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-第二章-サマーオーシャン連合国-前編
-第二章二十二節 二人目の親友とシロの目-
しおりを挟む会議室での報告会が終わり、マサツグがもう一度ゲステウスの屋敷を調べに行こうと
王宮を彷徨っているとミスティーが方向音痴のマサツグを見かねて、王宮の出口に
案内をする。その際、マサツグが投獄されている間のシロの様子をマサツグに教える
のであった。
「そういえば…マサツグ様がまだ投獄されていた時のシロちゃんの様子の話を
していませんでしたね?」
「へ?…あぁ、聞いていないけど…」
ミスティーがマサツグの居ない時の話をしようとすると何故かミスティーがクスクス
と笑い始め、シロは突如マサツグの足に張り付いて離れようとしない。その際
マサツグがシロの様子を見るとシロは頬を赤くし照れている様子を見せない様に
マサツグに張り付いている様に見える。
「シロちゃん…マサツグ様が投獄されている間ずっとマサツグ様との約束を護る様に
私の護衛をしてくれていたのですが…フフフ!…
私の部屋を訪ねに来る使用人の服を来る毎に厳重にチェックしていたんですよ?
それはもう細かく相手の服を叩いて、匂いを嗅いで…只…使用人が来ない時は部屋の
片隅に移動して膝を抱えて放心する光景があまりにも可笑しくて……ぷふッ!」
マサツグがミスティーの話を聞いてシロが部屋の片隅で放心する姿を想像すると
マサツグも笑いそうになる。多分、マサツグが近くにいない事から見れる光景なのだ
ろう、まるですみっこ○らし化したシロの図が頭に浮かぶ。そして、シロはと言うと
マサツグの様子が気に食わなかったのか足にしがみ付いていたのがヨジヨジと
マサツグの体を登って来ると今度は頭にガシッとしがみ付き、マサツグの口を左右に
引っ張る。
__うにょ~~ん……
「…わかっら、わかっらからくひをひっぱらは~い……」
これがマサツグに対しての必死の抵抗なのかシロは顔を赤くしながらこの
口うにょ~んを王宮を出るまでやるのであった。そうして漸くミスティーの案内で
王宮の外に出るとマサツグは以前道具屋で買った骨なしフライドチキンを
アイテムポーチから取り出すと、シロの機嫌直しに与える。シロはそれを黙って
受け取るとマサツグの頭の上で食べ始める。
「はあぁ~…悪かったって…ほれ、これでも食って機嫌を直してくれ?」
__はしッ!…もくもく……
暫くの間沈黙が続くもフライドチキンを食べ終えたのかシロは満足そうに笑顔に
なると元の元気なシロに戻り、またマサツグの頭にしがみ付く。マサツグも機嫌が
直ったのかと安心し、ゲステウスの屋敷に向かい歩いていく。すると、何処からか
後を着けられている様な感覚を覚える。その感覚はシロも感じ取ったのか、
マサツグの頬を軽くぺちぺちと叩くと耳打ちをする。
「ご主人様……後ろから何か感じます…」
「…あぁ、シロも警戒しといてくれ……
さすがにこんな街中で襲ってくるとは考えられんが……」
マサツグがシロの耳打ちに軽く頷くとシロに警戒する様に伝える。そして、
マサツグがゲステウスの屋敷とは別方向の道に曲がると物陰に隠れて追跡者を
待ち伏せする。案の定その追跡者はマサツグの後を追ってか、同じ様に道を
曲がってくるとマサツグが居ない事に驚き、その場で辺りを見渡し始める。
その様子を物陰から確認すると影から出て来てその追跡者に用件を尋ねる。
「…何か御用ですか?……」
「うおッ!?」
物陰から出てきたマサツグに追跡者が驚き、その場で声を挙げる。マサツグと
シロがその追跡者に警戒しジッと出方を伺っているとその追跡者はプルプルと
震え始め、そして突如天を仰ぐ様に上を向くと顔に手を当て笑い始める。その際
追跡者のローブからは人間の手の骨が出て来て、それを見たマサツグが驚く。
「…ぷッ!
