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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章九十一節 ブラブラ珍道中と秋色の両刃剣とオリハの加入-
しおりを挟む取り敢えず今後の予定としてはやはり未定で…とにかく急遽服屋に行く事を
決めると、マサツグ達はギルドを後にする!…その際そのままのボロボロの
格好でフィロを歩かせるのは色々と問題がある訳で、マサツグは取り敢えず
自身の着替えをフィロに貸すのだが…フィロがそれを着た所で当然ブカブカな
訳で、フィロ自身も何か恥かしそうに…マサツグに対してモジモジとした
反応を露わにすると、何故か頬を染めてはいじらしい様子を見せて居た。
__…ぶか…ぶか……モジモジ…モジモジ…
「…こ、これが[彼しゃつ]と言うモノなのかや?…
…スンスン…はぁ~~♥…マサツグの匂い♥…
全身がマサツグに包まれて居るようじゃ♥…」
「止めんか馬鹿者!…はあぁ~…
…とにかく今は一時凌ぎで着せるが……色々と大丈夫かな?…」
と言うのもまた何処でその言葉を覚えて来たのか?…マサツグの着替えを
着ている事で何やら歓喜したよう!…その匂いを嗅いでは恍惚とした笑みを
浮かべて見せ!…外に居るにも関わらずそんな助兵衛な反応を見せて居ると、
当然マサツグからのツッコミが飛んで来る!…一度は怒る様にしてフィロに
言葉を口にすると、次には呆れた様子で溜息を吐き!…そして改めて今の
フィロの様子を確認してはやはり不味いと…色々と零れ落ちそうな様子に
マサツグが親目線で色々と心配をして居ると、フィロはそれに気が付いた
様子で首を傾げる!…
「ッ!…何がじゃ?」
「その状態で付いて来れるか?…裾ギリギリだし…
何なら何かの拍子に…そのぉ…な?…」
マサツグに尋ねるよう声を掛けると上目遣いで…マサツグの顔を覗く様にして
首を傾げて見せると、マサツグはその問い掛けに答えるよう返事をする!…
その際最初はフィロの身長と合って居ない事を口にするのだが、次には何か
言い辛そうに…と言うのも首周りの穴からフィロの胸元がチラリ!と…決して
飛び出すと言った事は無いのだろうが、如何にも目のやり場に困ってしまい…
マサツグはその事を濁すよう言葉を口にし、するとフィロもハッと気が付いた
様子で次に意地悪そうな笑みを浮かべると、フィロはここぞ!とばかりに
アピールをする!…
「ッ!……くっふふふふぅ~♥…なぁんじゃマサツグゥ?♥…
今まで散々わっちがあぷろーちをしても無視して居った癖にぃ♥…
この格好になった途端に初心子の様にぃ!♥……わっちはいつでも!…
OKじゃからなぁ?♥」
__クイクイ♥…ぽよよぉん♥……
「……はあぁ~…いっそ今ここで素っ裸に引っ剥がしてやっても良いんだが…
そんな気力も沸いて来んわ……とにかく服屋を探そう…」
「ッ!?…な、何じゃ!?…急に冷めた目を!!…
って、あぁ待ってくりゃれぇ~!!…」
フィロはマサツグのある様子に気が付くと胸の下で腕を組む!…すると組んだ
腕を持ち上げる様にして同時に胸を持ち上げて見せ!…マサツグに我慢を
しなくてもいい!と劣情を煽る様に言葉を口にすると、アピール全開で今こそ
マサツグを篭絡!と張り切って見せるのだが!…次にはマサツグが呆れた
様子で言葉を口にし、何でもそれは違う…と言った具合に冷めた様子でフィロの
事をジッと見詰めると、次には溜息を吐いてはその気も無いと口にする!…
そして先を急ぐ様にフィロの事を置いて行こうとして見せると、フィロは慌てて
