上 下
379 / 696
-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章八十一節 崩壊する天守閣と鬼人の魔王と異形の宗徳!…-

しおりを挟む



__ガタガタガタガタ!!!……カッ!!!…ゴウゥ!!!…


「ッ!?…全員身を固めろ!!!…」


__ゴゴゴゴ!!!…ドガシャアアァァン!!!!…ガラガラガラガラッ!!!…


「ッ~~~!!!……ッ?…ッ!?…マ、マジかよ!?……ッ!?…」


その宗徳の背後から何やら眩しくも怪しい光が強く放たれると、まるで邪魔な

物を取り払う様に衝撃波が放たれる!…と言うのもその謎の衝撃波が放たれると

壁や天井は吹き飛び崩れ!…その際不思議な事にその衝撃波にマサツグ達が

巻き込まれずに耐える様にして固まって居ると、辺りは一変!…見晴らしの良い

手摺の無い展望デッキに居る様な光景を目にすると、マサツグ達はその何も

無い空間に若干の不安を覚え始める!…これでは何かの拍子に吹き飛ばされたり

すると、いとも簡単にリングアウト!…及び落下死等も有り得る訳で!…さも

ここからが本番!とばかりの場面展開に一同は緊張!…一体何が起きるのか!?

と言った具合にその宗徳の動きに目を向けると、その宗徳の背後より突如として

黒い靄が立ち昇り始める!…


__ゴゴゴゴゴゴ!!!……ズズズズズズ!!!…


「……ッ!?…な、何!?…アレ!?…凄く禍々しい気が!!…」


「靄が人の形に!!……チッ!!…

何か面倒事が起きようとして居る事に間違いは無さそうだな!!…」


「…さぁ!!!…天を揺るがし魔王よ!!!…我に力を!!!…」


その宗徳の背後より出て来る黒い靄は宗徳の頭の上に溜まる様にして滞留し!…

そして何やら徐々に人の形を模す様にして靄が変形をして行く様子を見せて居る

と、そんな光景にアヤも驚き戸惑った反応で慌てに慌てる!…その際その靄から

禍々しい気を感じる!とアヤが率直に感じた事を口にして居ると、その禍々しい

気に中てられたのか無自覚に恐怖したよう身を震わせ!…更には何故か視線が

外せない様子でずっと靄の事を凝視してしまい!…グレイもグレイでその光景を

目にするなり普通じゃない!と言葉を漏らすと、怯えては居られない様子で剣を

構えては身構え始める!…さてそうして色々と急展開を迎え始めた事で一同が

困惑した様子を見せて居ると、その様子に愉快愉快!とばかりに宗徳が笑い!…

次にはその靄に対して力を求め!…自分がさも封印を解いた様にアピールを

すると、その靄も意思を持って居るのか宗徳に話し掛ける!…


〈……朕の封印を解いたのは貴様か?…〉


「ッ!!…あぁそうだ!!…そうだとも!!!…儂の名は!!!…」


〈貴様の名など興味はない…なれど…朕の封印を解いた事には感謝をしよう…

…貴様は何故力を求める?…その力を持ってして何とする?…〉


「ッ!?…わ、儂は!!…儂はこの世の全てを手に入れたい!!…

絶対的な支配を!!…我が手中に収めたいのだ!!!…

その為にも貴方様の!!!…」


黒い靄が完全に人の形に成形された所で宗徳に質問!…まずは封印を解いたのは

貴様かと上から目線で尋ね!…すると宗徳は振り返るなり希望を見つけた様な

嬉々とした表情で必死にアピールをし始め!…その際自身の名前を名乗り自分に

力を寄こせ!ともう一度お願いをしようとするのだが!…その靄は興味無いの

言葉で一蹴する!…しかしその目的にはついては興味を持った様子で、続けて

質問をし!…すると宗徳も若干ビクッとした様子で戸惑って見せ、だが臆する事

無く自分の願望を訴え掛ける様にしてその靄に話して見せると、靄は突如として

何やら怪しい様子を見せ始める!…


__……スッ…ズモモモ!!…


「ッ!?…こ、これは!?…」


〈貴様の願いを確かに聞き届けた…だがその先に朕の求めるモノは無い…

叶えたければ勝手にしろ…朕はそのきっかけを貴様に与えるだけに過ぎん…

…ただし……だがな?…〉


「ッ!?…グッ!!…グオオォ!!!…」


靄は恐らく腕だと思われる部位を動かすと宗徳に向け!…何やら指先から自身の

靄を飛ばし出すと、宗徳の体を靄で包み込もうとして見せる!…するとこれには

宗徳も慌てた様子で反応を示すのだが、靄は構わず宗徳を包み!…そしてその

