52 / 109
王都でも渦中
052:マンガの反響。
しおりを挟む
魔道具専門店を出て、特に宛もなく歩いている俺たち三人。そもそも最初から王都を見て回ることが目的だったから宛がないのは当たり前か。
「どうする? もう大通りは大抵見て回ったと思うけど」
「そうだな……」
フェイに問いかけられてもうそろそろで帰るかと思ったが、まだ需要な見ていないところがあることに気がついた。
「あぁ、そうだ。『叛逆の英雄』のマンガが売られている場所に行ってみたいな。どんな感じなのか知りたい」
「それなら天空商会ね。前に一度王都に戻った時にすごい行列を見たわ」
「メルシエさんから聞いただけだからどんなものか気になる」
「それじゃあ天空商会に行きましょう」
さっきからフェイに案内されてばかりで、ヘラは俺のことを見張っている感じがしてならないのだが。いや実際にそうだが。
ただ、フェイは俺の腕に抱きついていて、ヘラは俺の隣にいるが少し壁を感じてしまう。だから俺はヘラの腰を引き寄せて俺との距離をゼロにする。
「ひゃっ……! なに、するのよ……!」
「恋人関係なんだろ? それならこれくらいしておかないとな」
「もう……それなら前もって言いなさいよ……」
文句を言ってくるが受け入れてくれて、どことなく嬉しそうにしているヘラに満足する。
「私は抱きついているだけで、ヘラは腰に手を回されているの? へぇ……」
だが反対側の女性はそれが気にくわなかったようで俺にジと目を向けてくる。
「いや、フェイにもしようと思っていたところだ」
「本当かしら……?」
機嫌が悪くなりそうになっているフェイの腰に解放された手を回して抱き寄せる。うむ、二人ともいい腰だな。
「私たちよりも年上なフェイは、乙女なのね?」
「あら、それの何が悪いのかしら?」
「悪くないわ。でもそれが続いたら少し痛くなるんじゃないかと思っただけよ」
「あらあら、男に構ってほしい雰囲気を出している女よりはいいんじゃないのかしら? そんなことじゃ男は疲れて捨てちゃうんじゃないの?」
「痛い女よりはいいと思うわよ?」
これ、何度目だよ。二人は俺を挟んで意味が分からない言い合いを始めてしまう。
「どっちもいいんだよ。乙女だろうと消極的だろうと、俺の恋人なんだから関係ない」
ただ今の俺は十八歳だから五歳の時とは違い二人の言い合いを止めることにした。
二人の腰をよりいっそう俺に引き寄せると、二人は案外言い合いをやめて黙ってくれた。これでどっちがいいのとか言われたらもう止められなかった。
「……どうしてこんなに女性の扱いになれているのかしら……?」
「分からないわよ。ヘラの方が詳しいんじゃないの?」
「そういう授業をしているつもりはないのだけれど……」
ヘラとフェイの対応について疑問に思っている二人をよそに、フェイによって天空商会に案内されると、新しい感じのお店で看板に『天空商会書籍専門店第一支部』と書かれている場所にたどり着いた。
お店の前には多くの人だかりがあり、お店の中が見えないほどだった。
だが、確かメルシエさんに新刊や追加出版したのは半月ほど前だから、こんなにお店の前に人がいるものなのか? まるで販売初日のような人だかりなのだが。
「こんなに多いものなのか……」
「こんなものじゃないわよ。たぶん今は売り切れになっているんじゃないのかしら? ほら、先頭の人が残念そうな顔をして帰っていくわ」
「本当だ。それならフェイが見た時はどれくらいだったんだ?」
「それはここはおろか、遠くまで人が埋まっているほどよ。しかも第五支店まであるから、そこら辺は新刊が売られ出したら人がゴミのようになるわ」
人がゴミのようにって言い方。それ世界共通なのか? でもあんなに複製しているのに未だに売り切れているのか。
「まだそんなにこの国で買う人がいるのか? 俺はてっきり他のところに売り出すために追加で作っているのかと思っていたが」
「この国に何人いると思っているの? それに噂で他国からこの国に買いに来る人もいるんだから、それはいつでも品切状態になっているわ」
「……もう余るくらいに売り出した方がいいんじゃないのか?」
「そこは遠慮しているんじゃないのかしら? 別に私とヒルはいくら複製しても疲れないのに」
まあこの世界の人たちに一人一冊渡したとしても、俺だったら余裕だ。それでも読めない人がこうしているのだったら次の時にでもどれくらい必要なのか聞いて作ってもいいな。
実際、どれくらい売れてどれくらい儲けが出ているのか分からないが、そこを気にせずにマンガを作れるのは本当にチートだと思っている。
もうこれだけの光景を目の当たりにしたら、ランスロット家は安泰だと思ってしまう。
「どうやら、マンガが人気だけどそれ以外の感情を持っている人もいるようね」
