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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章五十五節 ケジメの着け方と一筋の希望?とおっきいワンコ?…-

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さて漸く異変が終息した所でマサツグ達はしばしの休憩!…と言うのも今の今まで

ぶっ続けで動き続けて疲れており!…その間にも掘りテクドワーフ達は荒れた洞窟

内を見て回り!…腕を組みながらあぁ~でもないこぉ~でも無いと言い出すと、

互いに意見を交わし合いながら損傷個所を見て居た!…その際やるからには本気!と

言った表情を見せるとその視線も真剣に!…そして改めて思うこの洞窟は

素晴らしい!とばかりに話しを!…


「…ふむ……ワシ等も崩落などの事を考えて適度に手を抜きながら掘っておったが…

その心配は無用とばかりの頑強さじゃな!…さすがはノームの洞窟!…」


「じゃが、それでも先程の戦闘で大きく抉れた箇所は大分と不味いぞ!…

ほれ、あの様にヒビが入っておるし!…あのままだと崩れかねん!…」


「じゃとするとあそこは組み木の支えを入れるか?…

…いや、今から用意したのでは遅い!…何か別の案を考えねば!……」


掘りテクドワーフ達も認める位に頑丈と話す一方で、やはりリーナが崩した?…

穴はとても危ないらしく!…とにかくマジマジ見詰めてはいずれ崩壊する!と…

その対処法に崩落防止の組み木を使うか等の案を出すのだが、物が無い事には

出来ない!と悩み出す!…それこそ何か画期的な方法は無いのか?と三人が

悩む姿を見せて居ると、その一方でマサツグとモツは休みながらも視線を…

と言うのも本当に洞窟を直すのか?と…今までに聞いた事のない言葉ゆえ

如何やって?と言った視線を向けて居ると、外の空気を吸いに行ったアヤ達が

戻って来る!…


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「…ふぅ…おまたせ!…って、如何したの?…」


「ッ!…え?…あ、あぁ…いやいや…

洞窟って修復出来るものなのか?って思って…」


落ち着いた様子で歩いて戻り、マサツグ達に声を!…この時マサツグ達の

その奇妙なモノを見る様な表情にふと疑問を持ち出し…一体如何したのか?