あっはっはっはっはっは!!!」
「…?」
「いやw…すまん!!
怪しいもんじゃないから安心してくれ……www」
自分達の後を追って来た者が突如笑い始めた事にマサツグとシロが困惑すると
追跡者は謝りながら深く被っていた黒いローブのフードを脱ぐ。するとそこには
本来なら人の頭が出て来る筈の光景が出て来たのは骸骨。マサツグが驚く傍らシロは
突如目を輝かせる。
「いや~やっぱり、魔術師でスニーキングは難しいか。
ひさしぶりやな。
ヤブ、俺や勝利や。」
「……かっつぁん?」
追跡者がまさかの親友で更に何故ここに居ると言う状況にマサツグが固まっていると
シロがその親友の名前を語る骸骨に目をキラキラとさせた状態で飛びつくのであった。
「…ん?って
ぎゃああああああああ!!!!」
「ご主人様!
この骨の人なんですか?
物凄く、おいしそうです!!」
マサツグが固まっている隙に骸骨に飛びついたシロが骸骨を襲うと目を輝かせながら
これでもかと言わん張りにしゃぶり付き始める。その様子はおやつに飛びつくわんこ
でシロは嬉々として骸骨に襲い掛かる。そして、シロが骸骨にじゃれ付いているのを
見てマサツグが慌ててご機嫌直しに使ったフライドチキンを取り出すとシロに止める
様に言い聞かせるのであった。
「…ん?おわああ!!シロ!
ストップ!スト~ップ!!
もう一個フライドチキンあげるから!」
マサツグが慌てて止めに入り、骸骨が解放されるとその顔は既にシロの唾液でクタクタ
のベロベロ。骸骨はその場で膝に手を着き、ぜぇ…ぜぇ…と息を切らす。
そしてマサツグ本人確認の為にある事を尋ねると骸骨はその問いに答えるのであった。
「じゃあ、モツに会った事は?…」
「ぜぇ…ぜぇ…
え?本ちゃんに会ったん?」
「あ、本物だ……」
かっつぁんはマサツグにこのゲームを一緒にやらないかと誘って来た親友の一人で
マサツグに数少ないリアルの友人の一人。性格は温厚で基本ツッコミ担当。
そんなかっつぁんが何故マサツグの後を追って来たのかはともかく、ゲーム内での
再会に二人は喜ぶ。
-----------------------------------------------------------------------
「レイヴン」
「ワイトウィザード」
Lv.37 「魔導師」
HP 3350 TP 780 装備
ATK 145+10 DEF 240+180 武器 骨魔導の杖
MATK 370+120 MDEF 350+80 頭装 魔導の法衣(頭)
SPD 120 LUC 115 体装 魔導の法衣(体)
MS [魔術Lv.8] [短剣術Lv,5] 足装 魔導の法衣(足)
SS [鑑定LV.7] [採取術Lv.7] 装飾 骨のクロス
[技術向上] [リッチの系譜]
[魔法術の探求者] [二種詠唱]
[感知Lv.4] [念話]
[術技]
ファイアーボール TP 10 アイスボルト TP 15
ライトニング TP 20 エアロエッジ TP 20
ライトアップ TP 10 ダークネス TP 15
シャープアップ TP 20 ガードポイント TP 20
スピードラン TP 25 フレアレイン TP 35
アイスダッシャー TP 40 サンダーボルト TP 45
ウィンドランサー TP 45 ガイアスマッシュ TP 50
-----------------------------------------------------------------------
「かっつぁん!!ひさしぶりだなぁ!…
でも、なんでスケルトン?」
「面白そうだったから。」
かっつぁんのアバターは何処をどう見てもワイト。金の装飾が付いた黒いローブに
骸骨をあしらった杖と明らかにFF待った無しの姿にマサツグが戸惑う。
しかし、そんな事は杞憂と言わんばかりにシロがレイヴンの姿に目をキラキラとさせ、
手に持つフライドチキンを食べる。その光景を見てレイヴンはシロを警戒する様に
なるのであった。
「シロ!ステイ!!
