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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章十八節 秋雲の花街と奇妙な遊郭と聞かされる陰謀-

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御座るに案内された場所にモツ達は戸惑い!…マサツグはマサツグで御座るに

対し抗議!…その際マサツグの言葉でフィロはマサツグにこれまた抗議し!…

シロはそのマサツグの胸の中でスヤスヤ…とにかくカオスを極めて居た!…

そしてマサツグに詰め寄られる御座るもマサツグに文句を言われて戸惑うも、

何故なのか分かって居ない様子で!…とにかく落ち着く様に声を掛けると、

何故ここに案内したのかを話し出す!…


「お、落ち着くで御座るぅ~!!!

確かにこの様に見た目はアレで御座るがこれには深い理由が!!…」


「あぁ~ん!?…ここで密談しつつ綺麗なねぇちゃんとシッポリしろってか!?…

出来る訳ねェだろうが!!!…大体よりにもよって何でここなんだよ!?…

色々と目のやり場に困るだろうが!!!」


「と、とにかく落ち着くで御座るよぉ~~!!!…

り、理由はな、中に入ってからぁ~!!…」


「……ッ!?…そ、そうだぞマサツグ!!…一旦落ち着け!!…

…それに時代劇とかでもこの手の密談場所に娼館を使う事はよく有るだろ!!…

理由としてはさすがのお奉行も介入出来ないギリギリのラインで!…

遊女は皆口が堅い!!…だからよく使われてるんだ!…

別に疚しい事をしながら話をする訳じゃあないんだぞ!?」


シロを片手に抱えているマサツグに詰め寄られ胸倉を掴まれ!…とにかく

落ち着く様に声を掛けると、御座るは理由を口にしようとする!…しかし

その理由をマサツグが聞き入れる訳もなく、ただマサツグはツッコむ様に

して猛抗議し!…その際自身に色々と制限が掛かっている事を恨む様に!…

やっぱり男の子!と言った様子でただ御座るの事を責めに責めて続けて

居ると、そこへさすがに意識が戻って来たのかモツがハッとして見せる!…

そして責めているマサツグの様子を目にするなり慌てて止めに入ると、

時代劇の話を持ち出しては可笑しくないと!…とにかくマサツグに落ち着く

よう声を掛け!…マサツグもモツに止められて漸く落ち着きを見せよう

として居ると、先に店の中を覗く様にしてライザが一言口にする!…


「……ッ!…おぉ~~、キレイ何処ばっかりやないかい!…

これがこの国一番の店って言った所か?」


「ッ!?…シモ!…いつの間に!!」


「…とにかく中入ろや!…話が有んねんやろ?」


「そ、そうでござるよ!…とにかく落ち着いて!……」


__………スッ…


興味を持った様子でライザが一足先に店を覗き、そこで綺麗な花魁でも見つけた

のか嬉しそうに言葉を口にすると、レイヴンがそんなライザに対してツッコミを

入れる!…この時アヤもマサツグもモツも気が付いて居なかった様子でそんな

ライザの反応に目を向けて居ると、その足元では同じ様に店の中を覗き込む

フィロの姿を見つけ!…フィロはフィロでその花魁たちに対してニヤッと笑い!…

まるで自分の方が綺麗と自信を持ったよう悪い笑みを浮かべると、静かに笑い

声を漏らして居た!…さてそんなフィロの様子に戸惑いつつ、マサツグ達が二人の

