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-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章三十三節 壊れた大剣と亀の話と素材集め再び!…-

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さてこれからドレッグの案内が始まる!…と思われたのだが、マサキがふと

ある物を見つけるとジッと見詰め…ドレッグに使用していいかを尋ね出すと、

また一同の脚は止まってしまう。するとこの時ドレッグも気になった様子で

ピクっと反応すると、次には質問!…マサキに扱えるのかどうかについて

尋ねて行き!…その際マサキがやろうとしている事に違うのでは?と指摘を

すると、マサキはやって見る!とばかりにハンマーを手に取る!…因みに

この時マサキが興味を持った物と言うのは…


「……ッ!…えぇ~っと?…ドレッグさんやったっけ?…

突然で申し訳ないんやけど…これちょっと使ってみても?…」


「ッ!……彫金か?…ふむ、別に構わんが…その前に…

見た所お主は裁縫師の様に見えるが?…

裁縫師なら寧ろこっちの被服用スペースの方に用が有ると思うが…」


「…まぁ確かにそうなんでけどね?…

…ちょっと失礼しますね?…」


__……ッ?……カンカンカンカン!!………スッ…


マサキが興味を持ったのは彫金の作業台。その作業台の前に移動すると手持ちから

何やら金属片を…と言うのもその手に持って居るのは真鍮のパーツの様なモノで

あって、マサキはその真鍮のパーツをハンマーで叩き!…直ぐに全員の目の前で

簡単な指輪を一つ作って見せると、それを全員の前に差し出して行く!…すると

そこには見事に真円の形をした指輪が一つと、始めたての人間が作った物とは思えぬ

出来の綺麗な物が掌に乗っており!…となるとそんな物を見せられたドレッグ

としても思わず驚き!…アヤ達もハッとした様子でその指輪を見詰めて綺麗!…

とばかりに思わず頬を染めて居ると、更にドレッグが興味を持つ!…


「ッ!!…み、見事なモンじゃ!…

初めて扱ったモノとは思えぬ出来!!…お主は一体?…」


「ッ!……なぁに、ちょっと齧った程度ですよ?…

…本職は別に…まぁ本職もこれに似た様なモンですが!…」


素直に相手の技術を褒める様にドレッグは見事と!…と、同時にマサキに対して

興味を持ち!…一体何者?と問い掛け出すと、マサキも笑って返事をする。

この時謙遜をしつつも現実リアルでの経験を活かした事を仄めかし、とにかく扱えると

ばかりに言葉を!…するとドレッグはその言葉に更に興味を!…何か逸材を

見つけた様なそんな目でマサキの事を見詰めると、次にはハッとした様子で

我に返る!…


「ッ!……ほお~お!……ッ!!…って、イカンイカン!!…

案内をすると言って居ったのに!…

あぁ、とにかく一通り説明をするから付いて来てくれ!…」


「ッ!!…あぁ!…話の腰を折って申し訳ない!!…

ついえぇモンが有ったんで…」


この時まだ案内が途中であった事を口にすると、再度マサツグ達に付いて来る

様にと!…するとマサキも話しの腰を折った事にハッと気付き!…若干慌てた

様子でドレッグに対して謝罪をすると、改めて一同は工房内を案内される!…

その際やはりマサツグ達を泊める気で居たのか、ドレッグはマサツグ達に

それぞれ客室を割り当て!…そうして一通り案内を終えた所でまた工房に

戻って来て、改めて本題である武具について話しをしようとドレッグが

カウンターに向かって行くと、マサツグはアイテムポーチを開くなりそこから

ある物を…


__ガタン!!…ゴトンゴトン!!…


「ッ!…んん~?…何じゃ?…これは大剣………ッ!?!?…

ま、まさかお主!!…あの大剣をぶっ壊したのか!?…」


マサツグがカウンターの上に置き出したのは武器の残骸…それは如何にも見た限り

厚みのある大剣の様で…となるとドレッグもそんな残骸が出て来た事で視線を

そっちに…そしてその残骸を手に取りこれは何?と尋ねようとするのだが、次には

ふと気が付いた様子でハッとする!…何故ならマサツグの背にはあの大剣の姿が

何処にも無く、その残骸にも見覚えが有り!…となると容易に想像が出来た様子で

更に驚き!…マサツグに詰め寄り壊したのか!?と質問をすると、マサツグも

戸惑った様子で返事をする!…


「ッ!?…い、いやぁ~…あははは…

こ、壊す気は無かったんだよ?…でも…」


「ッ!…大剣…壊れ……ッ!?!?…き!!…貴様ぁ!!!