親玉である靄も話は聞いたとばかりに宗徳へ返事!…しかしその願いに自身の

利益が無い事を口にすると、乗り気で無い!と言い…だが助けて貰った事には

恩を返す様できっかけだけは与える!と…そのまま靄で宗徳の事を包み込んで

行ってしまい!…最後には不穏な言葉を口にする!…するとその言葉を最後に

宗徳は何やら呻き声を挙げ出すと、その宗徳の姿は靄の中へと消えて行き!…

ただその場に不気味な呻き声だけが漏れ出て来ると辺りに響き!…マサツグ達も

それを耳に嫌な予感を感じて居ると、次には生々しい音まで聞こえ出す!…


__バキッ!!…メキッ!!…ゴキバキ!!…ボキイィ!!!…


「ッ!?…まぁたこの展開だよ!!…ったく!!…

どいつもこいつも変形が好きだなぁ!?…」


「そんな事を言ってる場合か!!…

アイツが化け物に変わり切る前に始末を!!…」


〈ッ!…おっと!…おいたは止めて貰おうか?…

…そこでジッとして居ろ!…〉


__…キィン!!…ッ!?…ッ~~~!!!…


今までに何度と見て来た…いや聞いて来た音だろうか?…とにかく異形の姿へ

変わる音にマサツグも呆れ…もはやお約束の展開と言った具合に諦めた言葉を

口にして居ると、グレイがマサツグに向かってツッコミを入れる!…と言うのも

化け物に生まれ変わり切る前に始末をする!と…剣を手にその宗徳に向かって

行こうとするのだが!…しかし当然それを良しとしない様子で靄がチラッと

視線を向け!…その剣を構えるグレイに対し妖しく瞳を光らせて見せると、

次にはグレイを金縛り状態にしてしまう!…するとこれにはさすがの剣王様も

お手上げなのか!…ビタッと固まってしまうと藻掻きに藻掻き!…だが幾ら

抵抗した所でやはり動けず!…その靄に対して文句有り気な様子で睨みを

利かせて居ると、もう変身が終わったのかその靄の中から吠える声が聞こえ

出す!…


「ッ~~!!!…グオオオオオオォォォォォォォ!!!!…」


__ドクンッ!…ドクンッ!!……バシュン!!!…


「オオオオオオオオォォォォォォォォ!!!…」


まるで永い眠りから覚める様にしてその靄の中から叫ぶ声が!…それと同時に

その宗徳を包んでいた靄も脈打つ様に奇妙な動きを見せ出し!…そして次には

殻を破る様にして靄を吹き飛ばして見せると、その靄の中から異形の姿となった

宗徳が姿を現す!…その際もまるで産れ変わった様に吠えて見せると、両腕を

掲げる様にして広げて見せ!…更に足を開いてはそのムキムキの体をマサツグ達

に披露して行き!…と言うのもその姿形は鬼になり!…その大きさも元より

大分と大きくなった様子を見せると、マサツグ達を戸惑わせる!…


「ッ!?…お、鬼!?…

しかもまぁ見た感じ見事な脳筋っぽい姿になって!!…」


「クッ!!…また面倒な事に!!…

…ッ!!…動ける!!…しかし!!…」


「ウオオオオオオォォォォォォォォ!!!!」


その余りの変貌ぶりにマサツグも驚き、そして思わずたじろぎ!…すると

その隣ではグレイもグレイでその変わり様に面倒!と言った具合に言葉を

漏らし!…別に臆してはいないがどう戦ったものか?と考え出すと、ふと

自身の体が動く事に気が付き始める!…如何やらあの金縛りも時間として

然程長くは拘束出来ない様子で、手をグッパとしては異常が無い事を

確かめ始め!…その間にも鬼と化した宗徳は今だ無駄に吠えて居り!…

モツも舌打ちをして五月蠅いとばかりに苛立ちを隠せない様子を見せると、

取り敢えずで安定の初手から入って行く!…


「……チッ!!…ギャンギャンギャンギャン喚きやがって!!…

…このまま悩んで居ても仕方が無いか!!…鑑定アプレェィザァル!!」


__ピピピ!…ヴウン!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「氷堂実篤宗徳 (鬼化)」  

 Lv.3

   HP 67500 ATK 600    DEF 550

      MATK   0  MDEF   0


 SKILL

 剛腕烈士 Lv.5 鬼の血
 -----------------------------------------------------------------------


