モブに転生したので前世の好みで選んだモブに求婚しても良いよね?

狗沙萌稚

文字の大きさ
上 下
1 / 18
幼少期

第一話

しおりを挟む


ふと思い出した。
良く頭をぶつけたとか、高熱を出したとかでは無く。
朝ごはんを食べていたら本当にふと"懐かしい"と感じた。

私、リリメアール・シグニワ、まだぷにぷにの5歳。可愛い幼女です。
突然ですが前世の記憶が蘇りました。


っと言っても今ここで奇声を発したら朝ごはんが中断されて、変人レッテル貼られちゃうかもだし黙って朝ごはん食べます。ベーコン美味しい。

「リリー?どうかしましたか?」

「いえ、なんでもないですお母様。このベーコン美味しいですね。」

「そうだろう!このベーコンは最近成長している商家から買い付けてみたのだ!なかなか良い商品が置いてあるからまた今度呼んでみよう。」


私の一言にご機嫌になったのは、私ののお父様、ジェフリー・シグニワ。ちょっとふくよかだけどとても優しいお父様です。ちなみにしがない子爵家当主。お母様はドロシア。こちらもおっとりとして美人なお母様。お母様がこれだけ美しいなら私も将来美しくなるかしら?楽しみだわ。


無事に朝食が終わって、自室に戻ることに。
急いで紙とペンを用意して先程の記憶の整理をしましょう。
まだぷにぷにした手だと上手く書けないけど、日本語ならなんとか書けるかな…?

思い出した事その①
私は日本という国で生まれた普通の平凡の女子大生だった。
所謂オタクで、乙女ゲームやら漫画やら大好きだった………のは覚えてる。でもいつ死んだかとかは思い出せない……。是非とも急死してませんように……。あの部屋には確か色々やばい物が沢山あったような……。

……思い出しちゃいけないこともあるよね。うん、そしてその②
ここは好きだった乙女ゲームの世界にそっくりなこと。……多分。
何故多分かって言うと、この王国の名前と王子の名前が一緒なんだけど…
リリメアールなんてキャラいなかったのよね……。勿論鏡見ても見覚えが無い……。
でも魔法も使えてるし…間違いないと思う。

…ってことは私は流行りの異世界転生をしたけど、悪役令嬢とかヒロインでは無く、モブに転生したのか。
前世から平凡な私にはお似合いの転生だなぁ~。現世では平均的レベルが高いおかげか、結構可愛い幼女だし……。
うん、下手に身分の高い令嬢じゃなくてちょうど良いね!


ちなみにこの世界が乙女ゲームのままだとしたら、ゲーム開始は16歳から入学する王立学園が舞台…だったよね?
あぁぁ~あまり思い出せない!!結構好きなゲームだったはずなのに!!

まぁ……また突然思い出す事もあるかもだから、また思い出したらこのノートに書いてこう。何が役に立つか分からないし。


「ふぅ~……今日はこんなもんでいいかな。
5歳児にしては頑張ったわ。」

念のため鍵付きの引き出しに閉まっておこう。
見られたら内容が分からなくても5歳児がこんな文字を書き連ねていたら変人認定されちゃうだろうし……。貴族の女子にとって評判は、結婚を左右するので大切なんです。たったそれだけと思っても、私みたいな弱小貴族なんてあっという間に面白おかしく、尾ひれに背びれ迄付いて噂が駆け巡るのが予想できる……。
前世で結婚できたか分からないけど!全く覚えてないけど!せっかくだから大好きだと思える人と幸せな結婚をしたいなぁ~…。
この世界がゲームと同じだったら前世の時の推しは王子なんだけど………正直……王子は無い。私に未来の王妃を目指すとか無理。
そして王子とかみたいなキラキライケメンは鑑賞用ってのが相場がきまっているよね!

「私の好み的にも違うんだよね……」

乙女ゲームは甘いセリフをくれてキラキラスチルを見るのが楽しくってやってたけど……。
漫画で最推しは、主人公の友人とかの……出来れば糸目系腹黒キャラが好きだなぁ♪
ちょっと何考えてるのが分からない感じが良いんだよね~!!