ヘラの言葉で、第一支店の少し離れた場所で第一支店をにらんで何やら話している男二人組がいることに気がついた。
「『叛逆の英雄』は神々と決別する話だから、神々を信仰している教会にとっては忌むべき物語。ブリテン王国で一番大きな教会、七天教会は『叛逆の英雄』が世間に出てきた当時からそれ自体を消そうとしていたけど、今ではマンガによって『叛逆の英雄』の勢いはとどまるところを知らないらしいわ」
なるほど……そういうところで影響を与えているのか。
「まあ、『叛逆の英雄』はかなり神がやり過ぎているから、『叛逆の英雄』が好きな人なら神を好きになる人がいるわけないか。現実でそう思う人がいるかどうかは知らないけど」
「私は嫌いよ?」
「私も嫌いよ」
あぁ、ヘラとフェイはそうかもしれないけどな。そもそもそういう神を信仰する人たちじゃないでしょ、あなたたちは。
でもまぁ、すべて事実だからどうしようもない。神なんてものは人間のことを考えないものだろ。俺を転生させた魔神みたいにね。
今は転生のことをどうこう言うつもりはない。もうこの生活に慣れて、この生活に愛着がわいているから。でも目立ちたくはない。
「つまり、七天教会の狙いが天空商会になっている可能性があるのか」
「そういうこと」
だが、そこら辺をメルシエさんが考えていないわけがない。現に第一支店には護衛たちもいるようだし、魔道具で結界が張られている、俺からしたらショボいけど。
「この問題はヒルが考えることじゃないわ。そもそも前から七天教会と『叛逆の英雄』を研究する人たち集団、『探求者ギルド』は度々激突していたのよ。まあマンガが出てきたことでそのギルドの人間はかなり同志を集めて、『叛逆の英雄』のマンガに盛り上がっているようで情勢は変化しているけど。それに天空商会やランスロット家、作者をそれこそ神のように崇めて七天教会が手出しできないようにしているみたいよ」
フェイがそう話してくれていると、天空商会のお店をにらんでいた男二人組に屈強な男たちが近づいてきたことで逃げるように去っていった。
「それ、普通に本末転倒じゃないのか? 神を信仰していないのに神のように崇めるって」
「神じゃない分いいんじゃないの? だって神は姿を見せないし救ってくれると教会が謳っているけど、作者たちは確かに存在しているし、素晴らしい作品を出してくれているから、何をするか分からない神よりかいいでしょ?」
「まあ……」
いや、そんな感情を持たれても困るだけだろ。娯楽が少ないこの世界がヤバイだけか? それとも教会に何かされたのか? よくわからんが。
「あぁ、それからランスロット家と名乗るのなら気を付けた方がいいわよ」
「……狙われるのか?」
少しだけ小声になったフェイに聞いた。
「そう、マンガの関係者で分かっているのは天空商会とランスロット家。七天教会にも探求者ギルドにも色んな意味で狙われるわよ」
えっ? それ普通にこうして変身してきて良かったってことじゃないか? 王族よりも狙われることになるとは思わなかったぞ。
だがこうしてマンガのことでどこもかしこも盛り上がっているとなると、本格的に作者を明かさない方が平和な気がする。
どこかのバカがランスロット家や天空商会に襲うことが日常的になれば考えないといけないが、今のところは大丈夫そうだ。
「でも心配する必要はないわ。七聖法の私も守るように動いているから、安心するといいわ」
「別に心配していない。ただ……誰かに迷惑がかかるかもしれないと考えていただけだ」
「それこそ、ヒルが考えることじゃないわ。私たちはマンガを読んで心を豊かにしてもらっているんだからそれ以外は周りの人がすることよ」
「そのために七聖法や特別大公の力を使うのよ」
ヘラとフェイにそう言われると何も言えなくなる。
娯楽を広めるためにこれくらいの困難はないと面白味がないというものだ。
「ていうか、天空商会書籍専門店はマンガ以外のものは売っていないのか?」
「さぁ? どうなのかしら?」
「マンガ以外のものを置いても売れるものなのか分からないわね」
俺の言葉にフェイとヘラは首をかしげる。
書籍専門店と言っているくらいだから、他のものも売っているような気がするが、ヘラの言う通り売れるかどうか分からない。
俺的には他の書籍も見てみたいと思っている。うちの姉は本を読む方だから俺も時間潰しによく一緒に読んでいるから、お土産にでもしたいのだが。
「お姉さんのお土産を決めようとしているのなら、本を求めているのなら他のところに行った方がいいと思うわ」
「よく分かったな」
「……それは、私もあなたの恋人だから」
「かわいいかよ」
かわいいなぁヘラは! もうこれからずっと恋人、いやお嫁さんにしたいくらいだ!