「ッ!…然程脅威ではない?…だとしても!!…ッ!?…」


「オオオオオオオオォォォォォォ!!!!」


モツの目の前に表示されたのは言うまでもなく鬼と化した宗徳のステータス!…

しかしその能力と言うのは言う程強化はされて居ない様子で…モツもこれには

拍子抜け?…と言った具合に戸惑ってしまい!…それでも攻撃力が高い事から

ダメージは大きい筈と警戒をして居ると、そんなモツ達の様子など御構い無し

に!…宗徳は拳を振り上げて見せると、吠えながらにマサツグ達へ突貫する!…


__グオン!!!…ババッ!!…ドゴオォ!!!…


「っと、あぶな!?……うへぇ~…さっさと終わらせないと面倒ってか!?…

…あとやっぱ突っ込んで来る事しか頭にないか!!……ッ!!…

おいおい!…まるでクライマックスって感じじゃあねぇの!…」


勢い良く走って来ると拳を大きく振り被り!…それはまるで拳骨を繰り出す

様に!…マサツグ達へ目掛けて拳を振り下ろして見せると、マサツグ達の

居た床板を粉砕して見せる!…その際マサツグ達は当然の様に回避をして

難を逃れて行くのだが!…こうも床板を破壊されると動き辛く!…と言うのも

まだその一か所だけで済んで居る話なのだが、これから耕す様にして破壊し

続けられたらと考えると、この上なく面倒な状況になると容易に予想が着く

のであった!…そしてその宗徳の動き自体もそこそこ機敏!…マサツグは

更に驚いた様子で言葉を零し!…それと同時にふと気が付いた様子で外から

吹いて来る風に違和感を!…如何にも纏わり付く様な何か不気味な感触を

肌に感じ!…まさに最終決戦!!…と言った雰囲気を感じると更に言葉を

漏らして居ると、ライザから当然の様にツッコミを受ける!…


「ンな余裕ブッかましてる場合か!!…次来るで!!!…

…後衛はヘイト買わん様に援護ヨロ!!…前線は俺達が引き受けるさかいに!…

まずはこのバカタレからぶっ倒すぞ!!!」


「ウウゥ!!……ウオオオオオオォォォォォォォォ!!!!」


「ッ!!…チッ!!…完全に知能も失ったってか!?…

だからって容赦はせんからな!?…覚悟せぇよ!!」


床板から拳を引き抜く姿にライザが注視!…次の攻撃が飛んで来る!と仲間に

警告を口にすると、続けてマサツグ達全体の指揮を取り出す!…それこそ

セオリー通りに戦えば勝てるとばかりに、アヤやレイヴンに援護を頼み!…

その一方で自分達は前線を張る!と…マサツグやグレイ!…ライザでタンカー盾役

を買って出る!と口にすると、相手が身構えるよりも先に動きを見せる!…

すると宗徳の方でも拳を引き抜いた所で直ぐに身構え!…向かって来る

マサツグ達など関係無い様子で拳を振り上げ!…となるとそんな様子に

ライザも呆れ!…次はこんなのを相手にするか!とばかりに苛立ちの言葉を

口にすると、容赦はしない!と豪語する!…さてその一方で宗徳を鬼に変えた

靄はと言うと、それを見てはご満悦の様子で!…それと同時に何やら受肉する

よう形を変え!…漸く完全復活したとばかりに自身の体に付いていた靄を

払って見せると、その完全体の姿を披露する!…


__……フフフフ!……ズズズズ!!!…バサアァ!!!……


「……ふぅ~…幾千年振りか?…

朕が封じられてからかなりの時間が経ったようだな?…

…都ももはや我の知って居る影も形も留めて居らん…

…それは別に良い!…別に都がどの様に発展しようが朕には関係無い…

だが……」


その靄が払い除けられるとそこには一人の鬼人が!…それこそ宗徳みたいに筋骨

隆々と言う訳では無いらしく、寧ろ雅ぃ~な優雅さが感じられ!…しかし鬼で

ある事には変わらないのかその額には立派なビードロみたく輝く角が二本!…

その顔もイケメンで非の打ちどころが見当たらず、まるで公家の様な恰好をして

祭壇の上に滞空し続けると、その久しぶりに出て来たシャバの様子を見て回って

