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幼少期
第四話
しおりを挟むーーーーーーーコンコンッ
ドキドキする……。
緊張してドアの前で待っていると、ナイスミドルの執事長がドアを開けてくれました。
執事長ほんとイケオジ。お父様も見習って欲しいわ。いや、優しくて良いお父様なんだけどね~。
執事長に促され、アラン君と手を繋ぎながら部屋に入ると、お父様とお母様、そして多分アラン君のお父様がいらっしゃった。
……アラン君のお父様ってアラン君に似ているのね~……大人になったアラン君が妄想出来そう……かっこいい……。
「あれ~メアリー?早速浮気~?」
「ひえっ!!ちっ、違いますわ!!
アラン君が大きくなったら……どれだけかっこよくなるかなって……想像してしまいました……。」
「ふぅ~ん?……まぁ嘘の風では無いから許したげる~。……次は駄目だよぉ?」
くっ…!!!まだ幼児なはずなのに何その腹黒っぽいセリフ……!!ありがとうございます!!
「勿論です!!私はアラン君一筋です!!」
「あっ……あのぉ……。申し訳ありませんが……少々よろしいでしょうか………?」
「はい?」
振り返ると、お顔が真っ青な(多分)アラン君のお父様の姿が……。どうしたのでしょう?
って!まだ挨拶もしていませんでした!!大変…未来のお義父様に……!!
「ご挨拶が遅れてしまい、申し訳ありません。
私、シグニワ子爵家三女のリリメアールと申します。」
「ご丁寧にありがとうございます……。私はケリー・ゴドウィンと申します。そこにいる息子の父です…。」
やっぱりお父様でした!!お若くて素敵です~!
「リリメアール、どうしたんだい?その子は?」
「お父様、お母様、あとアラン君のお義父様……突然申し訳ありません。
私、こちらにいらっしゃるアラン君の婚約者候補に立候補させて頂きました!」
「えっ?!」「まぁ~!」「ヒェェェェッ!」
お父様とお母様のおめめがまん丸ですね。
アラン君のお義父様はお顔がさらに真っ青に……大丈夫かしら?
「あああっ、あのっ!うちのアランが、お嬢様の、婚約者候補に、立候補したんでしょうか……?」
「いいえ。私が、アラン君に、立候補しましたわ。」
アラン君のお義父様はヒェェェェェェェェ………って叫びながら倒れちゃいました。
……大丈夫でしょうか…?
「アラン君、お義父様は大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だよ~。気にしないで~」
「いやいやいや!!アラン!お前は何を言っているんだ!!いや、言わせているんだ!
貴族のお嬢様に失礼だろう!!」
「えぇ~?だってメアリーから告白されたけど、僕まだ好きかどうか分からないもん~。でもメアリーは僕のこと好きなんだって~だから婚約者候補ってことなんだ~。」
「あらあらまぁまぁ!リリメアールちゃんったらやるわね~♪」
「ほぅ~。流石私達の娘だね。諦めず行く姿勢は凄いな!」
「あのっ…私達は平民です!貴族のお嬢様なのに…よろしいのでしょうか…?」
「貴族って言っても私達はしがない子爵家だし…。そこまで大きな領地を持ってる訳でも無いからな。長女が同じ子爵家の次男と婚約して、婿入りが決まっているからな~。私は娘の恋を応援するぞ!」
「お母様も応援しちゃうわ~♪
メアリーちゃんって愛称も可愛いわね♪」
「あっ!それは……アラン君限定にしたいので呼んじゃ駄目です……。」
「ふぅ~ん……僕限定なんだぁ~」
「まぁぁぁ!!リリメアールちゃんごめんなさいね、気をつけるわ!!」
アラン君が絶対ニヤニヤしている……。うぅぅ…ちょっと恥ずかしかったかな……?
でも5歳児だから許されると良いなぁ……。
「アラン君……こういうのは嫌かな?」
「そんなことないよぉ~。じゃあ僕以外で呼んでいる人いたら駄目だよ~」
「はいっ!これからもよろしくお願いします!!」
「ケリー殿もよろしかったですか?
これからゴドウィン商会はどんどん大きくなると思う。その時我が子爵家では力不足かもしれない。……もう少し大きな貴族の娘をと考えていたのでは?」
なんと!!えっ?アラン君はもっと地位のある人が良かったのかな……。
思わずアラン君の手を強く握ってしまうが、アラン君は手を振り払うことはしなかった。
「考えなかった訳ではありませんでしたが…
でもアランの考えを優先させて頂きたいです。なのでアランが嫌な場合、この婚約をお断りするかもしれません……。貴族様に対してとても無礼なのは承知していますが……」
「それで構いませんよ。私共はリリメアールに無理矢理結んだ悲しい結婚はさせたくありません。
リリメアール、アラン君と結婚したい場合は、お前自身の力で頑張るんだぞ。父様と母様は口出ししないからな。」
「はいっ!アラン君に好いて頂けるように頑張りますわ!!」
よーしっ!お父様とお母様の許可を取ったし、アラン君のお義父様にも反対はされませんでしたし……
あとはおっぱいを大きくなるように睡眠と筋トレと食生活などなど頑張りましょう!!
「アラン君、私(おっぱい大きく出来るように)頑張りますので、これから仲良くしてくださいね!!」
「うん。頑張って(おっぱい大きくなって)ね。」
お互い含みの部分は多分正確に受け取ったと思う。アラン君めっちゃ良い笑顔だし…。
今日はアラン君のお義父様もお疲れみたいなので、帰ることになっちゃったけど…
また後日、こっちに来る時はアラン君も一緒に来てくれることを約束してくれたので楽しみに待っていることにしよう。
駄々こねたらガキっぽいって言われちゃうだろうし……(まだ子供だけど)
アラン君がいない時におっぱいを大きくする作戦……略してOPO作戦!頑張ります!!
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