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-第八章-

-第八章八十五節 無敵のゼファー?と追加の会議参加者と戦後会議・後編-

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さてまさかゼファーの身の上話を聞いた事で宿屋のメインホールが凍り付いた様に

静まり返ると、それはまるでゼファーがその場を支配した様に!…それこそもはや

もう黒い炎所の話ではなくなってしまい!…あるのはただ恐怖体験をした様な

気不味さだけで!…誰もがその場から一歩も動けず!…後味の悪さを噛み締め

青褪める事しか出来ないでいると、一方でゼファーはやはり感情が壊れているのか…

それ以上何も言わずに笑い続ける!…それこそそれが嘘であろうが本当であろうが

御構い無し、ただただ何方とも取り難い様子を見せ!…


「…さて、そろそろ結論を聞かせて貰おうか?…」


__ッ!?…ッ…ッ~~~……


こうなるとゼファーは縛られながらに無敵状態!…となると話がどちらに

転ぼうとも如何でも良く、いや自身の死を望み!…その結論を求めるよう

ミサカ達へ向けて言葉を漏らし始め!…当然判決を求めるものであり!…

別にプレッシャーを掛けている訳ではないのだが、自然とそのゼファーの

言葉に重みが徐々に感じられてしまうと、余計に面々は押し黙る!…

その判決を下せない様子で俯き始める!…そしてこれが人を裁くと言う

感覚なのか?と今になってヒシヒシと体全体で感じていると、ゼファーの

言葉は更に重みを増すと同時に!…面々を責め立てる様にも聞こえ!…


「勿論君達もずっとこのままと言う訳には行かないであろう?…

…冒険者と言うのだ…それぞれ次の目的が控えている…

この様な事でマゴマゴとしている場合ではない筈であろう?…

…ならばその判決を下すのもまた簡単な事だ!…

ただ目の前にいる男を始末するだけで良い!!…

他にこれ以上簡単な話が有るか?…

ただ始末するだけで全てが丸く収まろうとしている!…

…何も躊躇う必要はない!……さぁ!…」


「ッ!?…や、止めて!!…も、もう!!…ッ…」


さも時間が無い事を指す様に!…各々次の目的が控えている事を話して行き、

その為にも安易な結論を!…当然自分を始末すると言う方向にゼファーが

持って行こうと続けて話すと、宛らその言葉はどんどん面々の心を苛む様に!…

それこそ重くキツぅ~く圧し掛かる!…そして仕舞にはもうこれ以上議論を

したくない!と言った様子で心が折れる者まで現れ出すと、逆に攻められて

居る様にして言葉を漏らし!…こうなって来ると当然会議どころでは

なくなってしまい!…しかしだからと言ってこのままなかった事にも

出来る筈が無い訳で!…これまた余計に面々が追い込まれるそんな様子を

見せて居ると、ここで救世主が!…その宿屋に突如姿を現す!…と言うのも!…


__…コッ…コッ…コッ…コッ……


「…ッ!…ほほぅ?…さすがは冒険者…もとい魔王連合軍と言った所か?…

ちゃんとデグレアントの若造を捕まえているではないか?…」


突如玄関口の方から聞こえてくる誰かの足音!…それは聞く限り軽い足音に

聞こえ、まるで女性がヒールを履いて歩いている様な…と、次にはその足音の

主が面々の前にスッと現れ!…次にはその会議?をしている様子にハッ!と…

そしてそんな面々を褒める様にゼファーを捕縛している事を口にすると、

当然各々もその謎の人物の声が聞こえて来た事で反応!…

バッと振り返りその正体を確認する!…すると次にはミサカがハッとした様子で

言葉を!…


「ッ!?…え!?…ッ!!!…き、君は!!!…」


「…突然大きく邪な気を感じてここまで来てみたが…着いた時には消えて無くなり…

その酷い参上を見て心配をして人の気配を探れば…ここにこうして面々を見つける…

…本当に!…冒険者と言うモノは末恐ろしいモノだな?…」


