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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章四十三節 看破の実とラブコメは突然に…とファイト一発!-

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モツに世にも奇妙な木の実を食べさせられて眉間にしわを!…この時マサツグの

口の中では名状しがたい味が!…それはまるで磨きたての木材の様な匂いが

すると同時に苦い様な渋い様な?…しかし奥の方では甘くマイルドな味わいが

すると、その味の情報量の多さにマサツグが難色を示していた!…そしてそれは

決して吐き出す程不味いと言う訳では無いらしく、口をモゴモゴとさせてはただ

首を傾げ!…だがマサツグにはこの瞬間にも有る異変が徐々に徐々にと起きており…

それこそ何この味!?と思いつつもふと辺りに目を向けて行くと、そこには

先程まで見えなかった筈の足場が!…アダマンタイマイの透明化が切れたかの様に

ハッキリとその全貌が見えて居た!…


__モゴモゴ…モゴモゴ…


「……の、飲み込み辛い!…本当に何だこ…れ?…って、あれ?…」


「ッ!…如何したんだ?」


「…いや何で?…急にはっきりと…ここが岩山?…に居るのが分かって?…」


眉間にしわを寄せつつ飲み込み辛い!と言って居る中、突如ハッキリと辺りが

見え出した事にマサツグは戸惑い!…言葉を漏らすと辺りをキョロキョロ!…

それこそただ木の実を口にしただけでこの変わり様な何!?と言った反応を

露わにして居ると、モツがマサツグに声を掛ける!…と言うのもそれは

マサツグの様子が変わった事で心配をして声を掛け出したのか、それともその

木の実を食べさせた事による反応を見て居るのか?…何方とも取れる様子で

声を掛け!…するとそんなモツの問い掛けに対してマサツグも返事!…戸惑い

ながらも今自身の目に映っている光景をそのまま口にしてモツに状況を伝えて

行くと、モツもハッとした様子で返事をする!…


「ッ!!…よし!!…間違いないようだな!!……ッ…」


__ヒョイッ…カリッ!…ッ!…ッ~~~……


「…ほ、本当に何とも言えない味だな!…慣れるのに苦労しそうだ…

…でも…これで安心だな!」


マサツグの反応を見て大丈夫!と、鑑定通りの結果である事にホッと胸を

撫で下ろし…と、同時にこれで行ける!と意気込み始め!…その手に一粒だけ

件の木の実を乗せて見せると、次には若干の躊躇いを感じながらも一口!…

するとモツの口の中にはその何とも言えない味が充満!…これにはモツも

マサツグ同様に無間にしわを寄せて見せ!…しかしそれも直ぐに如何でも

良くなった様子で言葉を!…自分にも周りの風景がハッキリと見えて来出した

様に安心と漏らすと、マサツグもそんなモツの言葉に反応する!…


「ッ!…って事はさっき俺の口に入れたの!!…」


「ッ!…そう言うこった!…とにかく急ぐぞ!!…

オリハとリーナを止めないと!!…」


「……何か事ある毎に俺が被検体モルモットにされている様な…

…ッ!!…まあいいや、とにかくオリハとリーナは俺に任せてくれ!!…

モツはアヤを!!…」


マサツグも察した様子で言葉を!…先程食べさせられたのはそのデグレアント

兵達の秘密なのか?と…するとその問い掛けの様な言葉に対してモツも返事!…