マサツグを追い駆け!…その際そのフィロの色仕掛けと言うのは別の所に効果が
あった様子で!…道行く町人や冒険者達!…とにかく男性の視線を集めては
何やら頬を染めさせる様な事になってしまうと、ある種の混雑を生み出すので
あった…
さて話は戻って服屋探し!…マサツグ達が辺りを散策する様に歩いて居ると、
その一軒の武器屋の前でオリハを…この時オリハは酷く思い悩んだ様子で
武器を見て居り!…武器屋の店主も何事か!?…と言った具合にオリハの事を
凝視し続けて居ると、思わず声を掛けようかどうかと言った様子を見せて居た。
そしてマサツグ達もオリハを見つけるなり声を…
「……ッ!…オリハ?…
…おぉ~い!…オリ…ハァ~!?」
「ッ!……あぁ、兄さん…」
「ッ!?…ちょ!?…お、おま!!…抜き身の刀身をこっちに向けるな!!…
あぶねぇだろうが!!!…ってかお前何でそんな辛気臭そうに武器を見てんだ?…
何か有ったのか?」
オリハの様子など御構い無しに大声で呼び!…オリハもその声に気が付いた様子で
ハッと反応するよう振り向いて見せると、若干悩んで居る具合に返事をする!…
その際オリハは持って居た武器を手にマサツグの方へ振り返って見せると、危うく
近付いて来たマサツグにその持っていた武器が刺さりそうになり!…すると
これにはマサツグも慌てた様子で危ない!とオリハにツッコミ入れ!…気を付ける
様に続けて文句の言葉を口にすると、改めてオリハに何をして居るのか?と質問を
する!…するとオリハはその武器を鞘に仕舞っては元の位置に戻して一言…やはり
思い悩んで居る様子で店内を見渡し…
「…いや…ちょっと色々有ってね?…
ほら…私が使ってた野太刀が壊れちゃって…今使ってるのがこの鉄扇でしょ?…
…強度に問題は無いんだけど……火力とリーチが如何にも…
だから新しく丁度良い武器を探してるんだけど……ッ!…」
__……ガチャン!……クルッ…クルッ…
「…ッ!…如何した?」
「……これ…いいかも!…」
自身が悩んで居る理由についてオリハは説明!…と言うのも愛用して居た野太刀が
壊れ…代用して居た双鉄扇も色々と扱い難いと言った欠点がある事を口にすると、
依然として店内を物色するのだが…その話をしている最中にとある武器がオリハの
目に留まって入り!…オリハが興味を持った様子でその武器に手を掛け具合を
確かめようとすると、マサツグも興味を持った様子で覗きに行く!…するとその
オリハの手に握られて居たのは両端に刃の付いた両刃剣で、刀身は紅葉の様に赤く
染められ!…それは宛ら夕焼けの様に輝いては刃が緋色に美しく!…柄も良い堅木
が使われて居るのかしっかりとした印象が見受けられると、オリハは目を見開き
興味を持つ!…そして決めたとばかりに言葉を呟いて見せると、その両刃剣の
値段を確かめるのだが!…
__……チャキッ…チラッ?……ッ!!!…
「…ッ!…如何したん……ッ!?…たっか!!!…
マジかそんな良い武器なのか!?…」
「……圧倒的に足りない!…」
オリハがその両刃剣の値段を確認すると目を見開き!…マサツグもそんなオリハの
様子を見て何が有ったのか?と確認をすると、そこでべらぼうに高い!…0が一杯
付いた両刃剣の値札を目撃する!…価格にして約シロのおやつ代と言った所か、
因みにおやつ代と言うのは怪しい店で騙されて買ったあのドーナツクラスの事で
あって…マサツグもその値札を目にすると思わず声に出して高い!と叫び!…目を
擦って桁が間違っていないかを!…自身の目が可笑しくなったのでは?と言った
具合に確かめる様な素振りを見せて居ると、オリハは所持金が足りない様子で
