468 / 767
-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章七十三節 工房前での大騒動と約束の品と重圧の部屋・前編-
しおりを挟むマサツグの事等お構いなし!…シロとフィロはこれでもか!とばかりに
帰って来たマサツグに甘え!…その一方でモツ達は戸惑いっぱなし!…
ただマサツグが吹き飛ばされた事…そしてあの勢いの頭突きを受けたにも
関わらず!…まだ生きて居る事にも同じ様の酷い驚き様を露わにして
見せて居ると、通行人達も何事!?と…とにかく酷い?…
困惑の光景を露わにしていた!…そして肝心のマサツグもシロとフィロに
押し倒されながらも…
「ご主人様♥…ご主人様~~♥♥」
__グリグリ!…グリグリ!…
{……意識が飛んで行くかと思った!……
ハーフリングスでシロの頭突きを諸に喰らって倒れた時の事を思い出すが…
この幼女!…更に出来る様になった!!……パワーがダンチだ!!…
それなのに生きているって事は…つくづく防具の重要性を思い知らさせる…}
ほぼノーガードでタックルを貰っただけに満身創痍!…
しかしシロとフィロを放す事無く受け止め切り!…
その際意識が飛びそうになった!と、思わずハーフリングスで
一連の事件を…シロに戦闘不能にされた時の事を思い出し!…
やはりあの時より成長をして居るのか更に威力が上がった様に
感じて居ると、改めて防具の重要性について認識する!…
さてそうしてマサツグが地面に倒れて瀕死の重傷を負って居ると、
ふとシルビィーナがシロを黙って見詰め!…
「………。」
「…ッ!…ん?…ご主人様ぁ、このオオカミさんは誰ですか?」
「ガッフゲッフゴッフ!!……あ、あぁ…えぇ~っとだな~…」
「ッ!…んん~?…
…ッ!!…こやつもしや!?…」
この時のシルビィーナの目はさも探していたモノを見付けた!とばかりに
目を丸くし、と同時に何やら慈しみ感動を覚えた様な!…とにかく若干普通では
ない様子を見せており、その視線を感じてかシロもピクっと反応するよう
そのシルビィーナの居る方に向かって振り向くと、次には首を傾げて見せる!…
と言うのもまずは初対面で有る事からこの人誰?と、キョトンとした表情を!…
するとマサツグも今更になって咽ながら返事を…今から紹介をするとばかりに
若干苦しそうな表情を見せて居ると、フィロも何かに気が付いた様子で凝視!…
そして言葉を口にしようとした瞬間!…それは起きる!…
__……ッ…パアアァ!!!……
「ッ!?…うおあぁ!!」
「ッ!?…な、何だ!?…」
「シ、シルビィーナ!?」
「ッ!?…この光は!?…」
それはシルビィーナの身に起きた突然の事であった!…シロの事をジッと
見詰めていたシルビィーナはそっと徐に目を閉じる…すると次の瞬間には
自身の体を発光させ!…となるとそんな発光をし始めた事で当然マサツグ達は
驚き戸惑い!…眼を顰めて一体何が起きて居るのか?を確認しようとして
行くのだが、状況がまるで飲み込めない!…出て来るのは困惑した様子の
言葉ばかりとなって行く!…その間にもシルビィーナは自身の体を
発光させると、そのシルエットを徐々に人型へ!…それはさも某・国民的
ポケットなモンスター達で言うと進化をして居るようであり!…
遂には光りが晴れて全身像が!…そこには全く見覚えの無い銀髪の
オオカミ耳の女性が傅く様に丸まっており、チラッともう一度シロの方に
視線を向けて行って見せると、更にマサツグ達を驚かせる!…
「……うわぁ~…めっちゃ美人………って!?…ちょ!?…」
「シ、シル…ビィーナ?……ッ!?…
