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3. 秘密
話し合い
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「いいわ」
二人で話をしよう。その問いに対してシルファは即答した。一先ずは断られずに安堵する。
「じゃあ行こうか。二人とも、ごめんね」
「い、いえ、私は別に……」
「話したいことがあるんだろ? だったら気にすんな。フルル、シイキたちが戻ってくるまで練習しよう」
「は、はい!」
「ありがとう」
「早く行きましょう。時間がもったいないわ」
「うん」
僕は先を歩きながら、何度も落ち着けと自分に言い聞かせる。そしてある程度、自分が冷静になったと客観視できた頃に足を止める。魔法競技場の端、上に観客席のある壁のすぐ傍で、僕はシルファと向かい合った。
「それで、一体何の話?」
「……単刀直入に訊くよ。シルファ、今回の対抗戦、勝ち残れなくても構わないなんて思ってない?」
僕の問いに、シルファは表情を変えない。
「随分と心外なことを言うのね。何か、そこまで言う根拠があるのかしら?」
「だっておかしいよ。対抗戦前だっていうのに、シルファ、落ち着きすぎてる。前はもっと真剣だった」
「今も真剣よ、それに落ち着いているのは、こうして四人もいるから――」
「じゃあ、もし僕がチームに入れてほしいって頼まなかったら、どうしてたの?」
「……さてね。例えそうだったとしても、最善の準備をして対抗戦に挑んでいたわ」
「最善? これが?」
僕は意識してシルファを睨みつけた。
「ふざけないでよ。前のシルファならこんなチーム、絶対に認めなかった。魔術式が小さいままのユート君には、決して役に立たない技術の習得を勧めたりしなかった。翼込みの実力を評価してチームに入れたフルルには、なにがなんでも翼を使わせていたはずだった。加入に条件を設けた僕には、間違っても自己評価なんてさせなかった」
「………………」
シルファは反論しない。そこに肯定の意志を見たような気がして、僕は畳みかけた。
「ねえ、正直に言いなよ。今のチームじゃ本戦に行くことなんてできないって。だからもう今回の対抗戦は諦めて、次の対抗戦を見据えているんだって。個人戦で本戦に出場できるからそれでもいいんだって。裏切り者の僕のことなんかどうでもいいんだって――!」
パシッ!
「…………え?」
少しの間、何が起きたか分からなかった。
僕ははたかれた頬を押さえながら、涙ぐんでいるシルファを呆然と見る。
「……言いたいことは、それだけかしら?」
「……シルファ、どうして?」
「それは手を上げたことに対しての問い? それとも別のこと? どちらにしても同じ理由よ。……あなたにそんなことを言ってほしくなかった」
シルファは指先で目元を拭うと、目尻を上げて僕を見る。
「確かに昔の私から比べたら、今の私はさぞ甘く見えるのでしょうね。けどね、もう一度言うわ。今のチームにとっては、これが最善なの。負けを前提としたわけでもなくね。今あなたが言ったことは、あなた自身もしてきたメンバー全員の努力を否定するものよ」
「そんな、でも……」
強い言葉をぶつけられたじろぐ僕に、シルファは一瞬躊躇うような素振りを見せてから続けた。
「ユートの件、これははっきり説明したわよね? 取れる手段が増えれば、ユートにとってプラスになるって」
「けどそれは将来的な話でしょ? 対抗戦前日でようやく形になった魔法なんて、使えっこないじゃないか」
「いいえ、使えるわ。あくまで可能性ではあるけれど」
「どうやって?」
「それはまだ言えない。できるだけ秘密にしておきたい戦術だから」
シルファの目は揺れない。かつて同じチームで少なくない時間を共有したからか、そこに偽りや誤魔化しはないと思えた。
「……分かった。ユート君の件は納得する。でも翼の存在を知らなかった時にはチームに入れられないって判断を下したフルルについてはどうなの?」
「フルルに翼を使わせなかったという件、これはあなたも賛成してたでしょう?」
「そ、そうだけどさ、その前にもっとできることがあったんじゃないかって」
