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第12話 謎その三〜桃太郎伝説と吉備津彦命?〜
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「実は、桃太郎伝説と鬼についてのお話しは、今回の吉野さんのカウンセリングとは関係無く、二人には話したいと思っていました。吉備津彦さんとは長いお付き合いで、友人のような関係性ですが、クライアントのご紹介を受けたこともあります。その彼から、現代の日本が抱える問題や悩みは桃太郎伝説に隠された真実を一般大衆が知る事が一つの光明になるのではないかという話しをされた事があるのです。その話しは、神である私だけでなく、化物の茜ちゃん、人間の兼人くんが一緒に聞くのがいいと思っていました」
先生にしては珍しく少し高揚しているように見える。
しかし、現代の日本が抱える問題や悩みと桃太郎伝説・・・?壮大かつ、また謎が謎を呼ぶという展開になっている。もう毎度のことなので驚かないが、全く意味が分からない・・・。
「兼人がカウンセリングルームに来てから、先生はいつこの話しをしようか楽しみにしていたんだよ」
茜ちゃんもニコニコしながら言う。嬉しそうにも見える。
「そ、そうなんですね」
僕もしっかり仲間として考えてもらえているようでとても嬉しかった。今回の案件で絶対に成長してやるという気持ちが更に強くなった。
「あれ?でも、そうなると吉野さんは本当に関係無かったというか、予定外の訪問だったのですか?」
「そうです。吉野さんは一回目に来た時の様子でしたら、兼人くんのクライアント。二回目に来た時の様子だと、茜ちゃんのクライアントという感じでした。そもそも、吉野さんは、所属されている事務所の社長が私と既知の仲であったためカウンセリングルームに辿り着かれましたが、そうでなければ、悩みがあったとしても一般的なカウンセリングルームを訪れたと思います。しかし、実は早い段階から吉備津彦さんが絡んでいたのですね。これは誰も意図をしていない中での引かれ合いだと思います」
ここまで劇的なのに、誰も意図していないなんて事があるのか?と思った。現実は小説より奇なりみたいな事なのかな・・・。
「では、お二人に私から質問させて下さい。「桃太郎」って誰のことだと思いますか?」
「吉備津彦命というのは単純過ぎな答えですよね・・・。先ほどの東北地方の鬼の話しを考えたら、坂上田村麻呂も桃太郎になりそうですよね・・・」
「大江山の鬼退治の源頼光や羅生門の鬼退治の渡辺綱も桃太郎になっていてもおかしくないよね」
「そうなんです。桃太郎になりそうな人たちはたくさんいますし、もっと言うと、全国に桃太郎のようなお話しは無数にあります。ですが、一般的には「桃太郎」のモデルは今の岡山県の吉備津彦さんというイメージはありますよね。これは太宰府天満宮などに祀られている菅原道真さんが讃岐国司の長官である讃岐守だった時に地元の漁師から聞いた海賊退治の話しを書物に書き、それが全国に広がり、それぞれの地域の「桃太郎」のようなお話しと同化していったからだという説があります」
「僕は室町時代の『御伽草子』が元になっているのかと思っていました」
「一般的な昔話は『御伽草子』が元になっているというのが通説ですよね。しかし、「桃太郎」の元に関しては本当に様々な説があります。鎌倉時代初期に書かれた源為朝の武勇伝『保元物語』が雛形ではないか?という説もあります」
「でも、今は統一されたイメージですよね?」
「はい。時は流れて「桃太郎」は明治二十年に「検定教科書」に載り日本全国一律に学校教育で取り扱われるようになります。なので、兼人くんや茜ちゃんが知っている「桃太郎」はこの「検定教科書」の「桃太郎」ということになります」
「つまりは、桃太郎は誰でもない・・・」
「でも、そうなると吉備津彦命は自分が桃太郎だという意識が強過ぎる気がする・・・。自分が正義の象徴になりたい意識が強い神様なのかな~?」