反応に唖然として居ると、ライザが急かす様に声を掛け!…そんなライザの声に

便乗するよう御座るもマサツグに三度言い聞かせ!…それらを聞いてマサツグも

漸く落ち着きを取り戻すと、やっとの所で手を放す!…さて、漸く解放された事で

御座るも一息吐くと、早速その娼館の中へと案内し始める!…


「ッ!……ふうぅ~…落ち着いて貰えて何よりでござる…

ささ!…とにかく中に!…」


「ッ!…え?…私も?…」


「……ッ?…えぇ…別に可笑しい事では御座らんよ?…

中には女子同士で致す者も利用している故…」


「「「ッ!?!?…」」」×3


マサツグに掴まれた襟元を直しながら声を掛け!…その御座るの案内にアヤが

戸惑った様子で返事をすると、御座るはその問い掛けに対してへ?…と言った

表情を浮かべる!…その際ここでは普通の事なのかトンデモナイ事を口にする

と、アヤは勿論の事マサツグとモツも戸惑わせ!…この時ライザとフィロは

今だ店の中を覗いて居り!…レイヴンもそんな二人を注意するよう歩いて行く

と、その話は聞いて居ないのだが!…とにかくトンデモナイ事を言われて

アヤが若干引き気味に困惑して居ると、更に御座るはトンデモナイ事を口走る!…


「それにアヤ殿はとても見目麗しい!…

自分を売りに来たと思われても可笑しくはないで御座る!…

そうするとアヤ殿はこう言った場所での潜入にある種

向いて居るやもしれませぬなぁ?…」


「ッ!?…テ、テメェ!!…言って良い事と悪い事が!!…ッ!…」


「…さっさと中に入ろうか?…

あと思ってても口に出して良い事と悪い事が有る位!…

覚えて置けよ?…この野郎!!…」


「ッ!?…しょ、承知仕った!!…」


本人としては恐らく悪気はなかったのだろう!…ただアヤの事を褒めようとした

のだろうが言葉が悪く!…アヤをその様な目で見られる事に対してマサツグと

モツは不快感を覚え!…先にマサツグが動揺しつつも御座るに文句を言おうと

すると、モツがスッと前に出るなり御座ると肩を組み始める!…その際耳打ちを

するよう最初は気さくに話し掛けるのだが、次には怒った様子で注意をし!…

この時のモツはマサツグが恐れる状態になっており、眼光鋭く御座るの事を

睨むと、さすがの御座るもビクッとする!…そして改めて二人娼館の中へと

歩いて行くと、ライザ達と合流し!…取り残された様にマサツグとアヤは

ポツンと立ち尽くし…とにかくモツの変わり様に戸惑いつつ二人も後を追って

娼館の中へ入ると、そこで衝撃の光景を目にする!…


__ガラガラ!!……ッ!?…ボンッ!…キュッ!!…ボォン!!…


「ッ!…ようこそお越しなんしぃ~♥…

遊郭…[天女の羽衣]へぇ~♥……っと!…

源氏様ではありんせんかぁ~!!♥…今日は如何言ったご用件で?♥」


「いや何!…少し友を連れて遊びに来た所よ!…

…部屋は開いて居るか?…」


マサツグ達が娼館に入って目にしたのは煌びやかな着物に身を包んだ遊女達!…

それも男性が好みそうなボンキュッボンばかりで目のやり場に困り!…アヤも

そんな遊女達の姿を見て驚きと戸惑いの表情を見せて居ると、一人の遊女が

マサツグ達の来客に気が付く!…この時気品ある雰囲気で静々と歩いて来ると、

その際どい胸元を武器にお辞儀をし!…店の名前を口にしてから頭を上げ!…

そこで御座るの姿を確認すると、途端にその遊女の反応が上機嫌になる!…

そして御座るに用件は何かと尋ね出すと、御座るも人が変わった様に口調を