と不思議そうにしながらも声を掛けると、マサツグ達もピクっと反応する

なり返事をする!…何でも掘りテクドワーフ達の話に今だ疑問を持っている

様子で、本当に出来るのか?と言葉を口に…するとそのマサツグ達の言葉を

聞いてアヤも納得した様子でこう言葉を!…


「…まぁ確かに話を聞いただけでも驚くわよね?…私も聞いた事が無いし…」


「…まぁ確かにな?……我々としては封鎖するのが常であったしな…」


自分も今までに一度としてそんな話を聞いた事が無い!と話しに乗っかって行く

と、アヤは不思議そうに首を傾げ…その一方で三人の様子にリーナも戸惑った

様子で話しに参加をし始め!…リーナはふと思い出した具合にこんな話を口に

すると、マサツグ達を苦笑いさせる!…何でもリーナの場合は洞窟を封鎖する事が

多かった!と、さも騎士らしい答えを口にし!…するとそのリーナの話を聞いて

一同は直ぐに理解した様子で苦笑い!…と言うのも洞窟はモンスター達の温床と

なるため危険とされ!…故に洞窟を封鎖する事が度々あったと言う事を理解すると、

思わずリーナの話に一同は納得する!…さてそうしてこんな話をして居ると、

マサツグ達の元へ徐に掘りテクドワーフ達が…


__タッ…タッ…タッ…タッ…ザッ!!…


「…ッ!…ん?…うおぉいッ!?」


「ッ!?…きゅ、急に如何したんだ?…」


「いや改めてまずはお前さん達に謝らねばと思ってな?…

お前さん達が一生懸命に作り上げたこの洞窟を…

ワシ等が破壊してしまった…許してくれ!!……」


「ッ!!……」


掘りテクドワーフ達はマサツグ達と合流すると突如改まった様子で、横一列に

並ぶとピシッと背筋を伸ばして見せ!…となるとそんな掘りテクドワーフ達の

様子にマサツグも気が付くなり驚きを露わに!…モツも気が付くなりいきなり

如何した!?と…とにかく一同が慌てる様なそんな反応を見せて居ると、

掘りテクドワーフ達は徐にチネット達へ反省をする!…何でも改めて見て回って

思う所が有ったのか、改めて壊した事に謝罪を口に!…一緒に居るチネット達に

向けて掘りテクドワーフ達は頭を下げ出し!…その突然の事にチネット達も

ビクッとした様子で如何反応するか?で戸惑って見せると、更に掘りテク

ドワーフ達は話を続ける!…


「ワシ等も作り上げて来た物を破壊される苦しみは十分に理解している!…

じゃからせめて罪滅ぼしにこの洞窟の修復作業をやらせて欲しいのじゃ!…」


「あわ!…あわわわわわわわわ!!……」


「ッ!!……」


「じゃが…その為にはお前さん達…ノームの力が必要不可欠なんじゃ!!…

壊した手前この様な事を言うのは身勝手じゃが何卒力を貸して欲しい!!…

お前さん達の[]が必要なのじゃ!!」


余程自分達がやった事に反省をして居るのか、最初に言って居た通りに修復を

させてくれ!と…何ならその修復作業を罪滅ぼし!と口にして行き…そんな

掘りテクドワーフ達を見てチネットとコロッグが共に驚き戸惑った様な反応を

見せると、更に話しを続けて行く!…と言うのもその修復作業にノーム達の

力が要る!と…頭を下げながら協力を要請し!…自分達の力だけでは無理!と

語り!…その話を聞いてマサツグ達もハッとした様なそんな反応を見せて行くと、

次には互いに頷き合う!…


__ッ!!……チラッ?……コクリッ!…


「…チネット?…俺達もその作業を手伝って良いか?…」


「ッ!?…え!?…」


「…いやぁ…あの大穴を作ったのは俺達みたいなモンだし…てかそうだし…

とにかく俺達も思う所が色々有んだよ!……それに言っただろ?…

助けてやるって!…とにかく俺達にも出来る事が有ったら言ってくれ!!…な?…」


互いに頷き合った所でマサツグ達もその洞窟の修復話に参加をする!…その際

チネットに声を掛けると自分達も良いか?と…するとそんな言葉にチネットも

驚き!…戸惑った様子で振り返り声も上げて行くと、マサツグも罪悪感を感じた

様子で話しをする!…何でもアレはやり過ぎた!と…自身でも認めるよう言葉を…

それにまだ依頼クエストは終わって居ない!と…最後まで付き合う!とばかりにマサツグが

助ける事を口にすると、チネットはハッとした様子で辺りを見回す!…


__ッ!!……チラッ…コクリッ!……チラッ…コクリッ!…


「ッ!!…ッ…ッ~~~!!!…み、みなさん!!…

グスッ!…エッグ!…ヒッグ!…ッ~~~!!!…」


「……ッ~~~!!…ッ!!…」


__グシグシグシグシ!!!…スンッ!!…ムフゥ~!!…


チネットは驚いた表情ながらもその視線をアヤ達の方に!…するとそこで同じ様に

同意をするよう頷くアヤやリーナの笑顔を目にし!…そして視線を戻して行くと

