どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ- リメイク!!

すずめさん

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-第二章-サマーオーシャン連合国-前編

-第二章三十一節 恐ろしい光景とギルド建設始動-

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マサツグ達がギルドの客室で一晩を過ごした次の朝。マサツグが目を覚ますと

目の前には寝る直前最後に見たギルドの客室天井が見え、そしていつも通り

動かない体。マサツグも慣れたのか、はぁ~…と溜め息を吐くと両脇に居る

体をロックする正体を調べる。


「…で、今回はどうなっているのかな?」


__チラッ


マサツグがまず利き腕である右腕の方を見るとそこには女王の寝室で見かけた

ネグリジェ姿のミスティーがマサツグの右腕にガッチリと捕まり、拘束する。

勿論腕を動かそうにもしっかりと捕まえられている為動かす事は出来ない…が、

右腕を動かす度にミスティーの柔肌がマサツグの腕に当たり、心地良い感触を

感じ取る。


{…ふむ…悪くない……}


マサツグがミスティーに対しスケベ心を出し、何度もミスティーの体を揺すると

ミスティーが唸りながら更に絡みつく。そんな状況にマサツグもハッと我に返ると

首をブンブンと振り、正気を取り戻す。


{……ハッ!!…い…いかんいかん!!

こんな事をしている場合では……}


マサツグが首を横に振りながら左腕の方を確認する。するとそこには見覚えのある

黒いツヤの有る肌がマサツグの眼に映る。この光景にマサツグの思考が強制的に

考えるのを止めそうになると次の瞬間その黒いツヤの有る肌が動き出す。


「う~ん……あら?

もう朝かしら?」


ゆっくりとその黒いツヤの有る肌が動き、体を起こすとそこには寝ぼけた様子の

ロディが姿を現す。その光景にマサツグが恐怖に顔を引き攣らせ固まっていると

ロディは辺りを見渡し、隣にマサツグが寝ていた事に気が付くと慌てて恥ずかし

がり始める。


「…あら?……ちょっとヤダ!!

マサツグちゃん!!何で隣にマサツグ!……

…ってヤダァ~♥寝起き姿見られちゃった♥

キャッ♥」


「……すぅぅぅぅ~~~……」


ロディが両手で顔を隠し、恥ずかしがるがそんな事どうでも良いマサツグは大きく

息を吸うとピタッとロディの顔を見たまま固まる。ロディもそんなマサツグに

違和感を感じているとマサツグは次の瞬間、溜めていた息を吐く様に大きな声で

叫ぶ。


「……?」


「ぎ…」


「ぎ?」


「ぎぃぃやああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」


今年一番の絶叫に隣で寝ていたミスティーも慌てて飛び起き、いつも通りに

マサツグの腹の上で寝ていたシロはマサツグの絶叫で驚き眼を覚ますと勢い余って

ベッド下に落ちてしまう。ロディはと言うとマサツグの絶叫に物ともせずただ

恥ずかしがるばかり。マサツグの絶叫がギルド内に響き渡ったところでマサツグも

叫び終えると慌ててミスティーの方に後退りしてロディを恐怖の面持ちで凝視する。

そして、恐る恐る何故隣で寝ていたのかを尋ねる。


「な!…なん!!……なんで!!……なんで!!隣でロディが寝ているんだぁ!?」


「さぁて…どうしてでしょう♥」


ロディはマサツグをからかう様に頬を赤く染めニヤッと笑って見せるとマサツグを

更に恐怖へ誘う。マサツグも必死に機能何があったかを思い出そうとするがこれと

言った元凶が思いつかず困惑する。


{な!…なんで、隣にムキムキマッチョのオネエが寝ていたんだ!?

今まで確かに寝たら体が拘束されて動けない事は多々あった!!

だが、今回は…今回は違う!!こんな恐ろしい展開は味わった事は無い!!!

俺の超幸運は本当に仕事をしているのか!?