ガックリと折れる!…するとここでマサツグもそんなオリハの様子を見て思わず
不憫に感じてしまうと、恐る恐る幾ら足りないのかを尋ね!…
「……因みに幾ら足りないんだ?…」
「……所持金が5万と8950G…」
「本当に圧倒的に足りないな!?…
…てかちゃんとクエストとかやって来たのか?…
毎日一件づつやってても少なくとも2~30万は貯まるはず!…
何でそんな?…」
マサツグの問い掛けに対してオリハは今の所持金を口にし…マサツグもその
金額を聞いて圧倒的にお金が足りない事を理解すると、思わずオリハに
ツッコミを入れる!…その際今までちゃんとクエスト等をやって来たのかに
ついて質問をすると、オリハは若干俯き!…何か訳が有る様子でギュッと
拳を握って見せ、マサツグもそんなオリハの様子に一体何事!?…と言った
様子で思わず身構える様な素振りを見せると、次には衝撃の言葉を耳にする!…
…と言うのも…
「…いや…ちゃんとクエストは受けて来て居たんだけど…
…そのぉ…シ、シロちゃん…」
「ッ!……は?…それって如何言う?…」
オリハが言うにはちゃんとクエストは熟して居た!と…それこそオリハの性格
上コツコツと溜めては使う派なので嘘には聞こえず!…だが訳が別にある様子で
話は続き!…その理由にオリハは何故かシロの名前を上げては戸惑った様子で
言葉に困り…マサツグも当然その言葉を耳して困惑して見せ!…一体如何言う事
なのか?と言った具合にその話の続きに耳を傾けて見せると、オリハはマサツグ
にこう答える!…
「……フィロちゃんにね?…
シロちゃんはこう言うのが好き!っとかって色々と教えて貰ってたら…段々…
…まぁ気が付いたら色々と出費が嵩んで……この様に……」
__ッ!?……そぉ~……
オリハの話の続きはこうである!…要はフィロにシロの好物等を聞いたらしく、
フィロはそれを教える!と…しかしそこで何か悪い事を思い付いたのであろう…
フィロはそれとなしに自身の好物等も買わせて居たらしく、それが「塵積」で
こうなった!と…その際オリハ自身もこれは自身の失敗と気が付いて居る様子で
反省しており、マサツグに恥ずかしそうに後頭部を掻いて見せるのだが!…
その肝心のフィロはと言うと不味い!と悟った様子で逃走を図り!…マサツグが
振り向いて居ない事を良い事に!…抜き足差し足忍び足でその場からの逃走を
試みようとするのだが、当然マサツグがそれを良しとしない様子で呼び止めに
入る!…
「………フィ~ロォ~?…」
__ビクゥ!!!……チラァ?…ッ!?!?!?…
「これは一体如何言う事なのか聞かせて貰おうかぁ?…
それにそんだけ食い潰そうと思ったら相当な物を
強請って居た様に聞こえるんだがぁ~?…」
まるで地を這う様な声でフィロを呼び!…ゆっくりマサツグがフィロの居る方に
振り返って見せると、フィロも釣られる様にして振り返り始める!…するとそこで
フィロが目にした者と言うのは笑みを浮かべながら怒りに震えるマサツグの姿で
あって!…マサツグはそんなフィロを見下ろしては先程の話について質問!…
既にギルティと決めつけて居る様子で話しを進め!…一体何をしたのかについて
迫るよう言葉を口にして見せると、フィロは慌てた様子で言い訳をし始める!…
「ッ!?…ち、違うのじゃ!!…これは頼まれたからであって!!…
決して私利私欲の為にこの様な事を!!…そ、それにほれ!…
この様に蹲って居る事で有るし!…何か元気になる物で探そうと!!…
…ッ!…そ、そう!!…新規開拓的な事であって!!…
開拓するに当たって資金が!!…」
「……シロ?…この言い訳をどう思う?…」