しかしそんな談笑をしている暇も無い!と言った具合に慌て出すと、先に行った

二人の事を心配する!…さてそうなるとマサツグとしても少し複雑な心境に、

何かいつもこんな扱いを受けて居る様な?と…だがやはりそんな事を言って居る

場合では当然無く、ふと何かに気が付いた様子で駆け出して見せると、モツと

アヤを置いて行く!…さてそうなるとモツもマサツグに声を掛けようとする

のだが…


「ッ!…え?…何で?…って、もう行ったし……ッ!…」


__わあああああぁぁぁぁぁ………


「…なるほどな?…とにかく、マサツグだし大丈夫か…

…それよりもアヤに!…」


__スゥ…ポンポンッ…


「…さっきから何を食べて居るの?…もう二人とも行っちゃったけど?…」


マサツグは既に風の様に消えており、後に聞こえて来るのは叫び声の様な!…

とにかく戦闘は続いて居る!と!…そこでオリハとリーナの姿が無い事にもふと

気が付いて行くと、マサツグが急いだ理由を理解する!…そしてモツもふと

納得したよう言葉を零すと、後の事をマサツグに任せ!…するとその一方で

背後からアヤが声を!…徐にモツの肩を叩き!…一体何をして居るのか?と

質問の言葉を口にすると、モツも振り返って返事をしようとするのだが!…


「ッ!…あ、あぁ…この透明化を打開する方法を…って、うわぁ!!」


__グラァ!!…ッ!?…


「モ、モツ!!…」


__ババッ!!…ガシッ!!……グラァ!!…ッ!?…


モツが背後へ振り返るとそこにはドアップのアヤの顔が!…それはそれはとても

美人なエルフが顔を覗かせており!…モツに対して不思議そうな表情を浮かべて

見せて居るのだが!…しかし幾ら美人でも突如背後に人の顔があると驚くもので

あって!…思わずモツが驚いた様子でバッと離れようとする素振りを見せて行く

と、次にはバランスを崩してしまう!…思わず一歩後ろに下がった所で重心が

ズレ!…そのまま地面に倒れそうになり!…するとそんなモツの様子にアヤも

ハッ!と…慌てて腕を伸ばすとモツの腕を掴み!…何とか引っ張り上げようと

その掴んだ腕に力を入れて見せるのだが、アヤの腕では厳しかったのかそのまま

ズルズルと引っ張られる!…そして!…


「キャアァ!!…」


「ッ!!…ッ~~!!…」


__ドシャアァン!!……


「ッ~~!!…ツツツツ!!…だ、大丈夫…ッ!?…」


アヤも引っ張られる様にしてそのまま倒れ!…モツもそれに気が付くとアヤを

抱き止めては自分が下敷きに!…と言ってもアダマンタイマイから落下すると

言った事は勿論なく…ただ道端で転けた程度でその被害が済んでしまうと、

二人は普通に痛がって見せる!…その際軽く物々しい音が鳴り響くと次には声を…

モツがアヤに大丈夫かと声を掛けるのだが!…アヤは何か頬を染めてはハッと

したよう!…気不味い様なそんな表情を浮かべて見せると、慌ててモツにお礼を

言う!…


「ッ!?…だ、大丈夫!!…モ、モツが庇ってくれたから…

…ご、ごめんなさい!…わ、私が助ける筈だったのに…

…あ、ありが…とう……」


「ッ!?…い、いやぁ!!…悪いのは俺の方で!!…

あんな驚き方をしなくても!!……ッ!…って、そうだアヤ?…

よく俺の背後に立てたな?…アヤにはもしかしてアダマンタイマイの姿が?…」


モツの体の上に覆い被さりながら返事を口に!…視線を逸らしながらモツに謝る

と、次には助けてくれた事にも感謝を!…だがやはり照れがある様子でその言葉は