ステイだぞ~!!…」
レイヴンの様子を察してマサツグが慌ててシロに飛び掛るのを制する様にするが、
シロはやはり好奇の目でレイヴンを見つめ、目線を外そうとしない。そして、
マサツグがシロを制しながら何故後ろから着けて来たのかとレイヴンに尋ねると
笑いながら答え始める。
「それはそうと何で気配を消して俺の後を?」
「いやぁ、たまたま解放された国に遊びに来たらヤブを見かけて…
そこで思わず尾行して驚かそうとしたけどアカンかったな。」
ワイトが軽い関西弁で話し笑う光景にマサツグが違和感を覚えるとレイヴンは
ここで何をしているのかとマサツグに尋ねる。
「で、ヤブはここで何してるん?」
「この国でやりたい放題やった下種野朗の捜索……ッ!」
マサツグがレイヴンの問いかけに答えるとここでマサツグがある事を思い付いたのか
ハッとした表情を見せる。レイヴンはその表情を見て不思議そうにするとマサツグが
ある事をレイヴンに頼む。
「…そうだ。
レイヴンも手伝ってくれない?
俺に濡れ衣着せた太ぇ野郎なんだよ!」
「ち…近い…
後何で急にプレ…」
マサツグがレイヴンに詰め寄る様に顔を近づけ、今引き受けている依頼を手伝って
貰える様に頼むとレイヴンは詰め寄られた事と急にプレイヤーネームで呼ばれた事に
困惑するが、オンラインゲームのお約束を察したか返事を変える。その際、シロが
レイヴンを依然キラキラとした目で見ている事に気が付き、警戒をする。
「べ…別に暇やから良いけど……
その間に俺…その子に襲われへん?…
未だに俺の事凝視してるんやけど……」
「だ…大丈夫と思う……
賢い子だから……」
「じゃあ、何故目線を逸らす?……」
レイヴンの問い掛けにマサツグが目線を逸らしながら答えるとレイヴンがすかさず
ツッコミを入れる。その様子に自分が原因でその話になっている事に気が付いて
いないシロは首を傾げるが、マサツグのパーティにレイヴンが加入すると改めて
ゲステウスの屋敷に向かい歩き始める。
「まずは、何処いくん?」
「あの悪趣味な屋敷。」
レイヴンの問い掛けにマサツグが相変わらず極彩色の明らかに周りから浮いている
屋敷を指を指して答えるとレイヴンはその異様な光景に言葉を失う。その浮き具合
は辺りが明るくなって更に分かる、まるで何処かの天空の城よろしく具合に
悪目立ちし、景観をバ○スする破壊力。思わず歩いていた足が止まるほどの
ショックがレイヴンを襲う。
「…………」
余りの光景にレイヴンが無言で驚いた表情をし、マサツグの方を向くとゲステウス
の屋敷を指差す。マサツグもそんなレイヴンの表情を見て目を閉じるとレイヴンの
肩に手を当て、ポンポンと叩く。
「気持ちは分かるぞ。」
そんなレイヴンの肩を叩きながらまた改めてその悪趣味な屋敷に向い歩き始める。
そして、その悪趣味な屋敷に近づけば近づくほどその異様さに目を奪われる。
ゲステウスの屋敷に辿り着いた頃には周りを取り囲む様に冒険者が集まり、もはや
観光名所化している悪趣味な屋敷があった。
__わいわい…がやがや…
「うわぁ…やっぱ気になるかこの屋敷…」
「そりゃアラビアンな建物が立ち並ぶ中一つだけこんな極彩色の魔王城みたいな
屋敷が建っていたら可笑しくて寄って来るだろ?……
実際に可笑しいし……」
マサツグとレイヴンがそんな話をしながら屋敷の玄関前に行くと衛兵達が他の
冒険者達が入って来ない様に進入禁止および現場保存のテープで入り口を
塞いでいた。そして衛兵の一人がマサツグに気が付くと駆け寄り、敬礼すると
マサツグに用件を尋ねるのであった。
「ハッ!
