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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章十六節 フィロの紹介とバレた魔王といつか…-

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「……じゃあ、改めて紹介するわ…

デケェ声では言えねぇけど…このキツネ娘は魔王…

妖炎の魔王・フィロネウスと呼ばれていた者だ!…

…今はそんな風に見えないけど…」


「ッ!?…こりゃマサツグ!!…わっちは今でも立派な魔王様じゃ!!」


「その形で凄まれても何とも思わねぇんだよ!…

まるで小さな子供が大人ぶろうとしてるみたいで…」


「な!?…なにょおぉ~~~~~!!!」


マサツグは色々と諦めた様子でメンバーに改めてフィロの紹介をし始める…

その際本当は話したくないと言った様子で項垂れるのだが、これ以上の混乱は

避ける為!…とにかくこれがあの時ワールドニュースに流れた魔王と言い出し、

そのマサツグの紹介に合わせてフィロが胸を張り威張って見せると、マサツグは

最後の最後でコケにする!…するとそんなマサツグの言葉にフィロも若干コケる

様にして反応すると、途端にマサツグの方へ振り向いては腕を振り回し文句を

言い!…しかしマサツグからすればやはりフィロは子供でしか無く!…そのまま

自身の感じている事を呆れた様子で伝えると、フィロはフィロでショックを

受ける!…この時もはや魔王としての威厳など何処にもなく、話を聞いて居る

メンバーは戸惑い!…その一方で紹介は続き!…フィロが気を取り直した様子で

咳払いをすると、自身で名乗り始める!…


「……オホン!!…全く!…不敬にも程が有る!!…

マサツグでなければ丸焼きじゃぞ!?……ともかく!…

先程マサツグが言った通り!…わっちが妖炎の魔王・フィロネウスじゃ!

今はこの形をして居るがそれでも後れを取るつもりはこれっぽっちも無い!…

存分に頼ってくれても構わぬでなぁ?…くっふふふふ♪…」


__………。


「あ、あのぉ~…ちょっと良いですか?…

一体どの様にしてヤブに?…」


マサツグに対しての不満を口にしつつ!…それでもやはりマサツグの事を

許している様子で気を取り直すと、これまた改めてフィロが自己紹介を

意気揚々とし始める!…その際やはりモツ達に対して胸を張る様に威張って

見せると、フィロの胸に付いてる立派な物が揺れてはモツ達の目を奪って

行き!…そんな驚くモツ達に対して頼るよう言ってはフィロも妖しく笑って

見せ!…とにかくモツ達はそんな自信たっぷりのフィロの態度に戸惑いを

覚えつつ!…一体どの様にしてマサツグに付いて行く様になったのかを

恐る恐る尋ね出すと、フィロはその問い掛けに対して興味を持つ!…


「ッ!…んん~?…ヤブ?…

お主マサツグの事をヤブと呼んでおるのかや?…

…まぁそんな事は如何でも良いか…いい質問じゃ!