今度はマサツグ達の表情をもう一度!…同じ様に再度マサツグとモツが笑顔で頷く

様子を目にすると、次には感極まった様子で目をウルウルとさせ出す!…そして

我慢が出来なかった様子で泣き出してしまうと、その隣ではコロッグも!…しかし

こちらは目に涙を溜めはするモノのハッと気が付いた様子で涙を拭い!…何とか

堪える様な素振りを見せると、毅然とした態度を見せて行く!…それはまるで

弱い所を見せない!と、次には泣かない様に胸を張り!…そしてマサツグ達や

掘りテクドワーフ達の申し出に対して感謝の様子を露わに!…しかし次にはふと

暗い表情を徐に浮かべて見せると、問題がある事を口にする!…


「……洞窟の修復に手伝って貰えるのはありがたい!!……

ありがたいのだが一つ問題点がある……」


「ッ!…と言うと?」


「仲間が足りないんだ…」


「…え?……ッ!!……ッ…」


コロッグが問題がある!と漏らすと当然その言葉に一同困惑!…となるとマサツグは

如何言う事?と言葉を漏らし…するとコロッグはひたすらに苦悩するよう徐に言葉を

口にし始め!…何でも仲間が足りない事を口にすると、その言葉にマサツグ達も

ハッとする!…そう…デグレアントの連中はノームを捕まえ、それらを用済みと

ばかりに処分!…と、それらを思い出した所でマサツグ達は不味い!と…だがまだ

上にもノーム達が居た筈!と希望を捨てずに話に耳を傾けて居ると、更にコロッグは

話しを続ける!…


「今上に居る他のノーム達を合わせても全然足りない!…

後はまだ子供でとてもじゃないが修復作業に参加させられるだけの体力が無い!…

…確かにここに居るドワーフ達と人間達が居れば修復作業は大幅に

時間を短縮する事が出来るだろう!…

けど、それをが圧倒的に足りないんだ!…

…そしてその仲間達は全員あの悪い奴らのペットに!!……」


「ッ!!……ッ…」


__ずどぉ~~~ん!!!……


この時続けた言葉と言うのもその疑問に答える回答で有り、それでも足りない!と

言葉を口に!…何なら今上に居るのはまだ子供達!と…力を上手く扱えない!…

或いは体力が無い事を上げては最初から戦力にならない事を口にすると、改めて

無理だ!と話をする…その際更にマサツグ達や掘りテクドワーフ達が居る事も

加味して話しをするのだが、それでも足りない!と…何なら重要なポストの者達が

居ない事を話し!…その者達もあのバルディアナのペットに食べられたであろう

事を口にすると、一気に辺りの空気が重くなる!…それはドンヨリとしたお通夜

モード!…しかしそんな話を否定する様にある話が!…


「……ッ?…いやちょっと待て?…それってもしかしてあの狼の話か?…」


「ッ!…え?…」


「確かにノームを嘗め回しては居たが…食べては居なかったと思うぞ?…

…寧ろワシが見た時は食べると言うより…子供をあやす親の様に見えたが?…」


その話しは突然一人の掘りテクドワーフの口から出て来る!…と言うのも疑問を

覚えた様子でその話に異議を唱え出すと、そのペットは狼か?と…となると当然

その話に全員が疑問を持ち出し!…一体何の話し?と言った具合に戸惑った視線を

その掘りテクドワーフに向けて行くと、更にその掘りテクドワーフは話を続ける!…

何でもその掘りテクドワーフが言うには食べて居ない!と、舐め回していた!と

異なる事を話し!…するとそんな話を聞かされた事で一同更に困惑し始め!…

一体如何言う事?と戸惑いを持った様子でどよめき出すと、マサツグがその掘りテク

ドワーフに話しを求める!…


「……ど、如何言う事だってばよ?…」


「ッ!…えぇ~っとじゃなぁ…

あれはワシがつかの間の休憩を無理やり奪取した時の話じゃな?…

さっきも言ったがワシが腰を据えて休憩しておると丁度目の前に

そのペット?…らしき鎖に繋がれた狼が居ってじゃな?…

そのペットの前に兵士共やってくると餌とばかりにノームを放り投げおって…

狼は一口でパクッ!!と…」


「……ッ!!…」


「じゃがその兵士共がその狼の前から姿を消すと…狼は口の中からノームを!…

吐き出してはひたすらに嘗め回して居って…

満足したのかそのまま何処かに銜えて持って行くと、そのまま姿を消したんじゃ!…

…まぁ、鎖に繋げられて居ったからそんな遠くには連れてっては無いと思うが…」


「………。」


マサツグがさも某・忍者キャラの口調になりながら質問をすると、その掘りテク

ドワーフは話の続きを!…何でも話の発端は休憩中の事らしく…その時見た光景を

手の動きを交えて話して行くと、その話に全員が耳を傾ける!…と言うのも勿論

その話次第では生きて居る可能性が有るかもしれず!…一音も聞き逃す事無く

話しに集中し…するとその掘りテクドワーフの話のオチは何処かに連れて行った!