ご苦労様であります!英雄殿!
話は伺っております!
どうぞ!」
衛兵がマサツグに挨拶をすると玄関前に貼ってあったキープアウトと書かれた
テープを避けて、通りやすくする。その際マサツグがテープの下を潜り、中に
入ると他に集まっていた冒険者達に注目を浴びるのであった。
「じゃあ、俺も……」
「ちょっと待って下さい!!貴方は?……」
「あぁ、その魔法使いは俺の仲間のレイヴン。
俺の仲間だから入れてくれ。」
「ハッ!!」
レイヴンもテープの下を潜り、中に入ろうとすると衛兵に止められるもマサツグが
通す様に伝えるとレイヴンもゲステウスの屋敷に入っていく。そして、マサツグが
ポップリングスで英雄と呼ばれている事に興味を持ったのかマサツグに尋ねる。
「マサツグ…
お前、英雄なんて呼ばれてるの?」
「成り行きでなってしまいました……
それにスプリングフィールドに行ったら、モツも英雄だぞ?」
「マジで!」
レイヴンは自身が知らない間に英雄と呼ばれる仲間が居る事に驚き、マサツグの
ステータスを確認すると唸り始める。そして、マサツグの後ろを着いて歩くシロに
も興味を持ったのか、シロのステータスを確認したレイヴンが声を挙げて驚く。
「え?…」
「…ん?どうかしたか?」
「この子ってフェンリルなのか?」
「そうだけど?…」
「そうだけどって…このゲームでフェンリルってSSランクのモンスターで子供でも
テイム率が一桁の最上級モンスターだぞ!?なのにマサツグにここまで懐くって…
何をやったん…て、この超幸運か……」
勝手に一人盛り上がり、一人で納得すると落ち着きを取り戻す。その様子にマサツグ
も頭を掻いて溜め息を吐くと今までにあった事をレイヴンに説明し始める。その内容
を聞いて納得する反面、マサツグの運が「超幸運」な事に疑問を持つ。
「…なるほどな……
本ちゃんにもショートメールで聞いたけど、エライ波乱万丈やな。
しまいにマサツグが「それは違うよ!!」って言いそうな気がする…」
「馬鹿野郎…
俺は白黒の熊とも戦わないし、絶望を論破する気もねぇよ……」
レイヴンが一時期ハマッていたゲームの登場人物とマサツグの境遇が似ている事に
そんな事を話しているとマサツグ達は件の拷問部屋に辿り着く。その際、シロには
見せられない物が多数有る為、ワインセラーで待つように指示する。マサツグが
ここに来るのは二回目だがやはり床や壁は赤黒く血塗られ、報告で聞いた様な
魔法陣は見当たらない。しかし、レイヴンは部屋に入るとすぐさまにマサツグが
見つけられなかった魔法陣を見つける。
「…?何でこんな所に黒魔法の陣が?
それも、悪魔召喚系の?……」
「え?…見えるのか?」
「おぉ、ほれ。」
そう言うとレイヴンは魔法陣が有るであろう場所に立つと魔法陣に魔力を流し込み、
魔法陣を浮かび上がらせる。その光景を見たマサツグが驚いているとレイヴンが
魔法陣の説明を始める。
「この魔法陣は分かりやすく言うと使い魔を召喚・契約するのに使う魔法陣だな。
でも、この規模だと使い魔じゃなく、デーモンクラスのを呼んでいたのか?