断片的!…しかしその気持ちは伝わったのかモツも頬を染めて返事をし出し!…

この時逆に悪いのは自分だ!と口にすると、自身の驚き方に反省をする…そして

次にはハッとした様子でアヤに質問を!…と言うのも如何やって移動をして来た

のか?と…モツの背後に立てたと言う事は道が見えて居ると言う事であり、モツが

見えて居るのか?とアヤに質問を口にすると、アヤはハッとした様子で返事をする…


「ッ!…え、えぇ…薄っすらとだけど見えて居るわ…

それでも何所までが道かは分からないから…

さすがにさっきのマサツグみたいに走って行く事は出来ないけど…」


「そ、そうなのか!……と、所ですまないんだが…

そろそろ退いて貰っても良い?…

色々と恥ずかしいと言うか、何と言うか…」


「ッ!…え?…あっ!……ッ!?…ご!…ごめんなさい!!…

…だ、だだだ!…大丈夫?…」


アヤは薄っすらとだが見えて居ると、しかしそれも確認しながらでないと無理と

言った様子で!…見える範囲についても制限があると!…やはり照れが残っている

様子でモツの質問に答えて見せると、モツも納得した具合に返事を!…だが次には

照れた反応でアヤにお願いをして見せる!…と言うのもそろそろ退いて欲しい!と

言葉を口に!…色々と気不味さが更に増して来た!とアヤに視線を逸らして見せて

行くと、アヤもハッとした具合に反応する!…その際このラブコメみたいな展開で

アヤは何度もハッとして見せると、その都度顔を赤くして行き!…とにかくモツに

謝ると飛び起きる様にして体を退け!…自分が退いた所でモツを労わる様に

声を掛けると、改めてモツに手を差し出す!…


__スッ…ッ!……グッ!…


「……フゥ~…助かったよ、ありがとう!…」


「ッ!…お、お礼を言うのはこっちの方!…

…ありがと、モツ!…」


モツは差し出されたアヤの手を掴むかどうかで一瞬悩んで見せるのだが、結局の

所手を取り…そして今度は転ける事無くスッと立ち上がり!…モツが無事立てた

所でホッと安堵した様に一息吐くと、お礼の言葉を口にする!…するとそのお礼の

言葉にアヤはまた頬を染めて意識したよう!…慌てて私の方が!と…となると

先程まで倒れて居た展開と同じ様に!…モツとアヤが互いに見詰め合い更に何かを

意識した様な雰囲気を見せて行くと、次には何処からともなく声が…


__………わあああああぁぁぁぁぁ…


「……ぷっ!…
                      ×2
あっはっはっはっはっはっはっはっは!!…」


「…こう言うのも何だが!…

やっぱ俺達ってそう言うのが似合わないのかもな?…」


「ッ!…と言うよりも場面が違う…かしら?…

やっぱりマサツグ達と行動を共にして居ると…

こう言う場面も逃げて行っちゃうみたいな?…」


それはまだオリハとリーナが無事である事を意味すると同時にまだ捕まって

居ない!と言う事でもあり!…何ならその二人の雰囲気をぶち壊す様に

渡り響き!…そんな声が聞こえて来た事でモツとアヤも我慢が出来なかった

様子で噴出すと、正気に戻る!…別に何か可笑しな方向に向かって居た訳では

無いのだが、流されそうだった事に二人は笑い!…とにかくこんな事をして

いる暇は無い!と…改めて意識をハッキリさせた所でモツがハッと目を

見開いて見せると、次にはあの木の実を手渡して行く!…


「ッ!…ブフッ!…そ、そんな疫病神みたいに!…

って、そうだ!…アヤ、これを!…」