ちょっと待って!!…この子服着てない!!!…」
「ッ!?……誰か!!…誰か服を!!!…」
改めてその容姿に目を…身長はアヤと同じ位で170cm有るか無いか、
そして体付きはリーナと同じクラスでボンキュッボン!と…
髪はロングヘアーのクセっ毛で肌は褐色…勿論シロと同様で
狼の尻尾が付いており!…見事なまでのクールビューティな顔つきで
ジッと澄まして見せて居ると、とにかくそこに鎮座していた!…
そして全員がその美貌に見惚れる様なそんな反応を見せて居ると、
次には大騒動!…と言うのもその狼の女性は一糸纏わぬ姿で
そこに座って見詰めて居り、全裸と言う事に一同慌て!…
とにかく誰か服を!と騒然して行き!…
しかしその肝心のシルビィーナはと言うと至って冷静!…
さも見られる事に羞恥心は無く!…堂々としてスッと徐に
立ち上がって見せると、次にはマサツグ達の居る方へと歩き出す!…
__……スック……ヒタ…ヒタ…ヒタ…ヒタ…ッ!?…
「ッ!?…な!…何じゃコイツ!!…
確かにこやつからは人狼の気配を感じておったが!!…」
「ッ!!…人狼!?…ッ!!…ヴヴヴヴゥゥゥゥ!!!…
ご主人様はわたさないのです!!!」
__ヒタ…ヒタ…ヒタ…ヒタ……ピタッ!…
一体何を考えているのは分からない表情で真っ直ぐに!…
するとそんな狼の女性にシロとフィロも驚きと戸惑い様を露わに!…
その際フィロはその狼の女性の事を人狼!と…さも面倒なのが来た様に
言葉を口にすると、シロもその言葉に反応して警戒をし始める!…
この時相手の狙いはマサツグだと知った様子を見せて行くと、
二人揃って威嚇する様なそんな反応を見せるのだが!…
その肝心のシルビィーナは怯む事無く!…ただ真っ直ぐに二人の近くに
近付いて行き!…そしてスッとシロの目の前付近で突如近付く事を
止めて見せると、次には更に驚きべき行動に出て見せる!…
__…スッ……
「ヴヴヴヴ!!……ッ!…え?…」
「やっと…やっと!…お見つけ致しました!…」
「え?…え?…」
その驚くべき行動と言うのもシロの目の前で傅いた事で、突如傅かれた事で
シロも驚きを露わに!…その際先程の威嚇の様子も何処へやら…今までの
経験上は初めて見る人種にとにかく戸惑いを隠せない反応を見せて居ると、
シルビィーナは言葉を口にする。と言うのもまるでシロの事を探して居た
様で、その口調もとても丁寧なモノであり!…それは出会えた事に感動を
覚えた様で、しかし抑える様にも見え…とにかくそんなシルビィーナの様子に
シロは困惑!…フィロも何事?と言った様子でただその成り行きを見守って
居ると、更に自己紹介が始まって行く!…
「私の名はシルビィーナ!…マサツグ様に下僕として忠誠を誓い!…
リーナ様よりこの名を頂いた者に御座います!…
…マサツグ様に忠誠を誓う前はどこぞの馬の骨とも分からぬ者のペットに…
そしてずっと貴方様を!…貴方様の事を探して居た者に御座います!!…」
シルビィーナが自己紹介をする際何やら誤解を受けそうな言葉をチラホラ!…
となるとそんな自己紹介にマサツグは当然戸惑いを露わに!…リーナもさも
自分が共犯の様に言われて戸惑った様な反応を見せて居ると、その終盤部分に
差し掛かった辺りで何やら気になる言葉を!…と言うのもシロの事を探して
居た様子で言葉を口に!…するとそれを聞いてシロは更に戸惑って見せ!…
モツ達もその話を聞いて更に戸惑った様な反応を見せて居ると、次には
シルビィーナが感涙を流す!…
「本当に!…本当にご無事で何よりで御座います!!…
我等!…我等が女王のご息女!!…スコルティナ王女殿下!!!……」
