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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-

-第六章五十四節 第一の囚人戦と騙しの演技と哀愁のマサツグ?…-

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さてフィロや観客達の手によって闘技エリア内に紙吹雪が投げ入れられて居ると、

闘技エリア中央にてマサツグが戸惑った具合に固まって居り…続けて司会がその

マサツグの相手の紹介を口に!…と、同時にマサツグも次には戸惑いが無くなった

様子でハッ!と…その自身の目の前にある反対側のゲートより何かがジッと見詰めて

来るそんな嫌な視線を感じて行くと、若干身構えながら凝視!…警戒を露わにして

見せる!…


「…続きましてリザーブ出場のこの闘士!!…

…かつてこの地を真っ赤に染めんと暗躍していた大量殺人鬼シリアルキラー!!…

その被害者数はゆうに千を超えており!!…

市民及び兵士達を恐怖のどん底に突き落とした大罪人!!…今回!!…

マグダラス様がこの大会に真の勇者が居るとの事で急遽出場が

許されましたが!……その実力はいかに!!…

デイビイイィィィス!…グレイ…テイイイィィィィィル!!!…」


__ッ!…ジャッ!……ガラガラガラガラ!!…


身構えるマサツグの事など御構い無し!…司会がノリノリで殺人鬼デイビスの

紹介をして行くと、遂にそのゲートが開き始める!…そしてそれに合わせて

何やら不穏な空気もより一層強くなると、その感じる視線もこれまたより一層

異質に!…とにかくそんな在り様にマサツグも更に警戒を露わに!…いつ飛んで

来られても大丈夫な様に身構え続けるそんな様子を見せて居ると、マサツグの

期待に応えるよう!…そのゲートが開き切るよりも先に何かがスッと飛び出して

来る!…


__…ギュンッ!!…ッ!?…ガギイィィィン!!…


ゲートから飛び出してきたそれは一直線にマサツグへ向かって行くと、次には

まるで牙を剥き出しにして噛み付く様に襲い掛かり!…が、マサツグも分かって

居た具合にそれを受け止め!…刀を抜いて辺り一帯にその激しい鍔迫り合いの

音を響かせて行くと、そのいきなりの展開に観客達も熱狂!…合わせて戦いが

始まった事に歓声を上げる!…その際その襲い掛かって来た影の正体も露わに

なると、マサツグの目の前には右目に傷を負った名前の通りの濃いグレーの

毛並みをした人狼が襲い掛かって来て居り!…


「ッ!……ほう?…良く受け止めたな?…この俺の攻撃を~?…」


「ッ!…コイツ!!…鑑定アプレェィザァル!!」


__ピピピ!…ヴウン!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「デイビス・グレイテイル」  

 Lv.55

   HP 67500 ATK 480    DEF 460

        MATK   0  MDEF   0


 SKILL

 解体術 Lv.10 短剣術 Lv.12 血の渇望 狂気の本性

 千人斬り

 -----------------------------------------------------------------------

両手にダガーを握り締めて一歩も退かない!…まるでゴリ押す様にただマサツグの

事だっけを一点に見詰めてニヤリと笑って見せて行くと、それはマサツグ…と言う

よりも人間の事を見下して居る様な言葉を吐く!…となるとマサツグもそんな言葉

を聞いてカチン!と来た反応を露わにすると、次には安定の初手から入って行き!…