あのライモンド卿の大剣を壊したと言うのか!?…」


突如詰め寄って来たドレッグに驚きつつ!…苦笑いをして見せるとそんな気は

無かったと!…それこそドレッグに修理して欲しいとばかりに頼もうとする

のだが、そこへマサツグが出した残骸に興味を持ったリーナが近寄って来ると、

マジマジその残骸に目を向ける。するとリーナも直ぐに理解した様子で大剣と、

そして次にはハッと慌てた様子で!…ドレッグ同様マサツグに詰め寄ると血相を

変え!…何か途轍もなく恐ろしい事をしたとばかりにマサツグを責めると、更に

マサツグは慌てて見せる!…その際言い訳をリーナに話そうとするのだが、

ここでふとある疑問を…


「ッ!?…い、いやだから壊す気は!!…って、ンン?…

あれ?…俺リーナにその事話したっけ?…」


「フリードから話は聞いて居る!!…

マサツグがライモンド卿から剣を譲り受けたと御伽噺の様な話をな!!!…

そしてまさか案の定その大剣を壊してしまう等!!!…貴様は馬鹿か!!」


「ッ!?…ま、待って!!…だからこうして直しに来た…」


この時マサツグが覚えた疑問と言うのはリーナが大剣の真実を知って居ると

言う事で、マサツグは話していない筈と口にするのだが…しかしそれよりも

リーナの興奮は決して収まらず!…話をフリードから聞いたと言うと、やはり

大剣を壊したと言う事に怒って見せる!…その際マサツグの目から見たその

リーナの姿と言うのはハイドリヒと化しており!…あの口喧しいトーンで

責められ!…となるとマサツグとしても一旦落ち着かせようと言い訳を口に!…

だが当然リーナは聞く耳を持たず!…更に一方的にマサツグへ詰め寄って

行って見せると、いかに貴重な物だったのかを続けて話す!…


「お前が壊した大剣が本物なら間違いなく我が国の重要文化財!!…

いや、国宝レベルの代物だぞ!?…

我がスプリングフィールド王国でもエイブレント卿とライモンド卿の

遺品を探して見たものの!…まずあのお二方は旅をして居る期間が長く!…

お二人が残した物品はほぼ残ってないし!!…

それどころか二人が最後に旅に出かけてから行方不明になったと言う結末で!!…

本当に居たのかも解らない伝説の人物状態になっているのに!!…

…それを!!…それを!!!…貴様は壊したと言うのかあぁぁぁぁ!?!?」


「だ!!…だぁから!!…それをジッチャンに直して貰おうと!!…」


リーナが言うには大剣は国宝物と!…その説教と言うか文句はあの大聖堂の

ステンドグラスを破壊すると言った時よりも鬼気迫るモノで!…するとそんな

リーナの圧力にマサツグも押され!…徐々に徐々にと壁際へ押される様にして

ドンドンと追い込まれて行ってしまうと、遂には身動きを封じされる!…

その際マサツグとしてもワザとじゃないと!…だから直しに来た!と説得を

するのだが、リーナは決して聞かず!…ただマサツグを追い詰めては鬼の表情!…

遂にマサツグもこれまでか!…と言った具合に思わず死を覚悟してしまうと、

次にはフィロがある事を口走る!…


「ッ!……ふむ…エイブレントにライモンドか…懐かしい名前が出たのぅ♪…

今思えばあの二人も良きわっちの遊び相手であったな♪…」


「ッ!?…エイブレント卿とライモンド卿が遊び相手!?…

それは一体如何言う事だ!?…答えろキツネ娘!!!…」


__ギュン!!…ズイ!!…ズイ!!…


「ッ!?…な、何じゃ!?…急に圧が!!…

…えぇ~い!…お、落ち着かんか!!…そんなに聞きたければ話してやる!!…

じゃからそんなに迫って来るでない!!…ッ!!…こ、腰が!…腰がぁ~!…」


フィロはまるで会った事が有る様に…と言うよりもちょっかいを掛けた事が