「ッ!?……え?…ス、スコ?……ッ~~~…
ち、違います!!…シロはシロです!!!」
やっと出会えた事に感激するよう言葉を口に!…そして顔を上げるなり
本当に嬉しそうな表情でポロポロと涙を!…その際シロの事を王女殿下と!…
しかも聞き慣れない名前を口にされた事で更に一同が戸惑った反応を
見せて居ると、当然シロも困惑!…その名前を口にしようとするが
言えなかった様で…とにかく違う!と否定の言葉を続けて行くと、
自身の事をシロと言って肯定をする!…しかしそう言われた所で
シルビィーナの態度が変わる事は決してなくその場で傅いたままで!…
と、その一方で玄関から顔を覗かせているドレッグも終始困惑!…
とにかくこの混乱を治めるよう徐に声を掛けて行くと、マサツグ達も
ハッとする!…
「……おぉ~い、お前さん達ぃ~!!…とにかく一旦工房の中に入らんかぁ~!?…
…色々と往来の邪魔になって居るし、話は中でもゆっくり出来るじゃろうてぇ!!…
…それにいつまでもそこで倒れて居ったら風邪を引くぞぉ~!?」
「おぉ~い!!…悪目立ちしとるぞぉ~?」
「…それにそこのお嬢さんにも早く服を着せてあげなさぁ~い!!…
見ているコッチが寒いからぁ~!!」
「ッ!?…そ、そうだな!!……グフッ!…ッ~~~!!…
と、とにかく今は服を着てくれシルビィーナ!…ここは人の目が有るからな!…
それとシロとフィロ?…スマンがそろそろ下りてくれ…
あの一撃を貰った後にずぅっと上に乗られ続けられるとキツイ!…」
困惑してる場を打ち砕く様にドレッグの呼ぶ声が!…それは呆れて居る様にも
聞こえると、心配をした様にも聞こえて来て!…それに続くようマサキが
マサツグに向けて注意の言葉を口にすると、更にそこへくまさんも参戦!…
その際尻ビィーナの事を気に掛ける!…この時不思議で仕方が無かったのは
その場の様子に対して全く動じて居ない様子であり、これにはアヤとリーナも
え!?っと…その一方でマサツグも漸く動きを!…しかしやはり起きるには
苦戦をして居るようであり、とにかくシルビィーナに服を着るよう指示!…
そしてシロとフィロにも一旦下りる様に辛そうな表情を見せつつ話をすると、
やはりその様子にアヤ達は戸惑う!…
「ッ!?…な、何で?…何でこんなに淡々と話が出来ているの?…
…私達が可笑しいなんて事は?…」
「……わ、私も違うと願いたい!…しかしこれは!?…」
「ッ!……あぁ~…驚かれているところスイマセン…
これが我が家の日常で、平常運転です…」
__ッ!?!?…
「……何と言うか相変わらずだな…ヤブの所の家族って……」
戸惑うアヤとリーナはそれぞれ自分達が可笑しいのか?と…
互いに問い合うよう言葉を口にすると、それを聞いたオリハがピクッと
反応をして見せ!…と言うのもオリハ自身も薄々理解している様子で
可笑しいと謝罪!…しかしこれがマサツグ達一家の日常の光景でも
ある事を口にすると、更にアヤ達を戸惑わせる!…何でもこれが日常と
言うのは如何言う事なのか?と、一般と言う言葉に疑問を持ち!…
と、アヤとリーナが困惑している一方でモツも苦笑いをして見せ!…
マサツグ達の現実事情を知って居るため何もツッコめず!…
とにかく本当に平常運転である事を零して笑うしかない様なそんな反応を
見せて居ると、そのモツの言葉にマサキとくまさんも反応をする!…
「……ッ!…あれ?……もしかして、本ちゃん?…
本ちゃんもこのゲームやっていたの?…」
「ッ!…あっ!…どうもお久しぶりです!…くまさん、親父さん。」
「いや、挨拶は良いから助けろぉ!!!