__…スッ…ッ!……ビッ!!…ッ!?…
フィロは頼まれたからと慌てた様子で身振り手振りで無実を訴え!…更にはシロを
元気付けたいのは一緒!と…その際自身も体験する事で新規開拓をして居たと
マサツグに話し!…その為の資金源をオリハに出して貰って居た様に話しを進めて
見せると、マサツグはシロにある質問をし始める!…と言うのもこのフィロの
言い訳に対してジャッジを下すよう!…シロにこの事について沙汰を求めて行く
のだが!…シロはマサツグにしがみ付いたまま右腕を伸ばすとサムズアップ!…
しかし次には腕を捻ってブーイングのサインにして見せ!…マサツグやフィロに
ギルティである事を露わにすると、フィロはショックを受けた様子で戸惑い
固まる!……さて判決が出た事でマサツグも動くと、シロをそのままに折檻!…
「……さぁて?…覚悟は出来てるな?…」
「ヒィ!?…す、救いは無いのか!?…救いは無いのかや!?…」
「……有る訳ねぇだろ!!…」
__スゥ…スパアァァァァン!!!…あぎゃああああぁぁぁぁ!!!!……
恐怖から動けないフィロをそのままにマサツグは近付き!…フィロに最後の
問い掛けを口にすると、フィロは怯えた様子で言葉を!…それはマサツグに
対して救いを求める言葉で有り、何とか許して貰えないか!と手を合わせ
マサツグに許しを乞うのだが!…マサツグは粛々と刑を執行する!…その際
フィロを正座した状態で膝の上に乗せると、フィロの尻でエイトビートを
刻み!…するとそのフィロの悲鳴は店の外まで激しく漏れ出て!…一般の
通行者が何事か!?と言った様子で脚を止めると、それはちょっとした珍事と
なるのであった!……因みにオリハもその様子をオロオロとした様子で見て
居り、止めるか止めないかで悩み!…店の店主は店主でその様に同様戸惑い!…
余所でやってくれないか…と思いつつも、事が終わるのただ静かに待って
居た!…さて話は戻って武器の話!…その話を聞いてマサツグがオリハに謝罪!…
マサツグがプレゼントしてこの件を水に流すようオリハに言うと、オリハは
戸惑った反応を見せて居た!…
__ババッ!!…ペコォ!!!…ッ!?!?…
「スマンオリハ!!!…ウチの馬鹿が色々と迷惑を掛けた!!!…
お詫びと言っちゃあなんだが!!…
その武器は俺がプレゼントするから勘弁してくれ!!!…
…お前も謝らんか!!!」
「ひぅ~!!…ヒ、ヒリヒリするのじゃあ~…
…オリハよ…すまぬ!…」
「ッ!?…い、いや!…わ、私の良かれと思ってやった事だから!…
だから…ね?…もう良いから頭を上げて?…」
店の中でマサツグが盛大に土下座!…オリハに悪かった!と言葉を口にすると
額を地面に!…そして武器をプレゼントする事も口にするとフィロにも謝罪を
促し、フィロも自身の尻を労わりながら涙目になりつつ…オリハに今まで
奢って貰って居た事を悔いると、素直に頭を下げて見せる!…一応英雄と
呼ばれている男と一応は魔王の狐!…この二人に頭を下げられた事でオリハは
戸惑い!…マサツグと同じなのか頭を下げる二人に対して頭を上げるよう二人に
訴え掛けると、マサツグ達もその言葉を聞いて頭を上げる!…
「ッ!……いや本当にスマン!!…
まさか知らん所でこんな事をやっているとは!!…
…フィロも今度からは俺に話しを通してからにしろよ?…
…全く!!…本当に一体何を?……ッ!…
あぁ、すんませぇん!!…その武器を下さぁい!!」
「ッ!!…あ、ありがとうごぜぇやす!…」
「ッ!…あっ!…受け取りはその子に!…」
「ッ!?…え?…ほ、本当に良いの?……でも高いよ、これ?…」
頭を上げながらも再度謝り!…自身に不手際である事を認めると、約束通り