…いや…隣でロディが寝ていたにも拘らず何も起きなかった事が奇跡なのか?…

とにかく、どうしてこうなった!!!}


マサツグが頭を抱えて悩んでいるとロディも不思議そうにベッドから立つと徐に

今居る部屋の扉を開け、何かを確認する。それはロディ自身もこの状況に驚き、

何が起きたのかを確認している様に見える。その証拠にロディは扉を開けては

部屋の外の廊下を見渡し、以上が無いかを何度も確認していた。


「…誰かに移動させられた?……

いや…でもそんな痕跡は見当たらないわね……」


そんな朝一番からマサツグの眠気が一発で何処かへフライアウェイしたところで

ミスティーもマサツグが何故叫んでいたのかを理解すると慌ててマサツグの様子を

さり気無く調べる。その様子をベッドから落ちたシロも目を覚まし起きると、

マサツグに飛びつき朝の挨拶をする。


「ふあぁ~……

おはよう御座います!!ご主人様!!」


__ドックン!!ドックン!!ドックン!!ドックン!!


「…?

ご主人様?どうしてこんなにお胸の音が激しいのですか?」


シロの質問にすら答えられないほどマサツグは酷く動揺し、その様子にミスティーと

シロが心配するばかりの早朝であった。そんなマサツグがやっとの思いで落ち着き

を取り戻し、ミスティーの着替えやマサツグの準備が終わると予めロディに準備が

出来たら降りて来る様に言われていた為ギルドの一階に降りる。

するとそこには昨日から先ほどまでブーメランパンツ一丁のロディの姿ではなく、

ちゃんと正装したロディがマサツグ達が降りて来るのを待っていた。そんなロディの

姿にマサツグとミスティーが驚いているとロディはギルドの外に出る様マサツグ達に

指示する。


「…ッ!

降りて来たわね!

じゃあ、ギルドの外に待たせてある馬車に乗って頂戴!!」


「そ…それは良いけど…何で正装?…」


「…?

今から女王陛下に会いに行くのにパンツ一丁はさすがに不味いでしょう?

本当ならそうしたいのだけど……」


ロディの最後の一言にマサツグ達が慌てて止めるとロディは笑いながらギルドの外に

出て、秘書の子が用意した馬車に乗り込む。マサツグ達もお互いの顔を見合わせ、

はぁ~…と溜め息を吐くとギルドの外に出る。ギルドの外にはロディが言うとおり、

マサツグ達が乗る馬車が止まっているのとは別にギルドの建設で使うのか、資材と

人材を積んだ大きな馬車が後続で用意されていた。ギルド建設の人材達は既に

何処かの建設業者ののような上はタンクトップに下はニッカポッカ。そして頭には

お約束と言わんばかりに「安全第一」と緑の文字で書かれたヘルメットを

被っていた。


{何でここだけファンタジーじゃなくて妙にリアル?……}


更に自分達が乗ろうとしている馬車を見ると馬車は全体的に赤く塗装されており、

良く見ると何やら呪文らしきルーン文字が書かれているのが分かる。この馬車を見て

マサツグが某赤い大佐を思い出しているとその考えが当たっていたのかロディが

馬車の説明をし始める。


「見た事無い馬車でしょ?

実はこれギルドマスター専用の馬車なの。本来のスピードの三倍で移動する事が

出来て、その原理はあの馬車に書かれてある呪文。あれはエルフ達が使うルーン文字

で効果はスピード倍加に疲労蓄積軽減の効果が付与されているらしいわね。

…まぁ、今の私達には分からない代物よ。

さて、そんな事よりさっさと行きましょ?相手さんを待たせるのも失礼だし!」


「あ…あぁ…」


この説明にマサツグは馬車と作業員にツッコミを入れたくなるがロディに速く

乗るよう急かされたのでマサツグが馬車に乗り込むとミスティーとシロが

後に続く様に乗り込む。そして、最後にロディと秘書の子が馬車に乗り込むと馬車は

ポップリングスに向け、出発し始める。馬車は魔法が付与されているお陰か直ぐに

ホエールビアードを出ると瞬く間にポップリングスに向かう道中に進む。そんな中、

マサツグがたった一日で資材と人員を確保出来た事に驚くがロディはそれをさも

当たり前の様に胸を張り、ドヤ顔をして見せる。


「にしても…

早めに手配したとはいえ、かなり早い段階で集まりましたね…」


「それはそうよ!