いつまでこのカオスな状態で放っておくつもりなんだ!!!…」
マサキとくまさんはモツが本ちゃんである事に気が付くと面識が有る様子で
声を!…するとモツもそんな二人に対して挨拶をし!…この時久々に会うよう
軽く会釈を取って見せ!…一時マサツグ達の事を放置してそのまま話をしようと
すると、すかさずマサツグがツッコミを入れる!…その際シロとフィロは今だに
マサツグの腹の上に乗っており、今だに身動きが取れず!…
と、工房前でいきなりのドッタンバッタン大騒ぎにその道を通りがかる人達の
注目を集め!…しかしながらも何とか回収!…漸くマサツグ達は落ち着きを
取り戻して工房の中にへと入って行くと、事態の収拾にケリを着ける!…
因みにシルビィーナはそのままにする訳には行かなかった為、リーナから
普段着を借りる事に!…そして話は戻って本来の話に!…
取り敢えずマサツグは意気揚々とアダマンタイトをドレッグが構えている
カウンターの上に!…並びにそのソリを目の前に出して行く!…
「…ゴホン!!……まぁ、ここまで来るのに色々あったけど…
とにかくジッチャン!!…取ってきたぜ、アダマンタイト!!!」
__ガラガラガラガラ!!!……
「ッ!?……た、確かに!!…
時間が掛かって居るからもしやとは思って居ったが!…
…お前さん!…あの時同様に本当に驚かせてくれるのう!?…
まさかこれだけの量を取って来るとは!?…」
__ゴトッ……スッ…コンコンッ!…
この時そのカウンターから零れ落ちそうになる程の大量ぶりを露わに!…
となると勿論ドレッグも目を真ん丸にして驚き戸惑った反応を露わに!…
その量も宛ら、本当に取って来た事にも相当驚き!…その際徐にハンマーを
手に取って見せ!…そしてインゴット状の物も一つ手に取り…
質を確かめる様に軽くコンコンと叩き始めると、またその目は驚きに染まる!…
何故なら当然その質も最上級の物であるからして!…この事に本当に在り得ない!と
言った驚き様を見せて行くと、もはや信頼すら覚えた様子で言葉を掛ける!…
「ッ!!…うむ!!…
おまけにさも当然の様に最高に純度の高いアダマンタイト!!…
あのオリハルコンの時と良い本当にお前さんは!…何者なんじゃ!?…」
「ッ!?…い、いやぁ……」
この時改めてマサツグの豪運ぶりに酷く驚いた様子で言葉を漏らして見せると、
本当に人間なのか!?と疑い!…何ならインゴット状にして持って帰って来た
事にも驚きを!…更にはそのソリもアダマンタイトで出来て居る事に色々と
可笑しい!と…とにかく困惑した様子を全面にマサツグの顔を見詰めて行くと、
マサツグもそんな視線に戸惑って見せる!…そうしてマサツグがドレッグに
対して苦笑いをする事しか出来ないで居ると、次には徐にチネットが!…
「それは当然です!!…
何せアダマンタイマイの事を知り尽くした僕達が取ってきたのですから!!!」
「…ッ!?…
大地の精霊ノーム!…エルフのお嬢ちゃん……
また珍しいのを守護精霊にしておるのじゃな!…」
__ッ!……ドヤァ!……
マサツグの代わりに返事をするようチネットが返事!…その際アヤの肩口から
ヒョコッと顔を出すと、自信満々に胸を張って見せ!…この時に自分達が
取って来た!と言葉を口に!…すると突然のチネットの登場にドレッグも
ハッと!…まさかノーム縺れて来るとは思っても居なかった様子でビックリ
すると、次にはアヤに話し掛ける!…何なら良く契約をして来れたな?と
ばかりに珍しい!と…その言葉にアヤも自慢げに胸を張り!…
何なら黙ってドヤ顔も披露!…そんな様子にドレッグも笑い!…
全てに合点が言った様に更に言葉を口にすると、改めてアダマンタイトに
手を掛ける!…