「ッ!…これは?…」


「これがあの兵士達の目って言った所かな?……とにかく一粒!…

それを噛み潰すとやっとこの鬱陶しい透明化も何とか出来る!…

…まぁ、味の保証はしないけどぉ?…」


「……へぇ~?…」


アヤの言葉にモツがツッコミを入れつつ!…そのアヤの手にそっと件の看破の実を

乗せて行くと、アヤは当然不思議がる!…それを一摘みしてはマジマジ見詰め!…

これは何?と…するとその問い掛けに対してデグレアントの謎!と、何故兵士達が

真っ直ぐこちらに向かい歩いて来れたのか?を説明すると、味についての話もする!…

するとアヤはそれを聞いてへぇ~…っと、次には躊躇う事無く口に含み!…


__ポイっ!…カリッ!…


「ッ!!…ッ~~……何これ?…」


「不味いけど我慢してくれ!…

これが有ると無いとでは安全性が段違いだから!…」


「…これ慣れるのに苦労しそうね?…」


「……俺もそう思う…」


口に含んだ実を奥歯で噛むよう!…すると次にはマサツグやモツ同様何とも

言えない表情を!…とにかく不味い!と言った表情を全面に!…モツに改めて

この実についての説明を求めると、モツはアヤの表情に苦笑いをする!…

そして我慢をする様に声を掛けると、これで見える様になったとモツが説明!…

するとアヤもそれにハッと気が付いた様子で辺りを見回し!…先程までの視界が

嘘の様に晴れて居る事に驚きを覚えると、モツの前で目をパチパチとさせて

見せる!…その後スッと落ち着いた様子を見せると、次には慣れるのに時間が

掛かる!と…それは視界に対してではなく味に対して!…これを噛み続けるのか…

と言った若干嫌そうな表情を浮かべて見せると、モツもアヤの言葉に同意する

よう零すのであった!…


さてそうしてモツとアヤがラブコメの様な時間を過ごしている一方で、マサツグ

はと言うと!…とにかく突貫して行った二人を追い駆けて岩道を下り!…何とか

二人を捕まえようと全力疾走をしては、所々で気絶して居る兵士達の姿を見つけて

いた!…その際その倒れている連中は全員一撃で倒れており、口から泡を吹いては

白目も剥き!…とにかくその道中は死屍累々としており!…シロとじゃれ合い

鍛えた足をフル回転させながら岩道を下ると、焦りの様子を見せていた!…


__ダダダダダダダダダダダ!!!…


「はぁ!…はぁ!……ッ!…おいおい!!…

こんな所まで兵士が倒れているのかよ!!…

あいつ等実は道が見えているとか言わないよな!?…

どちらにせよ急がないと何かの拍子で落ちたとか!!…

目も当てられん事になる!!」


ひたすらに!…ただひたすらにスピーディに駆け下りて行くと二人を追い駆け!…

その際道に転がって居る兵士達は障害物と化し!…飛んで跳ねては滑って行く等!…

とにかく障害物レースをして居るかの様な気分で下って行くと、徐々にではあるが

声が!…二人の勇ましい声を耳にする!…となるとマサツグも更に急いで滑って

行き!…もはやダウンヒルをして居る様な勢いに!…まだ間に合う!と自身に言い

聞かせつつ!…必死にただ足を動かし続けて居ると、遂に二人の影を捉えて行く!…


「ハアアアアアアアア!!!」


「邪魔だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


__ザシュン!!…ドシュン!!…


「ッ!!…居たぁぁぁぁぁぁ!!!

勢いだけでここまで来ていたのか!!