__パルシディアナ!!!……ッ…


それは宛ら漫画のワンシーンの様に!…その正体に気が付いたミサカが驚き!…

一方でその者が続けて何故自分が今ここに居るのか?を続けて話す様に感じた事を

漏らし出すと、その際面々の手腕に感心する様な!…或いは末恐ろしい!と言った

言葉を口にする!…と、その者がフッと笑みを浮かべながら話し終えた所で、

面々が声を揃えてその者の事をパルシィディアナと呼び!…

因みにこの時パルシィは大分力を回復させた様子で有り、その容姿も更に大きく!…

最後に見た時はまだ若干背の低い中学生位であったのが、今は高校も卒業した様で…

見た感じは新人OLと言った所か、分かり易く言うとその見た目は二十台と

言った所で若々しくもグラマラス!…と、とにかくそんなパルシィの登場に

誰もが驚き!…同時に助かった!と言う安堵と言うか嬉々とする!…

そんな様子を露わにすると、一方でゼファーはそんなパルシィの登場にフッと…

何か不機嫌そうな表情を見せる!…だが…


「…ッ!…ん?…おい誰か?…マサツグ達の姿が見えないのだが?…」


「ッ!…あ、あぁ~!…えぇ~っと…

ちょっとダメージが大きかったみたいで別の所で休憩を!…

命に別状はないので問題も無いか?と…」


そんな睨んで来る?ゼファーの事など御構い無し!…何ならふと気が付いた様子で

辺りを見回し!…その場にマサツグ達の姿が無い事にふと気が付いて行くと、

そのマサツグ達の行方について質問を!…するとその問い掛けにミサカもハッとした

様子で返事をする!…その際スッと言葉が出て来ないで若干戸惑うそんな様子を

露わにするが、それでも落ち着きを取り戻すとちゃんと答え!…

と、同時に心配を掛けさせないよう容態も口に!…するとその話を聞いてパルシィは

ピクッ!と…思わず安堵した様なそんな表情を浮かべつつ!…次にはフィロの事を

言っているのか、あの女狐!と質問を続け!…


「ッ!…ふむ……では、あの女狐は?…

あれも早々くたばるとは思わんのだが?…

…まぁ個人的にはくたばって欲しいモノではあるが?…」


言わずもがなその女狐と言うのは犬猿の仲であるフィロの事で有り!…

それこそ馬鹿にするよう死んだか?と尋ねる始末であって!…

が、言いはするモノのフィロが死んだとは到底思っていない様子であり、

ここでも馬鹿にする様に!…何ならその時にポロッと恐らく聞いている

であろうフィロを挑発するよう本音を漏らすと、案の定釣られたクマー!…

ならぬ釣られたコーン!とばかりにフィロが出て来て喧嘩をする!…

その際勢い良くとバルディアナを拘束している部屋の扉を蹴破って見せると、

当然そんな登場の仕方に面々も思わずビクッと反応!…


__ッ!!!…ババッ!!!…バアアァァン!!!!…ッ!?…


「こりゃかき氷女!!!…もう一度言ってみぃ!!!…

また同じようにチンチクリンにしてくれようぞ!!!」


だがそんな周りの反応など当然御構い無しに!…出て来るなり喧嘩腰で

かき氷女!と…勿論先程言われた事を根に持ち!…喧嘩なら買うの精神で

もう一度小学生に戻してやる!と意気込んで見せると、相も変わらずな

フィロが出て来た事でピクッ!と…と、次には見下ろす様にしてフィロの

姿をマジマジ見る!…それは何か異変を探る様なそんな様子にも見えるのだが、

途端にスッとやめてしまうと今度は更にガッカリした具合で言葉を零し!…


「ッ!……ッ…何だ、居るではないか……チッ!!…」


「ッ!?…何だとは何じゃ!!!…何だとはぁ~~!!!…

それに舌打ちまでしおったな!!!…もう許せん!!!!…

今ここで長きに渡る因縁を~~~!!!!」


と言うのも更に喧嘩を吹っ掛けるようフィロが居る事に落胆!…何ならその最後に

舌打ちまでする始末で有り、当然このパルシィの態度にフィロももうカンカン!…

その口ぶりに対しては勿論の事、目の前で舌打ちをした事についても看過出来ず!…

その手に途端に狐火をボッと点けて握って見せると、怒りを露わに!…

