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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-
-第五章四十一節 切り立った山とアダマン高原殺人事件とマサツグの安否-
しおりを挟む「…ではここから飛び降りてください!!」
「ッ!?……え?…は?…こ、ここから?…」
マサツグ達はその山道を登り切って今頂上に!…その山は宛ら某・ライオ○キ○グ
宜しく切り立って居り、足元には白い大地が!…当然落ちたら即死は免れない
光景が眼前に有る訳であり!…マサツグも勿論酷く青ざめ戸惑った具合にノームの
言葉に耳を疑って行くと、ノームは満面の笑みを浮かべて答えて見せる!…となると
そんな聞き間違いじゃない言葉にマサツグだけでなくモツ達も戸惑い!…一同は
何も言わずに呆然とした様子を!…しかしノームは間違って居ない!とばかりに
笑みを浮かべ続け!…その笑みも何か死神めいたモノに見えて来てしまうと、何か
選択肢を間違えた様な気になってしまうのであった…
ではいきなりなぜこんな話から始まったのか?…それは今より軽く一時間前の話に
まで遡り…この時は少しながら休憩を挿みアヤの体力の回復を図って居ると、
一方ではモツがオリハやリーナからの質問攻めに遭っており!…それはもうアヤとの
関係から如何思って居るのか?…その質問を受けた事に対してモツはオロオロと!…
何ならその質問にアヤも顔を赤くして見せ!…モツの代わりに二人へ落ち着くよう
ツッコミを入れると、本当に体力の回復を図れて居るのかが微妙になる一方!…
…時間は更に進み質問攻めの状況から三十分後!…
ある程度アヤの体力が回復した所で再度登頂!…休憩を終えたマサツグ達は
立ち上がり!…ノームに導かれるままに山の頂上を目指して居ると、ふとある
光景を目にする!…
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「…なぁ、本当にこの道で合っているのか?…
段々最初居た高原全体の風景が見え始めたんだが?…」
「大~丈夫です!!…合ってます!!
それどころかまだもう少しこの山を登らないといけません。」
「うえぇ~……」
マサツグ達が登って居る山はそこそこ大きいのか、登るに連れ高原全体が
広く映り!…アダマンタイマイを探して居る筈が登山をして居ると…マサツグが
一抹の不安を覚えた様子でノームに合って居るのか?を質問すると、ノームは
機嫌良く返事をする!…何なら本当に山頂を目指すかの様にまだ上ると質問に
答えて見せると、マサツグはダルそうに言葉を…何ならそのマサツグの様子に
アヤも釣られてゲンナリとして見せ…モツに心配されながらも一同がその山道を
登り続けて居ると、仕舞いにはノームが鼻歌を歌う!…
「フン♪フン♪フン♪フ~ン♪…」
{何故か上機嫌で鼻歌を歌っているけど本当に合っているのかぁ~?…
だとしても何で山に?…見た感じ今登っている山は大体、700m位か?…
そこそこ高いし…アダマンタイマイがいる様な痕跡は勿論無い…
それに相手は背中に岩山を乗せているって言ってた位だし、相当でかい筈…
…何か雲行きが怪しく思えて来たんだが?…}
別にそんなノームの様子に対して怒って居るとかそう言う訳では無いのだが、
如何にも少なからず不信感を…口には出さないが心の中でポロッと漏らし!…
マサツグが今登って居る山の高さ等を確認すると、更に辺りに対しても注意を
向ける!…しかし幾ら見た所で痕跡等は一切なく、更に不信感をす漏らせ!…
巨大な亀と言われて居る位だから山を登る必要が有るのか?と…とにかく色々と
疑問を覚えつつそのノームの案内する山を登り続けて居ると、次にマサツグ達は