…まぁ簡単に言うとぉ?…手籠めにされた…かのぅ♥」


__ッ!?…ババッ!!…


フィロが興味を持ったのはそのモツやレイヴンが言うマサツグのあだ名!…

ライザの場合はマサツグを単略化してマサと呼んで居る為、違和感は無い

のだが…このヤブに関しては理由が分からず!…一度は如何言う意味で?と

悩んだ様子を見せるのだが、そんな疑問も後回しにすると馴れ初めを語る!…

その際説明に対し乗り気である事を見せると、フィロは頬を赤くしながら

手籠めにされたと言い!…当然この言葉にモツ達は驚き!…途端に真実か

どうかを問うよう疑惑の視線をマサツグへ向け出すと、マサツグもその

フィロの言葉に対して否定をする!…


「ッ!?…人聞きの悪い事を言うんじゃあねぇ!!」


「でも似た様なモンじゃろう♥…

嫌がるわっちの尻をあぁ~んなにも激しく叩きおって♥…

その上愛撫も!♥…」


「それ以上余計な事を口にして見ろ?…

今ここで実演される羽目になるぞ?…」


「ッ!?……はぁ~いなのじゃ…」


当然慌てた様子でツッコミを入れると否定をし、この時色々とやった事は

認めるよう顔を困惑させるのだが!…フィロはそんな事お構い無しに話を

続け!…自身の尻を撫でたり!…自身の体を抱き締め何とも淫靡な雰囲気を

見せると、更にモツ達を困惑させる!…勿論全年齢向けの仕様になって

居る為、その様な事に発展する事は特定の条件を満たさない限りない絶対に

無いのだが!…さすがに目に余る様子でマサツグもスッと手を構え出し!…

フィロに対し最終警告とばかりに眼光を鋭くすると、そんなマサツグの様子に

フィロもビクッとした様子で尻を抱える!…そしてやり過ぎたとばかりに

返事をすると、マサツグもふぅ~…っと溜息を吐き!…


「……はあぁ~…」


「ほ、本当に飼い慣らしてる?…にしても…」


__むっすうぅ~~~!!!……


「フェンリルに九尾の妖狐とか!…一体何をすれば!?…」


呆れた様子でかつ疲れた具合にマサツグが脱力すると、フィロも警戒を解き!…

その一連の様子を傍から見ただけでもフィロがマサツグに服従している事が良く

分かり!…本当に本当なんだ!と言った様子でモツが驚いて居ると、改めて

マサツグの状態について疑問を持つ!…ただでさえ既にフェンリルの子供である

シロに懐かれていると言うのに、魔王であるフィロまでも従え!…一体何を

すればこんな状態になるのかと!…強運?…とにかくそんな一言で収まらない

マサツグの状態に!…思わず戸惑いの言葉を漏らして居ると、マサツグもその

言葉に対して返事をする。


「ッ!…いや…事の発端は全部コイツのせいで…

俺は巻き込まれた口なんだ…で、成り行きでコイツと戦う事になって…

気が付いたら…」


__チョイチョイ!…ッ!…カラコロ♪…ポフッ!…ッ!…


「…こんな状態になって居た…

…ただシロと同じ様に頭を撫でただけなんだがなぁ?…」


「クゥ~~~ン♥……」


そもそものマサツグの受難はフィロから始まり!…自身を被害者と言うと、

フィロとの戦闘の経緯を簡単に話す!…この時フィロに向かい手招きをすると、

フィロは先程の警戒を忘れた様子でマサツグに近付き…マサツグはマサツグで