有るのか?…二人の事を遊び相手を口にすると、そのフィロの言葉にリーナが

反応を示す!…まるで刹那でも発動をしたかの様に機敏な動きを見せると、

今度はフィロへと迫って行き!…如何やらその様子から見るにリーナは二人の

ファン!…いや、強い憧れが有るらしく!…その話を聞かせろ!とばかりに

フィロへ圧を掛けて行くと、珍しくフィロが圧倒される!…その際頭の上から

押さえ付けられる様にして圧を掛けられて行くと、フィロは徐々に徐々にと

ブリッジ!…腰を無理に曲げられる様にして追い込まれ!…それに耐えかねて

フィロが話す!とリーナに待ったを掛けて行くと、マサツグも解放された事で

安堵する!…


「……ほっ…」


「…うぅ~む!…

にしてもまさかこの様な形でこの剣と再会する事になろうとは…

思いもよらん面白い事になったもんじゃ!…」


「ッ!…え?…」


リーナの追撃から逃れてマサツグが安堵しているその一方…ドレッグは懐かしむ

様にその大剣の残骸をマジマジと…手に取っては徐にフッと笑みを零して見せ…

以外な事になった…と言いたげな様子で何か感慨深そうな表情を見せると、

その様子にマサツグもピクっと反応をして見せる。それこそドレッグの言葉に

反応するよう、一体如何言う事なのか?と言う風に言葉を漏らし…するとその

マサツグの戸惑い様にドレッグも反応!…マサツグの戸惑いに答えるようこの

剣が如何言ったモノなのかを話し出すと、ここで自身の師匠の名前を口にする。


「と言うのもこの大剣を打ち直したのは我が師匠!…[アドリア]に他ならん!…

そして間違い無くこの剣はあのライモンドの小僧に頼まれて

打ち直した正真正銘の勇者の剣!…名を!……はて何と言ったかのぅ?…」


「ッ!?…ちょ!!…ジッチャン!!…」


「あぁ~いやいや、スマンスマン!!…

じゃがこうして見てみると…呆気無い物じゃのう?…」


ドレッグは自身の師匠を[アドリア]と言い、マサツグの話を真実!と言う様に

本物と!…正真正銘ライモンドの剣である事を口にし始め!…その際これは

ある剣が元となって一度打ち直された様に言うと、その元となった剣の名前を

口に!…とは行かず…ポカッと忘れた様子で突如恍けた様な反応を見せると、

その様子にマサツグがツッコミを入れる!…するとドレッグもそんなマサツグの

ツッコミに対して笑って謝り!…しかし次にはシミジミと…再度壊れた姿を

見ては呆気無いと漏らし…こうなってしまってはただのガラクタ…と言った

様子でジッと残骸に目を向け続けて見せると、マサツグもそれを見て謝り出す…


「ッ!…それは……そのぉ……ッ…すんません…」


「ッ!…あぁいや気にせんで良い!…

武具も道具も使われて初めて意味を成す物!…

その使われている時にこそ輝きを放つ!…

…この大剣も本来の使われ方をして全うし!…

壊れたのなら悔いは無いじゃろうて!…」


何かドレッグを見て自身も悲しくなったよう…自分が悪かったとばかりに

頭を下げ!…するとドレッグもそんなマサツグの様子に気付いた様で、

慌てて気にするな!と頭を上げる様に声を掛けると、仕方のない事と口に

する。その際道具が壊れると言う事は天命を全うしたのだと!…マサツグに

壊れると言う事の道理を話し!…何ならその大剣から感情を読み取った様に

言葉を続け!…大剣とて本望だったに違いない!と話して行くと、その

ドレッグの言葉に更に沈む!…


{…いやそうとは限らないから尚の事罪悪感が!…}


「…見た所鋼も大分と草臥れておるし…

寧ろ今まで良く持ったと褒めてやりたい位のものじゃ…

…さすがは師匠が造りし剣……して…これを如何すれば良いんじゃ?」


今までの使用用途について色々と思い出す様に反省をして居ると、更にドレッグは