とにかくあいつ等を止めない…と?…」


やっとの思いで二人に追い付き!…そこで今だ兵士達を相手にしている様子を目に

すると、更に叫んでいる声も耳にする!…その際もはや周りも見えて居ない具合に

剣を振るうと兵士達を薙ぎ倒して行き!…マサツグもそんな二人の様子を見つけて

居た!と叫び…と、同時にその二人の勢いにも驚いた反応を見せるのだが…

次にはふと違和感を覚えた様子でその口にしようとした言葉が詰まってしまうと、

途端に慌てた反応を見せて行く!…


__わあああああああぁぁぁぁぁ!!!…


「……何で崖を背にして?…このままだとも…

……ッ!…も?…ッ!?…まさか!!!」


それはあの看破の実を食べた事で初めて分かった事なのだが、今現在オリハと

リーナが相手にしているデグレアント兵の分隊らしき者達は崖を背にして戦って

おり…その際攻められて居るにも関わらず分隊兵達は崖を背にしたまま一向に

引く気配を見せて居らず!…寧ろこのままこっちに来い!と言った戦闘の意思を

見せて行くと、まるでオリハとリーナの二人をおびき寄せようとして居る様にも

見て取れた。それは我が身を犠牲にしてでも止める覚悟!…死なば諸共と言った

具合で!…となるとマサツグも相手の思惑に気が付いた様子で慌てに慌て!…

更にギアを上げて何とかあの二人に追い付こうと走って行くと、更にマサツグの

行方を意外な物が!…


__ダダダダダダダダ!!!…ッ!!…


「ッ!?…クソ!!…

一体どんだけの兵士がこの亀の背中に乗っているんだ!?…

ゲームながら敵兵の数がおかしいだろ!!!…」


__ゴロゴロ…ゴロゴロ……


この時マサツグの邪魔をしたモノと言うのも倒した筈の兵士達であり、兵士達は

倒れても尚邪魔をする様に地面へ転がり!…となるとマサツグとしても走りたい

所ではあるのだが、その兵士達のせいで足場がなく!…否応なしに跳ねる様に

して回避せざるを得ない状態になってしまうと、イライラを隠せない様子を見せて

いた!…そしてマサツグがそんな兵士達の死体?…を回避しながら進んでいる

一方で、オリハとリーナは更に突き進み!…


「はぁ…はぁ…

数だけは多いが後は貴様達のみだ!!…」


「さっさと道を明けろぉぉぉぉぉ!!!」


遂には残り僅かと言った所で一旦足を!…さすがに疲れた様子で息を切らし!…

だがそれでもこれでお終い!と言った様子で剣を構えて見せて行くと、次には

その身構えている残り僅かな兵士達に向かって突貫!…するとマサツグの

嫌な予感は現実になる!…と言うのもその兵士達は二人に斬られる事無く後ろへ

ジャンプ!…そのまま自ら崖から飛び降り!…となると勢いの付いた二人も

釣られて前に!…その際相手が後ろに飛んだ理由が分かって居ない様子で向かって

行くと、ただただ掛け声を上げて行く!…


「ハアアアアアアアアア!!!」×2


「ッ!!!…ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!…

足を止めろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「へへ!…」


「まずは二人!!……」


ただ何も考えず敵を斬る事だけを考えて前に!…すると当然その様子にマサツグも

叫んで止めに入るのだが、叫んだ所で時既にお寿司と言った様子で!…この時その

自ら飛び出して行った兵士達もこれにはニヤッ!と…してやったり!と言った

敵らしくも厭らしい笑み浮かべて見せると、ポソッと言葉を呟いて行く!…そして

ギリギリ回避出来なかった所で二人はザシュッ!と…オリハとリーナの二人に

斬られ!…と言っても斬られた所で意味はなく、そのまま崖から落下して何処か

岩山に激しくその体を激突させて行くと、そのまま息を断ってしまう!…その一方

で釣られて飛び出して行った二人はと言うと、当然足場が無い事に驚き戸惑い!…


__スカッ!!…ッ!!…


「なっ!?…」


「しまった!!!…」


「ッ!?…あんの馬鹿共がああぁぁ!!!」


「ッ!!…マサツグ兄さん!?…」


気が付いた所で急いで足場の有る方へと!…だが既に攻撃を繰り出した後なので

バランスを崩して居るも同義であり!…そのまま重心は崖の方へと!…幾ら

踏ん張って落ちない様に身を傾けようとも、その落下を止める事も敵わない様子を

見せていた!…そして二人揃ってしまった!と声を漏らして居ると、マサツグも

やりやがった!とばかりに叫び!…するとそのマサツグの叫ぶ声に二人も反応!…

反射的にマサツグに向かって手を伸ばし!…助けを求める様な表情を見せて行く

のだが!…


{くっそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!……