武器屋の店主にその両刃剣を買う事を口にする!…すると店主も困惑気味に
承り出すと、その両刃剣の鞘を取り出し…オリハから両刃剣を預かっては
鞘を!…それをどちらに渡したら良いのか?と言った具合に若干悩む様な
反応を見せると、マサツグはオリハに渡すよう指示を出す!…するとオリハは
そんなマサツグの指示にやはり戸惑い!…大丈夫なのか?の確認を取りつつ
武器とマサツグをチラチラ…だがマサツグはそんなオリハに対して笑顔で
頷き!…ただ無言で受け取る様に顎で指示をすると、オリハは戸惑いつつも
武器を受け取る!…
__…クイクイッ!…ッ!……チャキッ!!…
「……ッ~~~!!!…あ、ありがと兄さん!!…」
「……はあぁ~…予想外の出費だなぁ…また頑張るかぁ~…」
オドオドとしながらも武器を取り!…改めてその両刃剣を手に入れた事を
遅れながらも実感すると、オリハは徐々に興奮した様子で喜び出す!…
そしてマサツグにお礼の言葉を口にする際、オリハの耳や尻尾は珍しく
ピコピコと動いて居り!…と言うのもそのピコピコと動かす様子は頭を
撫でられて喜ぶシロの様で、マサツグが思わずデッカイシロが居ると
ばかりにジッと凝視をしてしまうと、次には誤魔化す様にして言葉を呟く!…
別に気恥ずかしいとかそう言う訳では無いのだが、如何にも何か誤魔化
したくなってしまい!…とにかくオリハへの謝罪としてはこれで終わり!…
マサツグも改めて自分達の用件を満たす為のその場を後にしようとすると、
ふとオリハに呼び止められる!…
「……ッ!…あっ!…そうだ兄さん!…」
「ッ!…んん~?」
「私も…私も兄さんのクランチームに入って良い?…」
「ッ!…え?…別に構わんが…
…お前ってそう言うのに入りたがる奴だったっけ?…」
オリハに呼び止められた事でマサツグも反応、振り返って気の抜けた返事を
して見せ!…すると次にはそのオリハからクランに入りたい!という要望が
飛び出し!…マサツグも若干驚いた様子でその要望を聞き入れた様にオリハへ
返事をして見せると、更にある質問を口にする!…と言うのもオリハ自身
一匹狼気質が見られる者で、基本こう言ったチームに加入すると言った事は
滅多に無いのだが!…寧ろ自身から望んで入る様な事を口にし、マサツグが
一体如何言った心境の変わり様で?とばかりに言葉を口にして見せると、
オリハはその問い掛けに対してこう答える!…
「え?…いやただ…色々と楽が出来そうだなぁ?…って?」
「ッ!?…おい!!」
「冗談だよ!!…ただ単純に兄さんとシロちゃんが居るから!…
ただそれだけだよ!…」
「……なぁんかさっきの言葉のせいで嘘臭く聞こえるぜ…
まぁ良い!…お前の事だから誰にも迷惑を掛ける事は無いだろう…
よし!…じゃあ申請を…」
オリハはキョトンとした表情で本音を!…するとすかさずその言葉を耳にした
マサツグがツッコミを口に!…だがオリハは冗談と言っては軽く笑い!…
本当の理由にマサツグとシロが居るからだと答えると、澄まして見せる!…
その際マサツグに買って貰ったばかりの両刃剣を早速目の前で装備すると、
背中に背負い込む様にしてベルトを掛け!…マサツグもそれに気が付いた様子で
ジッと見詰め…次には呆れた様子でオリハに再度ツッコむよう言葉を口にすると、
そのクラン管理画面を開いては手続きをする!…すると次にはオリハの目の前に
その手続きの画面が…
__ヴウン!!…ッ!……ピッ!…ピピピピッ!…ピッ!…
----------------------------------------------------------------------
承認完了:新たにクランチームにメンバーが増えました!