言葉を続ける!…何でもドレッグが言うにはもう限界が来て居たらしく、寧ろまだ

形が大分と残っている事の方が驚きだと!…ここまで酷使出来たのも師匠が作った

からと感心をすると、次にはふとある事について質問をする。と言うのもそんな

名剣だった残骸をカウンターに広げ!…これを如何しろ?とマサツグに質問をし!…

するとマサツグも反省から復帰するのに少々時間が掛かるもの…途端にハッとした

様子でドレッグの言葉に返事をすると、勿論とばかりにこう答える!…


「……ッ!…え?…あ、あぁ~…えぇ~っと…

物は試しで聞くんだけど…これ?…直せたり出来ない?…」


「ッ!…ほう?…と言うと?…」


「…この大剣は今までに俺の冒険を幾度と助けてくれた物なんだ!…

出来れば元の姿に戻して欲しいけど…この状態だとまず無理だと思う!…

だからコイツを原型、素材にして新しく打ち直して欲しいんだ!!…

…ジッチャンなら出来ると思って持って来たんだが!!…頼めないか?…」


「ッ!…なるほどのぉ?…うぅ~ん!!…」


マサツグが持ち出した答えは勿論修理!…その際恐る恐る尋ねる様にドレッグへ

お願いをするのだが!…ドレッグはそのお願いを聞いて首を傾げ、何か不思議

そうな表情をして見せると、次には別に既存物でも良いのでは?と言った風に

質問をする。それは何か拘りでも有るのか?と言った具合に尋ねて居るのも同じ

であり、そのドレッグの言葉にマサツグも続けて返事を!…コレであったから

こそここまで無事に来れたのだと!…如何してもこれが良い!と言う様に更に

ドレッグへ修理のお願いを口にすると、ドレッグは納得した様子で唸り出す!…

それは何か難儀な仕事になる!と言わんばかりに顔を顰めると、次にはマサツグに

こう言葉を…


「……直せん事も無い!…じゃがおまえさん…

またあの時の様に素材を取りに行く覚悟はあるか?…」


「ッ!!…素材があればいけるのか!?…」


「…正直な所を言うと素材があっても五分五分じゃな…

草臥れた鋼に輝きを持たせるのは勿論難しい物ではあるが…

いや、この大剣に使った素材の方が厄介かもしれん!…」


ドレッグは顔を顰めながらも出来るとばかりに言葉を!…その際あの夏海原サマーオーシャン

ホルンズダンジョンの時の様に素材を取って来るよう言葉を口にすると、マサツグに

希望を持たせて行く!…となるとマサツグもその言葉に聞いてハッと目を見開いて

行けるのか!?と、ドレッグに期待をする様な表情を見せるのだが!…しかし当然

の様に一筋縄では行かないのが通例で有り!…ドレッグは難しい!と口にすると、

五分五分の博打に近い仕事になると答えて行く。そして更にマサツグにそう返事を

して更に悩む様な表情を見せると、もう一つある事にも触れて行き!…と言うのも

その大剣を修理するに当たって勿論素材が必要になるのだが、その素材の入手が

とても厳しい物になるらしく!…


「ッ!…素材の方が厄介?…」


「…お前さん…[アダマンタイト]と言う名に聞き覚えは無いか?…

あの馬鹿デカい亀の背中!…いやもう動く山と言ってもいいか!…

そこに埋もれる様にして存在する超特殊な鼈甲の存在を!…」


「ッ!?…ま、まさか!?…」


マサツグが疑問を抱いた様子で言葉を口に、するとドレッグもその素材を知って

居るか?と言った具合に質問をし!…次にはその素材の名前を口に、まさかの

[アダマンタイト]とファンタジーに良く出て来る名前を口にすると、その説明

までをも話し始める!…何でもこのゲームに出て来るアダマンタイトは馬鹿デカい

亀から取れるとか!…何ならアダマンタイトを鼈甲と語り!…マサツグもその話を

聞いてふと徐々に嫌な予感を感じ出すと、次にはまさか!…と青褪める!…すると