と言うモノであり…最後が曖昧の様子でそのまま話が終わってしまうと、一同は

更に困惑した表情を浮かべて行く!…その際誰もが黙ってしまった様子で顔を

見合わせ!…これは如何なのか?と…と同時にマサツグとモツがある不安を!…

と言うのも冷や汗を掻き出し!…ヤバいのでは?と言った嫌な予感を覚えると、

言葉を恐る恐る口にする!…


__……ッ!?…ダラダラダラダラ!!…


「…モ、モツさん?…

俺の記憶の限りでは戦闘中狼の姿を見た覚えは無いんだが?……如何かな?…」


「ッ!?…さ、さぁ?…だがあのデグレアント兵達が消えて行く時!…

少なくともそれっぽい狼の姿は見て居ないのは確かだ!!…

それより一番に不安なのは…

オリハとリーナが敵兵達を吹き飛ばしている時に…実は!って考えなんだが…」


「ッ!?…や、やめろぉ!…マイナス方面で考えるのは止せ!!」


マサツグが表情を引き攣らせつつモツに質問!…狼の姿を見たか?と…すると

その質問に対してモツもビクッと反応をして見せ!…自分は見て居ない!と返事を

する一方、何なら最後兵士達の遺体が消えて行く時も見て居ない事を口にすると、

今度は別の不安を口にする!…と言うのも最初の時点でやっちゃったのでは

無いのか?と、青褪めながらマサツグに返事をし!…するとそのモツの言葉に

マサツグも途端に青褪め始め!…モツに注意をするようツッコミの言葉を口に

すると、次にはアヤがある事に気が付く!…


「……ッ!……ッ?…あれ?…

そう言えばオリハは何処に行ったのかしら?…

さっきから姿が見えないけど?…」


「ッ!……そう言えばぁ?…」


「…確かにそうだな…アイツ何処に行ったんだ?…」


アヤが気が付いた事と言うのもオリハの事で、そのオリハの姿が無い!と…

それこそアヤについて行って同じ様に外の空気を吸いに来ていた筈だ!と言い…

アヤは先にオリハが洞窟に戻って行った様な話をし始めると、その話に

マサツグやモツが反応する…モツはアヤに言われて初めて気が付いた様に

疑問を口に…マサツグも辺りを見回しオリハを探し!…だが当然辺りに

居ないのか姿は見えず!…アヤの疑問に全員が何処に行った?と言った様な

反応を見せ始めて居ると、次にはオリハの悲鳴が聞こえて来る!…


__……う、うわああぁぁぁあぁあぁぁぁああぁぁ!!!…


「ッ!?…ちょ、え!?…この声は!?…」


「ッ!!…向こうの方から聞こえたぞ!!」


「…とにかく見に行くぞ!!!」


普段でも滅多な事で悲鳴を上げないオリハであるが、この時の悲鳴は特殊で!…

と言うのもまるで誰かに襲われた様な!…焦りに焦ってパニックになった様な

悲鳴を上げると、当然そんな悲鳴に一同は困惑をして見せる!…そしてその声が

聞こえて来た方向に目を向けると、そこには丁度今居る場所から隠れるよう別の

スペースがある様で…場所的にはバルディアナの座っていた椅子が有った辺りの

更に奥…勿論オリハの悲鳴を聞いて次には様子を!とばかりに移動をすると、

警戒も一気に強めて行く!…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!……」


__ハッハッハッハッハッハッハ!!…


「……やっぱりここからだな!…」


「…一難去ってまた一難…

…一向に終わりが見えないが如何したものか?……」


万が一に敵だったとしても大丈夫なよう武器を手に!…そぉ~っと近付いて

行くと更にオリハの悲鳴も鮮明に聞こえ!…と同時に近付くに連れそこで

悲鳴に交じるよう獣の荒い息も一緒になって聞こえて来て!…リーナが確信を

持ったよう言葉を!…モツもまだ終わってないのかとばかりに戸惑った反応を

露わにすると、そこで一度態勢を整える様に壁へ隠れる!…そして改めて

全員の準備を整えるようアイコンタクトを取って行くのだが、ふとここである

疑問を口に…


「……なぁ?…幾ら何でも可笑しくないか?……

捕まった可能性があるとは言えオリハがずっと唸って…

何ならダメージを受けている様には聞こえないし…

それにあのオリハが簡単に捕まるのかって?…」