「ヘラ、あなたところどころで持っていくわよね」
「そんなつもりじゃないのだけれど……それならごめんなさい」
またフェイとヘラのやり取りが始まりそうだったから、どっちも俺の胸板に抱き寄せた。
「行くぞ」
無理矢理言わせないようにするとまた大人しくなってくれた。こういう感じをするのは初めてだから少しドキドキして心臓の音が聞かれないか心配だ、ということはダサいな。
「どうする? もう大通りは大抵見て回ったと思うけど」
「そうだな……」
フェイに問いかけられてもうそろそろで帰るかと思ったが、まだ需要な見ていないところがあることに気がついた。
「あぁ、そうだ。『叛逆の英雄』のマンガが売られている場所に行ってみたいな。どんな感じなのか知りたい」
「それなら天空商会ね。前に一度王都に戻った時にすごい行列を見たわ」
「メルシエさんから聞いただけだからどんなものか気になる」
「それじゃあ天空商会に行きましょう」
さっきからフェイに案内されてばかりで、ヘラは俺のことを見張っている感じがしてならないのだが。いや実際にそうだが。
ただ、フェイは俺の腕に抱きついていて、ヘラは俺の隣にいるが少し壁を感じてしまう。だから俺はヘラの腰を引き寄せて俺との距離をゼロにする。
「ひゃっ……! なに、するのよ……!」
「恋人関係なんだろ? それならこれくらいしておかないとな」
「もう……それなら前もって言いなさいよ……」
文句を言ってくるが受け入れてくれて、どことなく嬉しそうにしているヘラに満足する。
「私は抱きついているだけで、ヘラは腰に手を回されているの? へぇ……」
だが反対側の女性はそれが気にくわなかったようで俺にジと目を向けてくる。
「いや、フェイにもしようと思っていたところだ」
「本当かしら……?」
機嫌が悪くなりそうになっているフェイの腰に解放された手を回して抱き寄せる。うむ、二人ともいい腰だな。
「私たちよりも年上なフェイは、乙女なのね?」
「あら、それの何が悪いのかしら?」
「悪くないわ。でもそれが続いたら少し痛くなるんじゃないかと思っただけよ」
「あらあら、男に構ってほしい雰囲気を出している女よりはいいんじゃないのかしら? そんなことじゃ男は疲れて捨てちゃうんじゃないの?」
「痛い女よりはいいと思うわよ?」
これ、何度目だよ。二人は俺を挟んで意味が分からない言い合いを始めてしまう。
「どっちもいいんだよ。乙女だろうと消極的だろうと、俺の恋人なんだから関係ない」
ただ今の俺は十八歳だから五歳の時とは違い二人の言い合いを止めることにした。
二人の腰をよりいっそう俺に引き寄せると、二人は案外言い合いをやめて黙ってくれた。これでどっちがいいのとか言われたらもう止められなかった。
「……どうしてこんなに女性の扱いになれているのかしら……?」
「分からないわよ。ヘラの方が詳しいんじゃないの?」
「そういう授業をしているつもりはないのだけれど……」
ヘラとフェイの対応について疑問に思っている二人をよそに、フェイによって天空商会に案内されると、新しい感じのお店で看板に『天空商会書籍専門店第一支部』と書かれている場所にたどり着いた。
お店の前には多くの人だかりがあり、お店の中が見えないほどだった。
だが、確かメルシエさんに新刊や追加出版したのは半月ほど前だから、こんなにお店の前に人がいるものなのか? まるで販売初日のような人だかりなのだが。
「こんなに多いものなのか……」
「こんなものじゃないわよ。たぶん今は売り切れになっているんじゃないのかしら? ほら、先頭の人が残念そうな顔をして帰っていくわ」
「本当だ。それならフェイが見た時はどれくらいだったんだ?」
「それはここはおろか、遠くまで人が埋まっているほどよ。しかも第五支店まであるから、そこら辺は新刊が売られ出したら人がゴミのようになるわ」
人がゴミのようにって言い方。それ世界共通なのか? でもあんなに複製しているのに未だに売り切れているのか。
「まだそんなにこの国で買う人がいるのか? 俺はてっきり他のところに売り出すために追加で作っているのかと思っていたが」
「この国に何人いると思っているの? それに噂で他国からこの国に買いに来る人もいるんだから、それはいつでも品切状態になっているわ」
「……もう余るくらいに売り出した方がいいんじゃないのか?」
「そこは遠慮しているんじゃないのかしら? 別に私とヒルはいくら複製しても疲れないのに」
まあこの世界の人たちに一人一冊渡したとしても、俺だったら余裕だ。それでも読めない人がこうしているのだったら次の時にでもどれくらい必要なのか聞いて作ってもいいな。
実際、どれくらい売れてどれくらい儲けが出ているのか分からないが、そこを気にせずにマンガを作れるのは本当にチートだと思っている。
もうこれだけの光景を目の当たりにしたら、ランスロット家は安泰だと思ってしまう。
「どうやら、マンガが人気だけどそれ以外の感情を持っている人もいるようね」
ヘラの言葉で、第一支店の少し離れた場所で第一支店をにらんで何やら話している男二人組がいることに気がついた。
「『叛逆の英雄』は神々と決別する話だから、神々を信仰している教会にとっては忌むべき物語。ブリテン王国で一番大きな教会、七天教会は『叛逆の英雄』が世間に出てきた当時からそれ自体を消そうとしていたけど、今ではマンガによって『叛逆の英雄』の勢いはとどまるところを知らないらしいわ」
なるほど……そういうところで影響を与えているのか。
「まあ、『叛逆の英雄』はかなり神がやり過ぎているから、『叛逆の英雄』が好きな人なら神を好きになる人がいるわけないか。現実でそう思う人がいるかどうかは知らないけど」
「私は嫌いよ?」
「私も嫌いよ」
あぁ、ヘラとフェイはそうかもしれないけどな。そもそもそういう神を信仰する人たちじゃないでしょ、あなたたちは。
でもまぁ、すべて事実だからどうしようもない。神なんてものは人間のことを考えないものだろ。俺を転生させた魔神みたいにね。
今は転生のことをどうこう言うつもりはない。もうこの生活に慣れて、この生活に愛着がわいているから。でも目立ちたくはない。
「つまり、七天教会の狙いが天空商会になっている可能性があるのか」
「そういうこと」
だが、そこら辺をメルシエさんが考えていないわけがない。現に第一支店には護衛たちもいるようだし、魔道具で結界が張られている、俺からしたらショボいけど。
「この問題はヒルが考えることじゃないわ。そもそも前から七天教会と『叛逆の英雄』を研究する人たち集団、『探求者ギルド』は度々激突していたのよ。まあマンガが出てきたことでそのギルドの人間はかなり同志を集めて、『叛逆の英雄』のマンガに盛り上がっているようで情勢は変化しているけど。それに天空商会やランスロット家、作者をそれこそ神のように崇めて七天教会が手出しできないようにしているみたいよ」
フェイがそう話してくれていると、天空商会のお店をにらんでいた男二人組に屈強な男たちが近づいてきたことで逃げるように去っていった。
「それ、普通に本末転倒じゃないのか? 神を信仰していないのに神のように崇めるって」
「神じゃない分いいんじゃないの? だって神は姿を見せないし救ってくれると教会が謳っているけど、作者たちは確かに存在しているし、素晴らしい作品を出してくれているから、何をするか分からない神よりかいいでしょ?」
「まあ……」
いや、そんな感情を持たれても困るだけだろ。娯楽が少ないこの世界がヤバイだけか? それとも教会に何かされたのか? よくわからんが。
「あぁ、それからランスロット家と名乗るのなら気を付けた方がいいわよ」
「……狙われるのか?」