山頂に!…名前も知らない山の登頂に成功する!…
「……ッ!…むふ~!…漸くここまで案内出来ましたか!!」
「ゼェ!…ゼェ!…そ、そうだな…
とうとう頂上まで来てしまったが?…」
「…眺めはそんなに悪くは無いな。
足元に見える高原の風景が良く見える…」
「はぁ!…はぁ!……ふうぅ~!…
…で、ここまで来たけど…何も無いわね?…」
「…そうだな…あの妙に突き出た危なそうな岩場がある位で何も無いな…」
その名前も知らない山の登頂に成功するとノームもやっと!と…さも半分案内を
終えたかの様に安堵し!…その一方でマサツグ達は疲れたとばかりに息を切らし!…
そして山頂まで来た理由についてノームに訳を聞こうとすると、各々も思った事を
口にし出す!…モツはチラッとその山の高さを確認するよう山の麓を見下ろすと、
高原が一望出来ると…アヤも息を切らすと辺りを見回し!…やはりアダマン
タイマイの影らしいモノが見えない事を口にすると、思わずその場にへたり込んで
しまう!…そしてオリハも気が付いた事を口にするよう岩場が有ると、指を差し
全員に場所を示すのだが!…その岩場がとても重要なのか?…ノームはオリハの
言葉に続くようある事を口にすると、マサツグ達を驚かせる!…
「ッ!…それでは皆さんその危なそうな岩場に向かってください!!」
「ッ!?…は?…えぇ!?…」
「大丈夫です!!…
もし崩落する事があれば私が責任を持って皆さんのお墓を作ります!!」
「ッ!?…ふ、不吉な事を言うな!!…
…と、とにかく!…あの岩場に行けば良いんだな?…」
オリハはその岩場の事を危なそうと言ったにも関わらず!…ノームは近付けと!…
となるとそんな言葉にマサツグ達も驚き戸惑い!…言葉もただ簡単なモノしか
出て来なくなると、マサツグは青褪めアワアワとする!…因みにその岩場が如何
危ないのかと言うと、単純に崩落しそうと言う事で!…足場が狭い上に滑り易い
と!…文字通り自分達の身が危ない!と言う事を暗示して居るのだが、ノームは
笑顔で案内する!…その際落ちた時の対処について、そのまま亡くなったらお墓を
作ると…となるとそんなノームの言葉にマサツグがツッコミ!…状況だけでもと
ばかりに恐る恐るその危なっかしい岩場の方へと移動すると、その現状を
確かめる!…
____ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「マサツグ~!!
無理しないでよ~!!」
「そうだぞ、マサツグ~!!
ヤブは高い所駄目だっただろ~?」
「何ィ!?…
そうだったのか!?…」
「あぁ、アイツは高所恐怖…」
「余計な事は言わんで良い!!!」
この時様子を見に行ったのはマサツグだけ!…他の面々は安全な後方にて待機して
おり!…その際マサツグが高所恐怖症なのを知って居る様子でアヤが声を!…
気を付ける様に声を掛けて居ると、モツもそれに続くよう声を掛ける!…となると
リーナはそんな二人の会話を聞いて初めて知ったと!…マサツグが高所恐怖症だと
言う事に若干の驚き!…するとそんなリーナの反応にモツが肯定するよう返事!…
談笑する様にワチャワチャと後方にてそんな話をして居ると、その様子にマサツグが
ツッコミ入れる!…さてそうして話はあの冒頭の話に戻って行き、とにかく確認
しない事には始まらない!と…勇気を振り絞ると恐る恐る!…下を覗きそこで思わず
意識が遠退きそうな光景を目にして行くと、マサツグは更に青褪めて見せる!…
__……そぉ~……チラッ?…ッ!?!?…シュバッ!!…
「ダハァ!!!…はぁ!…はぁ!……ッ~~~!!!…
おい!!…本当にここで合っているのか!?…
足元には何も居なかったぞ!?」
「ここに来るまでに説明しましたがぁ~!…
アダマンタイマイはあの悪い人間さん達の魔法によって見えなくなっています~!!