明らかに自業自得だが目の前で崖から落ちようとしている

仲間を助けられないとは!!…}


幾ら自業自得とは言え目の前で仲間が死にそうになって居るのを見て危機感を覚え、

マサツグも必死に足を動かし!…もはやこうなると倒れている兵士達など如何でも

良く!…避けるのではなく蹴飛ばす様にして急ぎその岩道を駆け下りて行くと、

届かなくともその手を必死に伸ばして見せる!…その際マサツグの目にはまるで

刹那を発動したかの様に風景が映ると、更にそれに対して焦りを覚えるモノで…

だがここは奇策師マサツグと言った所か!…そのギリギリのタイミングでふとある

事に気が付いて見せると、直ぐに行動に移して行く!…


{何か!…何かまだ手が!!………ッ!!!…

最初っから一か八か!!…刹那!!!!!…}


__ヴウゥン!!!……グンッ!!!…ギュン!!!…


マサツグが気が付いた事と言うのはまさにその刹那について!…と言うのも確かに

今現在スローモーションには見えて居るのだが、マサツグ自身は刹那を発動して

おらず!…となるとマサツグもそれに気が付きこれだ!と反応…今まさにそろそろ

オリハとリーナの姿が崖の下へと完全に消えそうになる一方!…無常にも伸びる

手だけが見える状態になった所でマサツグが刹那を発動すると、更に一気に加速

する!…ある種ここまで来て発動となると間に合うかどうかは賭けなのだが!…

それでも何も考えずにただ足だけを動かす事に集中すると、そこで更にオリハと

リーナの姿を捉える!…


「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


__ギャギャギャギャギャ!!!…グオォ!!!………ガシィ!!…


二人の姿を捉えた所でマサツグも崖の手前で急ブレーキ!…そして同時に二人に

向けて両手を伸ばし!…この時既にオリハとリーナは崖の下へと真っ逆さまとなり

掛けおり!…ギリギリ腕が届くか届かないかと言った状況であって!…マサツグも

それでも!とばかりに必死に二人に向けて両腕を伸ばして行って見せると、次には

ガシッ!と…マサツグの手はオリハとリーナの手をしっかと掴み!…宛ら某・有名

栄養ドリンク剤のCMの様な助け方をして見せると、何とか二人の命を繋ぎ止める!…


「………ッ?…ッ!…はあぁ~………間に合ったァ~~……」


この時マサツグの手にはしっかと二人分の体重が!…だがマサツグとしては不安を

覚えるモノであって!…助ける際目を閉じながら腕を伸ばし!…そして今現在

不安を覚えつつ恐る恐るその目を開けて行くと、そこで青褪めながら宙ぶらりん…

まだ生きているオリハとリーナの姿を目にして行く!…そして二人を助けられた

事にマサツグもホッと息を零すと、次には安堵の言葉を漏らすのだが…宙ぶらりん

である二人はそれ所では当然なく!…マサツグに対しお礼の言葉を口にすると、

同時に上げてくれと催促する!…


「……た、助かったぞ!!…マサツグ!!…し、しかし!!…」


「早く!…早く兄さん引っ張り上げてくださ~い!!」


「ッ!?…じゃかあしい!!!…

テメェらは一回周りを見るって事を覚えろ!!!…

このバカチン共が!!!」


勿論今現在進行形で危機を感じ!…助けて欲しいのは勿論なのだが!…その二人の

様子からは反省の色が感じられず!…オリハに至っては早く上げてくれ!とただ

急かす様な言葉を口にすると、マサツグが当然文句を言う!…その際周りを見る

様に注意の言葉を口にすると、次には二人を上げようとするのだが!…さすがに

マサツグの力だけでは二人は上がらず!…ただモツ達の助けが来るのをそのまま

待って居ると、背後より呼ぶ声が!…


__……おぉ~い…何処だぁ~!……


「ッ!!…こ、この声は!!…

そこに居るのはモツ達かぁ~!?…」


「ッ!!…居た!!!…って、ヤブ?…何でこんな所…ッ!?…」


マサツグは背後よりモツとアヤの呼ぶ声を耳にし!…助かった!と思うと大声で

返事!…その際ずっと二人を掴まえて居る事で急いでくれ!と…危機感を煽る

様にその声色から二人の事を急かそうとすると、モツも気が付いた様子で反応

する!…そこからは足早にモツ達がマサツグの元へとやって来ると、一体何を

して居るのか?と声を掛けるのだが!…ふとそのマサツグの手元に視線を…

そこで宙ぶらりんになって居るオリハとリーナの二人を見つけ!…直ぐに状況を

理解した様子で青褪め出すと、マサツグが助けを訴える!…


「せ、説明は後!!…もうそろそろ限界なんだ!!……」


「わ、分かった!!!…アヤも手伝ってくれ!!…」


「わ!…分かったわ!!…」


__……ズル…ズル…ガッ!!…ズルズルゥ~!!……ぜぇ!…はぁ!…


さすがにずっと二人の手を掴んだままで宙ぶらりんに固まって居た為TPが限界!…