近付いて来たフィロの頭に向かって手を伸ばし!…徐にその頭を撫で出すと、

いとも簡単にフィロの事を蕩けさせて見せる!…その際自分でも良く分かって

居ない様子で言葉を口にすると、フィロはマサツグの手に甘えるよう頭を摺り

寄せ!…もはやその様子は魔王ではなくただの子狐で!…そんな様子を見せら

れて居るモツが更に驚いた様子で目を見開いて居ると、ライザが徐に口を開く。


「……にしてもこの懐き様!…もうカンストレベルじゃないんか?…」


「……てか、俺は目の前でそれを見た時…

魔王ってテイム出来るんだ…って事の方に驚いたがな?…」


「……いやそりゃ驚くだろ!…

出来たとしても限りなくゼロに近い筈だし!…」


「うなぁ~~~~ん♥…うなぁ~~~~ん♥…」


改めてフィロとマサツグの様子を見てライザは若干戸惑い!…その様子を

カンストと口にすると、何かを考えた具合に腕を組む!…そしてレイヴンは

実際に目の前で現場を見ていた訳で、その時の事を語るよう自身も驚いた事を

口にすると、モツがその言葉を肯定する!…何故なら現在進行形でマサツグの

状態を見て驚いて居るからであり、その確率についても可笑しい!と口にし!…

しかし幾ら可笑しいと言った所でフィロはマサツグに懐いて居り!…この時

膨れているシロもマサツグに対してジィ~っと熱視線を向けると、催促をする!…


__ジィ~~~~~………


「……ッ!……ったく!…はいはい!…

手の掛かる娘達だ事!…」


__ポンッ!…なでなで…なでなで……ピコピコッ♪…


シロのジトォ~ッとした視線はマサツグに刺さり…マサツグもそんなシロの

視線に気が付くと、呆れた様子でシロを撫でる!…それこそフィロと同じ様に!…

マサツグに頭を撫でて貰って居る事で徐々にシロも機嫌を直し!…尻尾を

振ってその顔の膨れも萎んで行くと、次にはマサツグに抱き付き甘え始める!…

そんなマサツグの様子は微笑ましく周りに映っており、同時にやはり俄かに

信じられず!…その一方で皐月の確認の方も終わったのか?…マサツグ達の

会話に参加をすると、再びマサツグ達を慌てさせる!…何故なら!…


「……はい!…これで大丈夫だと思われます!……ところで?…

そのフィロちゃんが…あの妖炎の魔王・フィロネウスと言うのですか?…」


「え?…あぁ、そうそう……」


__………ッ!?!?!?…


マサツグ達に申請の書類は大丈夫と伝えると、若干困惑した様子で質問を

し始め!…それは今までのマサツグ達の話を聞いて居た様子でフィロが

魔王である事を確認する内容で、マサツグも何も考えずに皐月の問い掛けに

対して返事をすると、暫くの間を挟んだ後…慌て出す!…何故なら当然

この事はまだ世間一般の中では全く知られておらず、あくまでも冒険者プレイヤー達の

間でしか知られていない事柄で!…勿論ヘタすると混乱を招く事態で有り!…

迂闊に返事をしてしまった事でマサツグ達が声にならない戸惑い様を

見せて居ると、皐月も戸惑った様子で返事をする!…


「そ、そうなんですか…」


「ッ!?…ち、違うのよ!?…こ、これは言葉の綾で!!…

…そ、そう!!…魔王クラス!!…

あのフィロネウスに匹敵する位に強いって事で!…」