居た!…その際その鬼人の容姿を簡単に説明するとするならば、某・刀が擬人化

したゲームに出て来る三〇月宗近の様!…それは思わずアヤも見惚れてしまい

そうになる位に美形で有り!…その鬼人自体も自身の容姿を気にした様子で

マサツグ達の事など無視をして居ると、マサツグがその隙を突く様に奇襲を

掛ける!…


「ッ!!…そんなよそ見してて良いのかなぁ!?…」


__ズオオォ!!!…スッ…ズンッ!!…


「ッ!?…チッ!!…」


それこそ宗徳に注意を向いて居る様に振舞いつつ!…一気に飛び出すと大剣を

振り被り一撃を!…その際余裕を見せている相手にちょっかいを掛ける様に

言葉を口にし!…何の躊躇いも無しに思いっきりフルスイングをして見せる

のだが、マサツグの攻撃はいとも簡単に止まられてしまう!…それは人差し指と

中指の二本だけ!…まさに余裕とばかりにスッとピースサインで摘ままれ!…

この時その大剣のフルスイングの勢いも後ろに流され!…マサツグも大剣を

止められた事に戸惑いヤバいと言った具合に舌打ちをして居ると、その鬼人は

余裕とばかりに言葉を呟く!…


「…ほう?…良い重さの一撃よな?…

…しかし…朕に傷をつける事は一切叶わん…」


「ッ!?…マサツグ!!…」


マサツグの大剣を止めても尚浮遊し続け!…何なら何の影響も受けて居ないと

言った具合に涼しい顔を見せて居ると、次にはマサツグの不意打ちに対して

称賛の言葉を口にする!…しかし最後には効かないとマサツグに断言をすると、

その程度では絶対にキズは負わない!と…すると攻撃を止められてマサツグは

空中で固まってしまい!…その様子に仲間達が心配した様子で声をマサツグに

向けて掛け出そうとして居ると、マサツグはまだ終わらない!とばかりに抵抗へ

打って出る!…


「…へ!…大剣を止められたとて!!…」


__グルンッ!…ッ!…パアアァン!!…ッ!?…


「……機転が利くのは良い事だが?…勇気と無謀は意味が違う…

…言ったであろう?…朕にその様な攻撃は効かぬ…届かぬと?…」


__ブンッ!!…ッ!?…フォン!…ダアァン!!!…ゴロゴロゴロゴロ!!…


まるで逃がさないとばかりにマサツグの大剣は微動だにせず、幾ら抵抗しよう

とも無駄とばかりの様子を見せて居るのだが!…しかしマサツグはそれを逆手に

取った様子で動き出し!…その拘束されて居る大剣をそのままに!…まるで

支えにするよう身を翻しその鬼人に向かい回し蹴りを放って行くのだが、その

マサツグの追撃ですら鬼人は簡単に受け止めて見せる!…と言うのも大剣を

止めて居る手は左手のみ、マサツグの回し蹴りを止めたのは残った右手で!…

マサツグの攻撃を止めるとその鬼人は再度無駄だと!…まるで諭す様にもう一度

効かない!と言葉を口にすると、次にはマサツグの事を投げ捨ててしまう!…

と言うのも床板に向かって大剣ごとマサツグを投げ捨てて見せると、マサツグも

受け身を取れなかった様子で叩き付けられ!…無様に床を転がってダメージを

そのまま負ってしまい!…その様子を見て鬼人がコロコロと笑い出して居ると、

ふと思い立った様に宗徳へ向かって指示を出す!…


「ッ!…フフフフ!…何と無様な!……ッ!…そうだ…

おいそこの者…朕に貴様の真価を見せてみよ!…」


「ッ!…グウゥ?…」


「興味が湧いた!…

…もしここに居る者全てを打ち倒す事が出来れば…

更なる力を貸し与えよう!……但し!…

一人とて逃す事は許さん!…朕にその地獄を見せてみよ!…

…貴様の覚悟…とやらをな?…」


「ッ!…グウオオアアァァァァァァァァァァァ!!!!!」


その鬼人が出した指示とは殲滅!…マサツグ達の抹殺で有り!…するとそんな

急な指示に宗徳も戸惑い!…一体如何言う事なのか?と言った戸惑い様をその

鬼人に見せて居ると、更に鬼人は笑みを浮かべて言葉を続ける!…と言うのも