その予感は的中して居るとばかりに話は続き!…ドレッグがまさかと言って返事を

すると、そのマサツグが壊した大剣の詳細を語る!…


「…そのマサカなんじゃよ…

この剣はそのアダマンタイトの良い所を使い作り上げた化け物剣!…

故に如何なる攻撃であろうと完璧に弾く事の出来るある種の最強の剣

として誕生したのじゃが…やはり寄る年波には勝てなかった様子でこの様…

それをもう一度溶かし新たに鋼にするとなると、勿論同等!…

いやそれ以上の物が当然の様に必要になって来ると言う事じゃ!…

もし無理に溶かし形だけを整えたとしてもそれはただの模造品!…

強度は間違い無く劣化しており、直ぐに折れる事請け合いじゃ!…」


何でもドレッグが言うにはあの大剣…そのアダマンタイトで出来て居たらしく!…

何なら工芸品様に良い所ばかりを使ったらしく、当時最強の防御力を誇っていた

事を口にすると、マサツグもそれを聞いて驚いて見せる!…しかしそれでは話は

終わらず、ドレッグは一応現状の状態でも直せるとマサツグに話すのだが!…

しかしそれは形だけの話であって、肝心の耐久力は無いと!…寧ろ劣化すると

ばかりに武器として成り立たない様な事を口にすると、更にマサツグを

戸惑わせる!…


「ッ!?………」


「更に厄介なのがそのアダマンタイトの頑丈さ!…

勿論普通のピッケルでは簡単に弾かれ!…傷一つ付ける事すらままならん!…

寧ろ逆にこっちが怪我をする破目になるやもしれん!…

…さすがのワシでもその採掘する方法は知らん!…

だが言うには簡単に取れると…

何か矛盾を感じる様な事を師匠が言っては居った気がするんじゃが?…」


マサツグが思わず口をぽか~んと開けて固まって居ると、今度はそのアダマン

タイトの特性について話し出し!…普通には取れないと言うとその取り方に

ついても不明と…ドレッグ自身も分かって居らず、とにかく普通にやると怪我を

する!…そうマサツグに話しやる際は最新の注意を払う様に説明をすると、

マサツグもそれを聞いて悩み出す!…何なら今まで固い物と来たら大剣頼り!…

しかし当然ながら大剣は現在壊れており!…当然掘る?…取る事すら不可能な

状態!…更にはまだ問題がある!と言った風にドレッグがある事を話し出すと、

マサツグは頭を抱えそうになる!…


「…そして何より如何やってその馬鹿デカい亀!…

[アダマンタイマイ]の上に乗る事が鍵になる!…

…もはや大陸が歩いて居る様!…

あの生きた岩山の孤島に如何やって乗るか?…

それも考えなばならんからのう?…」


「ッ!!……それは…確かにハードだな…」


この時ドレッグが話したモノと言うのもその件の馬鹿デカい亀!…

[アダマンタイマイ]の背中に如何やって乗るかで更に悩む事になり!…と言うのも

ドレッグが言うには動く岩山と!…更には孤島にもなるのか、まるで水陸両用の

様に活動範囲も広い事を口にすると、その甲羅の上に乗る事でさえ難しいと語って

行く!…それこそ海を泳いで居るのなら上陸をするだけで良いのだが、話を聞く

限り陸地が主な様で!…これにはマサツグも如何したものか?と…とにかく

ドレッグの話を聞いて率直な感想を口にすると、ドレッグも更に案を出す!…

しかし!…


「…まぁここに居ればたまに市場に出回る事も有るやもしれんが…

しかしそれもいつになる事やら?…それに質が良いかどうかの保証も無い!…

じゃから難しい!とワシも先程から悩んで居る!…

じゃが幸い今如何やらアダマンタイマイはこの近くに居る様で…

一応掘りに行こうと思えば掘りに行けるのじゃが…」


「…問題はさっき言った言葉の通りって事だよな?…」


「そうじゃ!……で、如何する?…

一か八かでアダマンタイトを追い求めるか?…