「……ッ?…何を言って居るか?…

わっちは正真正銘フィロネウ…」


「フィロちゃ~~ンお口チャ~~ック!!!…」


「ングッ!?…」


マサツグの返事を聞いてあからさまに動揺を隠せない様子で俯き出し!…

アヤがマサツグ達の事情を知ってる上で慌てて誤魔化そうとすると、何とか

それっぽい嘘を口にする!…しかしそのアヤの言葉を聞いてフィロは

空気を読まない様子で、自身が本物であると口にしようとし!…しかし

それをさせまい!とマサツグが慌てて口を押さえ!…フィロも突如口を

押さえられた事で戸惑って見せると、そのアヤの嘘にモツ達が援護を

し始める!…


「い、いやいや!…本当にヤバいんやて!!…

えぇ~っと…炎を扱わせたら凄いし!!…」


「りょ、両刃剣を使わせたら踊る様に戦うし!!…」


「ッ!…え?…そうなの?…」


「ッ!?…ヤブは黙ってろ!!…」


突発的に前に出たのはライザ!…アヤの嘘に嘘を重ねるよう本人の特徴を

交えて話し始め!…更にそれに便乗するようモツが妖炎の魔王が使うらしい

得物の事について話すと、マサツグが不思議そうに質問をする!…その時の

マサツグは完全に知らないと言った様子で尋ね出すと、興味を持った子供の

様に若干目を輝かせ!…しかしそれ所では無いのでそんなマサツグの問い掛けに

モツがツッコミ!…更に話がややこしくなりそうになって居ると、皐月も

若干肩を震わせながらこう口にする!…


「……その隠し方だと本当の様ですね?…」


「ッ!?…い、いやぁ!…それはぁ!……頼む!!…

この事は他に内緒!!…」


この時点でとうの前に嘘だとバレている様で…マサツグ達に再度確認をすると、

もはや誤魔化せない様子でメンバーが慌てる!…その際皐月の様子は傍から

見ると、それは漫画の様に酷く驚く一歩手前の様に見えて居り!…そんな皐月に

対してマサツグが動き!…皐月に対して隠し事をするのを諦め!…先手を打つ

よう何とか他言無用と頼み込む様に訴えようとするのだが!…次の瞬間には

皐月は慌て出す事無く顔を上げるなり!…


「さすが三国を救った英雄様ですね!!!」


「……へ?…」


「まさか幾つもの国を財政破綻させたたり!…若い男を集めて戦わせたり!…

モンスターを集めて消し掛けたり!…自身の娯楽の限りを尽くした

あのフィロネウスを!…ましてや魔王を手懐けられるなんて!…

さすがです!!…凄いです!!」


顔を上げるなりマサツグの事を称賛する様に言葉を口にし!…その目を輝かせて

マサツグに対し尊敬する様な視線を向けると、思って居た反応と違う事に一同は

戸惑ってしまう!…特にマサツグに至っては目を点にしてしまうと気の抜けた

声で返事をするのだが、皐月は皐月で褒める言葉が止まらず!…その際フィロが

やって来たであろう罪の数々を暴露し始め!…フィロもその言葉に納得が行かない

様子で拘束から逃れると、息を整えるなり皐月に訂正を求める!…


「んん~~!!…ぷはぁ!!…ッ~~!!…

こりゃ貴様!!…皐月と申したか!?…

わっちは手懐けられたのではない!!…マサツグに恋に落とされたのじゃ!!」


「ッ!?…いやンな事訂正求めんでも良いわ!!!