何か興味を持った!と口にすると、辺りを見回してはマサツグ達を観察!…

そしてサイコパスなのか虐殺が見たいと口にし!…達成した暁には更に力を

与えると条件を付けると、宗徳のやる気を更に加速させる様にしてしまう!…

すると宗徳もそれに答えるよう鬼人に向かって大きく咆哮!…両腕を上げて

喜びも露に!…だがそれを良しとしないのがライザ達であって!…それを

聞いた所で勿論反抗!…徐に前へ出るよう歩を進め!…その吠える宗徳に

対して身構え出すと、その鬼人の言葉に色々と腹が立った様子で言葉を口に

して見せる!…


「……何やぁ?…まさかそう簡単に俺に勝てると思てんのかぁ?…

…それは随分と舐められたモンやなぁ!?…」


__スゥ……ゴウゥ!!…ッ!?…


「…安心せぇよ?…俺はテメェから逃げるつもりはサラサラ無い!…

寧ろぶちのめす事しか考えてない!…逆に覚悟せぇって言いたい位や!…

…俺はテメェ許す気は毛頭ない!…俺を始末しようって思とんのやったら!!…

マジでその顔面に風穴開けたるから覚悟せぇよ?…」


「ッ!?…ッ~~~!!!…グウオオアアァァァァァァァァァァァ!!!!!」


まるで自分達が舐められて居る様に感じたらしく、不服を口に!…その際宗徳に

対して身構えるとそのライザの体からはどす黒い気が!…それには仲間の面々も

驚いた様子で反応をして見せ、宗徳もそんなライザの気に気が付いた様子で

振り返り出すと、更にはライザが言葉を続ける!…と言うのもまだこっちの

怒りも収まって居ない事を口にすると、まだ殴り足りない!と…更にはまだ

一発しか殴って居ない事も口にすると怒りを燃やし、その鬼人の言葉でもはや

止まらない!と…とにかく絶対にぶっ倒すと言った気概を体中から放つ様に

して威嚇をし見せ!…宗徳もそのライザの気迫に圧された様子で少しはビクッ

とした反応を見せると、次には自分を奮い立たせる様にまた吠え出す!…そして

再度宗徳との戦闘が始まろうとして居るのだが、そんなライザの後ろからスッと…


__…ギッ…ギッ…ギッ…ギッ……


「…ッ!…何や?…ヘルプやったら要らんぞ?…

コイツは俺が仕留める!!…絶対にコイツだけは生きて返さん!!!…」


「…そうカッカするなよ?…

それにさっさと終わらせた方が色々と良いだろ?…

…俺も手伝う!…アレをやろうにも先にこっちを何とかしないと!…」


「ッ!…シロも!!…シロもお手伝いをします!!!」


この時レイヴンが後ろから歩いて来るとライザの隣に!…その際何も語らず

杖を構えて詠唱の準備を!…それは勿論協力すると言った姿勢を見せて居る

からであって、ライザもそれにふと気が付いた様子で反応すると、レイヴンに

質問をするよう声を掛ける!…と言うのもそんなレイヴンに対して協力は

要らないと口にすると、自分一人で宗徳と対峙すると言い出し!…それは

まるで自分がコイツを倒さなければ!と言った具合にライザが気負って居る

様子を見せて居る訳で!…レイヴンもそれを察した様子で一旦落ち着く様に

声を掛けると、絶対にライザの言い分を聞こうとはしないのであった!…

それどころかシロまでもが突如手伝うと言い出すとライザの前に!…宗徳に

対して身構え出し!…となるとこれにはライザも困惑した様で思わずたじろぎ!…

しかし良い感じに冷静になれる時間は取れたのか呆れた様に溜息を吐くと、

仕方が無い!と次には割り切って見せる!…


「ッ!?……はあぁ~…こりゃ何ぼ言うても聞きそうにないな?…

しゃ~ないなぁ!!…ったく!!…如何なっても知らんで!?…」


「ッ~~~~!!!…グウオオアアァァァァァァァァァァァ!!!!!」


「さぁ!…ショータイムの始まりや!!!!」


__ババッ!!…グオン!!!…スッ!!……ドゴオォ!!!…


レイヴンとシロの参戦を受け入れて居ると宗徳はライザに向かい走り出し!…