「……確かにそうだが…

実際悲鳴を挙げているし、何かあったには違いないだろ?…

まさかワザワザ演技までして俺達を呼ぶにしても意味が無いし…」


「ッ!!…何やってるのよ!!…そんな事より早くオリハを助けるわよ!!…

その推理が合っているのならともかく!…そうじゃなかったら一大事よ!!」


「ッ~~!!!…もう聞いて居られん!!…行くぞ!!」


「ッ!?…えぇ!?…ちょっと待て!!」


疑問と言うのもオリハについてで、あの戦闘狂がそんな簡単に悲鳴を

上げるのか?と…何なら捕まるにしてもその場所がとても可笑しく!…

更にそんな簡単に捕まる様なヘマをするか?とマサツグがあり得ない!と

言った具合に言葉を続けて行くと、その言葉にモツも反応を示す!…

と言うのも同じ疑問を持った様子で言葉を口に!…しかし可笑しいと思う

反面現実に起きて居る!と…マサツグとモツであぁ~だこぉ~だ!と

言い出し…その様子にアヤが待って居られない!と言った感じでツッコミを

入れると、リーナも同意するよう動き出す!…そして先行するようアヤと

リーナが飛び出して行くと、マサツグ達もハッとした様子で止めに入ろうと

するのだが!…


__バババッ!!…チャキッ!!…ギリィ!!…


「オリハに何を!!……す、る?」


「オリハを!!……解、放…しなさい?…」


アヤとリーナが二人の制止を振り切ると壁から飛び出し!…そのオリハに

襲い掛かって居る者に対して警告を!…が、その警告の言葉も次には何故か

尻切れトンボ…最後の方で急に失速して疑問形に言葉が終わってしまうと、

次には呆気にとられたよう固まってしまう!…となるとマサツグ達も

当然その様子に疑問を持ち出し、とにかくアヤ達の様子を確かめる為に

飛び出して行くのだが…そこで目にしたのは恐らくバルディアナのペットと

思われる狼に襲われる…かなり大きな白銀の狼に覆い被さられて居る

オリハの姿を見つけて行くと、更にその光景に疑問を持つ…と言うのも…


__ハッハッハッハッハッハッハ!!…ベェ~ロベロ!!…ベェ~ロベロ!!…


確かに襲われて居る?と疑問を持ってしまう所…その白銀の大きな狼はオリハに

マウントを取って見せると入念に顔を舐め回し!…若干興奮気味の様子を露わに!…

が、それは一概にもダメージを与えて居るとかそう言う様子は全く無く!…ただ

何か嫌がらせをして居る?…或いは異様なまでに懐いて居る様なそんな反応を

見せて行くと、一心にオリハの顔を舐め続けて居た…そしてその一方で舐め続け

られているオリハはと言うと、その狼が重いのか身動きが取れない様子で藻掻いて

居り!…


「ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!……」


「……なにこれ?…」


と言うのも器用な事にその狼は両前足でオリハの両腕を封じて居り、一切の

反撃さえ全く許さず!…一方的な攻め?…を延々と受けさせるようずっと拘束!…

となるとオリハとしても成す術無く唸っては首を左右に振り続け!…

ただそれだけしか出来ない!と言った様子を見せて居ると、そんな様子に

マサツグ達も困惑する!…さてそうなって来るととにかく如何したものか?と

考えてしまい、終いにはこれは?と言葉を!…


「な、なぁ?…これは?…」


「襲われて…居るのは居るけど……?」


__………。


明らかに困惑した様子でマサツグは言葉を!…するとモツも如何返事をしたら

良いのか分かって居ない様子で言葉を口に…この時ただ口に出来たのは現状の

状態を差すだけの言葉で有って、それ以降は誰もが沈黙!…

とにかくオリハの事を見守るしか出来ず!…オリハも依然としてずぅ~っと

その狼に顔を舐め回され続ける事しか出来ないで居ると、次にはマサツグが

ハッとした様子で我に返る!…そして徐に溜息を吐くなり再度言葉を!…

オリハ本人に質問を口にし…


「……ッ!……はあぁ~……オリハ~…何をやったんだ~?…」


「…ッ!!…何もやって!うぷッ!!……

何もやってないよ!!…ただ暇だから洞窟内に隠されたアイテムが無いかを