だって私が号令掛けたんだもの!」


マサツグに対し胸を張るロディにマサツグが苦笑いをすると続けてマサツグがギルド

をあけても大丈夫なのかと尋ねる。しかし、ロディはその質問に首を傾げると逆に

マサツグにある事を尋ねる。


「…あの…今更なんですが、

どうしてギルドマスターまで付いて来るんですか?

ギルドを開けて大丈夫なんですか?」


「あら?

何を言ってるの?

私が行かなきゃギルドの門を開けられないでしょ?」


「…へ?」


この質問にマサツグが気の抜けた返事をして見せるとロディは何か悟ったような顔を

して先ほどの質問の意味を説明する。その説明にマサツグとミスティーは説明の中に

出て来た疑問をロディに尋ねる。


「あら?

もしかしてギルドの建ち上げに立ち会うの初めて?ギルドを立ち上げるには

そのギルドマスターがまずその土地に赴き、ギルドの紋章を本人がその土地に書いて

契約をしないといけないの。」


「あれ?

何と契約するんですか?

土地神みたいなのがいるんですか?」


「まぁ、そんな感じかしら。

その土地ごとに契約をしないと色々と面倒が起きるのよ。」


「へぇ~…例えば?」


「そうねぇ…

聞いた話だとギルドを立てた場所に地盤沈下が起きてギルドが埋まったとか

かしら?」


ロディの説明にマサツグとミスティーが納得していると今度はロディがマサツグに

質問を始める。それはシロの事についてで、ロディもシロを見てフェンリルと認識

するも何か疑問を持ったのか首を傾げてマサツグに尋ねる。


「…それはそうとそのシロ?…ちゃんかしら。

その子ってフェンリルよね?」


「え?…そうですけど…」


「一体どうやって手懐けたの?

フェンリルって確か自分より強くて更に賢くないと従わないし、懐く事も無いって

言われているのよ?それなのに幾ら子供でもここまでマサツグちゃんに懐いているの

は何故かしら?…」


そう言うとロディは自身の顎に手を突きながらマサツグの膝の上に満面の笑みで

座り、尻尾を振るシロの様子を見て考え始める。ロディの解説にマサツグも

考えるもシロがマサツグの顔を見てにぱっと笑うとどうでも良くなり考えるのを

止める。マサツグはいつもの様にシロの頭を撫でるとシロの尻尾を振る速度が

速くなる。その様子にロディ微笑ましくなり考えるのを止めると今回同行した

理由を更に話す。


「…まぁ…そのシロちゃんは良しとして、ポップリングスは獣人族の国。

今まで鎖国状態だったから視察も兼ねてって言うのもあるけどね。」


今までポップリングスの外交はゲステウスが完全に掌握し、ギルドが介入

出来なかったのも有るけどギルドマスター自ら視察って大事の様なとマサツグ

が考えているとロディが気になる一言を言う。


「後は、一応この連合国の代表さんだし…

挨拶をしないとね。」


「へぇ~…

ん?」


{あれ?…

ここって連合だよな?…

なのにその国の代表が鎖国っておかしくないか?…}


マサツグがロディの一言に引っ掛かりを覚えると顔に出ていたのかロディがフフッと

笑い、マサツグが尋ねるより先にマサツグの疑問に答える。


「この国はね、三つの国が一つの国になったの。

その内の一片がポップリングス、

そしてもう一片がエルフ族の国「ユグドラド」で、

更にもう一片が人魚の国「マーメイディア」なの。

そして三国の内何処かが暴挙を働いても大丈夫な様に代表者も三人居るのよ。」


「なるほど…

じゃあ、ポップリングスの代表者がフィリアって訳か…」


この国がどうやって動いていたのかマサツグの疑問が解けると一人頷き納得する。

しかし、ロディにはポップリングのゲステウス事件より気になる事があるのか

マサツグに漏らす。


「だからポップリングスが鎖国していたその間、この国は残りの二国で管理して

居たから大きな問題が起きなくて安心していたんだけど…

…あ!違うのよ!!