茜ちゃんの疑問を聞いて、確かにそうだなと思った。僕も当たり前のように桃太郎のモデルは吉備津彦命だと思っていた。しかし、桃太郎はいないと考えると吉備津彦命が自らを桃太郎の代表のように、吉野さんに本当の鬼について知るように促したりしているのは自意識過剰のような気がする。
「僕も茜ちゃんの言うように、吉備津彦命は自意識過剰か正義の象徴でありたい自尊心の強い方のような気がしてしまいますね」
「二人とも、なかなか吉備津彦さんに厳しい意見をお持ちですね。確かに、自尊心も高めで、自分が桃太郎を代表をしなければいけないという自意識は強いかもしれません。元人間の皇子で神になった人ですからね。自尊心は高いと思います。その立場故に責任感も強い方だと思います。その責任感故に、自分が桃太郎の代表でないといけないと思っているのも間違いありません。その理由は、自分が最も鬼の気持ちを理解していると自負しているからです」
「吉備津彦命が最も鬼の気持ちを理解している・・・?」
「はい。少なくとも彼本人はそう思っています」
「やっぱり、自意識過剰!鬼の気持ちは鬼にしか分からないと思う」
「茜ちゃんはいつに無く厳しいですね」
「相手の気持ちを勝手に解釈して分かった気持ちになるのは、本人は気持ちがいいかもしれないけど、勝手に解釈される方は嫌だと思う。ましてや、征伐されている立場からしたらたまったもんじゃないです。死人に口無しだからって失礼だと思う」
茜ちゃんがいつに無く腹を立てている。勝手に相手の気持ちを想像して、分かっていると言うのはカウンセラーとして最悪のタブーだからだろうか?それ以上に、茜ちゃんは、猫、猫又、人間という普通では超えられない境界線を超えて生きて来た経験があるから、猫、化物、人によって勝手な解釈をされてあらぬ誤解をされていた事があるからなのではないだろうか?
「ぜひ、岡山に着いたら、吉備津彦さんに言ってあげて下さい。でも、吉備津彦さんの性格は、横暴な自意識過剰という感じではないと思います。どちらかというと真面目で誠実と言っていいと思います。ちょっと吉野さんに似ているかもしれませんね。それも、もしかしたら、吉備津彦さんが吉野さんに期待している理由の一つなのかもしれません」
先生は、早く吉備津彦命と僕たちを会わせたいと言わんばかりに嬉しそうにそう言った。そう言えば、吉野さんも神社で合流する予定だけど、先生は、それも楽しみなのかもしれない。一体、吉備津彦神社で何が起きるのだろうか?それが今回のカウンセリングのゴールになるのだろうか?全く想像が付かないし、まだ、謎は残っている。
先生にしては珍しく少し高揚しているように見える。
しかし、現代の日本が抱える問題や悩みと桃太郎伝説・・・?壮大かつ、また謎が謎を呼ぶという展開になっている。もう毎度のことなので驚かないが、全く意味が分からない・・・。
「兼人がカウンセリングルームに来てから、先生はいつこの話しをしようか楽しみにしていたんだよ」
茜ちゃんもニコニコしながら言う。嬉しそうにも見える。
「そ、そうなんですね」
僕もしっかり仲間として考えてもらえているようでとても嬉しかった。今回の案件で絶対に成長してやるという気持ちが更に強くなった。
「あれ?でも、そうなると吉野さんは本当に関係無かったというか、予定外の訪問だったのですか?」
「そうです。吉野さんは一回目に来た時の様子でしたら、兼人くんのクライアント。二回目に来た時の様子だと、茜ちゃんのクライアントという感じでした。そもそも、吉野さんは、所属されている事務所の社長が私と既知の仲であったためカウンセリングルームに辿り着かれましたが、そうでなければ、悩みがあったとしても一般的なカウンセリングルームを訪れたと思います。しかし、実は早い段階から吉備津彦さんが絡んでいたのですね。これは誰も意図をしていない中での引かれ合いだと思います」
ここまで劇的なのに、誰も意図していないなんて事があるのか?と思った。現実は小説より奇なりみたいな事なのかな・・・。
「では、お二人に私から質問させて下さい。「桃太郎」って誰のことだと思いますか?」
「吉備津彦命というのは単純過ぎな答えですよね・・・。先ほどの東北地方の鬼の話しを考えたら、坂上田村麻呂も桃太郎になりそうですよね・・・」