「どっかにそんな人いないかな~……」



そんな都合良く良い人なんてすぐには現れないとは分かっていても思わず呟いてしまう。
私ははしたないとは分かっていてもベットへダイブして、少しだけ目を瞑りこれからの希望を夢見ようとした。






=============================


拙い小説ですがよろしくお願いします!
誤字脱字あったら申し訳ありません……。




しおりを挟む
感想 96

あなたにおすすめの小説

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~

降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

私はモブ嬢

愛莉
恋愛
レイン・ラグナードは思い出した。 この世界は前世で攻略したゲーム「煌めく世界であなたと」の世界だと! 私はなんと!モブだった!! 生徒Aという役もない存在。 可愛いヒロインでも麗しい悪役令嬢でもない。。 ヒロインと悪役令嬢は今日も元気に喧嘩をしておられます。 遠目でお二人を眺める私の隣には何故貴方がいらっしゃるの?第二王子。。 ちょ!私はモブなの!巻き込まないでぇ!!!!!

【完結済】けもみみ悪役令嬢は婚約回避する。~前世の推しを諦める決意をしたのに運命の番なんて~

降魔 鬼灯
恋愛
前世嵌まった乙女ゲーム『あなたに天上の音を』の世界で、もふもふの白い虎耳がご自慢の侯爵令嬢アンドレア・サンダーウッドに生まれ変わった。 しかし、彼女は、ざまあされる悪役令嬢だった。 前世の推しのクロード殿下との婚約を回避して、ざまあされる運命から逃れたい。 でも、獣人に生まれ変わって初めてわかった真実。それは、クロード殿下が自分の運命の番だということで…。 このままでは、クロード殿下が好きすぎてゲーム以上にヤバいキャラになりそう。 アンドレアは煩悩と本能に打ち勝てるのか? もふもふをもふりたいのに、クロード殿下に1日三回ブラッシングされもふりたおされるアンドレア。 アンドレアは気付いていませんがクロード殿下に溺愛されてます。 完結済み。1日二回ずつ更新予定です。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜

矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】 公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。 この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。 小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。 だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。 どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。 それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――? *異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。 *「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。

私はモブのはず

シュミー
恋愛
 私はよくある乙女ゲーのモブに転生をした。   けど  モブなのに公爵家。そしてチート。さらには家族は美丈夫で、自慢じゃないけど、私もその内に入る。  モブじゃなかったっけ?しかも私のいる公爵家はちょっと特殊ときている。もう一度言おう。  私はモブじゃなかったっけ?  R-15は保険です。  ちょっと逆ハー気味かもしれない?の、かな?見る人によっては変わると思う。 注意:作者も注意しておりますが、誤字脱字が限りなく多い作品となっております。

家族と移住した先で隠しキャラ拾いました

狭山ひびき@バカふり200万部突破
恋愛
「はい、ちゅーもーっく! 本日わたしは、とうとう王太子殿下から婚約破棄をされました! これがその証拠です!」  ヴィルヘルミーネ・フェルゼンシュタインは、そう言って家族に王太子から届いた手紙を見せた。  「「「やっぱりかー」」」  すぐさま合いの手を入れる家族は、前世から家族である。  日本で死んで、この世界――前世でヴィルヘルミーネがはまっていた乙女ゲームの世界に転生したのだ。  しかも、ヴィルヘルミーネは悪役令嬢、そして家族は当然悪役令嬢の家族として。  ゆえに、王太子から婚約破棄を突きつけられることもわかっていた。  前世の記憶を取り戻した一年前から準備に準備を重ね、婚約破棄後の身の振り方を決めていたヴィルヘルミーネたちは慌てず、こう宣言した。 「船に乗ってシュティリエ国へ逃亡するぞー!」「「「おー!」」」  前世も今も、実に能天気な家族たちは、こうして断罪される前にそそくさと海を挟んだ隣国シュティリエ国へ逃亡したのである。  そして、シュティリエ国へ逃亡し、新しい生活をはじめた矢先、ヴィルヘルミーネは庭先で真っ黒い兎を見つけて保護をする。  まさかこの兎が、乙女ゲームのラスボスであるとは気づかづに――

(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?

水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。 私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。

処理中です...