最初の時同様拳を握って大きく振り被り!…それこそ最初の狙いをライザに

絞った様子でその拳を振り下ろして見せようとすると、ライザもそれに

合わせて回避をする!…と言うのも吠えながら向かって来た宗徳の動きは

単純なモノで、ライザは身軽に身を切る様にして紙一重に回避!…その際

何の躊躇いも無しに宗徳の懐へ入ると流れる様に腹部へ寸勁!…勿論ノー

ガードな訳で諸に腹部へ拳が刺さり!…宗徳もその一撃で一気に怯んだよう

思わず体をくの字に曲げてしまうと、シロもそれを見てすかさず追撃を

放ちに掛かる!…


「ッ!?…グホアァ!?…」


「ッ~~!!!…氷爪連撃!!!」


「ッ!?…グオオオォォォ!!!」


__スゥ…パシッ!…パシッ!…パシッ……ッ!……ニンマリ!!…


一直線に宗徳へ向かって行くとシロは自身の腕に氷を!…その氷と言うのもただの

氷ではなく!…まるで獣の様に鋭い凶悪な物を模って見せると、両腕で宗徳の事を

刻もうとする!…しかし宗徳もやられてばかりでは無い様で、飛んで来るシロを

寸前に体勢を立て直し!…そして急ぎ攻撃を受け流しては被弾を一切許さず!…

と言うのもカウンターを繰り出そうにもライザの一撃が重かった様子で!…シロの

攻撃を流すので精一杯と言った息切れの様子を見せて居ると、シロはシロで慌てる

事無くニンマリと笑う!…何故なら!…


「……よし!…注意ヘイト稼ぎは十分だ!…離れててくれ!!…

《凝縮せし炎よ!!…一筋の線となり敵を薙ぎ払わん!!…

それは誰にも止められぬ破滅の道筋!!…あらゆる物を焼き切り!!…

その治癒をも一切を許さん!!…神の御業を今ここに!!!…

フレアレーザー!!!》」


__ボンッ!!…コオオオオォォォ!!!…カッ!!…ビイイィィィィ!!!!…


シロが飛び出した理由はあくまでも時間稼ぎ!…本命は自身の背後で魔法を

唱えているレイヴンにあり!…レイヴンは魔法を高速で唱えた様子でシロに

もう良い!と…そのまま最終詠唱へと入って行き、標的を宗徳に!…杖の先に

小さな太陽を生成して見せ!…あの時同様光を収縮させる様にエネルギーを

溜めて行くと、遂には高出力の炎のレーザーを宗徳に放つ!…その際シロは

既に撤収を完了させ、宗徳から距離を離すとその様子を見守り!…その一方で

宗徳も宗徳でそのレーザーに直撃して行き!…しかし腕を交差させる様に

防御の体勢に入って見せると、驚くべき事に耐久戦へと持ち込んで行く!…


「ッ!?…グオオォ!!!…グウオオアアァァァァァァァァァァァ!!!!!」


「ッ!?…ちょ!?…アレに耐えるんか!?…

…いやダメージは入っとるみたいやけど!?…」


__ビイイィィ!!!!……メキッ!…メキメキッ!!…バキッ!!!…


「ッ!?…マジか!?…まさか第二形態まであるのか!?…」


あの兵士達や門を滅茶苦茶にした魔法にも関わらず!…吹き飛ばされる事無く

宗徳は耐え!…ライザもライザでその様子に驚き戸惑い!…一応はダメージが

入って居る事を確認して焦りを覚えて見せて居ると、更に宗徳は奇妙な変化を

見せ始める!…と言うのも自身が窮地に追い込まれれば追い込まれる程その

肉体に変化が!…メキメキと音を立てると腕や脚から棘が生え!…まるでそれは

第二体形にでも入ったかの様に!…更に歪な化け物に素の姿を変えようとして

見せて居ると、更に驚きべき光景をレイヴン達に見せる!…


__ビイイィィ!!!!……ダァン!!…ダァン!!…


「ッ!?…グッ!!…お、押して来た!!…」


「グウウゥゥ!!…グウウウウゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」


「ッ!?……クッ!!…これは!!…本気でヤバいかも!?…」


宗徳はレイヴンのレーザーに耐え…いや!…前進する様に足を前へと踏み出すと、