また許せない事を口にする!…その際この長い因縁に決着を付ける様な事まで口に

すると、それに乗ったようパルシィまで好戦的になり出し!…


__ッ…パキィン!!!…ッ!?…


「上等だ!!…あの時は色々とイレギュラーが有ったが!!…

今度こそ!!!…ここで貴様の息の根を止めてくれるわアァァァ!!!!」


「ッ!?…えぇ~~!!!…

い、いやいやそれ所じゃないでしょおぉ!?…

て、てか何をしにここへぇ~!?…」


この時パルシィもその手に水晶の様な氷を生成!…そして同じく握って見せ!…

その言葉を待っていた!とばかりに…こちらもスッと臨戦態勢に入るそんな様子を

取って見せると、武装するよう更に氷を纏い!…如何に本気か!?を露わにする!…

そしてフィロに向かい声を張り上げて威嚇をすると、そんな二人の様子にミサカも

戸惑った具合でツッコミ!…と、力が弱っては居るがそれでも魔王!…

二人が殺る気を見せた事で!…当然各々は戸惑い始め!…でも若干その結末が

気になる様なそんな様子もチラッと見せると、更にその場に助け舟!…

新たに二人がその場に混ざる!…


__…ッ…パアァン!!!…ッ!?…ッ!!!!…


それは緊張を打ち破るよう部屋全体に突如銃声を響いて行くと、各々は

当然その銃声の聞こえた方へ視線を向け!…その際フィロとパルシィも

途端に何事!?とばかりに反応…それこそ瞬時に銃声の方へ!…

直ぐにでも敵を抹殺出来るよう改めて身構える様子を見せるのだが、

そこに居たのは秋雲国のギルドマスターであるクロエと…

冬粉雪のギルドマスターであるアンジュである事を確認する!…

尚先程の銃声の原因はクロエの様で、クロエは雷管ピストル宜しく

天井に向かい銃を発砲!…如何やら喧嘩の仲裁に入ったらしく!…


「…止めんか馬鹿者共!!…今はそれ所では無かろうが!!!…」


「そ、そうですよ!!…二人とも一旦落ち着いて!!!…

…それに!!…今のはパルシィちゃんがいけませんからね!!!…

後でしっかりお説教です!!!…」


まるで二人の様子に呆れるかの如く言葉を口に!…落ち着きがない事に

頭を抱え!…今は争って居るそんな場合ではない事を更に続けると、

アンジュも二人に対して戸惑い慌てながらも注意!…特に喧嘩の原因である

パルシィに説教をする!…その際今は急いでいる事が有るせいか長々と

出来ない事を更に漏らすと、後できっちりやる!と…と、そんなアンジュの

言葉を聞いてパルシィは萎え始め!…


__ッ!?…ッ……パキンッ!!…


「…ぷッ!!…ププププゥ~!!…

…哀れよのう?…かき氷女ぁ~?…」


「ッ?!…クッ!!…ッ~~~~!!!…」


一方でフィロも徐々に落ち着きを見せると同時に!…怒られているパルシィを

見てこれ見よがしにプププッ!と嗤う…そんな様子を露わにすると、オマケで

哀れ!と言葉を口に…すると勿論その様子にハッとパルシィも気が付き反応!…

クッと歯を食い縛って見せ!…顔を真っ赤にならぬ真っ青にして怒りの表情を

浮かべて行くと、今度はクロエがフィロに対して呆れながらに注意を!…

その敵の多さを指摘する!…


「…そう言う貴様は何でそこまで敵が多いのだ?…

普通に生きていればこんな事にはならんであろうに?…」


「ッ!…う、五月蠅いのじゃ!!……ッ!…しにしても?…

今日はあのフリフリの服ではないのかや?…」


何ならもはや疑問に感じるレベルで有り!…喧嘩を売る、或いは敵を作らずには

居られないのか?とばかりにクロエが呆れながらに言葉にすると、そうクロエに

ツッコミを受けた事でフィロもビクッ!と…まるで弱みを突かれた様に!…

フィロが思わず動揺の声を漏らす!…そして文句有り気に五月蠅い!と言って

誤魔化して行くのだが!…その切り返しに言った具合にふとある事に気が付いて

見せると、また余計な種火を!…今度はクロエに撒いて行く!…

と言うのも秋雲国で見たクロエの最後の格好とは違う!とばかりに…