クラン加入者
オリハ 決闘者 Lv.35
----------------------------------------------------------------------
「…これで良し!…
今頃他のメンバーの所にもお前の情報が届いてるだろうぜ?」
オリハの前に現れた画面には簡単に!…加入する上で必要なプレイヤーの
名前・職業・種族と記入欄が有る画面が現れ、オリハはコレを淀みなく
入力をし!…そして記入を終えた所で完了のボタンをタップして見せ、
次には直ぐに承認された様子でマサツグの目の前にその新規の加入者の
名前が表示されると、頷いて見せる!…勿論その新規加入者の名前は
オリハ!…他の誰かとかではなく目の前に居る本人で有り!…それを
見てマサツグも確認を取れた!と…安堵の言葉を呟きモツ達にも
伝わった事を口にすると、オリハはマサツグに礼を言う!…
「ッ!…ありがと兄さん!……で、兄さん達は如何するの?…
兄さんも大剣の代わりを探しに来たとか?…」
無事加入出来た事でオリハはお礼を!…そして次にはマサツグの行き先?…
いや、目的について質問をし始め!…と言うのもマサツグもあの神滅鬼との
戦いで大剣を失い!…いつも有る物が無い事で寂しそうな様子を見せて
居る事にオリハがふと推察すると、マサツグもその問い掛けを受けた事で
ハッと思い出した様な反応を見せる!…そう当初の目的と言うのは服屋を
探す事に有って、オリハを構いに来た訳では無く!…
「ッ!!…あぁ!!…しまった、忘れてた!!…
いや俺達は服屋を探してて!…って言うのもほれ?…
フィロの格好に違和感ないか?……つまりそう言う事だ!…」
「ッ!!…なるほど?…じゃあ、私も付いて行っていい?…
そのフィロちゃんの着替えが気になるし!…」
思い出した様な反応を見せると服屋と言い!…その目的についてもフィロの
着替えとばかりにフィロの格好について話すと、オリハもここで気が付いた
様子で反応する!…いつも襦袢を着ているフィロがTシャツ1枚!…しかし
肝心のフィロは満更でも無い様子で着込んでおり…とにかくマサツグの目的を
理解した所でオリハも行く!と…フィロの着替えに興味を持ったようオリハが
嬉々とした様子で言葉を口にすると、マサツグがギョッとした様子でこう
答える!…
「ッ!?…の、覗くのか!?…」
「ッ!?…そ、そんな訳無いでしょうが!?…
ただフィロちゃんの着せ替えがしたいってだけで!!…」
「そ、そうか!……てか、覗こうと思えば覗けるものなのか?…」
「知らないよ!!!…てか私にどんな質問をしてんのよ!!」
如何やらオリハの言葉を間違って受け取った様子で、フィロの裸を見たいのか?
