でこんなことをできるのは俺だけだろうな。
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