「大江山の鬼退治の源頼光や羅生門の鬼退治の渡辺綱も桃太郎になっていてもおかしくないよね」
「そうなんです。桃太郎になりそうな人たちはたくさんいますし、もっと言うと、全国に桃太郎のようなお話しは無数にあります。ですが、一般的には「桃太郎」のモデルは今の岡山県の吉備津彦さんというイメージはありますよね。これは太宰府天満宮などに祀られている菅原道真さんが讃岐国司の長官である讃岐守だった時に地元の漁師から聞いた海賊退治の話しを書物に書き、それが全国に広がり、それぞれの地域の「桃太郎」のようなお話しと同化していったからだという説があります」
「僕は室町時代の『御伽草子』が元になっているのかと思っていました」
「一般的な昔話は『御伽草子』が元になっているというのが通説ですよね。しかし、「桃太郎」の元に関しては本当に様々な説があります。鎌倉時代初期に書かれた源為朝の武勇伝『保元物語』が雛形ではないか?という説もあります」
「でも、今は統一されたイメージですよね?」
「はい。時は流れて「桃太郎」は明治二十年に「検定教科書」に載り日本全国一律に学校教育で取り扱われるようになります。なので、兼人くんや茜ちゃんが知っている「桃太郎」はこの「検定教科書」の「桃太郎」ということになります」
「つまりは、桃太郎は誰でもない・・・」
「でも、そうなると吉備津彦命は自分が桃太郎だという意識が強過ぎる気がする・・・。自分が正義の象徴になりたい意識が強い神様なのかな~?」
茜ちゃんの疑問を聞いて、確かにそうだなと思った。僕も当たり前のように桃太郎のモデルは吉備津彦命だと思っていた。しかし、桃太郎はいないと考えると吉備津彦命が自らを桃太郎の代表のように、吉野さんに本当の鬼について知るように促したりしているのは自意識過剰のような気がする。
「僕も茜ちゃんの言うように、吉備津彦命は自意識過剰か正義の象徴でありたい自尊心の強い方のような気がしてしまいますね」
「二人とも、なかなか吉備津彦さんに厳しい意見をお持ちですね。確かに、自尊心も高めで、自分が桃太郎を代表をしなければいけないという自意識は強いかもしれません。元人間の皇子で神になった人ですからね。自尊心は高いと思います。その立場故に責任感も強い方だと思います。その責任感故に、自分が桃太郎の代表でないといけないと思っているのも間違いありません。その理由は、自分が最も鬼の気持ちを理解していると自負しているからです」
「吉備津彦命が最も鬼の気持ちを理解している・・・?」
「はい。少なくとも彼本人はそう思っています」
「やっぱり、自意識過剰!鬼の気持ちは鬼にしか分からないと思う」
「茜ちゃんはいつに無く厳しいですね」
「相手の気持ちを勝手に解釈して分かった気持ちになるのは、本人は気持ちがいいかもしれないけど、勝手に解釈される方は嫌だと思う。ましてや、征伐されている立場からしたらたまったもんじゃないです。死人に口無しだからって失礼だと思う」
茜ちゃんがいつに無く腹を立てている。勝手に相手の気持ちを想像して、分かっていると言うのはカウンセラーとして最悪のタブーだからだろうか?それ以上に、茜ちゃんは、猫、猫又、人間という普通では超えられない境界線を超えて生きて来た経験があるから、猫、化物、人によって勝手な解釈をされてあらぬ誤解をされていた事があるからなのではないだろうか?
「ぜひ、岡山に着いたら、吉備津彦さんに言ってあげて下さい。でも、吉備津彦さんの性格は、横暴な自意識過剰という感じではないと思います。どちらかというと真面目で誠実と言っていいと思います。ちょっと吉野さんに似ているかもしれませんね。それも、もしかしたら、吉備津彦さんが吉野さんに期待している理由の一つなのかもしれません」
先生は、早く吉備津彦命と僕たちを会わせたいと言わんばかりに嬉しそうにそう言った。そう言えば、吉野さんも神社で合流する予定だけど、先生は、それも楽しみなのかもしれない。一体、吉備津彦神社で何が起きるのだろうか?それが今回のカウンセリングのゴールになるのだろうか?全く想像が付かないし、まだ、謎は残っている。
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