探していたら…はぷッ!!…鎖に繋がれたこの子を見つけて~!!……

興味本位で近づいて撫でようと思ったら!!……」


「こうなったと……」


__ハッハッハッハッハッハッハ!!…


「ッ!?…ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!……」


この時マサツグは呆れた様子を全面に!…何をやったのか?について尋ねて

行くと、オリハは藻掻きながらも事情を話す!…何でも自由行動だから!と

言う理由でこれを偶然見つけたらしく、何を思ったのか撫でよう!と…

その結果、状況としては今のこの状態らしく…マサツグも事情を訊いて

更に呆れた様な…そんな反応を見せて行くと、更に狼が興奮する!…

そしてこれまたオリハの顔を舐め回し!…オリハもオリハで必死に抵抗!…

が、現状は変わらず首を左右に振るばかり!…これにはモツも体をプルプルと

震わせ!…明らかに笑うのを我慢する様なそんな反応を見せて居ると、

アヤとリーナもポカァ~ンとする…


__………。


「結局のところ自業自得と…で?…如何したら良い?…」


「ッ!!…は!…早く!!…ンブ!!…た、助けてぇ~!!!…」


「……しゃ~ない!…モツ?…

そっちの腕持ってくれるか?…俺コッチ側持つから…」


「ッ!…あ、あぁ…分かった!……」


事の顛末を聞いて呆れてしまったのか?…とにかく気が抜けた様子で二人は

棒立ち!…と、その一方でマサツグも呆れた具合に言葉を口に…オリハに

如何して欲しいのか?について質問をすると、オリハは助けてくれ!と…

割と本気の様子でマサツグに救援を要請する!…するとその言葉にマサツグも

渋々同意をして行くと、モツに協力を要請!…その救助プランと言うのも

オリハの両腕は掴んで引っ張る!と…それぞれ片方づつに分かれて一気に

救出するプランを口にすると、モツも笑いを堪えながら同意をする!…

さてそこからはマサツグとモツがそれぞれ二手に分かれてオリハの手を!…

この時狼はオリハに夢中なのかマサツグ達に気付かず!…


__……ガシッ!…ガシッ!……


「…いっせぇ~のぉせ!…で行くぞ?…良いか?…」


「ンブ!!…い、良いから早く!!…」


「…はあぁ~…んじゃ行くぞぉ?…いっせぇ~のぉ…せ!!…」


簡単にマサツグとモツがオリハの手を取って見せると互いに頷き!…最後に

オリハへ確認の言葉を取って行くと、合図を確認し!…するとその確認に

対してオリハは早く!と…切羽詰まっている様子で助けて欲しい!と返事を

すると、マサツグもそれを最後に溜息…救助実行へと移って行く!…そして

先程決めた合図を掛け声に!…マサツグとモツはオリハの腕を引っ張り!…

この時狼の抵抗を一応は予想をして居たのだが、意外にもそう言った事無く

ズルズル!と…寧ろ驚いた様子で狼は後ろに飛び退いて行き!…それが功を

奏して一気にオリハを救助すると、オリハは大の字で倒れ続ける!…


「ぜぇ…ぜぇ…しんどぉ……」


「……お~い、大丈夫か?」


__ッ!!…ジロッ!!…


「……これが大丈夫そうに見える?…

てか何でもっと早くに助けてくれないの?…

お陰で回復したTP全部持って行かれたんだけど?…」


この時当然オリハの顔は涎でベトベト!…ある種見るも無残な状態で…

しかし助かった事には変わらない訳で!…オリハも漸く一息吐ける!と

言った具合に言葉を零すと、マサツグが覗き込む様に声を掛ける!…

それこそ見事なまでに他人事、全く持って心配の欠片など見せず!…

と、その様子にオリハも納得がいかない様子で…マサツグに対して

文句有り気に返事!…助けるのが遅い事について文句を言うと、

マサツグもそれに対して文句を零す!…


「…完璧に自業自得だろうが!…

…それに楽しそうだったからもうちょいって配慮を…」


「…ふ~ん……」


__……のそり…ザッザッ!……タッタッタッタッタッタッ…ブンッ!!…


「おわッ!!…きゅ、急に何しやがる!!…」


それこそ自業自得であった事を話して行くと、次には悪い顔を!…それはまるで