それともここで諦めて別の物にするか?…二つに一つじゃ!…


「………。」


この時ドレッグの言うもう一つの案と言うのも難しく!…しかし正直こちらの

方が現実的では有るのだが!…やはりデメリットがある様子でドレッグは言葉を!…

時間が掛かり過ぎる事と品質の保証が無い事を口にすると、他にもう手立てが無い

事をマサツグに告げる!…つまり大剣を直すにも結果的には二択!…掘りに行くか

待つかのどちらかで!…その際の問題も先程の通り!…マサツグも改めて確認する

よう言葉を口にして行くと、ドレッグも頷いて返事をする!…さてそうして結論が

徐々に固まって来た所で更に質問!…ドレッグはマサツグに如何するのか?と…

覚悟を決めて行くのか?と、或いは別の物を使うか?とマサツグに敢えて問い掛ける

様に質問をすると、マサツグもしばらく悩んだのち答えを出す!…


「………はあぁ~……しゃ~ない!!…分かった!…

とにかく取れるかどうかは分かんねぇけど…そのアダマンタイトを見て来るわ!…

…でないと今すぐにでも後ろのイノシシ姫様に殺されそうだし!…」


「ッ!…イノシシ姫?……ッ!…」


__ふしゅうぅぅぅぅぅ!!…ふしゅうぅぅぅぅぅ!!…


マサツグももう考えるのに飽きた様子で答えを、アダマンタイトを取りに行くと

ドレッグに答え!…その際理由に自身の後ろから感じる殺気についてドレッグに

語り!…ドレッグもその言葉を聞いて不思議そうに反応すると、次にはチラッと

覗く様にしてマサツグの背後を確認する…するとそこにはフィロから一通り話を

聞けた所で満足したのか、リーナがマサツグに敵意を!…ヘイト注意が戻って来た

様子で鼻息荒く!…早く取りに行け!と言わんばかりに威圧をすると、マサツグも

何かゲッソリとした様子を見せて行く!…


「……はあぁ~…」


「ッ!…ブッ!!…クックックックック!!…ッ~~~!!…

…あぁ!…分かった!…じゃあまずその件のカメが居る所を教えねばな?…

アダマンタイマイはこの町の一番坑道を抜けた先の広い場所に居る!…

目印としてはこの大陸では季節外れの若葉がなる木が有る!…

それを目印にすると良い!…」


「…一番坑道……坑道と聞いただけで抜けれるかどうかが不安だが…

まぁ行ってみるだけ行ってみるわ!…分かった!…

…時間的にもまだ余裕があるな…今から行ってみるか…」


__ッ!…テテテテ…


詰まる所逃げ場が無く!…マサツグとしても嫌だろうが何だろうが取りに行かないと

いけない訳で…それを理解した所でドレッグも噴き出し!…マサツグの意志関係無く

その行き方について話し出すと、坑道を通って行く様に説明をする!…そして抜けた

先の目印についても話をすると、マサツグはその坑道と言う言葉に引っ掛かりを

覚え!…と言うのも坑道と言う事は勿論入り組んで居る事が予想され…無事に通り

抜けられるかが不安になってしまうと、思わず本音を漏らして見せる!…だがそん

な弱音など許される筈も当然無く、背後からはリーナが睨み!…とにかくそんな

不安を覚えつつ、まだ時間がある事からとにかく行ってみよう!と言う具合に話が

纏まり始めて行くと、シロも付いて行こうとするのだが…


「ッ!…待った!!…シロはここでお留守番!…

大人しくここで待っててくれ!…」


「ッ!?…どうしてですか!!…いやです!!…

シロはご主人様に着いて行きたいです!!…」


「駄目だシロ!……まだ痣も治っていないし、色々危ない!…

ここでくまさんと大人しく待っていてくれ。」


「ッ!!…う、うぅ~!…で、でも!…でもぉ~!!…」


マサツグがふと気付いた様子でシロに手を!…突き出し待つようお留守番と

言うと、シロは当然ショックを受ける!…となると次にはムゥッと膨れて

