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幼少期
第一話
しおりを挟むふと思い出した。
良く頭をぶつけたとか、高熱を出したとかでは無く。
朝ごはんを食べていたら本当にふと"懐かしい"と感じた。
私、リリメアール・シグニワ、まだぷにぷにの5歳。可愛い幼女です。
突然ですが前世の記憶が蘇りました。
っと言っても今ここで奇声を発したら朝ごはんが中断されて、変人レッテル貼られちゃうかもだし黙って朝ごはん食べます。ベーコン美味しい。
「リリー?どうかしましたか?」
「いえ、なんでもないですお母様。このベーコン美味しいですね。」
「そうだろう!このベーコンは最近成長している商家から買い付けてみたのだ!なかなか良い商品が置いてあるからまた今度呼んでみよう。」
私の一言にご機嫌になったのは、私の現世のお父様、ジェフリー・シグニワ。ちょっとふくよかだけどとても優しいお父様です。ちなみにしがない子爵家当主。お母様はドロシア。こちらもおっとりとして美人なお母様。お母様がこれだけ美しいなら私も将来美しくなるかしら?楽しみだわ。
無事に朝食が終わって、自室に戻ることに。
急いで紙とペンを用意して先程の記憶の整理をしましょう。
まだぷにぷにした手だと上手く書けないけど、日本語ならなんとか書けるかな…?
思い出した事その①
私は日本という国で生まれた普通の平凡の女子大生だった。
所謂オタクで、乙女ゲームやら漫画やら大好きだった………のは覚えてる。でもいつ死んだかとかは思い出せない……。是非とも急死してませんように……。あの部屋には確か色々やばい物が沢山あったような……。
……思い出しちゃいけないこともあるよね。うん、そしてその②
ここは好きだった乙女ゲームの世界にそっくりなこと。……多分。
何故多分かって言うと、この王国の名前と王子の名前が一緒なんだけど…
リリメアールなんてキャラいなかったのよね……。勿論鏡見ても見覚えが無い……。
でも魔法も使えてるし…間違いないと思う。
…ってことは私は流行りの異世界転生をしたけど、悪役令嬢とかヒロインでは無く、モブに転生したのか。
前世から平凡な私にはお似合いの転生だなぁ~。現世では平均的レベルが高いおかげか、結構可愛い幼女だし……。
うん、下手に身分の高い令嬢じゃなくてちょうど良いね!
ちなみにこの世界が乙女ゲームのままだとしたら、ゲーム開始は16歳から入学する王立学園が舞台…だったよね?
あぁぁ~あまり思い出せない!!結構好きなゲームだったはずなのに!!
まぁ……また突然思い出す事もあるかもだから、また思い出したらこのノートに書いてこう。何が役に立つか分からないし。
「ふぅ~……今日はこんなもんでいいかな。
5歳児にしては頑張ったわ。」
念のため鍵付きの引き出しに閉まっておこう。
見られたら内容が分からなくても5歳児がこんな文字を書き連ねていたら変人認定されちゃうだろうし……。貴族の女子にとって評判は、結婚を左右するので大切なんです。たったそれだけと思っても、私みたいな弱小貴族なんてあっという間に面白おかしく、尾ひれに背びれ迄付いて噂が駆け巡るのが予想できる……。
前世で結婚できたか分からないけど!全く覚えてないけど!せっかくだから大好きだと思える人と幸せな結婚をしたいなぁ~…。
この世界がゲームと同じだったら前世の時の推しは王子なんだけど………正直……王子は無い。私に未来の王妃を目指すとか無理。
そして王子とかみたいなキラキライケメンは鑑賞用ってのが相場がきまっているよね!
「私の好み的にも違うんだよね……」
乙女ゲームは甘いセリフをくれてキラキラスチルを見るのが楽しくってやってたけど……。
漫画で最推しは、主人公の友人とかの……出来れば糸目系腹黒キャラが好きだなぁ♪
ちょっと何考えてるのが分からない感じが良いんだよね~!!
「どっかにそんな人いないかな~……」
そんな都合良く良い人なんてすぐには現れないとは分かっていても思わず呟いてしまう。
私ははしたないとは分かっていてもベットへダイブして、少しだけ目を瞑りこれからの希望を夢見ようとした。
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拙い小説ですがよろしくお願いします!
誤字脱字あったら申し訳ありません……。
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