そしてその悪い人間さん達はこの山の下にアダマンタイマイを
移動させるとこの岩場を使ってアダマンタイマイの背中に
乗ったり降りたりしているのです~!!…ですから大丈夫です~!!!」
「……因みに降りたら何所に着地するんだ~?」
一瞬下を覗くと脱兎の如く!…息を切らしながら次には不満を爆発させると、
ノームに何度目となる質問を口にする!…その際足元に何も無かった事も
言うのだが、ノームはそれについて説明したと!…アダマンタイマイの姿は
魔法で見えない!…そしてここに案内した理由についてもデグレアント兵達が
利用して居た事を口にすると、とにかく大丈夫と説得をする!…となると漸く
ここまで来て案内された理由が判明した訳なのだが、更にふとある疑問が…
と言うのも見えない場所に降り立つと言う事は何処に降りるのか?と言う事で…
マサツグがその事についてノームに質問を口にすると、ノームは分からないと
返事をする!…
「分かりません~!!」
「わからねぇのかよ!!!」
「お~い!!…無理するな~!!
俺達が先に行く事も出来るからな~!!
「そうよマサツグ~!!
ギブならギブって言って良いからね~!!」
余りにもハッキリと誤魔化す事無く分からないと言うノームにツッコミ!…再び
その場でガクブルと!…飛び降りろ!と言われた所で勇気はなく!…ただ本当に
大丈夫なのか!?と言った恐怖心が勝つと、マサツグはその場から動けずに居た!…
するとそんなマサツグの様子にモツとアヤが声を掛ける!…二人はそれぞれ無理を
するな!と、他に方法を見つける様な事を口にするのだが!…それを良しとしない
様子で苛立ちを露わに!…オリハだけはそんなへっぴり腰のマサツグに対して
苛立ちを隠せないよう貧乏ゆすりをし始めると、マサツグに対して舌打ちをする!…
「……チッ!…はあぁ~!!…」
__トントントントントントントントントントン…
「……ッ!……ッ?…先程から如何したオリハよ?…
マサツグを見てはその様に苛立って?…」
「……はあぁ~……ちょっと逝って来ます!……」
「あ!…お、おい!…オリハ!?…」
へたれるマサツグを見ては腕を組み!…右足だけで体の重心を支えて見せると、
左脚で地面をトントン!…あからさまにマサツグに対して苛立ちを覚え!…
その吐き出す溜息でさえも怒りを隠せない様子を露にすると、リーナが戸惑った
様子で声を掛ける…当然怒って居る事は明らか!…その怒って居る理由について
如何したと声を掛けて行くと、次にはオリハが動き出す!…その際大きく溜息を
吐くと、逝って来る!と言ってはマサツグの方に!…となるとそんなオリハの
様子にリーナは戸惑い!…思わず止めようと腕を伸ばして行くのだが、寸での所で
届かず空を斬る!…さてその一方でオリハと言うと、全く持って恐怖心を持って
いない様子でマサツグの元へ!…
__ツカツカツカツカ!!!…
「…だ~か~ら~!!…無理せずに!!…って、オリハ?」
「ちょっと通ります!…」
「ッ!?…うぇえぇ!?…ちょ、ちょっとぉ!?…」
苛立ちを隠せない様子で早歩き!…その際マサツグに呼び掛けるモツ達の横を
通り!…そのままマサツグの元へと一直線に向かって行くと、当然その様子に
モツ達は戸惑う!…一体何に怒って居るのか?…そして全く臆しない様子にも
驚き!…と三人がそうこうして驚いて居るとオリハはマサツグの後ろに!…
この時マサツグも葛藤しており!…下を見て行くか行かないかと必死に思考を
駆け巡らせて居ると、後ろからオリハに声を掛けられる!…
__……チラッ?…サアアアァァァ!!…シュバッ!!…ッ~~~!!……
「……兄さん?…」
「ッ!…え?…ッ!?…でゅおぉああ!!!…
きゅ、急に後ろに立つんじゃねぇ!!…身内でもビックリ!…」