「……なるほどのぅ!…
確かに鉱石や岩の事となるとノーム達を置いて右に出る者は居ない!…
いやいや、納得が行ったわい!……では、早速修復作業に取り掛かるとするかの!…
これは!!…久々に腕が腕を振るいまくらねばならぬ大仕事じゃな!!!」
「ッ!…そんじゃ任せたぜ!…じっちゃん!!!」
改めて状態を確認するようアダマンタイトを手に、そして嬉々とした様子で
言葉を口に!…久々の大仕事にワクワクが止まらない様子であり!…
居ても立っても居られないのか窯の火の具合を確かめ出すと、何やらゴソゴソと
灰?石炭?を弄って見せる!…するとそんなやる気を見せるドレッグに対して
マサツグも一言、期待して居る!とばかりに頼んだ!と言い…するとドレッグも
その言葉に対してピクッと反応をして見せ!…その際ガッツポーズをしながら
任せろ!と…二カッ!と笑って意欲的な表情を見せて行くと、
同時にふと思いついた様子である事を話す!…
「ッ!…任せておけ!!!…このドレッグの名に懸けて!!…
ワシが最高の一振りを作って見せよう!!…期待して待って居れ!!…
……ッ!…それはそうと今日はもう遅い…ここで休んで行くと良いぞ?…
客間が丁度空いておるから、そこで寝泊りしとってくれ…」
「ッ!…え?…け、けど……」
「いやいや、構わん構わん!…
それにこのアトリエはワシ一人には大き過ぎるからな…
客間はこっちだ、着いて来てくれ。」
この時ドレッグが話し出した事と言うのはここに泊れ!と、
工房で休むよう気遣う言葉で…と、このドレッグの申し立てに
対してマサツグ達一同は困惑して見せ!…そこまで面倒になる
訳には行かない!と…戸惑った反応をドレッグに見せて行くのだが、
ドレッグは構わない!と笑って見せる!…何ならこの工房で
自分一人は寂しい…と言った具合に言葉を漏らすと、何か哀愁を
感じる様なそんな様子を見せて行き…とにかく決定事項なのか
ドレッグは半ば強引について来い!と…マサツグ達にそれぞれ
部屋を用意するよう案内をして行くと、結果としてこの工房に
泊まる事になってしまう!…さてそうしてドレッグの案内で
工房に在る客間や談話室等に案内されると、各自に部屋を
割り当てられ…そして全員が工房に泊まる事になるのだが!…
その前にマサツグがある事が気になった様子で号令を掛けると、
談話室に全員を呼ぶ!…
「……急に如何したんだぁ?…マサツグゥ?…」
「そうだぞ…今日はもう終わりにしてまた別の機会に…」
「悪いがちょっと待ってくれ!…
これだけは如何しても気になってな?…
…シルビィーナ!…ちょっと良いか?…」
「ッ!…お呼びでしょうか…我が君…」
__ッ!?……
一通り説明をされて部屋を割り当てられ、全員が休む気で居た所で
このマサツグの話と…談話室に呼ばれた面々が眠そうにしながら
マサツグに何事か?と尋ねて行き…マサツグも全員に謝りながら
シルビィーナを徐に呼び寄せると、早速気になった事について
話をしようとして見せる!…するとシルビィーナは直ぐにマサツグの
傍までやって来ると、指示を待つ様に傅き!…この時マサツグの事を
我が君と呼び出し!…その呼び方に全員が戸惑った様子!…
しかしそれよりももっと気になる事が有る!と言った具合に
仕切り直すと、マサツグは本題に入って行く!…
「ッ!…わ、我が君って!?……ま、まぁいい!…
そんな事より聞きたい事がある!…さっきお前はシロの事を…
確か、スコルティナと呼んでいたな?…あれは如何言う事なんだ?…
まるで最初からシロの事を知っていた様な口ぶりだったが?…」
「ッ!…それは!……ッ…」
「それにシロに対してのあの態度の変わり様!…