するとマサツグの目の前にはそのデイビスの情報が出て来て!…マサツグもそれを

見ては大した事は無い!と思わずフッと笑って見せると、そんな笑みを浮かべる

マサツグに対してデイビスもピクッと!…次には更にゴリ押し始める!…


__ッ!……ググググ!!!…ッ!!…ッ~~~!!!…


「…ふん!…何をそんなにニヤついて居るかは知らんが!…

お前如きがこの俺を倒す等!!…」


如何やらデイビスもマサツグに馬鹿にされた事を気付いた様で、一気に畳み掛ける

よう圧しに圧し!…と、マサツグも幾ら受け止めたとはいえ最初の体勢が悪かった

様子!…体勢が辛い!と言った具合で徐々に後退!…それでも尚一切攻撃を浴びる

事無く膠着し出すと、その様子に観客達!…いや、一番にフィロがハッスルしている

具合に騒ぎ始める!…それこそ厄介ファンとばかりに今にも観客席を飛び出しそうに

なっていると、アヤとパルシィが慌てて抑え!…


「こりゃ~~マサツグゥ~~~!!!…

少し不意打ちを貰った程度で押されるでないぞ~~!!!…

しっかりするのじゃ~~!!!!」


「ちょ!!…ちょっと落ち着きなさいよ!!!…

いきなり戻って来たかと思えば!!…もぉ~~~!!!」


「ッ~~~!!!…落ち着け玉藻の前!!!…」


「……あぁ、ははははは……でも、マサツグの不意を突くとは!…

あのデイビスとか言う囚人!…少しはやり手かもしれんな!…」


アヤがフィロの肩に手をやり、パルシィがフィロの腰に手をやり!…そして

必死に静止を促すがそれでもフィロは両腕を振り上げ!…マサツグに向かい

檄を飛ばし!…さも何処かの野球球場の観客の様な立ち振る舞いを見せて

行くと、その様子にモツも苦笑いを露わに!…しかし次には冷静に最初の

立ち上がりから見直し始める!…その際最初の奇襲は敵ながらに見事!と

言った具合に言葉を漏らすと、途端にフィロがそのモツの言葉に反応するなり

文句を口に!…


「ッ!!…こりゃモツ!!…

何をあの小汚い犬っころを褒めて居るのじゃ!!…

ここは劣勢のマサツグを応援せぬか!!…

マッサッツグ!!…あ、ほれマッサッツグ!!…」


__ッ!……マッサッツグ!!…マッサッツグ!!…


デイビスの事など勿論眼中にある筈も無い訳で!…モツにマサツグを応援するよう

文句を言うと、次には独特のリズムで応援をし出す!…するとそのフィロの応援に

他の観客達もピクッと耳を反応させると、次にはまるで伝染する様に応援が

広がり!…遂には観客全員がマサツグコール!…誰一人としてデイビスを応援する

者が居なくなってしまうと、その当本人が居る闘技エリア中央では!…マサツグが

若干照れた様子で俯く素振りを!…それでもデイビスとの鍔迫り合いを続けて

いた!…


「…ッ!…あん?…お前…なぁに顔を赤くしてんだよぉ~?…

折角!…声援を送ってくれてる訳なんだぜぇ~?…

それにしっかり答えないで如何するよ?…えぇ、マサツグさんよぉ~?…」


「ッ!!…うっせ!!…」


「へっへっへ!……にしても、だ…

人間にしてはまぁ一応は根性があるって言った所か?…

なんせまだ照れるだけの余裕が有るんだからよぉ~?…

…だがお前?…今俺に負けてるんだぜぇ~?…

結局の所…俺の初撃を受け止めたのも所詮はマグレ!…

本当ならもう少し体を温めるのに付き合って貰おうと…

思っていたんだがなぁ~?…へっへっへ!…」


鍔迫り合いの最中にデイビスから顔が赤い事をツッコまれると、マサツグが慌てて

文句を口に!…だがデイビスは弄る事を決して止めず!…寧ろ煽る様に何か下卑た

笑い浮かべて見せると、更に続けて馬鹿にし出す!…何でもやはり人間如き!と

思って居た様子で話しをすると、現状の様子についてお前は弱い!とばかりに話し

を続け!…何なら今こうして受け止められたのも偶然!と…とにかく前座として

大した事が無い!と言葉を吐くと、さすがにその言葉を聞いて更にカチン!と…

遂にマサツグも動きを見せる!…


__ギギギギギ!!!……グラァ…


「ッ!…何だよ本当に仕舞いかよ!…」


__ッ~~~!!……クンッ!!…ッ!!!…


それはさもデイビスに圧されて体勢を崩す様に腰を落とすと、遂には地面に

片膝を着いてしまい!…と、この様子にデイビスもパワー切れ!と…マサツグが

バテてしまった事にガッカリするよう言葉を吐くと、更に力で抑え付けよう

として見せる!…それこそサバ折りにするつもりで力任せに押して行くと、

マサツグも辛い!と言った表情を浮かべ!…となると観客達もそんな様子に

慌て出す始末!…何ならそんな残忍な光景は見たくは無い!と…目を手で覆う

観客まで現れて行くと、次にはマサツグもこのままでは不味い!と言った具合に…

一旦逃げる様に力を抜いて見せるのだが、それは悪手とばかりにデイビスも

動きを!…


「今、力を緩めたなぁ!?…」


__ッ!?…


「タイミングを間違えたなぁド素人ぉ!!!…

弱った所を俺に見せるってのはぁ!?…

殺してくれって言ってる様なもんなんだぜぇ~!?」


__…スゥッ…わあぁ!?……どよ!…どよ!…


少しの力の加減にも機敏に反応を示すと、一気に攻勢に出始め!…と言うのも

左手のダガーだけで動きを拘束、そして右手のダガーを振り上げ!…マサツグの

苦悶の表情に向かってその刃を突き立てようとして見せ!…観客達はその様子に

どよめき!…ヤバい!と言った雰囲気を感じて行くと、青褪める様なそんな反応

を見せて行く!…しかしデイビスはそれでも尚勝った!と言わんばかりに笑みを

浮かべると、次には高を括って見せ!…


__ヒュン!!…


「さぁ!!!…久しぶりに良い色した血を噴出せてやるぜぇ~!?…

俺はぁ!!…その瞬間が唯一の楽しみなんだああああぁぁぁぁぁ!!!」


__……ニヤッ!…


周りの視線など何のその!…その動けないマサツグに対して一気にそのダガーを

振り降ろして見せて行くと、この勝負に決着を!…となると観客達は最悪の結末に

更に青褪め!…アヤ達もそんな光景に一気にヤバい!と言った感情を露わにするが、

この時何故かモツやフィロは…特段慌てる様子を見せず!…ただドシッと構える

様にそのマサツグの様子だけに目を向けて行くと、逆に勝利を確信する!…それは

「また道化が始まった!…」或いは「これがマサツグの十八番!」と言った笑みを

浮かべて見せると、その一方では同じ様な光景が!…


__…ッ~~~!!!…


{……ッ!…お姉様…ジッとあの人間さんの事を見詰めていますが…

心配をしている様子には見えないですね?…

もう後はやられるだけの状態なのに表情一つ変えないなんて…

…もしかして逆転を期待しているのです?…}


{…いや、有り得ない!…

幾らあの者が武芸に長けていてもあの状況からの逆転など有り得ない!!…

仮にもあの罪人はこの霊峰で一時有名になった程の武芸を見せた罪人!!…

…ッ!…もしや悲観する事も忘れる位に呆然としているのでは!?…

それもそうだろう!…そう易々と返し手が有る訳が!…}


少し時間は戻って展望デッキ!…同じくこちらでもマサツグが窮地に追いやられて

居る光景を目にすると、シロは慌てる事無く目を真ん丸!…さも勝利を確信した

様子で興奮をし出す!…するとそんな様子にハティビィエールも気が付いた様子で

ピクッとすると、そのシロの様子に疑問を持ち!…と、更に隣ではマグダラスも

気が付いた様子!…しかしこっちはマサツグの死を確信しており!…シロの期待の

目に有り得ない!と言った思惑を持って行くと、思わず顔をニヤけさせる!…

下卑た笑みを浮かべてしまう!…しかしそれもやはり期待を裏切る様に次には

ある事が起きてしまうと、他の観客達と一緒に驚きをあっと露わに!…


__…ヴゥバキイィィィィ!!!!……ッ!?!?!?…


「……え?」


__どよ!?!?!?…


と言うのも次に聞こえて来た音と言うのは思って居たモノと違う!…もしダガーが

刺さったのなら鋭い音が、しかし聞こえて来たのは鈍い音で!…となると目を

覆っていた観客達もあれ?っと…何ならその様子を隠さず見て居た者達も何が

起きたのか分からず戸惑って見せて居ると、ふと次に目に留まったのは宙に浮く

謎の人物で!…よく見るとその人物は狼耳を生やして居り、右目には傷が!…

と、同時にその襲われたであろうマサツグの方に目を向けるとマサツグは健在!…

何なら反撃したであろう状態で刀を振り!…クルッと昇○拳を打った様に舞って

居ると、マサツグは何事も無く着地!…そしてデイビスと思わしき人物も地面に

落ちる!…


__……ドシャアァァ!!!………ッ!?…


「デ、デイビスだ!!…デイビスが倒れている!?…如何して!?…」


「わ、分からないけど!!…

か、顔がえげつない位に腫れ上がっているぞ!?…」


「…ピ、ピクリとも動かないし!…あれは…気絶しているのか?…」


闘技エリア内にまた鈍い音が響いて行く!…その際デイビスは受け身を取らず…

いや取れない様子で無残にもその場に倒れて行くと、一切動きを見せない!…

まるで死んだ様に倒れ続ける!…するとその不可解な逆転劇に観客達一同困惑

すると、同じくヤバい!と感じていたアヤ達も驚き戸惑い!…何なら展望デッキ

でもその余りの様子に思わずカパッ!と…マグダラスやハティビィエールが口を

開けて目を丸く驚きを露わにして居ると、シロはピーカブーで大興奮!…まるで

感動した様に高揚し出す!…そしてその奇妙な逆転劇に誰もは疑問符を浮かべて

居ると、その結末を知って居る者達が笑いながらに話しを!…


「…今、マサツグがやった技…

普通の人達じゃまず分からんだろうな?…

…ッ!…俺達じゃなきゃ見逃しちゃうね?…」


「…くふふふ!…そうじゃの?…あの千両道化め!!…

やはりマサツグは天下一じゃ!!…

あやつの攻撃を誘う為にワザと膝を付き!…

自分が反撃出来ない事を確認させる為に構えて見せ!…

ワザと力を緩めて攻撃を誘い始める!…」


__ッ!……チラァ?…


さもモツはまるで自分の事を同じ達人の様に語り出すと、某・ハンターネタまで

口に!…と、それに合わせてフィロもフッと笑い出し!…マサツグの事をやはり

道化!と…楽しませて貰ったとばかりに喜んで見せると、徐に解説をし始める!…

するとそんなフィロの解説が始まった事にアヤやくまさんが反応すると、同じく

近くに居た観客達までもが耳を傾け始め!…と、それでも構わずまるで布教を

する様に!…フィロはどんどんそのマサツグがやったであろう一瞬の出来事を

話して行くと、その戦いの余韻に浸って行く!…


「…恐らく圧し付けるだけしか脳の無い犬っころに見えたのじゃろうなぁ?…

すると案の定あの犬っころはマサツグが力負けしたと思い!…

誘いに乗ってマサツグに攻撃を仕掛けた!…すると如何じゃろう?…

マサツグを抑える左手には余分なまでに力が掛かる!…

何せ拘束して置かねばならぬからなぁ?…

…マサツグはただそれを刀で滑らせ逸らしただけじゃ!…

となると後はもはや自滅!…力の掛かる場所が消えた事でバランスを崩し!…

逆に隙を晒す事に!……別にマサツグは力が切れた訳では無い!…

ただ要らん力を捨てただけ!……後は既に迎撃準備が整って居る!…

その足に力を入れて飛び上がるだけじゃ!!…

何せ既に膝を曲げて構えて居った訳じゃからのぉ?…

バランスを崩した相手の懐に入る事など容易い!…結果打ち上げる様にして

マサツグは一閃!…見事あの犬っころを仕留めたと言う訳じゃな?…

…やれやれ!…[えんたーていめんと]が過ぎるぞ、マサツグめ!…」


「……解説の様な長い説明をどうも!…

ついでに補足説明をするとその相手が罠に掛かった時のマサツグの顔は…

とても堅気とは思えない極悪人の様な笑顔でした!…っと!…

…何ならわざわざ峰の方に持ち替えてまで斬り上げるとか!…

…とまぁこんな感じでいつもヤブは普通では考えられないタイミングで

やって見せている訳なんだが…如何だった?…」


「…玉藻前からバルデウスや神滅鬼を倒した男と

説明を聞いてはいたがまさかこんな戦い方をする者が居るとは!?…

それに少しでもタイミングがズレれば自分も危うくなると言うのに!…

それをやるだけの実力も有れば胆力も凄い!!……あの者は本当に一体!?…」


それこそジェスチャーの様な動きは無いのだが、何故かフィロの説明を聞くと

ふと頭の中でそれが容易に想像出来て!…そしてマサツグがやった一瞬の出来事に

改めて一同が驚き戸惑い!…モツもそんなフィロに対して笑いながらにお疲れ!と

言葉を掛けて行くと、更にその時のマサツグの表情についても話しを!…とにかく

悪人面!と言って更に笑う!…そして何だかんだ遭ったもののやはりマサツグに

余裕が有った事についても話して行くと、その一連の話を聞いて驚いて居る

パルシィの様子を見つけ!…ふとそんな様子に質問を!…改めてマサツグの実力に

ついて尋ねる様に声を掛けて行くと、パルシィも酷く驚いた様子!…そのマサツグの

実力を認めて行く!…さて観客席でそんな風にマサツグが凄いと話して居ると、

一方で闘技エリア中央!…


__フォン!!…スゥ…チャキッ!…


「…ふぅ……なめんじゃねっての!!…」


__……ッ!…ボワアァァァァンンン!!!!……


マサツグも終わった!とばかりに刀を一振り!…その際逆刃状態を戻して見せ!…

静かに納刀して最後に時代劇のよう音を鳴らすと、やっと警戒を解いて行く!…

それは殺陣の様に一連の流れで格好をつけながらやって見せると、デイビスに文句を

零し!…と、文句を零した所で勿論デイビスからの返事は無く!…一方でドラ係も

ハッ!と…次には慌てた具合に試合終了のドラの音を響かせて行くと、やっと第一

試合を終了!…司会もただただ戸惑った様子で勝者の宣言を口にする!…


「…ッ!?!?…ッ!?…

な…何が起きたのか私にはさっぱりなのですが!!…これだけは言えます!!!…

トーナメント第一試合!!…勝者は…マサツグだぁぁああああ!!!!」


__ワアアァァァァァァァァァァァ!!!!…


「凄い!!…凄いぞマサツグ!!!…

あの[霊峰のジャック・ザ・リッパー]と呼ばれた

デイビスをまさかの一撃でノックアウト!!!…

しかもその剣捌きは目にも止まらぬ速さ!!…まさに電光石火!!!…

これはもしかするともしかするやもしれない優勝候補!!!…

今後に期待大です!!!…」


正直に何が起きたのか理解が出来て居ない様子で言葉を零すが、勝者はマサツグ!

と…するとその司会の言葉に反応して観客達は大盛り上がり!…まるで巨悪は

討たれた様に歓声を上げ!…またもやマサツグに対して紙吹雪が投げ込まれ始める

と、司会も司会で称賛を!…まさに驚き!と言った様子でテンションを上げる!…

となると展望デッキの方でも歓声が、そしてある者も苦虫を噛んだ様な表情を

見せ!…


「やった、やったですぅ~~~!!!!

やっぱりご主人様は強いのです!!!…さいきょ~でぇ~すぅ!!!」


「……もう…もうあの人間さんが…

本当に人間さんなのかが分からなくなって来たのです!…

ゲシュタルト崩壊なのです!…ハティ…こんなの初めてです!…」


__……ッ!!…


{ば、馬鹿な!?…あの状態からでも逆転をして見せただとぉ~!?…

それも一撃で相手をダウンさせるなど!!…一体何を如何すれば!?…

…クッ!!…とんだ大茶番では無いか!!!……えぇ~い!!…

マサツグと言う者は化物か!?…}


シロはマサツグの勝利に飛んで跳ねて大喜び!…まるで自分の事の様に大燥ぎ!…

と、その傍らではハティビィエールも目を見開き戸惑い続け!…やはりマサツグを

見詰めて理解出来ない!と…何なら人間と言う生き物が何だったのか?について

困惑し出すと、ただただ呆然と立ち尽くしてしまう!…そして初めての感情に

何故かワクワクともして見せると、自分でも気が付かない内に尻尾を振り!…

その一方でマグダラスも納得出来ない!と言った様子!…諸に悔しさを滲ませて

見せ!…心の中でデイビスにガッカリすると同時にマサツグの事を化け物扱いして

行くと、また策を練り始め!…如何やって仕留めるか?で頭を抱える!…


さて場面は戻ってマサツグ視点!…ふと何か若干疲れた様子でぼぉっと放心状態で

立って居ると、その目の前のゲートから兵士達が入って来て…その手には鎖付きの

手枷が握られており!…真っ直ぐ気絶するデイビスに向かって歩いて行く様子を

見せて行くと、今の内に!とばかりに!…そのデイビスの腕や足に枷が着けられて

行く!…


__ジャラジャラジャラジャラ…ガチャッ!…ッ!…


{手錠の音?…まぁ相手は罪人だからおかしくは無いか…}


「おい、さっさと運ぶぞ!…

コイツがまた目を覚ましたら面倒だからな!…」


「あぁ!!…じゃあ、イチ・ニ・サンで担ぐぞ?…いいな?」


__……ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


やはり起きている間に拘束するのは兵士達としても厳しいのか、急ぎ慌てた

様子で手早く拘束を済ませて見せ!…と、マサツグもそんな枷を着ける音で

ハッと我に返って行き!…その様子に改めて罪人だったと…思い出した様な

そんな反応を見せて居ると、兵士達はデイビスを担架に乗せて運搬!…

そのまま闘技エリアを後にする!…さてそうしてマサツグもそんな様子を

見て自分も後にする事を決めて行くと、元来たゲートへ帰って行き!…

と、そこで第二試合に出る闘士とばったり遭遇!…その闘士も気が付いた

様子で反応して見せ、マサツグも挨拶位しようとするのだが…


__……ッ!?…


「…ん?…あぁ、第二回戦の!…」


__たじ!…たじ!…


{…うわぁ……メッチャ警戒されてる!…

…まぁ仕方が無いっちゃ仕方が無いけど…

ここまで露骨に警戒されると何かちっとばかし傷つくなぁ…}


マサツグが手を挙げて挨拶をしようとするのだが、その相手闘士はあからさまに

警戒をする様子を見せて行くと、一歩…また一歩と後退りをし!…となるとそんな

様子にマサツグもハッ!と戸惑いを露わに…その挙げようとしていた手を降ろして

行き!…何か苦笑いをする様なそんな反応も見せて行くと、とにかくその場を後に

する!…その際初めて?であろうか獣に拒絶された様な感覚を覚えると、密かに

一人ショックを受け!…


__ひゅ~るり~…ひゅ~るり~らら~…


「……控え室に戻ろ…」


__コッ…コッ…コッ…コッ…


何処か哀愁を感じさせる…何か寂しい背中を見せて行くと、皆の待つ控室に戻って

行く!…それは引き摺る様に肩を落として重い足取りのままに歩いて行くと、その

マサツグの様子に兵士達は疑問に思い!…と言うのも試合に勝ったのに浮かない

様子…到底理解出来ないと言った具合でチラッと見られ…すれ違う者達に疑問の

表情を向けられて行くが、マサツグはそんな事など御構い無し…ただ一人落ち込んだ

ままに歩いて行く!…さて、本来なら5分で行き来出来る距離を20分掛けて戻って

来ると、ゆっくり扉を開けて中に入ろうとするのだが…


__ギイイィィィ……


「ただい…」


「おっかえりなさ~~い!!!」


__バッ!!!……ガッシ!!!…


「ングゥ!?…」


気分は今だ重いまま!…マサツグが控え室の扉を開けて一歩足を踏み入れようと

して行くと、続けてラグナス達にただいまと…しかしその言葉を言い切る前に

突如返事が帰って来て!…そして同時に何か踏み切る様な音もバッ!と…次には