だとすると、扱い一つで主従関係も逆転される可能性も有るはず…」
レイヴンがこのゲームでの黒魔法の説明と推理を始めるのを見て、マサツグが
混乱し始める。レイヴンはそんなマサツグの様子に気が付くと分かり易い様に
噛み砕いて説明をする。
「あ~っと…つまりだな…
この魔法陣を書いた人物は生贄を捧げて、悪魔から力を貰った可能性がある。
それも、かなり強力な奴。」
そうマサツグに教えると漸くマサツグも理解し、頷いてみせる。このゲームでの
魔法は色々とややこしく、まず黒魔法と白魔法の二つに別けられる。白魔法は
回復・補助が主な効力で黒魔法は7属性の攻撃魔法を主とする。
しかし、ここからがややこしく黒魔法一つでも攻撃・召喚・負荷と更に別れ、
攻撃でも単発・爆発・永続と更に分かれる。その為、魔法一つ覚えるのでも
一つ一つツリーを解放しないといけない上級者向きの職業なのである。しかし、
今回見つかった悪魔の魔法陣はこのゲームでも上級の扱いでちょっと魔法を
齧った程度では使えない代物なのである。
「しかも、ここは拷問部屋のようだし…
うっかり殺してしまった遺体を生贄に使った…
なんて考えも出来る。」
実際、マサツグがゲステウスの屋敷で手に入れた証拠と衛兵達が集めた証拠の中を
元に被害者名簿が作成されるが未だ見つかっていない行方不明者がおり、鋭意捜索中
と言った女性がまだ何人かいるようだ。更にレイヴンのセリフからそれは確定的に
なる。
「何より、ここに痕跡があるからもう…」
レイヴンが途中で喋るのを止めるもその先の言葉はマサツグにも容易に理解できる。
そんな暗い雰囲気に二人が少しの間黙ってしまうもレイヴンがある事に気が付き、
その場にしゃがむとマサツグに伝える。
「…ん?おかしいな?…素人みたいな事してある…
自分の痕跡を残してある?…まだこの魔法陣が機能しているんか、術者の魔力を
吸っているような……
これなら追えるけどどうする?追ってみるか?」
{…今離れて大丈夫か?…でも他に痕跡は無いし……}
マサツグには何が何だか全くだがレイヴンには何か見えているのだろう。レイヴンが
追跡出来るとマサツグに伝えると追跡するかどうかを尋ねる。マサツグもこの
問い掛けに少し悩むも痕跡を追う事を決める。
「…追ってみますか…」
「わかった…
一度外に出よう。」
マサツグのこの返事にレイヴンも立ち上がると軽く頷き、痕跡を辿り始める。その際
ワインセラーで大人しく待っていたシロを呼ぶとシロは待ちくたびれたのかマサツグ
にダッシュで向って飛び付く。
「ご~しゅ~じ~ん~さ~ま~!!」
「はい、よっこいしょ~!!」
シロが勢い良くマサツグの腹に向って飛んでくるのをタイミング良くバックステップ
を入れて受け止める姿にレイヴンが感心する。そして、レイヴンがまだシロと
ちゃんとした挨拶をしていない事を思い出し、近づくとシロの目がまたもやキラキラ
とし始める。
「ヒィ!!……」
「ッ!!
シロ!!お口あ~ん!!」
マサツグがシロに口を開ける様に指示を出すとシロは何の疑いも無く、口を開ける。
そしてマサツグが本日三本目となるフライドチキンを取り出すとシロの口に
放り込み、レイヴンへの興味を立つ。
「…ふぅ…急に如何したんだ?」
「い…いや、まだこの子とちゃんと挨拶をしていないなと思って…
あっ!れ…レイヴンです。」
「シロでふ。」
レイヴンが恐る恐るシロに話しかけるとシロは口に放り込まれたフライドチキンを
頬張りながらレイヴンに挨拶をする。しかし、シロのレイヴンを見る目は変わらず
爛々と輝かせているのであった。
「……よろしくな…」
「よろしくでふ!」
シロの目が爛々と輝くのであった……
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