…てか、色々とやってたんだなぁ?…」


「ッ!?…い、いやぁ…あの子とは若気の至りと言うか何と言うかぁ~…

と、とにかくわっちは悪くないのじゃ!!…皆あ奴ら反逆して来た者達が!!…」


「「「間違いなくお前が悪いわ!!!」」」×5


「ひぅ!?…」


フィロは不服と言った様子で皐月を呼ぶと、ペット扱いされている事に

腹を立て!…だが当然そんなフィロの言葉にマサツグがツッコみ!…

更にフィロの過去の経歴についてジト~とした目で追及するよう言葉を

掛けると、フィロは途端にばつが悪そうにする!…その際自身の過去の

過ちについて若気の至りと言い訳をすると、最終的には開き直り!…

悪いのは皆邪魔をして来た奴らだと責任転嫁!…そんなフィロの言葉に

全員が揃ってツッコミを入れると、フィロは更にビクッと跳ねる!…


さて、漸くこのハチャメチャだったクランチーム起ち上げの話も終わりを

迎える!…ここまで色々と話して来て疲労困憊なのだが、最後の最後で

また一同は頭を抱える事になる!…


「……はい!…役職もこれで記入完了です!…」


「…ふうぅ~…やっと終わったぁ~…

ここまで決めるのに何でこんなに疲れてるんだぁ?…」


「……まぁ色々とツッコミどころが多かったからな?…

…特にヤブのせいで!…」


「ッ!?…俺のせいかよ!?…」


皐月が一通り話を聞いて書類を纏め!…これでと言った

様子で話しを進めると、モツが疲れた様子で息を吐く…その際奇妙な疲労感に

戸惑いを覚え言葉を口にして居ると、レイヴンがマサツグのせいと言い!…

当然そのレイヴンの言葉にマサツグがツッコみ!…シロとフィロを撫でながら

レイヴンに続けて文句を言い出そうとすると、次には皐月から最後の質問を

受ける!…それは!…


「…では最後にお伺いしますね?…」


「ッ!…まだ何かあるのか?…」


「ッ!…いえ!…大した問題では無いのです!…

ただ皆さんのをお伺いしたいのです!…

…えぇ~っと…俗に言う[チーム名]と言う奴ですね!」


「「「ッ!!…ち、チーム名!?…」」」×5


そう…は終わったのだが、まだ決めるべき事は残っており!…

皐月は笑いながら最後と言葉を口にすると、質問をし始める!…その時

皐月の言葉にマサツグ達もピクっと反応を示すと、全員が揃って皐月の

方へと視線を向け出し!…その際モツが戸惑った様子で皐月へ質問を

口にし、皐月も戸惑った様子でモツの問い掛けに対して返事をすると、

大した事はないと言葉を続ける!…そして皐月はマサツグ達全員に笑顔を

見せると、その最後の質問!…チーム名を何にするか?と尋ね出し!…

その質問を受けた面々はこれまた当然の如く戸惑って見せ!…全く考えて

居なかった様子で互いの顔を見合う様にして固まると、悩み始める!…


「……チーム名考えてた人ぉ~?…」


__しぃ~~ん……


「さすがだな?…行き当たりばったりもここまで来ると称賛ものだわ…」


「何て言ってる場合か?…とにかく何かねぇか考えるぞ!…」


それこそ全員が悩み始めて数分後…マサツグが徐にメンバー全員に声を掛けると、

質問をし始め!…その際挙手も同時に求めるよう声を掛けるのだが、当然周り

からその様な返事が返って来る事は無く…その有様にモツも呆れるのではなく

逆にさすがと言葉を口にすると、レイヴンはモツにツッコミを入れ出す!…さて

そうなると全員でそのクランチーム名を何にするかで悩み始めるのだが、例に

よってマサツグ達は迷走し始めると!…


「うぅ~ん!!……ッ!…せや!…

[黄昏の○団]なんてどうや!?…」


「ッ!…え?…それって?…[幻○旅団]の事?…」


「いや某・釣り竿振り回す少年は関係ないし!…

ライザもそのネタはアウトだろ!!…

…ってか今時分かる奴いるのか?…」


__プッ!!…ククククク!……


「んん~~!…はい!」


何故か大喜利大会の様になってしまう!…まずライザが思い付いた様子で

手を挙げると、某・ネットゲームを題材にしたRPGのチーム名を口にする

のだが!…しかしそのネタを知らない様子でレイヴンは首を傾げて見せ…

某・休載中の人気漫画に出て来る盗賊団の名前と勘違いすると、その両者に

対してマサツグがすかさずツッコミを入れる!…するとそんな様子にモツと

アヤも思わず吹き出してしまうと、必死に笑うのを堪え!…その間にも

今度はフィロが思い付いた様子で手を挙げ出し!…それに気が付いた