変え!…まるで気慣れて居る様子で話しを進め!…まず部屋が空いているかを

確認すると、その遊女はチラッとマサツグ達を確認する!…


__……チラッ?……ッ!!…


「……団体様でありんすと…

今は桜の間しか開いてはおりんせんが?……」


「…ふむ…なら姿そこで待って居ても良いかな?」


「ッ!!……承ったでありんすぅ~♥

ではこちらの方へついて来ておくんなんしぃ~♥」


一応御座るの連れと言う事でここまで来たのだが、それでも品定めをする様に!…

軽くマサツグ達の事を確認すると、その遊女の視線にマサツグ達は戸惑い!…

その遊女もマサツグ達を客と認めたのか団体客と言うと、開いている部屋について

返事をする。その際御座るにまた媚を売るよう確認を取り出すと、御座るは徐に

腕を組む様にして悩み!…その際誰かお気に入りの子でも居るのか意味深な事を

口にして見せ!…その御座るの言葉に遊女もハッと目を見開き反応すると、次には

スッと元の反応に戻っては案内をし始める!…そしてその様子は明らかに他の仲間

から見ても不自然で有り!…


「……なぁ?…今のは何だ?…」


「……よくある奴じゃないのか?…合言葉的な…」


「ッ!…て事はここ……」


「……あぁ…そうかもしれんな!…」


仲間内で話すようヒソヒソと!…マサツグが気になった様子で言葉を口に

すると、モツがそれに対して返事をし!…そのモツの言葉にレイヴンが

続けて感付いたよう言葉を口にすると、ライザも察した様子で返事をする!…

その際フィロも気が付いて居た様子でその遊女の事をジィ~っと見詰めると、

何か警戒する様な素振りを見せ!…その一方でアヤは飲みに来た筈が何故

こんな事に!…と戸惑って居り!…とにかくその遊女に案内されるままその

言って居た部屋へと案内されると、マサツグ達はその部屋で待たされる!…


「……では…こちらのお部屋にてお待ちになってくんなんし…」


__スゥ~……タンッ!…


「……で、ここで話をしようってのか?…

でもさすがにココでもマズいんじゃ?…」


「ッ!…安心召されよ!…ここがに御座る!…」


「……へ?…」


部屋に案内されると遊女は退室!…その部屋にマサツグ達だけが通されると、

早速マサツグが話をし始めようと声を掛けるのだが!…それでもよく耳を

澄ませると隣からは声が漏れて居り、話をするにしても不安がある事を口に

すると、御座るは笑顔で問題無いと言う!…その際まだ到着して居ない風に

言葉を続けると、御座るは何故か床の間の方へと移動し…当然そんな返事を

聞いてマサツグ達は戸惑い!…一体如何言う事なのかと言った具合に声を

漏らして居ると、御座るは徐に床の間の天袋を弄り出す!…


__……シャッ…ガチャンッ!……ギイイィィィ!!…ッ!?!?…


「…さぁ、此方へ!…」


「……か、からくり!?…」


天袋の戸を開けると腕を伸ばし!…中に有る何かを降ろすようゴソゴソと

操作をすると、次にはその床の間の掛け軸が掛かってる壁を回転させる!…

回転と言っても半分位しか回っていないのだが、その先には如何見てもまだ

通路が有る様に見え!…御座るはそれをマサツグ達に見せると先へと案内し

始め!…当然それを見てマサツグ達も戸惑った様子で反応して居ると、

レイヴンが一言言葉を漏らす!…そうしてマサツグ達全員が驚いた様子で

硬直して居ると、察した具合にモツが有る事に気が付く!…


「……ッ!!…も、もしかしてここ?…」