「正直に言うと、フルルの翼が対抗戦に間に合うかどうかは賭けだったわ。フルルの心の問題は私たちだけで解決できるようなものじゃないもの。だからフルルの意志を尊重しつつ、どちらに転んでもいいように、翼なしでも戦えるよう練習させたのよ」
「……それでも、もっと発破をかけても良かったと思う。本人だって、試合では使いこなしてみせるって意気込んでたし、多少強引にでもやらせてみたら、何とかなったかもしれないじゃないか」
壁がない状態で翼を使う練習をするかどうかというときに、シルファはしつこいくらいにフルルの意思を問いかけていた。その圧が逆にフルルのやる気を削いでしまって可能性もある。あそこでやる流れを作っていれば、案外問題なく使いこなせるようになっていたかもしれない。
「あるいは、失敗して二度と立ち直れなくなったかもしれないわね。特にフルルは使命感が強い傾向にあるわ。こちらが強引に勧めたら断れないでしょう。その結果、更に彼女の心を傷つけるようなことになったら、あなた責任とれる?」
「そ、そんなつもりじゃ……。僕はただ、本人にやる気があったのにわざわざ妥協させるのは違うんじゃないかって……」
「妥協の何がいけないの? 無理に背伸びして本番に間に合わないんじゃ本末転倒よ。そうならないために、理想と現実を上手く折り合って次善策を考えるのは当然でしょ。……私もようやく気づけたことだから、偉そうに言えないけどね」
「シルファ……」
シルファはどこか遠くを見るような目になる。もしかして、あの時のことを後悔しているんだろうか。
「勿論、妥協させてばかりじゃいけないわ。今回にしたって、フルルが私の期待した実力を見せなかったことに変わりはない。でもね、等身大の相手も知らないのに期待ばかりしてしまうのは間違ってる。ある程度の事情を知っているとは言え、私たちはまだフルルのことを十分に理解してるとは言い難いわ。理解を深める時間も多くなかったし、その中でできる最善策が、彼女の意思を尊重することだったのよ」
「……最終的には、フルルの意思を否定したけどね」
「あれは本人の意思というより、前回の感想会で立てた目標に対する義務感のようなものよ。……期待を背負わせたのは私なのに、少し強く言い過ぎたことは反省してるわ」
「………………」
僕は、とてつもなく大きな勘違いをしていたみたいだ。
かつてのシルファは、勝つことばかり考えていて、メンバーに対しても厳しかった。それについていけないメンバーは次々辞めていって、そのことに対しても本人の意識が低いからと切り捨てていた。
けれど今は、何がきっかけだったか分からないけど、それじゃいけないと思い直したんだろう。過去を反省して、メンバーのことも気にかけるようにして、その上で勝つためにどうすべきか考えていた。
それなのに僕は、優しくなったことを本気じゃないからと勘違いして、皆の努力を、シルファの思いを、否定した。
ああ、もう、本当に。我ながら嫌になる。
「……なら、どうしてこんな僕を、チームに残したの?」
「私から見ても、あなたは短時間でもある程度の成長ができていたと思えたわ。連係も悪くなかったし、個人戦の成績も良かった。今のチームを乱しかねない言動については、まあ、こうして二人から離れる配慮ができていたし、不問にするわ」
「違うよ! あ、いや、今シルファが言ったことも大事だけどさ、……あのこと、結局二人には話せてないのに」
「別に私は、二人に話さなければチームに加入させないなんて一言も言ってないわよ」
「ええ!? じゃ、じゃあ、どういうつもりだったわけ?」
「チームを組む以上、私の時みたいに、また秘密が露見する可能性が高くなる。その問題に対してどう向き合うか考えておいてってことよ。答えは出たんでしょう?」
そういう意味だったのか。どうやら余計な心配をしていたらしい。納得した僕は、ゆっくりと頷く。
「……うん。二人には悪いけど、黙ってる。もしバレたとしても、二人なら大丈夫そうだし」
「……分かったわ」
僕の答えを聞いたシルファは、一度目を閉じてから頷いた。
「話はもう終わり?」
「……最後に一つだけ。シルファはこのチームで、本戦に出場できると思う?」