マサツグが議長をする様にフィロへ声を掛けると、フィロは自身の考えた

名前を口にする!…


「ッ!…じゃあ、フィロ!」


「フィロとゆかいな仲間達!!」


「いや、何処のムツ○ロウさんだよ!?…

それに結構その名前擦られてるからな?…次!…」


「お酒飲み隊!!!」


「それはアヤの願望だろうが!!…」


フィロの考えた名前は某・動物研究家が起ち上げて居そうな名前!…確かに

マサツグ達のパーティにはイヌ科のペットが二匹存在して居るのだが…当然

マサツグはすかさずツッコミを入れると在り来たりと言って却下をし!…

次にアヤがふと思いついた様子で手を挙げると、マサツグがアヤを指名する!…

するとアヤは今やりたい事を名前に込めたのか、お酒を飲みたいと!…

これにはマサツグもまたまたツッコミ!…次第に全員が全員でチョロチョロと

脱線をし始めると、収拾が付かなくなる!…そしてこの時シロはと言うと

マサツグに抱き付いて体温を感じて居たのか、しがみ付く様にして寝ており!…

一向に決まらない名前に全員がまたもや疲弊し始め!…もう何でも良いんじゃ

ないか?…みたいな雰囲気になり始めて居ると、最後の最後でマサツグが

思い付く!…


「……ッ!…そうだ!…[イツカ]なんてどうだ?」


「ッ!…[イツカ]?」


「そう!…俺達それぞれ別に行動してても何処かで繋がってるって!…

[またいつか会える]って意味で!…」


「……何か今生の別れみたいにも聞こえるだが?…」


マサツグが思い付いた名前は[イツカ]!…今度もこうやって集まれるかどうか!…

そんな約束をする様に「またいつか!」と言う言葉から取ったのだが、それを

聞いた面々は思わずその意味に悩んでしまい!…モツが戸惑った様子で質問を

し始め、そのモツからの問い掛けに対して色々と思いを込めて付けた風に

マサツグが言うと、レイヴンは静かにツッコミを入れる!…しかしレイヴンと

してもその名前自体は悪くない様で、軽く笑うと言葉を口にし!…その他の

メンバーも恐る恐るマサツグの考えた名前を口にし始め!…それぞれが納得した

様子で頷き笑顔を見せると、本格的に決定する!…


「…[イツカ]…か…うん!…いいんじゃないか?」


「…何やどこぞの団長が頭に浮かんで歌も聞こえたけど…

そやな?…案外無難でエェかもしれん!…」


「いつかの再会の約束を胸に今日も歩く!…

悪くはないわね!…」


「…ッ!…フフフッ!…何じゃお主、詩人であったか?…

…まぁそれはともかくとし…良いでは無いか!…

[イツカ]…[イツカ]か!…」


「……如何やら決まったみたいですね!…大丈夫でしょうか?」


全員に好印象を与えた所でモツが良いと口にし!…ライザも何か気になる様子で

言葉を口にするのだが、次には頷き同意をする!…そしてアヤにもその名前は

響いたのか、軽い詩の様な言葉を口にし!…悪くない!と一人完結して居ると

フィロからチャチャを入れられ!…アヤがそのチャチャに若干顔を赤くして

居ると、フィロもフィロで賛同する!…その際名前を噛み締める様に[イツカ]の

名前を口にすると、何やら上機嫌に尻尾を振り!…そんなマサツグ達の様子に

皐月も動き!…最後に名前が決まったかを確認するよう声を掛けると、

マサツグはその問い掛けに返事をする!…


「ッ!…あぁ!…今日から俺達は!!…[イツカ]だ!!!」


__パアアアァァァ!!!…ッ!?……ボフンッ!!…


 ---------------------------------------------------------------------

   「イツカ」

 CLクランリーダー  マサツグ  Lv.50   剣豪   人間・男

 CMクランマネージャー モツ    Lv.50  A.Rオールラウンダー  人間・男

 CSクランスタッフ  レイヴン  Lv.50  W.Mワイトマジシャン  ワイト・男

 CSクランスタッフ  ライザ   Lv.50   拳聖   人間・男

 CSクランスタッフ  アヤ    Lv.48   狩人   エルフ・女

 CSクランスタッフ  フィロ   Lv.45   無職   妖狐・女

 CSクランスタッフ  シロ    Lv.45   無職   フェンリル・女
 
 ---------------------------------------------------------------------

「……はい!…お疲れ様です!!…

以上でクランチームの設立が完了いたしました!!…

……そして、設立!…おめでとう御座います!!…」


マサツグが意気揚々と皐月に返事をすると、突如その名前を書いた魔法紙が

発光し始め!…すると当然突如発光した魔法紙にマサツグ達は慌ててふためき!…

一体何事か!?と言った様子で戸惑って居ると、次には煙を立てて光が収まる!…

その際皐月の手から離れた様子でヒラヒラと宙を舞うと、魔法紙は地面に落ち…

皐月もそれを慣れた様子で拾うと魔法紙を確認し始め!…そして確認を終えた

様子でマサツグ達にニコッと笑顔を浮かべて見せると、次にはマサツグ達に

クランの設立完了と終わりを告げる!…その際最後にマサツグ達へ心からの祝いの

言葉を口にすると、マサツグ達は戸惑った表情のまま固まり!…しかし次には

色々と緊張が解けて来た様子でズルズルと…一気に脱力するよう近くに在った

椅子へもたれ掛かると、同時に息を吐き出してはスライムが如く崩れて行く!…


__……だはあぁ~~~!!!……ズルズルズルズル!!…


「…な、何でこんなに疲れてるんだ?…」


「…ヘタなクエストより疲れた気がする…」


「ク、クランの設立って!…こんなにも体力を使うんか?……」


各々色々有った事を思い出しては机に突っ伏したり天井を見上げたり!…

クランを起ち上げるのがこれ程までに疲れるのか!?と実感をして居ると、

その場から1mmも動けないで居た!…この時もはやもうここから

動きなくない!…このままログアウトしたい!とも思える程にやる気が

出ず!…その一方で話が終わった事で大きく伸びをし!…気持ちを切り

替える様にアヤが突如音頭を取ると、それは始まる!…


「んん~~!!!……ハァ~!…

…じゃあ、酒盛りしましょうか!!

すみませ~ん!!!」


「ッ!?…え!?…い、いやちょっと待て!!…」


「だって今日は結成日じゃない!!…記念記念!!

今日はパァッと飲んで!!…明日からまた頑張りましょ?」


アヤはこの時を待って居たとばかりに張り切り出し!…全員に酒盛りを

提案すると、早速酒を注文しようとし始める!…すると当然そんな

アヤの様子にマサツグも慌てて体を起こすと、戸惑いの言葉を漏らして

止めようとするのだが!…アヤはもはや飲む気で居るらしくマサツグの

制止を振り切り!…記念の言葉で全てを片付け!…全員で祝う様に言葉を

更に続けて見せると、その様子にメンバーも乗っかり始める!…


「……そうだな?…この際いいか…」


「ッ!?…ちょ!?…」


「何や俺も久々に飲んでみたくなって来た!…

いっちょ景気ようやるか!!」


「お、おいちょっと待てって!…悪い事は!…」


何やらモツは疲労から壊れた様子で、アヤの誘いに乗るよう言葉を口にすると

体を徐に起こし!…するとマサツグもそんなモツの様子に慌てて考え直すよう

言葉を口にしようとするのだが、今度はライザが乗っかった様子でやる気を

見せると、更にマサツグを慌てさせる!…しかしそれでもマサツグは諦めずに

悪い事は言わない!と忠告をしようとするのだが、更にレイヴンまでもが

触発され!…


「ッ!…じゃあ俺も飲む!!…

やっぱ飲むなら仲間内でだよなぁ!!」


「ッ!?…はあぁ~……如何なっても知らんぞ!…」


レイヴンも何やらいつも以上に乗り気の様で!…意気揚々と飲み会に参加する

意思を見せると、先程までダレて居たのが嘘の様に立ち上がって見せる!…

その際仲間内で飲むのを楽しみにして居た具合に言葉を口にすると、マサツグも

遂には溜息を吐いて諦めた様子で!…もう忠告も意味を成さないだろうが

一応忠告と!…自分だけはしっかりしないと!と覚悟を決めて参加を決意して

居ると、その一方でフィロがある怪しい気配に気が付く!…


「……ッ!…んん~?…」


__ワイワイ…ガヤガヤ……ッ…


「……ほほぅ?…周りに溶け込むのは得意の様じゃが…

わっちの索敵には敵わぬようじゃな?…」


フィロが感じた怪しい気配は背後から!…その気配にフィロも後ろを振り向き!…

その正体を探る様に索敵をすると、あっと言う間に見つけてしまう!…それこそ

その者は他の冒険者達に紛れてマサツグ達の事を見ている様なのだが、フィロは

無駄だと!…妖しい笑みを浮かべてはスッと戻り、その怪しい気配に対して

悟られないようマサツグの袖を引っ張ると、事の経緯を話すのであった!…

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