今更になってあの時の事を引っ張り出し!…となるとそれを言われた事でクロエも

途端にピクッ!と反応…


「ッ!?…き、貴様ぁ!!!…

やはり敵を作る事に関してはピカ一に才能が有るらしい!!!…

…いっそここで死にたいのか?…」


言わずもがなクロエにとってある意味触れられたくない黒歴史!…

そしてそれを掘り返された事で怒りを覚え、次にはパルシィと交代!とばかりに…

フィロが如何に才能に溢れて居るか?を怒気に満ちた声で指摘をすると、スッと

両手に銃を握って見せる!…何ならそのままフィロに鋭い眼光も向けて行く!…

その際再度確認をするよう死にたいか?どうかについて質問をすると、

一方で本気でブチキレているクロエの様子にアンジュが当然戸惑い!…


「ッ!?…ちょ!?…ク、クロエお姉様ぁ!?…」


「…アンジュ…スマンが先に話を進めておいてはくれないか?…

やはり私はこの大年増の狐と一戦交えないといけない様だ!!!…」


それこそ慌てて止めに入るようクロエの事を呼んで行くが、この時クロエは

完全に冷静さを欠いて居り!…ただフィロを始末する事しかもう頭になく!…

何なら逆にフィロを挑発をする様に!…大年増!と言って直ぐにその場で

おっ始めそうなそんな様子を露わにすると、当然そのクロエの言葉にフィロも

機敏に反応!…途端にバッ!と振り向き勿論の如く怒りの表情を浮かべて行く!…


「ッ!?…言うに事欠いてお主言ってはならん事を言ったな!?…

ッ~~~!!!!…よかろう!!!…

あのかき氷女は後で始末するとして!!!…

先に貴様を血祭りにあげてくれるわ!!!!」


「ッ!?…ちょ!?…えぇ~~!?!?」


それはやはりフィロにとって禁忌の言葉タブーであるらしく、言ってはならん事を!と

自ら言い…そして顔を真っ赤にすると次には相手の挑発に乗るよう返事!…

その際またパルシィの事まで巻き込み始め!…この時もやはりかき氷女と言って

蔑称で呼び纏めて始末する事を口にすると、またそのフィロの言葉にパルシィも

ピクッと反応!…やはり我慢が出来ない様子でフィロに喧嘩腰になって見せる!…

するとそこから更にクロエを血祭りにあげる事をまた続けて口にすると、クロエも

クロエで身構え始め!…事態はまさに一触即発の事態に!…

これにはミサカも更に戸惑い!…いつもならマサツグが!…だが今回はミサカが

如何してこうなった!?と慌て様と困惑具合を隠せないでいると、一方でアンジュが

必死に静止を!…今は話それ所では無い!と話しを戻そうとする!…

さてそうして波乱がありながらもアンジュのお陰で何とか軌道修正に成功すると、

改めてその会議の内容について触れて行き!…


__ぜぇ!!…ぜぇ!!…ぜぇ!!…ぜぇ!!…


「…と、とにかく!!…本題のデグレアント帝国の王である!!…

ゼファー殿の処遇について話をしたいと!…思います!!…ハァ!!…ハァ!!…」


__………。


この時その様子はやはり一戦交えた様で!…フィロもクロエも息を切らし、

何ならパルシィもやはり参加したのか!…同じく肩で呼吸をして見せ!…

そして止めに入ったであろうアンジュもよれよれで会議を仕切り!…

軌道修正をした後、本題であるゼファーの処遇について話し始め!…

やはりまだ気が整わないのかコッチもコッチで息を切らすそんな様子を

露わにすると、周りの面々もその壮絶な喧嘩に絶句!…見事なまでに

ドン引いてしまう!…それでも滞る事無く再度会議が進行し出すと、

徐々に息を落ち着けて来たのか、パルシィがまずこんな事を口に!…


「…ハァ!…ハァ!……ッ…ハアァ~~!!……ッ…

とりあえず裁判を設けるべきではないだろうか?…」


「ッ!…え?…裁判?…」


何でも事の発端であるゼファーに対してまずは裁判を要求!…

するとそのパルシィの要求にミサカは思わず戸惑って見せ!…質問をする様に

パルシィの言葉を復唱すると、パルシィもそんなミサカの反応に気が付いて

クルッと振り向き!…次にはその質問に答えるよう何故裁判が必要なのか?を

話し始める!…その際そこに居るのは先程まで子供染みた喧嘩をしていた

情けない大精霊様の姿ではなく、ちゃんと面々の模範となるよう毅然とした

態度を見せる大人がそこに居り!…


「そうだ!…確かに好き勝手暴れて周りに迷惑を掛けて来た者とは言え!…

公平さを欠かし勝手に処分するのは如何か?と私は思うからな!…

…故にスノーピースで裁判を!…それこそ全体公開型で話を進め!…

皆の総意をもってこの者に処罰をと思う所なのだが?…」


「…な、なるほど…裁判かぁ…」


その際ちゃんと公平さも考えている様子で言葉を口に!…話の内容的にも弁護士を

付けるのか?…とにかく公平さを大事にし!…場所も既に決めている様子で更に

全員が参加を出来るよう!…まるで外で裁判をする様に全体公開でやるべきだ!と

話を進めて行くと、その淀みない堂々とした態度に!…思わず面々も感心する!…

この時ミサカもなるほど!と言って納得する様子を露わにすると、

一方でそんなパルシィの意見に懸念の声を漏らす者が!…


「…なるほど…言わんとしている事は分かる!…

しかしそれは少し不安がある話でもあるな?…」


「ッ!…と言うと?…」


別に異を唱える訳では無いのだが、ふと一部始終を聞いてクロエが悩む様に!…

スッと腕を組み上がを触るそんな仕草を取って見せると、率直に不安が

ある事を口に!…となるとそんな返事が返って来た事でパルシィも途端に

反応をして見せ!…次にはその悩んでいる理由について尋ねて行き!…

まさに会議らしい何か緊張感感じるそんな様子が感じられると、クロエも更に

その自身が感じた事について言葉を!…懸念をパルシィに話し出す!…


「まずこの者はあくまでも国王である事に違いはない!…

…まぁ人望はどうだか知らんが…それでもそんな大々的にやれば…

そこを突いて救助を!と考える輩が出て来るやもしれん!…

そうなると一番に危ういのは傍聴人だ!…余計な被害を生むかもしれん!…」


「ッ!…ッ…た、確かに…」


この時クロエが言うのはまさかの事態が起きた場合の話しであり、そう言った事も

可能性がゼロでは無い事を加味して行き!…と言うのも大々的にやればそれだけ

警備等に穴が出来る!と…故にそう言った穴は防ぐ事を考えつつ!…特に被害者に

なりうるのは集まった傍聴人達!と更に続け!…事が事だけに慎重に!…

かつ厳重に粛々と行うのが先決である事をまた助言をするよう話しをすると、

それを聞いたパルシィも公平さばかりに気を取られて居た様子で!…

次にはその意見に納得する!…そして再度施行する様にパルシィも同じく腕を組み

顎に手を当て考えるそんな様子を露わにすると、更にクロエが言葉を続け!…


「だがその裁判に関しては私もそれで良いと思う!!…

…故に!…ここは通常通りに裁判を行い!…そしてその様子に関しては!…

興味を持った者達も見れるよう[放送]を行うのは如何だろうか?と考えている!…」


__どよぉ!?…ザワッ!!…ザワザワザワザワッ!!!…


と言うのも裁判をする事自体は別に反対ではない事を改めて口に!…

寧ろいい考えである!と思っている様で!…故に裁判をする上で!…

如何にして安全かつ公平に罪人ゼファーを裁くか?で話をしたい様に続けて行くと、

ここでちょっと考えられない!…クロエなりのある案を提示し出す!…

その案と言うのも裁判の様子を放送すると言うモノで、それを聞いた面々は

当然の如くえっ!?とばかりに驚きを露わに!…一方でその放送と言う

言葉にパルシィは疑問を持ち出し!…


「ッ!…放送?…その放送と言うのは?…」


「…その事に関してはデグレアントの連中がよく知って居る事であろう?…

一度見てみると良い!…恐らく貴殿も便利と感じられるモノであるぞ?…」


「…ッ…なるほど…放送、か…」


当然その放送と言うモノに関してクロエに質問!…だがクロエはその質問に