別にポップリングスがどうでも良いみたいに聞えたかもしれないけど

違うからね!!」


「だ!…大丈夫ですよ!!」


ロディが自分の発言に問題を感じたのか慌ててミスティーに訂正する。ミスティー

も慌ててロディのフォローに入る。そんな二人がお互いをフォローし合う中、

ロディが疑問に思っている事をマサツグに伝えるのであった。


「……でも

マサツグちゃんが魔王フィロネウスに気に入られたって言うのが

引っかかるのよね…」


ロディが真剣な口調でフィロネウスの行為に注意を促すがマサツグは先ほどから自身

をちゃん呼んでいる事の方が気になってそれ所では無くなり、警戒する。そんな中

ロディが馬車の窓から外を見るとフッと笑い、マサツグ達にある事を伝える。


「さて、そろそろ着くわね。」


「…へ?

いやいや…幾らこの馬車がシャア○クみたいに三倍で動けるにしてもまだまだ……」


ロディの一言にマサツグが笑いながら否定し、窓の外を見ると窓の外からは既に

ポップリングスが見えており、徐々に近づいているのが分かる。マサツグ達が

ミスティーを護衛する時、敵襲に遭いながらも辿り着くのに三日間掛かった事を

思い出すとマサツグは何処かの少年探偵の様な反応をする。


「あっるぇ~?

おっかしいぞぉ~?」


マサツグが自身の目を擦り、もう一度外を確認するがやはり景色は変わらず、

ポップリングスに近づいて行く。シロもマサツグの横から顔を出すと外に

見えるポップリングスを見て、喜び始める。


「ご主人様!!

もうポップリングスですよ!速いですね!!」


「ふふ!

驚くのも無理ないわ!

普通の馬車なら三日掛かるものね!」


「あの時の俺達の苦労は一体……」


ミスティーを護衛した時の事を思い出すとマサツグがガクッと肩を落とし、

うな垂れる。シロは突如うな垂れたマサツグに驚くとマサツグに大丈夫かと尋ねる

のであった。そしてそんな会話をしていると馬車はポップリングスのゲート前に

着くとそこでは衛兵達が検問をしており、衛兵の一人が馬車に近づくと御者に

馬車での進入は出来ない事を伝えようとする。


「申し訳ありませんが現在復興工事中……

ん!

姫様!!それに英雄殿も!!」


馬車にマサツグとミスティーが乗っている事に気が付くと衛兵は馬車の扉の前に

駆け寄り再度確認をする。そして本人と分かると敬礼をし、無事に帰って来た事に

安堵する。


「姫様!英雄殿!!

良くぞご無事で!!女王陛下がお待ちになっています!!」


「ありがとう!

では、王宮までの先導とお姉さまに取り次いで貰えるかしら?

ギルドの長が自ら来て下さいました。」


「ハッ!

了解であります!!」


ミスティーの頼みで衛兵が王宮のフィリアと連絡を取る為、走って行くとマサツグが

馬車から降りて大きく伸びをする。シロも馬車から降りると同じ様に伸びをした後

マサツグの肩に飛び付くが、突如飛び乗られたマサツグは大きく態勢を崩しそうに

なる。


「え~い!」


__ガシッ!


「ふお!?…」


しかし、マサツグがギリギリ耐えるとその様子を馬車から見ていたロディが面白がり

ながら見ているのであった。そうして衛兵の返事を待っていると王宮から戻ってきた

衛兵が息を切らして戻ってくるとロディ達が乗る馬車を先導し始める。


「ぜぇ…ぜぇ…お待たせしました!!

許可が下りましたのでご案内いたします!!