「愚問ね」
シルファは銀髪を耳にかけながら微笑んだ。
「できないと思っているなら、出場自体しないわよ」
二人で話をしよう。その問いに対してシルファは即答した。一先ずは断られずに安堵する。
「じゃあ行こうか。二人とも、ごめんね」
「い、いえ、私は別に……」
「話したいことがあるんだろ? だったら気にすんな。フルル、シイキたちが戻ってくるまで練習しよう」
「は、はい!」
「ありがとう」
「早く行きましょう。時間がもったいないわ」
「うん」
僕は先を歩きながら、何度も落ち着けと自分に言い聞かせる。そしてある程度、自分が冷静になったと客観視できた頃に足を止める。魔法競技場の端、上に観客席のある壁のすぐ傍で、僕はシルファと向かい合った。
「それで、一体何の話?」
「……単刀直入に訊くよ。シルファ、今回の対抗戦、勝ち残れなくても構わないなんて思ってない?」
僕の問いに、シルファは表情を変えない。
「随分と心外なことを言うのね。何か、そこまで言う根拠があるのかしら?」
「だっておかしいよ。対抗戦前だっていうのに、シルファ、落ち着きすぎてる。前はもっと真剣だった」
「今も真剣よ、それに落ち着いているのは、こうして四人もいるから――」
「じゃあ、もし僕がチームに入れてほしいって頼まなかったら、どうしてたの?」
「……さてね。例えそうだったとしても、最善の準備をして対抗戦に挑んでいたわ」
「最善? これが?」
僕は意識してシルファを睨みつけた。
「ふざけないでよ。前のシルファならこんなチーム、絶対に認めなかった。魔術式が小さいままのユート君には、決して役に立たない技術の習得を勧めたりしなかった。翼込みの実力を評価してチームに入れたフルルには、なにがなんでも翼を使わせていたはずだった。加入に条件を設けた僕には、間違っても自己評価なんてさせなかった」
「………………」
シルファは反論しない。そこに肯定の意志を見たような気がして、僕は畳みかけた。
「ねえ、正直に言いなよ。今のチームじゃ本戦に行くことなんてできないって。だからもう今回の対抗戦は諦めて、次の対抗戦を見据えているんだって。個人戦で本戦に出場できるからそれでもいいんだって。裏切り者の僕のことなんかどうでもいいんだって――!」
パシッ!
「…………え?」
少しの間、何が起きたか分からなかった。
僕ははたかれた頬を押さえながら、涙ぐんでいるシルファを呆然と見る。
「……言いたいことは、それだけかしら?」
「……シルファ、どうして?」
「それは手を上げたことに対しての問い? それとも別のこと? どちらにしても同じ理由よ。……あなたにそんなことを言ってほしくなかった」
シルファは指先で目元を拭うと、目尻を上げて僕を見る。
「確かに昔の私から比べたら、今の私はさぞ甘く見えるのでしょうね。けどね、もう一度言うわ。今のチームにとっては、これが最善なの。負けを前提としたわけでもなくね。今あなたが言ったことは、あなた自身もしてきたメンバー全員の努力を否定するものよ」
「そんな、でも……」
強い言葉をぶつけられたじろぐ僕に、シルファは一瞬躊躇うような素振りを見せてから続けた。
「ユートの件、これははっきり説明したわよね? 取れる手段が増えれば、ユートにとってプラスになるって」
「けどそれは将来的な話でしょ? 対抗戦前日でようやく形になった魔法なんて、使えっこないじゃないか」
「いいえ、使えるわ。あくまで可能性ではあるけれど」
「どうやって?」
「それはまだ言えない。できるだけ秘密にしておきたい戦術だから」
シルファの目は揺れない。かつて同じチームで少なくない時間を共有したからか、そこに偽りや誤魔化しはないと思えた。
「……分かった。ユート君の件は納得する。でも翼の存在を知らなかった時にはチームに入れられないって判断を下したフルルについてはどうなの?」
「フルルに翼を使わせなかったという件、これはあなたも賛成してたでしょう?」
「そ、そうだけどさ、その前にもっとできることがあったんじゃないかって」