少しだけ小声になったフェイに聞いた。
「そう、マンガの関係者で分かっているのは天空商会とランスロット家。七天教会にも探求者ギルドにも色んな意味で狙われるわよ」
えっ? それ普通にこうして変身してきて良かったってことじゃないか? 王族よりも狙われることになるとは思わなかったぞ。
だがこうしてマンガのことでどこもかしこも盛り上がっているとなると、本格的に作者を明かさない方が平和な気がする。
どこかのバカがランスロット家や天空商会に襲うことが日常的になれば考えないといけないが、今のところは大丈夫そうだ。
「でも心配する必要はないわ。七聖法の私も守るように動いているから、安心するといいわ」
「別に心配していない。ただ……誰かに迷惑がかかるかもしれないと考えていただけだ」
「それこそ、ヒルが考えることじゃないわ。私たちはマンガを読んで心を豊かにしてもらっているんだからそれ以外は周りの人がすることよ」
「そのために七聖法や特別大公の力を使うのよ」
ヘラとフェイにそう言われると何も言えなくなる。
娯楽を広めるためにこれくらいの困難はないと面白味がないというものだ。
「ていうか、天空商会書籍専門店はマンガ以外のものは売っていないのか?」
「さぁ? どうなのかしら?」
「マンガ以外のものを置いても売れるものなのか分からないわね」
俺の言葉にフェイとヘラは首をかしげる。
書籍専門店と言っているくらいだから、他のものも売っているような気がするが、ヘラの言う通り売れるかどうか分からない。
俺的には他の書籍も見てみたいと思っている。うちの姉は本を読む方だから俺も時間潰しによく一緒に読んでいるから、お土産にでもしたいのだが。
「お姉さんのお土産を決めようとしているのなら、本を求めているのなら他のところに行った方がいいと思うわ」
「よく分かったな」
「……それは、私もあなたの恋人だから」
「かわいいかよ」
かわいいなぁヘラは! もうこれからずっと恋人、いやお嫁さんにしたいくらいだ!
「ヘラ、あなたところどころで持っていくわよね」
「そんなつもりじゃないのだけれど……それならごめんなさい」
またフェイとヘラのやり取りが始まりそうだったから、どっちも俺の胸板に抱き寄せた。
「行くぞ」
無理矢理言わせないようにするとまた大人しくなってくれた。こういう感じをするのは初めてだから少しドキドキして心臓の音が聞かれないか心配だ、ということはダサいな。
42
お気に入りに追加
2,007
あなたにおすすめの小説
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
流石に異世界でもこのチートはやばくない?
裏おきな
ファンタジー
片桐蓮《かたぎりれん》40歳独身駄目サラリーマンが趣味のリサイクルとレストアの資材集めに解体業者の資材置き場に行ったらまさかの異世界転移してしまった!そこに現れたのが守護神獣になっていた昔飼っていた犬のラクス。
異世界転移で手に入れた無限鍛冶
のチート能力で異世界を生きて行く事になった!
この作品は約1年半前に初めて「なろう」で書いた物を加筆修正して上げていきます。
転生して異世界の第7王子に生まれ変わったが、魔力が0で無能者と言われ、僻地に追放されたので自由に生きる。
黒ハット
ファンタジー
【完結】ヤクザだった大宅宗一35歳は死んで記憶を持ったまま異世界の第7王子に転生する。魔力が0で魔法を使えないので、無能者と言われて王族の籍を抜かれ僻地の領主に追放される。魔法を使える事が分かって2回目の人生は前世の知識と魔法を使って領地を発展させながら自由に生きるつもりだったが、波乱万丈の人生を送る事になる
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる