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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章九十六節閑話 雪合戦・再びと悪夢再来!と曖昧なルール-

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「……この時が来てしまったか!…」


「…全員揃っての雪合戦か?…ってか本当にやるのか?…

別にここまでしなくても!…」


「ッ!…馬鹿野郎!!…

既にシロが期待満々の様子を見せてるんだぞ!?…

ここまで来て退けるかっての!!…」


これは自分達の装備が出来るまでの間のちょっとしたお遊戯?…の話である!…

因みにこの雪合戦は全員参加でやる事になるのだが、マサキとくまさんは審判に

回り!…と言うのもこのメンバーの中にこの二人を入れるととても危険な事に

なるのは目に見えて分かっており!…故に審判に回って貰う事で二人の安全を

確保すると同時に!…もしも何か有った時の為の緊急要員としても活躍して貰う

手筈になって行くと、またあの地獄を繰り返そうとしていた!…さてそうして

マサツグがまたアレが起きる事に対して何か恐怖をして居ると、モツがやはり

止めに入ろうとするのだが…時既にお寿司とばかりにマサツグが一喝!…その際

ウォームアップをして居るシロを指差し!…もう後に引けない事を口にすると、

モツに覚悟を決めさせるのであった!…さてそうしてまた始まろうとする地獄に

対し!…何も知らないアヤやリーナは呑気を見せ!…


「……私…こうして雪で遊ぶの初めてかも!…

何だか年甲斐も無くウキウキして来ちゃった!…」


「ッ!…私も雪とは無縁の地に住んでいたからなぁ!…

それに合戦と会っては疼くモノを感じる!!…」


雪とは無縁の地に住んで居た者同士…こうして雪を使って遊ぶ事に何か童心に

戻った様なウキウキとする様子を見せると、徐に体を動かし始める!…その際

リーナに至っては合戦と言う言葉に興味を示し!…騎士として負けられない!

と言った反応も露わに!…しかしその一方で悪い笑みを浮かべる者も近くに

居り!…人知れず静かに今から起きるであろう雪合戦に闘志を燃やすと、同時に

野心も燃やして見せる!…


「……クックック!…何も知らない小娘共が!…

わっちが魔王である事を改めて身を持って教えてやる!!…

…そしてわっちとしてはマサツグ狙われたい♥…」


__ッ!…ギュッギュ!…ヒュン!!…ボスッ!!…


「うひゃあ!?……ッ~~~!!!…こりゃ白いの!!!…

まだ始まっても居ないのに不意打ちとは卑怯な!!…」


「…何か悪い事を企んで居る気がしたのです!!…」


それこそこれを機にマサツグへ更に近付こうとフィロは画策をするのだが、シロが

それを機敏に感じ取った様子で…すると次には足元にある雪を集め出し!…そこで

一玉だけ雪玉を作ってフィロに向かい投げて見せると、その雪玉はフィロの後頭部

に命中!…フィロが吃驚した様子で反応する!…となると突如雪玉をぶつけられた

事でフィロもカチン!と、途端に振り返っては犯人を特定!…地団太を踏む様に

してシロに文句を!…しかしシロはそんなフィロに対して全く反省の色を見せる事

無く何か警戒する様子を見せて行くと、既に硬直状態にへと突入する!…さて

そうして全員のウォームアップが終わった所で本番開始!…下準備として今回は

既に雪の壁を!…


__ギュッギュ!!…ポンポン!!…


「…よし!…取り敢えずこんなモンで良いだろう!!…

…全員用意できたかぁ?…」


__おぉ~(えぇ)(あぁ)!!…


「…んじゃまぁルールはバトロワで…仲間を組む組まないは自由って事で…

…くまさんと親父の号令が合図だからな?…フライングは無しだぞ!…

……じゃあ!…」


全員で自分の身を守る為の雪の壁を作り、そしてそこに身を隠し!…すると次には

全員が隠れた所でマサツグが徐に質問を!…と言うのも準備は出来たか?と、声を

掛けてそろそろ始める様な事を口にすると、全員がそれに対して大丈夫!と言った

返事をする!…となると続けてマサツグが更に話しを進めて行く!…と言うのも

これからやる雪合戦についてルールの説明をば…戦闘方式はバトルロワイヤル!…

その上で仲間を作ると言った行為については不問とし!…ある種なんでも有りに

近い事を口に!…最後にマサキとくまさんに号令を任せる様に言葉を最後にして

行くと、マサキとくまさんが号令を掛ける!…


「…じゃあ始めますよぉ~?…全員準備は良いですかぁ~?」


__おぉ~(えぇ)(あぁ)!!…


「…よし!…じゃあ五秒前から行くでぇ~?

…ごぉ~!…よん!…さぁん!…にぃ~!…」


__……ギュッ!!…


改めてくまさんが大丈夫かどうかについて質問をすると、参加者一同は大丈夫!と

返事!…その際マサキもその返事を聞いて頷いて見せ!…マサツグ達にカウントを

取る様に五秒前から数字を刻むと、一同に緊張の色が見られ始める!…それこそ

この後どうなるか等全く分からず、ただ周りは敵しかいないと各々感じ!…と、

そうなると雪玉を握ったり拳を握ったり!…とにかく各々が落ち着きの無い様子を

見せて居ると、遂に決戦の火蓋が斬って落とされる!…


「いち!…始め!!!」


__ババッ!!…うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!…ヒュン!!…ヒュン!!…


「ッ!?…いきなりの大乱戦!!……しかしここは様子見だ!…」


マサキの始めの合図と共に飛び出す者達が攻撃を開始!…声を上げて雪玉を投げ!…

と、中にはマサツグみたく様子見をする者達も居る訳で…マサツグの他にモツや

シルビィーナ!…フィロも虎視眈々と隙を伺う様子を見せて居ると、何やら不穏な

空気を放って行く!…その一方で雪玉を投げ合う者達にも徐々に衰えが見え出し!…

投げる雪玉が無くなると当然雪玉を補充しようとするのだが!…しかしここで狡猾な

者達が動き出し!…この時を持って居た!とばかりにその補充をする者達の背後を

狙って行くと、更に雪合戦は波乱を見せる!…


__バッ!!…シュタタタタ!!!…


「…くっふふふふふ♪…戦いはいつも戦況を見誤らない者が勝つのじゃ!!…

無駄打ちして疲弊した所を叩く!!…それがこの戦いの必勝法!!…」


__ガッ!!…ンバ!!…


「まずはひとぉつ!!…背後がガラ空きじゃぞ小むす…め?…」


と言うのもフィロが嬉々とした様子で機敏に飛び出す!…この時狙うはリーナの

背後!…その際ご丁寧に攻略法の様な事を口にすると、そのリーナの隠れている

雪の壁に手を掛け!…そして飛び越えるなりリーナに攻撃をしようとするのだが!…

何故かそこにリーナの姿は何処にもなく…フィロも居る筈の者が居ない事で思わず

戸惑った反応を見せて居ると、そんなフィロに向かって攻撃が!…別の方向から

奇襲が飛ぶ!…


__ヒュンッ!!…コオオォォ!!…


「ッ!?…チッ!!…」


__ザスンッ!!…ババッ!!…バスッ!!…


「ッ!!…ちょ!?…そ、そんなの有りなの!?」


奇襲を掛けたフィロに対して更に奇襲を掛けたのはアヤ!…その持ち前の狙撃力で

フィロを狙い、そして勢い良く雪玉を投擲して見せて行くが!…フィロは寸での

所でその真意に気付いた様子!…ピクッと察知するなり舌打ちして見せ!…そして

着地するなり転がる様にして足で雪を掻いて見せると、その飛んできた雪玉を

掻いた雪で相殺!…攻撃を無かった事にしてしまう!…するとそんなフィロの

機敏な動きにアヤも驚くと、思わず声を出してしまい!…何なら消えた筈の

リーナはアヤの隣に!…リーナも驚いた様子でそれを見詰め!…フィロも体勢を

整えた雪の壁の内側に隠れて見せると、フッと安堵して見せる!…


「……ふぅ~あぶなかったのじゃぁ~!…策士策に溺れるを体現する所であった!…

…しかしよもやこの様な手を考えて来るとは!…些か甘く見過ぎて居た様じゃな?…

…よかろう!…少しは楽しませてくれると言う事じゃな?…

…本当ならさっさと他を潰してマサツグと一騎打ちと興じたい所ではあったが…

興が乗った!…一つ一つ丁寧に潰してやる故!…精々しっかりとわっちを

楽しませてくれるのじゃぞ!!…」


「…クッ!!…耳が良いのを利用して奇襲を仕掛けたって言うのに!!…

まさかあんな返し技を!…」


「…これでこっちが組んで居るのはバレたな?…

しかしまだ終わった訳じゃない!!…また相手の隙を突いて行こう!!…

他にまだ手はある!!…」


よもやよもやと言った所でフィロが興奮!…存外楽しかった様子で更に嬉々として

見せ!…と、その一方で奇襲が失敗した事でアヤがショックを!…何ならリーナと

組んで居る事もこれでバレ!…リーナも若干不味いか?と言った言葉を口にして

行くが、次には気持ちを切り替える!…それこそまだ試合は終わっていない!と

ばかりに励まして行くと、フィロの行動に注視をし!…そうしてアヤ&リーナVS

フィロが始まり!…何やら奇妙な女の戦いが始まって居ると、またその一方では…


「……シロ様?…シルビィーナここに…参上に上がりました…」


「ッ!?…ひゃあぁ!?…シ、シルビィーナお姉ちゃん!?…」


「ッ!…お姉ちゃん……お姉ちゃんですか…」


「……ふぇ?…」


シルビィーナは誰にも悟られないよう移動をすると、真っ先にシロと合流し!…

それこそシロにも気取られないよう!…スッと背後に回って後ろからシロに

ボソッと声を掛けて行くと、シロの事を吃驚させる!…この時シロもビクッと

した様子で反応をすると、思わず仰向けになって転び!…その際呼び捨てで

呼ぶ事を忘れた具合にシルビィーナの事をお姉ちゃん!と…アヤやリーナと

同じお姉ちゃんカテゴリーに入れてシルビィーナを呼び!…シルビィーナも

それを聞いて何かピクッ!とした反応を見せて行くと、噛み締める様に何度も

言葉を復唱する!…するとそんなシルビィーナの様子にシロもまた戸惑った

様子で言葉を漏らて見せて居ると、その一方ではシロとシルビィーナの合流に

気付く者も出て来て!…


「……ッ!?…不味いぞ!!…またあの地獄が繰り返される!!!…」


__ッ!!…バババッ!!…ッ!?…


「…バレてしまいましたか!…

さぁ、シロ様?…如何為さいますか?…

今一度私と手を…」


「ッ!…うぅ~ん…」


戦況を確認する様にモツがヒョコッと顔を覗かせ!…その合流の現場を目撃すると、

途端に慌てた様子で叫び出す!…と言うのも前回を知って居る事からこれは不味い!

と辺りに注意喚起を!…するとモツの言葉にマサツグとオリハも反応して見せ!…

まるで現場はメ○ルギアの敵兵に見つかった場面の様になって行くと、シルビィーナ

も若干慌てて見せる!…そして何時ぞやみたくまた手を組むかどうかと問い掛け出す

と、シロはハッとした様子で悩み出し!…と、そんな様子はマサツグ達の方からも

見えて居る訳で!…これまた何時ぞやみたくお祈りタイム!…シロに手を組むな!と

必死に祈り出すと、次には無慈悲な決断が下される!…


「……わかったです!!

シルビィーナお姉ちゃんと協力するです!!!」


__ザッ!!………


{あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!!}×3


シルビィーナ…再びチートキャラ確保!!…


時間にして約1~2分と言った所か…シロは悩んだ様子から一転、目をぱあっと

明るくさせると手を組む事を了承し!…となるとその答えに三人はあの時同様!…

膝から崩れ落ちては四つん這い!…またあの地獄が始まるのか!と…絶望した

様子でガックリと肩を落とすそんな反応を露わにすると、心の中で叫んで行く!…

…さてこれにてまた楽しい狩りの時間が始まりを迎える!…となるとやはりあの時

同様肩車!…安全を考えてその肩車をし終えるまでの間…マサツグ達が攻撃を

仕掛けるに仕掛けられないで居ると、またあの質問も口にされる!…


「…ではシロ様?…何方から……襲撃を致しますか?……」


__ビクゥッ!!…ガタガタガタガタガタガタガタガタ!!…


「ッ!…うぅ~ん!…」


もはや悪魔の質問!…また例によって誰を処刑するかの如くシルビィーナが尋ね!…

ハデスシロ様も何か品定めをする様にマサツグやオリハ!…果ては三人で小競り合いを

して居るアヤ達にも目を向けて行くと、悩む様な表情を見せる!…その一方で

マサツグ達もガクブルタイム!…決して自分が狙われない様に!と祈り出し…と、

その一方でもしもの場合の事も思い出し!…事前にこうなる事を想定してか!…

始まる前に協定を結んでおいた事も視野に入れると、如何にしてアレを崩すか!…

三人が本気で悩み始める!…さてそうしてシロの次の言葉に一同が固まって居ると、

その一方ではアヤ達がフィロに善戦!…


__ヒュン!!…ヒュヒュン!!…ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!…


「…チィ!!…ここに来てあの小娘の腕が生きて来おるか!!…

迂闊に頭を出せば撃ち抜かれる!!……さぁて如何したものかのぉ~?…」


「…クッ!!…やっぱり全弾壁に吸われる!!…

って言うか壁から出て来ない!!…とは言え手を止めたらどうなる事か!!…

…あぁ~んもう!!…それに腕も疲れて来た!!…」


「ここが踏ん張り所だぞアヤ!!…

それでも確実に相手にプレッシャーは掛けられている!!!…」


__……ジィ~~……


リーナがせっせと雪玉を作ってはアヤに渡し!…アヤもそれを手にマシンガンが

如くフィロの隠れて居る所に連投すると、フィロに圧を掛けて行く!…すると

フィロも迂闊に動けない様子で固まっており、如何動くか?と思考を駆け巡らせ!…

と、その一方でアヤにもそろそろ限界が迫って来て居り!…と言うのもリーナは

甲子園球児宜しく、いい加減肩が限界!と…リーナみたく体力が無尽蔵にある訳

じゃない事を嘆いて行くと、リーナが必死に励まし続ける!…それこそ雪玉を

せっせと作りながらエールを送ると、その様子をシロが凝視!…何か気になる

様子で見詰めて居り!…シルビィーナもそんな様子に如何した?とばかりに声を

掛けると、次にはシロから衝撃の言葉が!…


「…ッ!…シロ様?…如何為さいましたか?…」


「…フィロからやっちゃうのです!…」


「ッ!…フィロ様…からですか?…」


__ッ!?…ババッ!!……ッ!!……。


何を思ったのかシロはフィロから仕留める!と、その際フィロから視線を外す事無く

凝視し続け!…と、その言葉にシルビィーナも若干驚いた様子で確認をして行き!…

この時同じ様にそのフィロが居るであろう方向に目を向けると、そこで雪の壁に

身を隠すフィロの様子を目にして行く!…それはある種劣勢に立たされている様にも

見えており!…今後立ちはだかって来るであろう事を考えると、今潰すには持って

来い状況で!…となるとそんなシロの発言にマサツグ達も戸惑う始末で!…思わず

顔を覗かせシロ達の様子をチラッと確認して行くと、攻撃するか?しないか?悩み

出す!…さてそうこうしている間にもシロ達が動きを!…まさにフィロに向かって

動き出そうとしており!…


「……では、フィロ様から強襲を?…」


「……はいです!!」


「…承知いたしました…では、しっかりとお掴まり下さいませ!…」


__グググッ!!…バシュン!!!…ッ!?…


マサツグ達が悩んでいる間にもシルビィーナが最後の確認、その確認の言葉に

対してシロも笑顔で答えて見せ!…となると指示が下りたと認識したのか

シルビィーナはそのシロの指示に了承!…いつもの様にクールに返事をして

行き!…シロに掴まって居るよう続けて注意の言葉を口にすると、次には

勢いを付けて走り始める!…それこそ雪等関係無く機敏に動き出して見せる

と、一気にフィロの元へと急行!…するとそれに当然フィロもアヤ達も

気が付いた様子で反応して行き!…突然のシロ達の強襲にやはり驚いた様子!…

戸惑いを露わにした表情を見せて居ると、そこだけで三つ巴の戦いになる!…


「ッ~~!!!……って、ええぇ~!!!!」


「ッ!…攻撃が止んだ!!…今なら!!……って、んん?…

ッ!?…にょわ!?…あ奴ら!!!…」


「フィ~~~~ロォ~~~~!!!!」


「ッ!?…な、何が何だか分からんが援軍が来たぞ!!!」


それそこフィロに向かって連投をして居たアヤも思わず手を止めてしまい、フィロも

それに気が付いてか顔を覗かせて行くのだが!…次には妙な音に気が付いてその方を

チラッと…するとそこで猛進して来るシロとシルビィーナの姿を見つけ!…そんな

光景を目にしてフィロは当然戸惑い出し!…自身に攻撃が集中して居る!と…若干

鬱陶しそうにも感じている具合に言葉を漏らして見せて行くと、シロもシロで吠えて

見せる!…勿論シルビィーナに騎馬になって貰っている様子で雪玉を掲げ!…

シルビィーナもフィロの頭上を取る様に大きく飛んで見せて行き!…


__ズダダダダダダ!!!…ンバッ!!…シュパアァ!!……ッ!?…


「ッ!?…こ、こやつ!!…まさか!!…」


「フィ~ロォ~!!…覚悟ぉ~~~!!!」


「ッ!?…不味い!!…」


それは前回フィロ達がいない時にやって見せたムーンサルト!…しかもやはりシロを

背負いながら奇襲を掛け!…と、そんな様子にフィロも当然驚きを露わに!…その際

シルビィーナのスキルにも気が付いたのか!…若干慌てた様なそんな反応も見せて

居ると、その隙にシロはフィロへ向かって爆撃!…容赦の無い弾幕を展開する!…

するといつもは余裕の様子を見せて居るフィロもこれには焦り!…途端にその場から

逃げて見せ!…しかしそんな隙を狙ってか!…アヤはすかさず逃げるフィロに

向かってスッと狙いを定めて見せると、次には雪玉で狙撃する!…


__ババッ!!……ッ!!…スゥ!!…


「貰ったあぁ!!!」


__ヒュン!!…コオオオォォォ!……


「ッ!?…チィ!!…かくなる上は!!…」


この時爆撃から逃げて来るフィロの逃走経路を予測すると、次には狙撃し易いで

あろう場所を割り出し!…するとアヤの予測は見事に的中して行き!…フィロは

慌てた様子でそこを通過!…アヤもそれを見て途端にスッと雪玉を構え!…

そして声を上げながら渾身の投擲を放って見せると、フィロの命?…を狙って

行く!…それこそ誰にも邪魔される事無く真っ直ぐ飛ばすと、フィロもアヤが

構えていた事に気が付いた反応を見せて行くが!…しかし飛び出した反動でか

回避が出来ず!…ただ自身に向かって飛んで来る雪玉を見詰め!…だがフィロも

諦めてはいない様子でクッ!と…苦虫を噛んだ様な表情を見せて行くと、次には

掟破りの技を使う!…


__…シュボ!!…ぶわぁ!!…バシュン!!…


「ッ!?…な!?…」


「…クゥ~~!!…こうも四面楚歌になっては分が悪い!!…

何処か逃げ道はぁ~!!……ッ!!…そうじゃ!!…」


フィロは飛んで来る雪玉に対してさも忍術を使う様に片手で印を結んで見せると、

その指先に狐火を灯し!…と、次にはスッと横に斬る様に一閃!…その飛んで来る

雪玉を自身の狐火で相殺すると、更にアヤ達を戸惑わせる!…と言うのも今のは

反則では無いのか!?と言う所ではあるのだが、マサキ達からはノーホイッスル!…

決して見て居ないとかそう言うのでは無い様で、ただルールに従いちゃんと違反で

ない様子でジッとその現場を見て居ると、フィロも慌てて逃げ惑い続ける!…

その際次にはふと何かを思い付いた様子でハッとすると、徐にマサツグの方へと

走って行き!…


__ダダダダダダダダダ!!!…ッ!…


「え?…え??…」


「お邪魔しまぁ~すなのじゃ!!」


「ッ!!…どわあぁぁ!!!…」


それはさも良い隠れ場所が有った!とばかりに猛進しており!…その様子に

マサツグも戸惑った具合に言葉を漏らし!…何なら周りのモツやオリハも

何事?と言った様子で傍観して見せ!…決して助けると言った事も何もせず!…

ただ向かって来るフィロの事を見詰めて居ると、次にはフィロがマサツグに

向かって飛び付きに掛かる!…それこそ押し倒す勢いでマサツグに抱き付いて

見せて行くと、マサツグも顔面でフィロを受け止め!…と、この時幸いな事に

フィロにはエアバッグが付いて居り!…それで然程衝撃を受ける事は無く

フィロに押し倒され!…戸惑った状態でマサツグがフィロに飛び掛かれた事で

固まって居ると、その一方では物言いが!…


「ッ!!…し、審判!!…今のは審議が必要では無いか!?…

今フィロは炎で雪玉を!!…」


「ッ!…うぅ~ん…その事なんやけどねぇ?…

事前の説明では違反…と思うんよ~…」


「ッ!?…え!?…」


何でもやはり先程のフィロの被弾回避方法について問題がある!と、リーナが

不服とばかりに挙手!…この時やはり戸惑いを隠し切れない様子で事情を話し!…

その際見て居た筈!と…くまさんやマサキにも同意を求めて見せて行くと、二人は

その話しに戸惑って見せる!…と言うのも最初のルールを思い出す様に話しを

すると、その事については話して居ない!と…するとそんな答えが返って来た事で

リーナは戸惑い!…一体如何言う事?と言った具合に困惑の表情を浮かべて行くと、

更にくまさんが話しを続ける!…


「…って言うのも…まぁさんから聞いた話では…バトル方式がバトロワ!…

後、仲間と結託するのも自由とは言ってたけど…

使んよねぇ~?…」


__ッ!?……チラッ?…


「…いやあぁ~んマサツグゥ♥…わっちの胸がそんなに気持ちいいのかえ?♥…

…何なら後でたぁっぷりと!…甘えに来ても良いんじゃぞぉ?♥…」


「だはぁ!!…お前が飛び掛かって来たんだろうが!!!…

…ったく、毎回毎回お前って奴はぁ~~!!…」


__…ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!……ゾクゥ!!…ッ!?…ッ!?…


くまさんは改めてルールを思い出す様に軽く説明!…その際先程の回避方法に

ついては何も話して居ない!と再度口にし!…となるとそのルールを決めた

言い出しっぺの方にリーナ達は視線を向け!…審議の程についてマサツグに!…

それこそ今のは反則!と認めて貰おうとするのだが、そこで見たモノと言うのは

イチャイチャと!…フィロがマサツグに抱き付いては胸を押し当てる様子で

あった!…しかもそれをさもマサツグから求めている様な感じで口にすると、

マサツグもフィロを引き剥がしては文句を言い!…と、完全に貰い事故の様な

物なのではあるのだが、当然それを良しとしない者達が多数!…完全にマサツグ

も巻き込まれ!…何か殺気を帯びた視線をマサツグが感じて身震いをして居ると、

くまさんが冷静に処理をする!…


「…うぅ~ん…じゃあさっきのは不問と言う事にして!…

今から禁止って言う事でどうかね?…

感じ的には仕切り直しって所やねんけど?…」


「…良いだろう!…ではここからが本当の本番と言う事だな?…」


__パキパキッ!…パキパキッ!…ムッスゥ~~~~!!!…


「……シルビィーナお姉ちゃん!!…

ご主人様に目標チェンジ!!…」


「ッ!…畏まりました!…」


フィロがやった回避方法は禁止に、そして最初のアレは不問に!…と言った所で

仕切り直し!…全員に同意を求めるよう淡々とくまさんが仕切って行くと、その

話しに全員同意!…と言うよりもリーナやシロが押し切る様子にして返事をして

行く!…その際やはりマサツグに対して何か殺意めいたモノを向けて行くと、

静かに関節を鳴らして見せ!…そしてその一方ではシルビィーナに肩車をして

貰っている状態でシロが膨れ!…ターゲットをマサツグに移し!…そのシロの

指示を聞いてシルビィーナも同意をした様に返事すると、マサツグは四面楚歌に

なって行く!…この時リーナとコンビを組んで居るアヤはと言うと、呆れた様子で

頭を抱え!…シルビィーナは至って冷静!…ただシロの言う事を聞く完全瀟洒な

立ち振る舞いを見せて行くと、マサツグに対して構えて行く!…さてその一方で

マサツグとフィロはと言うと…


「ッ!?…ちょ!?…うえ、うぇえぇ!?…俺悪くないじゃん!!!」


「諦めいマサツグ?…もはや辺りは四面楚歌!…

残る道は全てを打ち倒し!…わっちと[はねむーん]を上げる事!…」


「お前がややこしくしたんだろうが!!!…

…ってかこの展開だと勝っても負けても良くない事が起きるって事じゃ!!…」


__ザザッ!!…マサツグゥ!!…覚悟ぉ~~~!!!!


「ッ!?…ど、どうしてこうなるぅ~~~!!!!」


「いざ行かん!!…愛するマサツグとの愛の逃避行ぉ~~!!…」


当然周りから敵意を向けられている事で困惑!…この時マサツグは無実を訴えて

行くのだが!…リーナは完全に頭に血が上っている様子で聞く耳を持たず!…

シロもシロでブン膨れてマサツグの事をただジィ~と睨んで行くと、表情だけで

不服を訴える!…つまりは女性陣のほぼが敵に回ってしまった訳で、フィロも

マサツグに諦めろ!と…この時諭す様に勝つしかない!と、そしてちゃっかり

マサツグに挙式を上げる様に言葉を続け!…マサツグもそれに対してツッコミ!…

改めてフィロのせいと文句を言おうとするのだが!…そんな暇も無い!と…

次にはシロ達が徒党を組み!…マサツグとフィロに向かって攻撃を開始し始める

と、阿鼻叫喚の地獄と化して行くのであった!…


尚この時モツとオリハの二人はと言うと、雪合戦が終わるまでずっとフリーに

なっており…もはや雪合戦に参加しておらず!…寧ろマサキやくまさんと…

一緒に女性陣に追われるマサツグの様子を見て居ると、のどかな時間を過ごし…

オリハはオリハで愉悦!…ただマサツグがフィロを抱えて逃げ惑う様子を

見ているのであった!…因みに事が終わって許された後、マサツグは部屋に

戻ると爆睡!…如何に修羅場であったかを物語る様に!…ベッドに倒れ込んでは

死んだ様に眠るのであった!…

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『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

転生騎士団長の歩き方

Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~

名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

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