「正直に言うと、フルルの翼が対抗戦に間に合うかどうかは賭けだったわ。フルルの心の問題は私たちだけで解決できるようなものじゃないもの。だからフルルの意志を尊重しつつ、どちらに転んでもいいように、翼なしでも戦えるよう練習させたのよ」
「……それでも、もっと発破をかけても良かったと思う。本人だって、試合では使いこなしてみせるって意気込んでたし、多少強引にでもやらせてみたら、何とかなったかもしれないじゃないか」
壁がない状態で翼を使う練習をするかどうかというときに、シルファはしつこいくらいにフルルの意思を問いかけていた。その圧が逆にフルルのやる気を削いでしまって可能性もある。あそこでやる流れを作っていれば、案外問題なく使いこなせるようになっていたかもしれない。
「あるいは、失敗して二度と立ち直れなくなったかもしれないわね。特にフルルは使命感が強い傾向にあるわ。こちらが強引に勧めたら断れないでしょう。その結果、更に彼女の心を傷つけるようなことになったら、あなた責任とれる?」
「そ、そんなつもりじゃ……。僕はただ、本人にやる気があったのにわざわざ妥協させるのは違うんじゃないかって……」
「妥協の何がいけないの? 無理に背伸びして本番に間に合わないんじゃ本末転倒よ。そうならないために、理想と現実を上手く折り合って次善策を考えるのは当然でしょ。……私もようやく気づけたことだから、偉そうに言えないけどね」
「シルファ……」
シルファはどこか遠くを見るような目になる。もしかして、あの時のことを後悔しているんだろうか。
「勿論、妥協させてばかりじゃいけないわ。今回にしたって、フルルが私の期待した実力を見せなかったことに変わりはない。でもね、等身大の相手も知らないのに期待ばかりしてしまうのは間違ってる。ある程度の事情を知っているとは言え、私たちはまだフルルのことを十分に理解してるとは言い難いわ。理解を深める時間も多くなかったし、その中でできる最善策が、彼女の意思を尊重することだったのよ」
「……最終的には、フルルの意思を否定したけどね」
「あれは本人の意思というより、前回の感想会で立てた目標に対する義務感のようなものよ。……期待を背負わせたのは私なのに、少し強く言い過ぎたことは反省してるわ」
「………………」
僕は、とてつもなく大きな勘違いをしていたみたいだ。
かつてのシルファは、勝つことばかり考えていて、メンバーに対しても厳しかった。それについていけないメンバーは次々辞めていって、そのことに対しても本人の意識が低いからと切り捨てていた。
けれど今は、何がきっかけだったか分からないけど、それじゃいけないと思い直したんだろう。過去を反省して、メンバーのことも気にかけるようにして、その上で勝つためにどうすべきか考えていた。
それなのに僕は、優しくなったことを本気じゃないからと勘違いして、皆の努力を、シルファの思いを、否定した。
ああ、もう、本当に。我ながら嫌になる。
「……なら、どうしてこんな僕を、チームに残したの?」
「私から見ても、あなたは短時間でもある程度の成長ができていたと思えたわ。連係も悪くなかったし、個人戦の成績も良かった。今のチームを乱しかねない言動については、まあ、こうして二人から離れる配慮ができていたし、不問にするわ」
「違うよ! あ、いや、今シルファが言ったことも大事だけどさ、……あのこと、結局二人には話せてないのに」
「別に私は、二人に話さなければチームに加入させないなんて一言も言ってないわよ」
「ええ!? じゃ、じゃあ、どういうつもりだったわけ?」
「チームを組む以上、私の時みたいに、また秘密が露見する可能性が高くなる。その問題に対してどう向き合うか考えておいてってことよ。答えは出たんでしょう?」
そういう意味だったのか。どうやら余計な心配をしていたらしい。納得した僕は、ゆっくりと頷く。
「……うん。二人には悪いけど、黙ってる。もしバレたとしても、二人なら大丈夫そうだし」
「……分かったわ」
僕の答えを聞いたシルファは、一度目を閉じてから頷いた。
「話はもう終わり?」
「……最後に一つだけ。シルファはこのチームで、本戦に出場できると思う?」
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