何なら確かに王女殿下!って言ってるのも聞いたが?…」
「………ッ…」
マサツグが気になった本題と言うのもシルビィーナがシロに対して見せた
言動の数々で、一体アレは如何言う事なのか?と…すると途端にシルビィーナの
様子も戸惑い気味に!…その問い掛けに対して何やら返答に困った様な反応を
見せると、次にはモジモジと俯き黙ってしまう!…となるとそんな問答の様子に
モツ達も思い出した様子でハッとすると、目が覚めた具合に二人を見詰め!…
この時のシルビィーナの様子は明らかに何かを隠している様にしかとても見えず!…
マサツグが更に疑問に思った事について質問をすると、シルビィーナは更に
俯き黙ってしまう!…さてそうなって来るとその様子を見たモツを初めとする
アヤやリーナ…オリハにシロとフィロやマサキにくまさんが!…不思議に感じては
シルビィーナを凝視!…するとその視線に耐えかねてか…重い口を開く様に
シルビィーナが独り言を口にすると、諦めた様子を見せて行く!…
「……私とした事が!…感極まってあの様な事を!…」
「…っ?…だから如何言う?…」
「…それに私はもうマサツグ様の従魔……隠し立てをする意味も無い…」
「……何を言って?…」
さも自身が見せた隙を悔いる様に言葉を口に…この時軽く首を左右に振って見せ…
何でも思わず感極まって漏らしたと言い…マサツグがツッコミを入れるよう
如何言う事?と声を掛けると、更に意味深な発言を続ける!…
と言うのももう隠し立てする必要はない!と、まるでもう目的は達成したかの様に
漏らし!…となるとそんなシルビィーナの話に一同困惑!…一体何が狙いなのか?…
若干警戒した様子でモツが更にツッコミを入れると、シルビィーナは顔を上げるなり
真剣な表情を!…何故あの様な事を言ったのか?について話し出す!…
__キッ!…ッ!?……
「…お話します!……
何故私がスコルティナ王女殿下と呼んだのかを!…」
「ッ!………」
この時さも覚悟を決めた様な雰囲気をシルビィーナが放って行くと、
一気に談話室の内の様子はピシッと緊張に包まれ!…と、そんな様子に
マサツグ達も思わずおっ!?と引き締まる様な!…とにかく釣られて
何か緊張する様なそんな反応を見せて居ると、シルビィーナは話を口に…
まずは自身の正体を明かし始める!…
「……私は元々あの母なる山…
皆様が言う霊峰にて女王フェンリルクィーンのお世話係をしておりました…
女王様は愛する人と出会い、そして双子の娘を授かり…
無事出産も成されたのですが…その時!…運悪くも不敬な人間の兵達が
我が女王の城を襲撃に来たのです!……女王様は出産後で満足に動けず!…
戦えるのは霊峰に住まう我々ライカンスロープの一族のみ!…
勿論黙ってやられる訳には参りませんので、必死に人間達に抵抗を
し続けたのですが…不覚にも女王様の元へと行く事を許してしまい!…
その双子の長女様を誘拐!!…」
__ッ!?……ッ…
「我々も必死に長女様を助けようと動いていたのですが!…
人間の兵達の抵抗が激しく!…敢え無く取り逃がしてしまい!…
長女様を魔法で卵の様な殻で包んでしまうと何処かへとそのまま!…
その内人間達も目的を達したのか徐々には退いては行ったのですが…
誘拐された長女様は行方知れず…
それでも何とか次女様だけでも守る事の出来たに安堵をする中、
やはり女王様は長女様を失われてしまった事で塞ぎ込まれてしまい!…
その様子が余りにも御労しく思い!…私が無断で城を出て長女様を
探しに出て来たのです…」
「………。」
__……キュッ!…ッ!……
シルビィーナは自身の正体を霊峰に居る女王の世話係と、そしてシロに
関係するであろう話しをし始め!…と言うのも何故シロがここに居るのか?を