学生同士の悪ふざけをした時の様な表情で有り!…その表情を見てオリハもふと

怒りの籠った言葉を零して行くと、次にはゆっくりと立ち上がって見せる…

そしてフラ付きながらも徐にマサツグへ近付いて行くと、次にはマサツグに向けて

手を!…しかしマサツグもそんなオリハの様子に嫌な予感を!…咄嗟に回避して

文句を口に!…一体何を!?と言った具合に戸惑いの様子も見せて行くと、次には

オリハが報復を口に!…


「……いや?…近くに顔を拭く物が無かったから…

兄さんの服で顔を拭こうかと思って…」


「ッ!?…おま!!…タオル位持ってるだろ!?…

自分ので拭きやがれ!!…自分のでぇ!!…」


__ジリ…ジリ……ッ!?…ジリ…ジリ…


オリハは俯きながらもマサツグに言葉を!…さっさと助けてくれなかった事に

対して更に文句を口にすると、さもゾンビの如く詰め寄り始める!…となると

そんなオリハの様子にマサツグもビクッ!と…何か恐怖感を覚えた様子で

ふざけるな!とばかりに言葉を口に!…しかしオリハは決して止まらずマサツグに

近付き!…マサツグもそんなオリハに対して明らかな逃げ腰ぶりを見せて行くと、

徐々にその様子は奇妙なモノに!…ある種戦闘に近いような緊張感を放ち始める!…


__ジリ…ジリ…ジリ…ジリ……ジリ…ジリ…ジリ…ジリ………ババッ!!!…


「待てゴラアアァァァァァァァァァ!!!!」


「待てと言われて待つ馬鹿はいねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!…」


オリハが詰め寄るとマサツグも下がり!…更に近付くとまた下がり!…

それを徐々に徐々にと繰り返し!…マサツグが広い洞窟の方へと逃げれる退路を

確保すると、次の瞬間鬼ごっこが突如始まって行く!…勿論逃げるはマサツグで、

追い駆けるはオリハ!…この時もはや兄弟である事など忘れた様子で喧嘩口調!…

互いに追い駆け逃げ回り!…ノームの事など忘れた様子を見せて居ると、

その一方でリーナがハッ!と…我に返るとその二人の様子に戸惑い始め!…


「ッ!……な、何をやって居るのだ?…アレは?…」


「さ、さぁ?……ッ!!…そんな事よりも!!…

もしこの狼がそのバルディアナのペットだとするなら!…

攫われて来たノームの居場所も分かるかも!!……噂通りなら手遅れだけど…

もしあのドワーフのおじさんの言う通りなら!!……ッ!?…」


何をやって居るのだ?とツッコミの言葉を口にすると、アヤも戸惑った様子で

返事をする!…そして遂には構ってられない!と言った様子で話しをすると、

改めて本題のノームの話に!…その際この狼がバルディアナのペット!と…

そう仮定をして捕まったノーム達が居るのではと探し始めようとするのだが、

そうは上手く行かない様子で異変が!…それはバルディアナのペットである狼から

見られ出し!…異様な雰囲気を放って行くと、次にはアヤ達にプレッシャーを

掛けて行くのであった!…

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『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

転生騎士団長の歩き方

Akila
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【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
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目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

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 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

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