「ッ!…気付かれたで御座るか?…如何にも!…

ここはカラクリ屋敷の遊郭に御座る!…

表向きは先程の様に遊郭を営んでおり、裏では我々御庭番衆が!…

因みにここは国が認めている故違法に有らず!…

ここに居る遊女も皆くノ一に御座る!…」


「ッ!?…く!…国が斡旋してる娼館て!!…それで良いのかよ!?…」


モツがハッと気が付いた様な反応を見せると御座るもネタばらし!…如何やら

マサツグ達が案内された場所はカラクリ屋敷らしく!…しかも御庭番衆が営む

娼館と紹介されると、当然その紹介に一同は更に驚いて見せる!…そして

この時御座るはこの娼館が国公認で運営されている事も話すと、これまた更に

マサツグ達を驚かせ!…するとマサツグがツッコミ様にして御座るに言葉を

口にし!…大丈夫なのか!?と色々な意味で心配をすると、御座るは笑顔で

返事をする!…


「それでも実際驚いたで御座ろう?…我々は忍ばねばならぬ故物陰を好む!…

故にこの様な巨大な物陰を作る事によって我々の存在を消して居るので御座る!…

……それに…早々この様な場所に御庭番衆の拠点が有るとは誰も思わないで

御座ろう?…」


__ッ!?…


「…機を狙うと言うのは如何にして相手を騙す事が出来るか!…

そこに尽きると考えている故!……ッ!…まぁとにかくこの先に頭が居る筈!…

そこで話を!…」


「ッ!…あ、あぁ…」


御座るはマサツグ達に驚いた事を確認するよう声を掛けると、大丈夫!と

ばかりに訳を話し!…その際これなら早々バレる事も無いと自信満々に

話して見せ!…その話を聞いて更にマサツグ達が戸惑った様子で反応を

示すと、御座るは自分達の信条?…を話す!…この時その話を更にマサツグ達へ

詳しく話そうともするのだが、ハッと自身の任務を思い出した様子で!…

とにかく奥へと案内するよう再度声を掛け出し!…マサツグ達もそんな

カラクリ屋敷の事に驚き戸惑い!…御座るの案内に導かれるままその

隠された通路の奥へと歩いて行くと、そのカラクリ屋敷の全貌を見て

これまた驚かされる!…


__ギッ…ギッ…ギッ…ギッ……ッ~~~…ッ!…


「……話し声が聞こえる?…」


「ッ!…あぁそれは諜報活動をする為、

そこだけ壁が特殊に加工されているので御座る!…

…詳しい事は説明出来ませぬが…色々と役に立っているで御座る!…

因みにこちらからの物音は聞こえない様になっているで御座る!…」


「……何か色々と大変そうやな?…」


ただ通路を歩いているだけで何やら隣の壁から話声が…それに気が付いた

マサツグが口に出して疑問を持つと、御座るが気が付いた様子で説明をし

始める!…何でも話声が聞こえるのは諜報活動の為でワザとそう言う造り

にしてあるとか!…その際細かな構造とは話せないと言うと、更にお誂え

向きな説明をし!…その話を聞いてライザが色々と考えた様子でお世話に

なりたくない!と感じて居ると、マサツグ達は遂に最奥の部屋!…御座る

の言う所の頭の部屋へと辿り着く!…


__ザッ…ザッ…スウゥ…


「お頭ぁ!…ただいま戻ったに御座る!…

そして客人もここに!!…」


「ッ!…うむ!…ご苦労!…

そしてようこそ!…我ら御庭番衆の隠れ家へ!…

ささ!…お好きな所に!…」


「ッ!?…あ、あぁ…すみません…」


御座るが一番奥の部屋へと案内し、その部屋の引き戸を開けると隠された

大広間へと辿り着く!…するとそこには総勢で約十数人位は居るだろうか?

忍びにくノ一と…そしてその奥にはここの忍び達のボスか、座禅を組む様に

して翁の格好をした爺様が座っており…御座るはそのままマサツグ達を連れて

その翁の前まで歩いて行くと、帰還報告をし始める!…その際やはり傅き

頭を下げて報告をすると、翁は御座るに礼を言うよう労り!…そして視線を

逸らすとマサツグ達に!…好きな所に座るよう声を掛けると、その翁の意外と

優しい声にマサツグ達は戸惑う!…そうして勧められるままに席へ座ると、

一旦落ち着きを見せ始め!…早速本題とばかりに翁が徐に口を開くと、御座るの

話して居た話から入り始める!…


「……こちらに居る源氏より話しは既に聞いて居るとは思うが今一度…

かつてこの国を平定なされた英雄の子孫・時貞様は…

親方様は亡くなられてしまった…

そして今はその血族である二人の息子にこの国の命運が託されようと

して居る訳なのだが…

それを悪用して自身が成り上がろうとしている者もまた存在している状況!…

…この世はまた…乱世へと変わろうとして居るのだが…

親方様が正された道を!…ここで絶やす訳には行かんのじゃ!…

…そして色々と道を正すが故使いの者達を動かし色々と工作を図って居った

矢先!…貴方達がこの国にやって来た!…これは僥倖と思い貴方達に依頼を!…」


「ッ!?…ま!?…待ってくれ!!…まだ受けるとも言ってないし!!…

それに詳しい話も聞いて居ない!…てかそんな国の一大事を俺達に任せるとか!…

それなら秘密裏にギルドへ救援要請をする方が良いんじゃ!!…」


翁は御座るが話したであろう説明から巻き戻ると、将軍様が亡くなられた事から

話し出し!…そして今現在国の命運はその将軍の二人の息子に託されている事を

続けて話し!…まるで先の事を憂える様にマサツグ達に語ると、自分達も色々

やって来た様に続けて語る!…その際色々と調べて来て分かった事が有るのか、

翁はその名の通り翁の面をして居るのだが…その面の奥からは何かを怪しむ様な

声が聞こえ!…調べ物をして居る内にマサツグ達がやって来たと話すと、好機と

受け取った様子で事の経緯を説明し終える!…そうして使いの者を使ってここに

マサツグ達を呼んだ事も説明をすると、当然の様にマサツグ達の方からツッコミ

が飛び!…この時ツッコんだのはモツで有り!…自分達よりギルドと連携した方が

良いのでは!?と話すと、翁は首を横に振るなり話を続ける!…


「……それが出来んのじゃ…

如何やら向こうも影の物を使って暗躍している様子!…

迂闊に連携を取ればそれこそそのぎるどとやらに迷惑が掛かる!…

そして相手は手練れ揃い!…迂闊な腕では犠牲を増やすだけで進展がない!…

故に!…貴殿達の様に腕が立つ猛者を!…身軽な者を探して居ったのだ!…

聞けば国を救った英雄達に!…弱冠にして拳聖の名を手にして猛者!…

これ程なまでに打って付けの者はそうそう居らんて!…」


「…それに今回の将軍様の件について怪しい報告もありまして…

……単刀直入に申し上げますと…毒殺かと!…」


__ッ!?…どよ!?…


翁はモツの言葉に対して出来ないと口にすると、その理由に向こうも何やら

怪しい連中を使って居ると言い!…その際モツの問い掛けに対して秘密裏に

手を結んだとしてもいつかバレては迷惑が掛かると!…何ならそれ相応の

腕が無いと駄目だと話し!…マサツグ達レベルでないと駄目だと念を押すと、

突如としてマサツグ達の事を褒め始める!…するとそれに合わせて一人の

くノ一も正座をしたままスッとマサツグ達の方へ近付き出すと、補足説明を

口にし!…その補足説明も将軍が毒殺されたと言う話で!…当然それを

聞かされたマサツグ達が戸惑った反応を見せて居ると、翁の話はまだまだ

続く!…


「表向きでは病死として皆に伝えては居るが…如何にも可笑しな点が多くてな?…

まず親方様が床に伏せられた際、医者より処方された薬なんじゃが…

如何にもこれらを調べてみるとこれが毒薬らしく、

それを毎日飲まされていた様なのじゃ!…

そしてその薬を処方した医者はと言うと遺書を残して自殺!…

遺書には親方様を救えなかった自責に囚われこの世を断ったと書かれて

有るのじゃが……その際その医者の家を調べてみると…

如何にもその毒薬がしまわれて居たであろう場所が見つかっては蛻の殻と…

まるで見つかる事を恐れて廃棄した痕跡が見られたのじゃ!…

恐らく医者は何者かに脅され薬を盛り!…口封じに殺害!…

…これが我々の見解じゃ…」


__………


まるでそのくノ一の話をきっかけに話は続き!…表向きの将軍の死因について

話し出すと、続けて自分達で調べた結果についても話す!…何でもその将軍様が

亡くなってからその周りを調べてみると、可笑しな点がゴロゴロと!…

その看病に当たって居た医者についても死んだと話すとその遺書も可笑しく!…

とにかく不自然な事だらけであった事を話すと、マサツグ達は思わず沈黙して

しまう!…と言うよりもイベントとしては中々に重く、如何反応したものかと!…

ただその話を聞いて反応に戸惑い!…全員が全員シン…とした様子で座り

固まって居ると、ふとライザが何かを思い付いた様子で質問をする!…


「……ッ!…ちょっとえぇか?…質問!…その将軍の息子二人の年齢は?…」


「ッ!……ご長男で在らせられる[秋雲兼貞」様は24…

ご次男様で在らせられる[秋雲時継]様は12…」


「……じゃあ、この国の成人年齢は幾つや?」


「……16で元服の儀となって居る…」


__…ッ!?……ッ?…


ライザがふと思いついたのはその二人の息子の年齢!…いつもの調子で翁に

手を上げ声を掛けると、質問の内容を口にし!…その質問を受けて翁もピクっと

反応すると、二人の年齢を答える!…その際二人の息子の名前もそれぞれ口に

すると、何やら苦悩している様子で!…その話を聞いてライザもハッと何かに

気が付き!…更に成人するに当たっての年齢について尋ね出すと、翁はライザの

質問の意味に気が付いたのか!…やはり思い悩んだ様子で答える…するとその

一連の話を聞いてモツとレイヴンもハッと何かを悟ったのか、目を見開き!…

この時マサツグはイマイチ今の質問の意味が分かって居らず!…

ただ如何言う事?…と言った具合に首を傾げて居ると、隣に座って居たアヤと

フィロが説明をする!…


「…はあぁ~…成人って色々と有るでしょ?…

例えば一人前の人として見られる様になったり!…

お酒が飲める様になったり!…」


「え?…あ、あぁ…そうだが…」


「…分かり易く言うと傀儡の一歩手前という事じゃ!…

よく考えてみぃ?…まだ元服もして居らん餓鬼に国を任せると思うか?…

恐らくは誰も思わんじゃろな!……強いて言うなら補佐!…

その者がその息子の名を借りて政をする筈じゃ!……となると…」


呆れた様子でアヤがマサツグにツッコみを入れるよう言葉を口にすると、

理解するポイントとしては成人と話し!…しかしマサツグからすれば

まだしっくりこない様子で返事をして見せ、またもや悩んだ様子で首を

傾げて見せると、今度はフィロが説明をする!…その際かなり分かり易く

想像するよう言葉を口にすると、他の登場人物を登場させ!…更に

成人して居ない息子の事を口にし!…政治に関して色々と不都合が出て

来る事を話すと、漸くマサツグも理解した様子で言葉を口にし始める!…


「……ッ!?…全責任をその息子に押し付けて自分は豪遊!!…

…とかか!?」


「…うむ!…よく理解出来たの、褒めて遣わす!…

よしよぉ~し♥」


「……何か馬鹿にされて居る様な気が…」


「いや実際気が付くだろうよ!!…

…とにかくそうなって来ると邪魔になるのはその長男だな!…

一番に狙われる可能性が!…」


漸く正解に辿り着けたマサツグに対してフィロはマサツグへ飛び付くと、

頭を撫でて褒め始め!…マサツグはマサツグでそんな扱いに不服を覚え!…

思わずツッコミを入れる様に言葉を口にすると、レイヴンからツッコミを

受ける!…そして言葉を続ける様にして相手側の気持ちに立つと、長男の

命が危ない事を示唆し!…その話を聞いて翁も無言で頷き!…考えたくも

ない様子で続けて若干俯いて見せると、言葉をポツリと口にする!…


「………かつて国を思い各々がそれぞれ切磋琢磨したと言うに…

こうして覇権を握れるチャンスが出て来ると…

…何故この様に人間は変われるのか!……恩を仇で返す様な!…」


「……どこぞの英雄王もこんな風に言ってた位だからな?…

人間とは争う事でしか生を謳歌出来ない愚かな獣の名だってな?…

実際そう言われたら納得できる部分が大半だ!…

……本当に義理人情で動ける人間は…もう絶滅危惧種なんだと思う…」


「ッ!!……クッ!…」


自分達の中に敵が居る!…まるで恩を感じている様子で話すと人の変わり様に

絶望し!…人が変わってしまった事にこれまた怒りを覚えるよう声を震わせると、

その身をプルプルと共に振るわせる!…するとその話を聞いて周りの忍者達も

ショックを受け!…部屋の中がまるで葬式みたく重苦しい雰囲気になり始めると、

モツが思わず口を開く!…その際口にした言葉と言うのは某・金ぴかサーヴァント

の台詞で!…モツ自身そう感じる部分が有るらしく!…同意するよう翁みたく

考える人間が居ない事を示唆すると、翁は声に出してショックを受ける!…

…さてそうなるとその空気を変えるには相当な浄化力を持つ力を必要とする

のだが、お誂え向きとばかりにその力を持ったある生き物が目を覚ます!…

それは!…


「……んん~……ふあっ……あぁ~…

…あれぇ?…ごひゅひんしゃまぁ~?」


「ッ!…あっ…あぁ…目を覚ましたのか…」


「…ッ?…ッ?……ここはぁ?…」


「ッ!…え、えぇ~っとここはぁ?…」


シロである!…シロはまるで状況を悟った様にマサツグの腕の中で目を覚ますと

大きく欠伸をし始め!…耳をピコピコと動かしながら眠い目を擦る!…この時

真っ先にマサツグの事を視認すると声を掛け出し!…マサツグもシロが目を

覚ました事に気が付き何とか笑って返事をすると、シロの顔を覗き込む!…すると

シロは辺りを見回し始めると自身が忍び装束を身に纏った連中に囲まれて居る事に

気が付き!…マサツグに寝惚けながらもここは何処?と尋ねると、その問い掛けに

マサツグは戸惑ってしまう!…何故なら!…


{……しまった!…如何説明すればいい!?…

忍者屋敷と言った所で理解出来るとは思わないし!…

何なら周りに居る連中全員忍び装束でめっちゃ怪しい!…

かと言ってまんま遊郭って言う訳にも行かないし!…}


「…ッ!…何や起きたんか?…それに何も答えたらへんて!…

しゃ~ないな?…えぇか、シロちゃん?…ここはなぁ?…」


「「「ッ!?…喋んじゃねぇ!!!」」」×2


__バッ!!…ドゴォ!!!…ッ!?!?…


そうマサツグはシロに対して如何説明するかで悩んで居た!…恐らくシロの

中では忍者=敵と認識して居る為、迂闊な事が言えず!…単にカラクリ屋敷

と言った所で分からず質問をし始める事が想像出来る!…じゃあ表向きである

遊郭と答えれば良いのでは?と思う所なのだが!…結局の所質問攻めに

遭ってはシロの教育上まだ早く!…とにかくマサツグが答えに難産を示して

居ると、ライザが気を利かした様子で声を掛けるのだが!…それを良しと

しない様子でモツとレイヴンが動き出す!…その際二人揃って息を合わせ

動き出すと、間に座って居るライザに向かいラリアットを!…当然突如

ラリアットを繰り出し始めた事に周りの忍者達は驚き戸惑い!…翁もその様子を

見て思わず絶句したよう息を飲むと、ライザは後方に吹き飛ぶなり畳の上を

転がる!…


__ドタンッ!!…ゴロゴロゴロゴロ!……


「ッ~~~~!!!……な、何すんねん急に!!…

吃驚したやないかい!!!」


「それはこっちの台詞だ馬鹿野郎!!…

こんな小さい子になんて教えようとしやがった!!!」


「そうだぞ!!…

またお前の事だから直球で教えようとしたんだろうが!!…

言葉を選びやがれ!!…」


「……ッ?…何の事を言っとるんや?…

俺ただ飲み屋の一室って答えようとしただけやぞ?…

…ここには酒盛りをしに来たんやさかいに!…

今から宴会が始まろうとしてたんやって!……」


__………ふあぁ…あぁ~……ッ?…


畳の上を転がりライザは苦痛に顔を歪め!…そしてムクッと起き上がるなり打撃を

貰った顔を押さえると、腕を振り上げては文句を言う!…しかしそれ以上にモツと

レイヴンがライザの前に立ちはだかると、途端にツッコミを入れ出し!…ライザが

口にしようとした言葉に対して説教をし!…シロちゃんに悪影響を及ぼすと言った

風に言葉を並べてライザに文句を言い続けようとすると、ライザは不服そうに首を

傾げる!…その際自身が口にしようとした事についてただ単に宴会の席と答えよう

とした事を話すと、途端にモツとライザの表情から怒気が消え!…次には二人

揃ってえ?…っと言った表情で固まってしまい!…誰もがその状況について

ツッコミを入れられないで居ると、先程までの陰鬱な空気が消えてはシロの欠伸

だけが聞こえるのであった!…

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12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する

土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。 異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。 その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。 心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。 ※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。 前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。 主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。 小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。

幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話

島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。 俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
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『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

転生騎士団長の歩き方

Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】  たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。 【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。   【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?  ※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
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 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

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