寧ろ良く持った方だ!と…何ならずっと掴まれて居る二人の腕も相当ヤバい!と…

マサツグの訴えを聞いて過ぎにモツが返事をすると、アヤにも手伝う様に声を

掛ける!…するとアヤも慌てた様子で返事をすると、オリハの方に回り!…

マサツグを主軸にモツとアヤが援護!…なんとかその甲斐も有って二人を崖の

上へと引っ張り上げると、やっとの意味で一段落ついて行く!…だが当然そんな

簡単には事は終わらず!…マサツグとアヤが息を整えた所で助けた二人の前に

立つと!…


__……スック!…ッ!……


「…ッ~~~~!!!!…こんのバカタレ共がアァァ!!!!…

勝手にバカスカ突き進んで行ってんじゃねぇ!!!!…

お陰で肝を冷やしただろうがああぁぁ!!!!」


「大体何でそんな向う見ずに向かって行ったの!!!!…

一歩間違えれば殺気みたいに!!!…」


「それにその落ち着きの無さも何とかしろ!!!…

結果的に助かったから良かったモンの!!!!…

一歩間違えればあのまま真っ逆さまだったんだぞ!?…」


マサツグはオリハの前に!…アヤはリーナの前に!…それぞれ二人の前に立った

所で二人の表情は凶悪になり!…そこから二人に対して大いに怒りと文句をぶつけ

出すと、辺り一帯に響く大説教となってしまう!…となるとそんな説教に対して

リーナはシュン!と…さすがのオリハもやってしまった!とばかりにバツの

悪そうな表情を!…だがそれで二人の怒りが収まる事は到底なく!…懇々と辺り

一帯に二人の怒りの声が響き渡ると、モツも苦笑いをするしか無いのであった!…


因みに二人が宙ぶらりんになった際、何故ノームの助けがなかったのかと言うと!…

ノームが作ったあのコアと言うのは如何やら急ごしらえの様で、安全性に欠けて

いるらしく!…リーナが敵に対して駆け出して行った際コアの中で激しくシェイ

キング!…ゴロンゴロンと転げ回った後コアの中で目を回し気絶して居たのが、

事の顛末だと後のノーム本人の口から聞かされるのであった!…


尚その一方でお留守番をして居るシロ達はと言うと、くまさんに抱えられながら…


__カチャカチャッ!…カチャカチャッ!……キンッ!…


「ご主人様…大丈夫でしょうかぁ~…」


「ッ!?…ぬおぉ!?…ま、またしてもワシの渾身の作を!?…

ば、馬鹿な!?…これは寝ずに三日三晩考えた!!…」


「…ふむ…基本阿呆ではあるがやはり知恵は有るようじゃな?…

つまりは興味の向き様によっては!…と言った所じゃな?…」


何時ぞやみたくドレッグの知恵の輪にシロが挑戦!…尚ドレッグもあの時の

様には行かない!と言った具合に手渡すのだが、ものの十数分で呆気なく

解かれてしまい!…それを見てドレッグは馬鹿な!と…苦労して作ったにも

関わらず解かれた事にショックを受けると、その場で目を丸くしては固まって

しまう一方!…フィロも興味を持った様子でシロの事を阿呆と言うと、その実

シロの実力を認める様な事を口にするのであった!…

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【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

はぁ?とりあえず寝てていい?

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嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

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「お前のような奴はパーティーに必要ない」と追放された錬金術師は自由に生きる~ポーション作ってたらいつの間にか最強になってました~

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錬金術師のカイトは役立たずを理由にパーティーから追放されてしまう。自由を手に入れたカイトは世界中を気ままに旅することにした。 しかし、カイトは気づいていなかった。彼の作るポーションはどんな病気をも治す万能薬であることを。 カイトは旅をしていくうちに、薬神として崇められることになるのだが、彼は今日も無自覚に人々を救うのであった。 一方、カイトを追放したパーティーはカイトを失ったことで没落の道を歩むことになるのであった。

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 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

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