答える事は無く!…その説明をゼファーに丸投げするよう返事をすると、

あくまでもこれも一つの案!と…出来るだけパルシィの要望に近づけて行く!…

するとその放送と言う言葉に興味を持ち始めてしまったのか、パルシィはポーズを

そのままにまたふむっと考え始め!…一方で置いてけぼりを喰らって居る様に

面々は戸惑い!…と言うのも裁判の様子を放送する等!…

まさに日本では考えられないある意味で画期的?な意見である様に感じられると、

一方でやはり疑問の声も!…チラホラと周りから聞こえて来る!…


「…だ、大丈夫なのか?…ほ、ほら…人権がどうのこうのって…」


「…如何だろうな?…まぁ確かにゲームの中の出来事だからぁ?…

問題は別に気にしなくてもいいんだろうが?…」


「…それに相手は世界の敵クラスの犯罪者だろ?…

何ならもう罪を犯した時点で人権なんていらないって俺は思うんだが?…」


それはやはりこうしてNPCの事情を知った上で!…改めて現実と比べる様にして

物事を考えると、道徳と言うモノが問われる様な気がして!…と、そんな意見が

出て来ると周りで更にその話に火が点き!…ある者はあくまでもゲームの中での

話である!と…現実リアルと一緒にして問題にするほどではない事を口にすると、

またある者はそれに便乗するよう問題無い!と…その者の考えとしてはまず犯罪を

犯している時点で尊厳は無い!と…まさに犬畜生以下!と言った様子で蔑み!…

完全にゼファーを敵として見ている事を口にすると、更にその発言が辺りに

飛び火!…


「ッ?!…ちょ、ちょっと待てよ!!…確かにやった事はアレだが!!…

アレは一種の精神疾患で!!…言わば錯乱状態でやった様なもんだから!!…

…それに本人もあぁして自分の罪も認めている!!…

だったら少しくらいは情状酌量の余地があっても!!…」


ある者はゼファーを擁護する様に否定をし始め!…と言うのも色々な事情が

重なったから!…結果こう言った精神疾患に陥った事を口にすると、それも

考慮して酌量の余地はある!と…その人権無視?をする者に噛み付き始める!…

何なら自分の罪も認めている事からそれも考慮するよう更に言葉を続けようと

するのだが!…しかしその否定をされた方はそれを良く思っていない様子で有り!…


「いやそれが許されないレベルでもうやらかしてるんだろ!?…

…それに見ただろ!?…あの[セルドール]の町や[バイオシア]!!…

もう常軌を逸しちまってるんだぞ!?……だったら!!…

いっそここは死罪にしてこの世から消した方が!!…」


次にはその余地を認める者に対して、そのレベルでは片付けられない!と…

既にもう手遅れであるようその証拠を見て来た様に!…自分達が通ってきた

町の名前を上げ始めると、さもそれが証拠であるよう反論をする!…

そして話は飛躍して死罪に処する事を口にする!…するとその話を聞いて

余地を認める者もカチン!と来た様子で反抗的な表情を露わにすると、

そこからまた第三者が湧いて出て来て!…


「おいおいそれを言い出したらあの[ダルクネア]は如何なるんだよ!!…

あそこはまだ真面だった筈だろ!?……それに見た感じ!…

このゼファーって言うのはちゃんと!!…

各所で分けて色々と研究をしていたみたいだぞ!?…

逆に言えばこれって本当に錯乱してたって言えるのか!?…

寧ろ計画的な犯行だと俺は思うんだが!?…」


その者はまず人権無視?をする者の言葉に噛み付き始め!…と言うのも最初に

自分達が通った[ダルクネア]の事を引っ張り出し、町の事を言い出したら

ここが該当しない!とばかりに注意を!…と、更にその事から自分なりの

意見を展開!…と言うのも今度は余地を認める者にも噛み付く様な!…

ちゃんと都市毎に役割を分けている様に見られる事から!…ちゃんと自分を

もって政治をしている!と…余地を認める者の言う精神疾患が認められない様な

否定の言葉を口にすると、その意見を聞いた二人は途端にその第三者へ!…

それこそ喧嘩をする様に反論をする!…