次にはレーザーを押し返し始める!…それは確かにとてもゆっくりとしたモノでは

有るのだが、押し返された事にレイヴンは戸惑い!…と言うのもその手応えは

術者であるレイヴンにも当然伝わり!…押し返されたと言う事実にパワー負けして

居る!?と言う焦りを覚えて行くと、レイヴンの動揺は更に加速して行く!…

そしてその間にも宗徳はまた一歩と歩を進め!…まるでレイヴンへ襲い掛かろうと

して居る様に!…唸り声を上げてはひたすら前進!…レイヴンもヤバい!と言った

具合に身の危険を覚え始めると、ライザがレイヴンにこう叫ぶ!…


「…ッ!!…レイヴン!!!…もっと出力を上げれへんのか!?」


「ッ!?…出来たら苦労しねぇよ!!…

最悪過度に発射するとその分TPの消費がマッハ!…

何なら暴発してこの場に居る全員がお釈迦の可能性だってあるんだぞ!!」


追い込まれそうになって居るレイヴンに対して火力のUPを要請し、そして

当の自分はと言うと腰を落としては気を溜め始め!…と言うのもそのポーズは

某・か〇は〇波の状態に入っており!…自分が気を溜め終わるまでの繋ぎを

レイヴンに願うのだが、レイヴンは率直に無理と答える!…この時その理由に

ついてもTPが持たない事や或いは暴発する事等を口にすると、最悪のケースも

ある事をライザに話し!…とにかく事を起こすにしてももう時間が無い!と…

ライザもそれを聞いては不味い!ばかりに舌打ちをし!…何か焦った様な様子を

レイヴンに見せては葛藤をするのだが!…それでもそれしか無いのか策を強行し

始める!…


「ッ!?…チィ!!……あぁ~~~もう!!!!…

だったら何とか耐え続ける事は出来るか!?…

俺が最大級の龍撃破をぶっ放すまでの間で良い!!!…

ほんの数十秒!!!」


「ッ!?…クッソ!!…無理だっつってんのに!?…

…あぁ~もう!!!…しゃ~ネェなぁ!!!…

やるだけやってやるよ!!!…失敗すんじゃねぇぞ!?…

…ッ!!…オラアアァァ!!!!」


その際レイヴンに無理だと言われたにも関わらず再度火力UPの要請をすると、

今度は具体的な秒数を口にし!…と言うのもレイヴンに言い聞かせるよう

訴えては依然として気を溜め続けて見せ!…レイヴンもそんな様子を見せ

られては更に困惑し!…だがこの時ライザはいつになく真剣な眼差しを

レイヴンに対して向けて居り!…レイヴンもそんなライザの視線にハッと

したよう!…次には賭けた様子で言葉を口にし、自棄を起こした様にその

レーザーの勢いを更に上げて見せると、一世一代?…の賭けに出ようとする

のであった!…

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

課金ガチャアイテムだけで生き抜く!異世界生活‼︎

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:148

世界神様、サービスしすぎじゃないですか?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:11,659pt お気に入り:2,211

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:177pt お気に入り:101

女神と称された王子は人質として攫われた先で溺愛される

BL / 連載中 24h.ポイント:1,598pt お気に入り:148

天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす!

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:78pt お気に入り:114

【完結】幸せしかないオメガバース

BL / 完結 24h.ポイント:511pt お気に入り:1,868

処理中です...