と戸惑い気味に尋ね…するとその問い掛けに対してオリハはすぐさま慌てた
様子でツッコミを口にし!…訂正するようフィロの着せ替えをしたい!と言うと、
マサツグの誤解を解いて行く!…しかし次にはマサツグが疑問を持った様子で
突如オリハに質問!…と言うのも覗けるのか?と…するとそのマサツグの言葉に
オリハはこれまたキレッキレのツッコミを口にし!…マサツグの常識を疑いに
掛かって居ると、更にはフィロからもこんな声が…
「ッ?…わっちは別にマサツグになら見られても構わんが…」
「そこは気にしなさいよ!!!」
「……何か珍しくキレッキレだなぁ?…お前?」
「誰のせいだと思ってるの!?」
フィロはキョトンとした表情で首を傾げ…マサツグに対して羞恥心を持ち合わせて
居ない様子で平気と言うと、オリハからすぐさまツッコミを受ける!…勿論道徳の
欠如に対してツッコミを入れると、若干疲れたのかオリハは息を切らし!…すると
そんなオリハの様子にマサツグが更にボケを挿み…するとそれに対してもオリハが
ツッコミを入れ出し、もう相手するのも面倒!と言った様子を一人見せて息を
切らすと、店主が恐る恐る注意を受ける…
「……あ、あのぉ~?…
そんなに騒がれると他のお客様の迷惑になりますので…そのぉ…
つ、続けるのなら…余所でやって貰えませんか?…」
「「ッ!?……ス、スンマセンでしたあぁ!!!…」」×2
遂に店主からイエローカードを貰ってしまう!…別に店内には他の客は居ない
のだが、騒がれると迷惑と言った具合に注意を受け…するとその注意を受けた
事でマサツグ達もハッ!と…慌てて店主に謝って見せ、その場をそそくさと
立ち去る様にして店を後にして行くと、そのまま服屋を探しに掛かる!…すると
ここでオリハはその服屋の場所を知って居るのか、マサツグ達を案内するよう
先頭に立ち!…
「…はあぁ~…何でこんな事になるのやら…
…とにかく服屋を探してるんだったよね?…」
「ッ!…え?…あ、あぁ…」
「…だとしたらコッチ!…
…って言うかこの国って物流も大正っぽいから洋服は男性物ばっかで!…
女性物となると限定的でさぇ?…普通に歩き回った所で見つけるのも大変だし…
何よりフィロちゃんだと呉服屋に行った方が良いかもだから…」
「ッ!?…既にリサーチ済み!?…」
大きく溜息を吐いては今の状態に呆れて見せ…改めてマサツグに服屋へ行くのか?
と尋ねると、マサツグは戸惑った様子で返事をする!…するとオリハはすぐさま
行き先を決めた様子で道を指差し、付いて来る様に!と…その際この国の服屋
事情を知って居る様子で話しをし始め!…何でも普通に探した所で男性物しか
無いらしく、女性物は少ない!と…更にはフィロは普段から着物を着ている事から
呉服屋が良い!と…まるで活き活きとした様にオリハの口調が饒舌になると、
マサツグもそんなオリハの様子に戸惑い続ける!…と言うのもオリハはこう言った
着せ替えが好きらしく、網羅して居る様子で!…戸惑うマサツグはオリハの言う
通りについて行くだけで、オリハはそんなマサツグの事など御構い無しに自身の
道を歩いて行くと、ある一軒の呉服屋の前まで連れて来る!…するとそこは…
__侘び寂ぃ~!……ッ!?!?…
「…な!…何だここ?…
何か思いっきり一見さんお断り感が漂って居るんだが?…」
「…そんな事は無いよぉ~…ただちょっと古めかしいだけで…
至って良心的な呉服屋さんだよぉ~……舞妓さんから花魁の衣装まで…
幅広くやってるだけで、至って良心的な呉服屋さんだよぉ~…」
「……何でそんなに良心的な呉服屋って事を推すんだ?…」
さも年代を感じる木造建築!…まるで江戸時代から操業してます!と言った
重々しさが感じられ!…となるとオリハへ本当に大丈夫なのかを尋ね出し!…
オリハもその問い掛けに対して何か誤魔化す様に!…ただ目の前の呉服屋は
良心的である事をアピールすると、更には何故か遠い目をして見せる!…
それは明らかに何かある事を物語って居るのだが、マサツグとしては他に
宛てが無く!…ただオリハにツッコむよう言葉を口にしては店の前で呆然と
して見せ…本当にココしか無いのか!?と言った具合にただ入るかどうかと
悩んで居ると、次にはそんなマサツグ達を不審に思ったのか!…店の店員が
出て来ては御用を聞きに来るのであった!…
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そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
はぁ?とりあえず寝てていい?
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嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
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蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
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悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
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ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
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