こちらへどうぞ!!」


衛兵の案内でロディ達が乗る馬車は王宮の広場まで案内し始める。その際、衛兵の

案内でやって来た馬車にポップリングスの獣人達が何事かと興味を持ち、人だかりが

出来る。そんな人だかりを衛兵達が掻き分け進んで行くと王宮玄関には既にフィアナ

と衛兵長、その他の管理職の獣人がマサツグ達の帰りを出迎えていた。そこには

レイヴンの姿は無く、レイヴンがいない事にマサツグが疑問を持つ。しかし

そんな事を考えている暇も無いのか、馬車が広場で止まり、マサツグ達が馬車から

降りるとミスティーが誇らしげな表情でフィリアに交渉の報告を始める。


「お姉さまただ今戻りました!

こちらはサマーオーシャン連合国のギルドマスター・ロディ・ガンブレオ様です。」


ミスティーの堂々とした姿にフィリアが微笑みながら頷くとミスティーも笑顔で

頷き、ロディの紹介を始める。ロディもミスティーの紹介でミスティーより前に

立つとフィリアの前で傅き、挨拶を始める。


「お初にお目にかかります、先ほどご紹介に預かりました…

私、このサマーオーシャン連合国担当のギルドマスターを勤めております。

ロディ・ガンブレオと申します。

以後お見知りおきを。」


最初に出会った時の衝撃はそこには無く、ピシッとした面持ちで挨拶をするロディに

マサツグが驚く。そして、フィリアを先頭にロディを出迎えたポップリングス側は

キリッとした姿のロディに思わず、おぉ…と零す。その中、フィリアも傅くロディに

会釈をすると労いの挨拶を返す。


「うむ。

遠路遥々お呼び立てして申し訳ない。

ギルドの件、了承して頂き感謝する。」


二人の間に畏まった空気が流れるもお互いが相手の何かを感じ取ったのだろうか、

挨拶を交わした後ピタッと動かず固まり、互いがフフッと笑うと畏まった空気が

一瞬で消える。その様子に周りの衛兵達が何が有ったのかとどよめき始めると

フィリアが先に話を切り出す。


「…さて、堅苦しいのはここまでじゃ。

ロディ殿…振舞ってくれて結構だぞ?」


「分かりましたわ…

女王様♥」


お互い何かに気が付き、楽にする様にフィリアがロディに話しかけると周りの

衛兵長を始め、他の者達が困惑する。その様子にマサツグがあっ…となるが

解き既にお寿司。ロディは傅いた状態からスッと立ち上がるとフィリアに

ブワチコーン!!とウインクをして見せる。そして、いつものオネエ口調で返事を

すると突如目の前で服を脱ぎ、いつものブーメランパンツ一丁の姿になる。

その余りの変貌振りに楽にする様に言ったフィリアも驚き、周りの者達は口を開け

固まる。何せ綺麗に正装をし、黙っていればナイスミドルのボディビルダーが突如

目の前でオネエにクラスチェンジしたのだから呆気に取られても可笑しくは無い。


「ロ…ロディ殿?」


さすがのフィリアもロディの目の前での変貌振りに思わず名前を呼ぶほど困惑する。

しかしロディはフィリアの方にもう一度ブワチコーン!!とウインクをして見せる

と何事も無かったかの様に準備運動を始め、体を暖め始める。


「結局本当のアンタはどっちなんだ…」


マサツグが思わずロディにツッコミを入れるとロディはクルッとマサツグの方を向く

と笑いながら答える。


「あら、こっちが私よ。

ほら、良く言うでしょ?女の本性は分かり難いって♪」


「アンタ、男だろ!!」


広場内にマサツグのツッコミが木霊するとフィリアがそのやり取りに吹き出し、

笑い始める。ロディはマサツグに突っ込まれた事に体をくねくねさせながら

マサツグの言い分を否定し始める。


「いやんいやん♥

体は男でも心は乙女よ!」


「じゃかあしいわ!!」


そんなやり取りが王宮の広場で起きるがフィリアはひたすらに笑い、周りの者達は

ただただ困惑し、ミスティーは如何したものかとオロオロする。その間シロは

その場に居ないレイヴンを探して匂いを頼りに探しに行くのであった。

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