「「ッ!!…じゃあテメェは一体何が言いたいって言うんだ!!!…」」×2


「ッ!?…い、いや!!…ただ今は結論を出すのは早急って言うか!…」


「…んだよ!!…結論を先延ばしにする事しか出来ねぇタイプかぁ!?…」


「そうやって余計な茶々を入れるだけで!!…

どれ程迷惑なのか分からないのですか!?…」


もはやこうなって来ると混沌カオスである!…互いが自身の意見を主張し合い、

そして互いにやはり一歩も譲らず!…そして第三者は第三者で日和見なのか?…

二人に迫られた事で途端に戸惑い!…何かこの結論を出すのに時間が掛かりそうな

そんな様子だけを露わにすると、余計に他二人の神経を逆撫で!…騒ぎが徐々に

大きくなる!…となるとその様子にハンドレットが呆れた様子で動き出すと、

その揉めて居る三人の所へ行くなり注意の言葉を口に!…


__…はあぁ~……のっそ、のっそ、のっそ、のっそ!…


「…議論からズレて喧嘩をしたいだけなら余所でやって貰えますかな?…

…どうしてもって言うのなら…力づくでも構いませんが?…」


__ッ!?…ッ…ッ~~~…


その際呆れた様子で溜息を吐きつつ!…何なら疲れから来ているのか若干イラ付きも

露わにして!…が、それでもこの軍団を纏める幹部として私情を押し殺し!…

しかしそれでも不機嫌オーラと言うモノは滲み出るものであり!…

いざその三人の前に立って注意を!…この時そのデカい図体に不機嫌オーラと、

否応なしに相手を警戒させるもので!…何なら三人から見たハンドレットはまさに

バーのバウンサーの様で!…途端にハッとした具合に冷静になり!…

それ以上騒がすスッと縮こまる様にして黙って見せると、会議も佳境に!…

ゼファーの処遇が今決まろうとするのであった!…

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嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~

平山和人
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錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。 しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。 カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。 一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
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 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

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 糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。  一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。  だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。  そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。  この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。 2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

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