自身の顔に何か重い衝撃を受けて行き!…マサツグもそんな衝撃に思わず驚き

後ろへノックバックをしてしまうと、そのまま倒れそうになるのだが!…しかし

そこは慣れている様子で踏ん張って見せ!…腹筋に力を入れてさもマトリ○クス

の様に反っくり返るだけに留めて見せると、次には冷静に状況を判断!…

この状態になった経緯について考え始める!…と言うよりもこんな事をするのは?

と考え出すと、何者かに飛び掛かられる前に聞こえてきた声にも焦点を当て!…


「……シロ?…いきなり飛び付くなと…」


「……残念ですがおねえさまではありません…

私…ハティビィエールです。」


「え?…」


その飛び掛かって来た犯人をシロ!と…マサツグが呆れた具合に断定をして徐々に

その腹筋を戻して行くと、そのシロの頭が有るであろう部分に手をやる!…しかし

そこから感じられる手触りと言うのはシロとは違い、いつも以上に髪がサラサラ…

するとそんなマサツグの呼び掛けに対してシロ?も返事をし始め!…その際シロ?

はそのマサツグの言うシロとは違うと!…自身の事をハティビィエールと言って

自己紹介をして行くと、マサツグもそれを聞いて若干戸惑う!…すると次には確認

するようその手をパッと放して行くと、今度はそのハティビィエールと名乗る者の

脇腹部分に手をやり!…


__スッ…ワキワキ…ワキワキ…


「んッ!!…ッ~~~!!…

…あ、あの!…くすぐったいのです!……」


「………シロじゃない!?」


「ブッ!!!…あっはははははははははは!!!…」


__ダンッ!!ダンッ!!ダンッ!!…


別に引き剥がすとかそう言った事をするのではなく、何か触感を確かめる様に!…

まるで擽るよう手をワキワキと動かし始め!…するとそれに反応するようハティ

ビィエールもビクッと反応を露わに!…そこから悶える様にしてモジモジとして

見せ!…マサツグに小さく文句の言葉を口すると、マサツグもそれを聞いて納得

したのか言葉を!…シロじゃない!と驚いて見せる!…その際脇腹を触った際の

感触が違う!と言った具合に若干ワナワナと震えて見せると、謎の衝撃を一人

勝手に受けて居り!…と、この間も今だハティビィエールはマサツグの顔に張り

付いたまま!…そして傍からそんな様子を見ている方でも!…マサツグの確認

方法が可笑しかったのかオリハが噴出し大笑いし始めると、机を叩き出す始末!…

リーナやラグナスは戸惑って見せる!…


{…さっきから当然の様にこの人達は笑って居るが!!…

何故この状態をあの様に笑って居られるのであろうか!?…

一国の皇女を顔に張り付けたまま会話をするなんて!!…

本来絶対有り得ない事のだが!?…}


{…と言うよりもマサツグもマサツグだな…

確認方法がもうセクハラの域に達して居るのだが?…

…まぁ確かに視覚は奪われ見えない状態にあるが…}


勿論ラグナスはこの事態に大いに困惑!…ハティビィエールを止めるか止めないか

で更に悩み!…と、リーナもこの状態が普通である事に疑問を持ち!…マサツグの

確認方法についても色々とツッコみたい気持ちを我慢すると、とにかく止めるか

止めないかで同じく悩む!…さてそうして二人がオロオロとする様に戸惑って居る

と、マサツグもマサツグでハティビィエールをそのままにしては言葉を口に!…

と言うのも何故ここに居るのか?と…何故この様にシロの真似までし始めたのか?

について疑問を持つと、ただただ困惑!…率直な気持ちを尋ねるのであった!…

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『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

転生騎士団長の歩き方

Akila
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【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
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目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

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 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

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