__ガッ!!…グイッ!!…グイッ!!…
オリハは依然として煮え切らないマサツグに対して冷徹な視線を!…その際
低い声でマサツグの事を呼んで見せると、マサツグも呼ばれた事に反応する!…
そして知らぬ間に自身の背後にオリハが立って居る事で驚きを露わに!…
オリハに対して文句を言おうとするのだが!…そんな文句を聞く事無くオリハは
ガッ!と…マサツグの背中を掴んで前へ前へと押して行くと、更にマサツグを
困惑させる!…
「ッ!…え?…はい?…」
__グイッ!!…グイ~~ッ!!…ピタッ!!…スッ…
「……ッ!?…ま、まさかオリハ!…そのまま突き落としたりしないよな?…」
「ッ!?…え!?…」×2
マサツグが困惑して居ようと前へ前へ!…そして落ちる一歩手前の際で押すのを
止めると、今度は徐にマサツグの背中に両手を添え!…その際その様子を後ろから
見ていたモツ達も困惑!…だが次にはハッと気が付いた様子でモツがある事を口に
すると、それを聞いたアヤとリーナが戸惑い慌てる!…そして後方でまさか!?と
言った具合に慌てて居る一方!…突如押され始めた事で動揺を隠せないマサツグも
これにはハッと気が付いた様子で!…次にはオリハに対して文句を!…叫ぶ様に
して止めろ!とオリハに訴えて行くのだが、オリハはその叫ぶ言葉に一切耳を
貸そうとしない!…
「ちょっっっっっっっっっっと待てぇぇぇぇぇぇ~~~ゥオリハァァァ!!!…
これはつまり!!…そう言う事だな!!…そうなんだなぁぁぁぁ!!!」
「さっきからウザいんだよ兄さん!…
いつまでそうしてウダウダやってるつもりなんだよ!!…
…とっとと飛び降りて確認してきてくれよ?…な?…」
「ふざけるなぁぁぁぁ!!!!…
これで俺が死んだら如何するつもりだぁぁぁぁ!!!…
やらせはせん!!…やらせはせんぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
慌てて抵抗しては後ろへ逃げようと!…しかしそれを良しとしない様子で
オリハが退路を断って見せ!…マサツグに対しその煮え切らない様子が
気に入らない!と…本音をぶつけてそのまま一気に突き落とそうとすると、
覚悟を決める様に言葉を続ける!…だが当然そう言われて急に出来る筈も
無い訳で、マサツグも更に後退る様にしてオリハを押し!…この時
某・公国軍の中将みたく必死の抵抗!…台詞もまんま口にし!…何とか
この窮地を脱して見せようとするのだが、次には!…
「ッ!!……はあぁ~…めんどくさ…
…スゥ…聞く耳持たん!!!」
__ドン!!!…ッ!?…あっ!!…
「うわっとっとっとっとぉ~~~!!!…
ッ~~~~!!!!……」
__……ヒュウウゥゥ!!…グラァ!!…ッ!?…
オリハは止めを刺す様に思いっきりマサツグの背中を押し!…遂にはその岩場から
突き落とす!…その際その様子を見ていた後方のモツ達もやった!…と言った
具合に驚き戸惑い!…マサツグも突き飛ばされても尚ギリギリの所で踏ん張ろうと
するのだが、無情にもそこへ一陣の風が!…それはまるでオリハの後押しをする
様にフッと吹き!…その風のせいかマサツグが更にバランスを崩すと、耐え切れ
なかった様子でそのまま落ちる!…
「う、うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!………」
「………。」
「…ふぅ……これで良し。」
「………。」
辺りに木霊するようマサツグの叫び声が!…となるとその光景を見てモツ達も
茫然として見せ、開いた口も塞がらないとばかりにポカ~ンと…その一方で
オリハもこれで良し!と言って汗を拭い!…後はマサツグ次第と言った具合に
落ちて行った様子を見ようと崖下?…の方に視線を向けて見せると、その
オリハの冷静さに一同困惑!…本当に兄妹なのか?と疑ってしまう!…それは
もう殺人現場を見てしまったかの様な気分になると、ただただ困惑!…恐怖を
覚える一方で何も言えず!…唖然とした様子で立ち尽くし、その一方でオリハが
崖下に視線を向けて居ると、その崖下からは怨嗟の声が!…
__ヒュウウウウウウウ!!!…
「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!…
あんの野郎ぉぉぉぉぉ!!!…
何の躊躇無く俺を突き飛ばしたなぁぁぁぁぁ!?!?…
ッ~~~~!!!…覚えてろおぉぉ!!!…
例え!!…この後リスポーンする事になっても!!!…
現実に戻って来て晩飯を食う時であろうとも!!!…
絶対に!!!…恨み晴らすからナァァァァァァァァァァァ!!!!…」
__………。
「…チッ!!…で、如何する!?…
眼下には雪が積もっているとは言え固い地面!…即死は免れない!!…
…最後にリスポーン地点を設定したのは何処…って、アレ?…」
落下しながらもオリハに恨み言を叫けぶ余裕を見せるのだが、オリハは全く持って
無反応!…ただマサツグの事を見詰めて居り!…するとそんなオリハの様子に
マサツグも舌打ち!…次にはクルっと振り向いて眼下に自分達が歩いて来たであろう
高原の風景を目に映すと、その光景にマサツグは焦る一方で死の覚悟を覚える!…
その際最後に自分が設定したリスポーン地点が何処だったか?を思い出そうとする
のだが、マサツグはその眼下に広がる高原の光景にふと違和感を覚え…と言うのも
確かに目に映るのは高原の光景そのままなのだが、感覚的にはまるで何かフィルタ
越しにその光景を見て居る様な違和感を覚えると、次にはハッとして見せる!…
__ヒュウウウウウウウ!!!………
「……ッ!?…まさか!!…こう言う事かあぁぁ!?…」
__ガッ!!…チャキッ!!…ヒュウウウウウウウ!!!…
マサツグは何かを悟った様に次には理解!…しかしそれが正解なのかも当然
分からず!…ぶっつけ本番で自棄を起こした具合に自身の腰に佩いている
刀へ手を伸ばして行き!…そして徐に空中で抜刀の構えを取って見せると、
その違和感を覚える光景に対して目を凝らす!…その際マサツグは依然として
落下し続けている状態で、風の抵抗を受けながら刀を構えるのはとても難しく!…
だがそれでもやらねば死ぬ!と自身に言い聞かせ!…地面に激突して漫画の
様な人型の穴を掘るハメになる!と想像すると、その刀を握る腕に全集中する!…
さて後は何を思っての抜刀か!…いつもの様に一か八かの奇策に打って出ると、
抜刀と同時に技を放つ!…
「…ッ!!…いつもながら一か八か!!…」
__チャキッ!…ゴウッ!!…
「業炎…爆破斬!!!」
__バシュン!!……コォォォォォ…
マサツグが目を凝らすとそこにはやはりフィルターの様なモノが映り込み!…
それを標的として構え!…落下するに連れ間合いも縮まり!…遂に自身の間合いに
そのフィルターらしきモノを捉えて見せると、次には爆撃系の斬撃を放つ!…
それこそ勢いに関しては火炎斬りに似た様なモノなのだが!…その斬撃の特徴は
対象物に当たった時に見られ!…と言っても既に爆撃と言って居る事から容易に
想像が付くものであり!…マサツグが放ったその斬撃が真っ直ぐそのフィルターに
向かい周りの空気を取り込む様にして接触すると、忽ち大爆発を起こして爆風を
巻き上げる!…
__コオオオォォ!!!…ドゴオオオオオォォォンンン!!!…
「ッ!?…っしゃあ!!…見間違いじゃないなぁ!?…」
__ボフウゥ!!……ッ!?…ッ!?!?…
「ッ!?!?……こ、この音は!?……ッ…」
「と、とにかく様子を!!…」
巻き上がった爆風は逆風を生み!…マサツグを受け止める様にして爆煙を立ち昇ら
せると、次にはそのマサツグの姿を隠してしまう!…その際マサツグも思惑通り!
と言った具合に言葉を零すと、そのまま自身が作り出した爆煙にダイブ!…崖の上
から見ていたオリハもその様子を見て驚き戸惑い!…モツ達もその爆撃音を聞いて
次にはハッとした様な反応を見せると、途端に戸惑い様を露わにする!…それこそ
落ちて行ったマサツグが何かをしたのでは無いのか!?と…慌ててオリハの居る
その危ない岩場の所まで向かって行くと、オリハ同様に下の光景に目を向ける!…
「オ、オリハ!?…一体何が!?……ッ!?…」
「……さっきの爆発はこの爆煙がそうだとして、マサツグは!?…」
「駄目!!…この爆煙のせいで見えない!!」
「…ッ!!…ま、まさか!!…
アダマンタイマイの背中に乗っているデグレアント兵に見つかり!…
打ち落とされたのでは!?…」
__ッ!?……
岩場に辿り着いた所でオリハに声を!…そして自分達の目でも現状を確認し!…
するとそこには奇妙な爆煙が滞留しており!…これは何!?と言った具合に
一同が驚きを露わにすると、まずはマサツグの姿を探し始める!…だが幾ら
辺りを見回した所でその姿は何処にもなく!…何ならその爆煙が邪魔で何が
何やら!?…するとその爆煙を見てリーナはまさか!と…最悪の事態を
想定した様子で慌てた言葉を口にすると、それを聞いたモツとアヤも戸惑って
見せる!…しかしオリハだけは無関心にただ一点にその爆煙を見詰め続け!…
「………。」
__ジィ~~~…………スウゥゥゥ………
「……ッ!…居た!!…」
「ッ!?…何!?…ど、何処に!?……ッ!?…」
リーナの話に対して否定肯定する事無く…ただマサツグが如何なったのか?を
見届ける様に黙ってその様子を見て居ると、徐々にその爆煙も晴れ!…風に
流されて徐々に削れるよう小さくなり!…何が有ったのかその全貌が明らかに
なって行くと、次にはオリハが声を上げる!…何でもマサツグの姿を見つけたと!…
そのマサツグが居るであろう方向を指差し!…するとそのオリハの言葉に一同
機敏に反応して見せ!…慌てた具合にそのオリハの指差す方に視線を向けて
見せると、そこで何故か宙に浮いて居る様な不可思議な光景を目にして行く!…
__パタパタパタパタ!!……ッ……
「…ちゅ、宙に浮いてるんだが?…」
「…あれ…ちゃんと足あるわよね?……
決して突き落とされた恨みであそこに化けて出た訳じゃないわよね?…」
「……感知」
__ピィーン!!…ヴウン!…ッ!……
何か空中に浮いているにも関わらず、元気に飛び跳ねる様子を見せて居り!…
となると普通ではあり得ない光景にリーナも戸惑い!…アヤも化けて出て来た!?…
と言った具合に驚きを露わに慌てて見せると、次にはモツが感知を使う!…
するとモツのミニマップ上にはちゃんと生存のアイコンが!…青く表示されては
崖の下でやはり何かがある様な!…何ならマサツグも自分が生きて居る事を
アピールする様に!…何処かで聞き覚えの有るフレーズを口にすると、必死に
気付いて貰おうと跳ね続ける!…
「おぉぉ~~~~い!!!…こっこで~す!!…こっこ、こっこ!!!…
多分アダマンタイマイの上に乗っていると思いまぁす!!!!…
バグでなければ~~~~~~!!!!」
「……ちゃんと感知にも反応しているし…生きてる…みたいだな?…
って事は今マサツグは透明になっているアダマンタイマイの背中の上に…
立っているって事で良いのか?…」
「ッ!…じゃ、じゃあ!…あのマサツグは生きているのだな!!…
ちゃんと息をして居るのだな!?……はあぁ~!……
ッ!!…で、では我々も直ぐに!!……って…如何やって?…」
宛ら某・番組の女芸人の様に!…飛び跳ねながら手を振りここに居る事をアピール
して居ると、モツも反応が有った事を話し出す!…その際多少の疑問は残っている
様子で所々疑問形で言葉を…しかしリーナはマサツグが無事である事に歓喜し!…
とにかく自分達も早く!と言った具合に急かすのだが、ここで更にある疑問が…
と言うのもマサツグはもう行けたから良しとして構わないのだが!…自分達はどう
やってあそこに行けば良いのか?と…するとそんなリーナの言葉にモツ達もハッと
した様子で困惑し出し!…更にオリハもある事に気が付いた様子でハッとすると、
次にはこう言葉を口にする…
「……今思ったのですが…
兄さん突き落とす前に鑑定か何かを試して見るべきでしたね?…
それで反応があればノームの言う通り…
そこにアダマンタイマイが居るって訳ですし…」
「ッ!…あっ……」
__………。
マサツグを突き落としてから気付いたオリハ…この時彼?…彼女は何かバツが
悪そうな表情を見せるとそう語り…モツもハッとした様子で反応すると、
次には申し訳なさそうな表情を見せる。その際アヤとリーナは何の事かは
分かってはいない様子なのだが、薄々モツの表情を見て察した様で…とにかく
崖上に居る者達は全員黙り…眼下に居るマサツグに対して何か申し訳ない
気持ちになると、次にはモツが鑑定する…
「………鑑定…」
__ピピピ!…ヴウン!…
-----------------------------------------------------------------------
「アダマンタイマイ(完全体)」
Lv.150 レアモンスター
HP 99800000 ATK 12000 DEF 35000
MATK 0 MDEF 34500
SKILL
万年甲羅 Lv.Max 要塞化 Lv.Max 回転攻撃 Lv.Max 頑強な牙 Lv.19
鼻息 Lv.16 地震 Lv.15 対物理攻撃 Lv.15 地属性攻撃無効
水属性攻撃無効 抗体生成 痛覚鈍化 状態異常倍化
-----------------------------------------------------------------------
「……分かっては居たけど見事にエンドコンテンツだな…もはや裏BOSS的な…」
「……出ちゃいましたかぁ…」
モツが鑑定を発動するとそこには反応が!…丁度と言う訳では無いのだが、
この崖の下にその件の亀様が居ると!…何ならついでにステータスも表示!…
見事なまでに防御特化の数字が可笑しいステータスが表記されると、もはや
感心を覚えてしまう…そしてスッと反応が出て来た事に言葉をポロリと零して
見せると、オリハも出て来てしまった事に落胆するよう言葉を…となると
マサツグを態々突き落としたのは何だったのだと…何か犠牲を出してしまった
様に居た堪れない様子を見せて居ると、勿論そんな二人に疑問が!…
「……?…如何したのモツにオリハ?…
急にそんなに黙り込んじゃって?…」
「何か可笑しな事でもあったのか?…」
アヤが黙ってしまった二人に声を掛けると不思議そうに首を傾げ…リーナもふと
気が付いた様子で何か有ったのか?について尋ねると、モツとオリハは更に何か
気不味くなる!…まるで先程のマサツグとオリハのやり取りが茶番になって
しまったかの様に!…とにかく何にも言えず!…そうして二人が黙ってしまって
居る一方でマサツグは今だにアピールしており!…何か反応を返してくれ!と
ばかりにとにかく手を振り跳ね続けて居ると、再び崖の上の四人は如何やって
その亀様の上に移動するか?…その移動方法について悩むのであった!…
応援ありがとうございます!
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