文句を口にし始めると、付いて行くと地団太を踏んで我儘を言うのだが!…

マサツグは首を左右に振って断固拒否!…別に嫌いになったとかそう言う

のでは勿論なく!…シロの怪我を思い待つよう改めて声を掛けると、シロも

ピクっと反応する!…それはシロも渋々分かっている様子でプルプルと震え!…

それでも食い下がる様に言葉を!…するとそんなシロの様子にくまさんが

ふと動き始め!…シロを抱えて説得するよう声を掛けると、シロの事を宥めに

掛かる。


__のっそのっそのっそのっそ…ギュウゥ!…ッ!……


「…シロちゃん?…ここは私と一緒に待っていましょ?

シロちゃんもまだ腕と横腹の傷が治っていないし…

くまさんもとっても心配なんだよ?…

それに[まぁちゃん]だって死ぬ訳がない!…そうでしょ?…」


「ッ!……うぅ…はいです…」


「じゃあ一緒に大人しくここで待てましょ?…そして早く元気になって!…

[まぁちゃん]の事を早く安心させてあげましょ?…」


「……うぅ…分かったです…」


シロを後ろから抱き締める様にして抱っこして行き…続け様に待つよう優しく

声を掛け出すと、更にシロの傷についても心配をする。そこから更にマサツグ

の事についても[まぁちゃん]と呼ぶと、大丈夫とシロに安心させるよう声を

続けて掛けて行き!…その際シロも信頼しているでしょ?と言葉を口に…すると

その問い掛けに対してシロもくまさんに小さく返事…コクリと小さく頷き

悲しげな表情を!…しかしくまさんは畳み掛ける!とばかりに更に言葉を口に

すると、早く元気になるようシロに言い聞かせの言葉を掛けて行く!…すると

遂にはシロの心を懐柔して見せ!…シロを納得!…だがやはり不満がある事には

変わらない様で!…何か割り切れない様な表情を見せると、シロはマサツグの

事を見詰め始める!…


__……じぃ~…ッ!…


「…ご主人様?」


「ん?…どした?」


「…早く…出来るだけ早く戻って来て下さいね?…

シロ…待つのは苦手なのです…」


「ッ!!」


シロがマサツグの事を見詰めて居るとマサツグも気が付いた様子で反応!…

そして視線が合った所でシロはマサツグを呼び…となると呼ばれたマサツグも

不思議そうに返事をして見せ!…徐にシロを抱えているくまさんの方へと

歩み寄ると、シロの話を聞こうとする。すると次にはシロがマサツグに対して

るお願いを、と言うのも悲しそうな表情をしては早く帰って来てと!…まるで

初めての幼稚園で置いて行かれる子供の様に!…何か不安を覚えた様なそんな

不安げな表情をシロが見せて居ると、マサツグもシロに対して何を思ったのか?…

シロの頭に手を伸ばして見せると、勿論とばかりに返事をする!…


__…スゥ…ポンッ!…ッ!……


「当たり前だろ?…シロを置いて行ったりなんかしない!!…

だから安心しろ!…ちゃちゃっと終わらせて素材を取って戻って来るから!…

ここで大人しく待っててくれ!…」


「ッ!!…ッ~~!!…はいです!!…」


__……コクリッ!…×3


マサツグはそのシロの頭の上に手を置くと、徐に頭を撫で出し!…この時笑顔で

当たり前と!…絶対に戻って来る事をシロに約束して改めて大人しくお留守番を

する様に声を掛けると、シロも笑顔で返事をする!…だがやはり不安も少なからず

感じている様子でぎこちなく、若干泣きが入ってそうな感じでもあり!…だが逆に

それが良かったのか次には団結力が生まれた様で!…オリハ・アヤ・リーナの三人

がそれぞれ付いて行く事を心に決めると、各々は頷き決意を新たにするので

あった!…

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