説明する様に不幸事を!…シロはさも誘拐されて来た様な!…その話を聞いて
徐々にマサツグ達も察した様子でとにかくそのシルビィーナの話を黙って
聞き続けて居ると、更に話しは続きを見せる!…何でもその続きの話では
今度は何故シルビィーナがここに居るのか?と言うモノで、内容としては
シロを探しに出て来た!と…するとその話を聞いてシロは不安げな表情を浮かべ!…
次にはギュッとマサツグの腕にしがみ付く素振りを見せると、マサツグが
気が付いた様子で安心させる!…
__……ポンッ…なでなで…なでなで…ッ!…スリィ……
マサツグはいつのもの様にシロの頭に手を置くと優しく撫で出し、
気持ちを宥める様に何度も何度も頭を撫で!…と、そんなマサツグの様子に
シロもピクッと反応して見せ!…マサツグに甘えるようそのしがみ付いて居る
腕に自身の頬を摺り寄せると、小さく丸まって見せて行く!…
するとそんな様子に少しでもホッコリとした様子でマサツグ達の緊張感は
緩和されて行くのだが!…しかし大事な話である事には勿論変わらず!…
途端にマサツグも真剣に取り合うようシルビィーナに親としての顔を見せ!…
そして斬り込むようシルビィーナにある事を聞いて行くと、更に緊張感を
増して行く!…
「……話は大体分かった………で、シロを如何するつもりだ?…
そのフェンリルの母親の元にシロを連れて返るのか?…」
「ッ!?…」
__ッ!?!?…ギュッ!!…
この時マサツグも一切冗談が無い様子でシルビィーナに言葉を口に!…
何なら単刀直入に斬り込み!…と、このマサツグの話の切り出し方に
一同騒然!…さも喧嘩を売る様な話し口調に激震が走り!…
シルビィーナもそんな言葉が飛んで来た事で驚きを露わにして居ると、
シロは力の限りマサツグの腕にギュッとしがみ付く!…
そしてマサツグもまだ話を続ける様に言葉を漏らすと、
その際シルビィーナの話を聞いて確信を得た様に話しを続け!…
「…悪いがそれは俺が許さない!…確かにその話を聞いた限りだと…
シロはそのフェンリルの母親の子供で間違いないだろう…
なんせ俺達がシロを見つけた時って…
何でか卵から孵った奇妙な状態で見つけたからな?…
…大体狼って胎生で子供を産むから卵で生まれる訳は無いし!…
他にも可笑しい点があった!……けどな?…
だからと言ってシロをそう簡単に渡す訳には行かねぇんだ!!…
会う会わないはシロの自由で決めさせてやりたい!…
それが俺の考えだ!!!…
…もし、無理やり連れて帰ろうとするならその時は!……」
__チャキッ!!…ッ!?…ガタッ!!…
「…死んでも絶対に渡すつもりは無いと思えよ?…」
「ッ!!……」
シロを見つけた時の事を話し出し!…色々と可笑しかった点もこれで
納得が行った事を口にするが、シロを渡す気はサラサラ無い!と…
あくまでもシロの意思を尊重するよう言葉を口に!…しかしそれでも
もしもの事を話すと許さない!と…徐に刀へ手を掛け出し!…
と言っても抜くまでに至らず構えるだけで…それでもいつも以上に
真剣な表情を全面に!…これが自分の覚悟!と…シルビィーナに
見せ付ける様にを言い放つと、そんな様子にシルビィーナも
ビビってしまう!…そこには間違いなく我が子を命懸けで守ろうとする
親の姿がハッキリと有り!…マサキとくまさんもそんな様子に驚き戸惑い!…
と、そんな不穏な様子に当然困惑!…さすがに不味い!とモツ達が仲裁!…
慌てて落ち着く様にマサツグに向かって声を掛けるのであった!…
0
お気に入りに追加
571
あなたにおすすめの小説
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる