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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-
-第三章六十七節 和解の公式発表と消えぬ差別と久しぶりのギルド-
しおりを挟むアヤに連れ出される様にして朝から宮殿を出ると、マサツグ達は衛兵達に
ギョッとされる!…言わずもがな相手は自国の皇女様だからである!…
そしてその皇女様はと言うと驕って貰える事がそんなに嬉しいのか…
マサツグの腕に組み付いては離れない!と言った様子で笑顔を見せて居り!…
シロはシロでアヤに対抗!…マサツグの顔に張り付いては頬を膨らませ
若干ムスッとしていた!…
「おっ酒ぇ~おっ酒ぇ~♪」
「……はあぁ~…頼むから加減してくれよ?…」
「分かってるわよぉ!…さすがに自国で出禁は笑えないからねぇ?…」
「ッ!?…出禁喰らった店有るのかよ!?…」
アヤは上機嫌で歌を歌ってスキップをし!…マサツグはマサツグでそんな
アヤの様子に溜息をついては加減をするよう言い聞かせる!…何故なら
マサツグはアヤの酒豪ぶりを痛い程知って居るからであり…その分費用も
掛かると警戒した具合に本気で言い聞かせようとして居ると、アヤは
浮かれた様子で返事をする。その際自分の恥を明かすよう他国の酒場で
出禁になった事を暴露すると、当然その言葉にマサツグはツッコミを入れ!…
そうして徐々に離れて行く宮殿から更にマサツグの後を追い駆けるよう
マリーも飛び出して来ると、ここで国営放送か…何処からともなく
女王様の声である報告が始まろうとしていた!…
__ピンポンパンポォ~ン!……ッ!…
『……我が親愛なる国民の皆々…おはようございます…
私…[ルクレツィア・エルヴンフォード]からご報告が御座います…』
「ッ!…この声は……女王様?…」
__タッタッタッ…タッ!…ドンッ!…
「ッ!?…と!…と!…とおぉ!!……だはあぁ!!…
な、何だ!?………ッ!…マリー?…」
その女王様の声はまず国民に対して挨拶をすると、次に自分が何者で
あるかを自己紹介し始め…そしてその放送にマサツグ達も反応し、
思わず足を止めてその放送に耳を傾けようとして居ると、突如背後より
何者かのタックルを受ける!…この時そのタックルは明らかに勢いが
付いた物で、マサツグもタックルを受けた反動でよろめくのだが!…
そこは根性で耐えて見せ!…顔にシロを張り付けたまま誰がタックル
して来たのか?と確認をすると、そのマサツグの背中にはマリーが
張り付いていた。その際マサツグは背中に違和感を覚えて手を伸ばした
のだが、触感?だけで判別し…その様子に対してアヤは何とも思って
居らず、周りから視線を集めながらもマリーは気にせずマサツグに
対して笑みを浮かべると、何処に行くのかと尋ね始める!…
「えへへ♪…おにぃちゃんどこ行くの?」
「え?……ま、まぁそうだなぁ…
この時間で酒が飲める所なんてギルドしか…
じゃなくて!…マリー何でタックルしていたのかね?…」
「えへへ♪…走って追い掛けて来ちゃったからかな?…
おにぃちゃん!…」
「……そのお兄ちゃんって言うのやめてくれないかな?…
周りからの視線がメッサ痛い!…」
当然マリーの様子は見えて居ないのだが、問い掛けには戸惑いながらも答え…
ギルドに向かうとマリーに話し、その際ハッと思い出した様子で自身に
ツッコミを入れると、途端にマリーへ突然のタックルについて尋ね出す!…
この時背中に張り付いたマリーを降ろすと言った事はしないのだが、若干
ムッとした様子で文句を言い!…するとマリーはマサツグに対して
やっちゃった!…とばかりに!…駆けて来た事を正直にマサツグへ話すと、
先程からマサツグの事をおにぃちゃんと呼ぶ!…すると如何だろう?…
ただでさえ顔に狼の幼女を張り付けて居ると言うのに、ダークエルフの
幼子からもおにぃちゃんと慕われ!…当然周りのエルフ達からは何とも
言えない視線を浴び!…冒険者達からも自由にユグドラドを歩ける様に
なった事で更に視線を集める様になると、まるで奇異な物を見る様な!…
或いは妬まれる様な視線を浴び始めると、さすがのマサツグもこれは
不味い!…と言った様子で止める様に言い聞かせる!…さて、話が脱線した
所で元に戻り!…女王様の放送なのだが…
『……今回ご報告するのは他でもありません…
ダークエルフ達との和解の話です!…』
__ッ!?…どよぉ!?!?…
あくまでも宮殿サイドだけで進んで居た話を国民全員に聞いて貰おうと、
女王様は考えた様子で今回ダークエルフ達と和解する事を決定事項と
して話し出すと、当然の様にエルフ達は一斉に戸惑う!…それこそ昨日の
儀礼の様に!…世界樹全体からどよめきが聞こえるよう大気が震えると、
枝に止まって休んで居た鳥達も一斉に飛び立ち!…だが勿論そんな様子等
女王様達には分かる筈もなく!…そのまま放送が続けられると、女王様は
その覚悟の気持ちを口にし始める!…
『私達は幾度となくいがみ合い傷つけ合い!…
途方もない時間を過ごして来ました…
それも全ては些細な事で始まり…次第に大きく…遂には戦争!……
もうこの様な過ちを二度と犯さない為にも!…
我々は再び手を取り合わねばならないのです!…
…どれ程の時間が掛かろうとも私は折れません!…
故に国民皆々の反対に対する意見も聞く気は有りません!!…
これは!…私の独断による独裁的な政治!…
この放送はその決意の表明として!…
国民に本当の意味での平穏を教える物として放送をした物です!…
……少々の時間をとらせてしまいごめんなさい!…
ですがこれだけは覚えておいてください!…
…もう血に拘る事等古いのだと!…ありがとうございました!…』
「……ね、ねぇ?…今のどういう事なのかしら?…」
「和解?…あの穢れた血の連中と和解だと!?…」
時間にして約数分!…それでもその放送が流れている間はまるで時が
止まったかの様に!…町を行く人々は足を止めて…家族団欒で過ごして
居る人達も衝撃を隠し切れない様子で驚きを露わにすると、ただ無言で
女王様の決意表明を聞いていた!…そしてその放送をする女王様の
方でももう迷わないとばかりに!…独断と自身で断言し!…そしてこの
決定事項は曲げないと!…更には古臭い考えも捨てるよう意識を改める様に
言葉を残して行くと、そのまま放送を終えてしまう!…そうして少しの
沈黙が有った後、徐々に意識が戻って来たのか…夢でも見たかの様に
エルフ達は途端慌て出し!…やはり純血主義を忘れられない様子で差別
用語も飛び出して来ると、その言葉にアヤがムッとする!…
「ッ!……ちょっと待ちなさい!…」
「ッ!……え?…ッ!?…
こ、皇女殿下!!…今の放送は一体如何言う!?…」
マサツグの腕から離れるとアヤは明らかに怒りを覚えた様子で!…その差別
用語を口にしたエルフの元へと歩いて行くと、徐に声を掛け出す!…すると
当然皇女殿下が声を掛けて来た訳なので、そのエルフ達は戸惑い!…何なら
先程の放送について!…一体如何言う事なのか!?と慌てながらも不満を
口にする様な言葉を言おうとすると、アヤはその言葉さえも許さないとばかりに
文句を言う!…
「如何こう言う前に今の言葉は如何言う事!?…取り消しなさい!!…」
「ッ!?…な、何の事ですか!?…ッ!?…
まさかあなたもあの穢れた血と!…」
__バシュン!!…スパァ!!……
文句を言う際アヤはマサツグの背中に張り付いているマリーに視線を向けると、
失礼とばかりに声を上げ!…だがそのエルフ達は自分達は間違って居ないと
考えて居る様で!…何の事か分からない!とばかりに困惑して見せると、そこで
マリーの姿を見つける!…そしてその姿を見つけるなり指を差しながら二度目の
差別用語!…穢れた血と言おうとするのだが!…次の瞬間何処からともなく
カマイタチが飛び!…そのエルフ達の髪を河童…頭頂部に円形状のハゲを作って
見せると、アヤを困惑させる!…
「ッ!?…え?…な、何!?…」
「ッ!…え?…今何か掠めた?…」
__スッ…パサァ!!…ッ!?…
「な!?…ななな!?…」
マリーの事を侮辱しようとしていたエルフ達も自身の頭頂部に違和感を覚えた
様子で…疑問を感じた具合に自身の手をその頭頂部へ運んで行くと、そこで
斬られたであろう自身の髪を掴んで驚く!…その際その頭頂部のハゲはまるで
カミソリでキレイに剃られたかの様ツルッとしており!…何ならゴソッと束で
掴めた事に動揺を隠せず!…その一方でカマイタチを飛ばしたで有ろう元凶!…
マサツグの顔に張り付いているシロがそのエルフ達目掛けてデコピンをした
様子で固まって居ると、怒りを覚えた具合に言葉を発する!…
「……シロのお友達を馬鹿にしましたね?…」
「ッ!?…なっ!?…何を!?…ヒイィ!?!?…」
シロはそのエルフ達に対して明らかな敵対心を見せるとクルリと振り向き!…
睨み付けるよう更にデコピンを構えるとキッと睨む!…だがそれでもその
エルフ達はまだ反抗する気を見せて居る様で!…シロに向かい文句を言おうと
すると、途端にある者を見つけた様子で怯え出す!…この時そのエルフ達が
見た者と言うのは、怒りの様子を浮かべるマサツグの表情で!…その時の
マサツグの表情はまさに殺し屋!…ゲスデウスを始末した時のあの冷酷な
状態になっており、追い打ちを掛けるよう更にはシロの気迫!…あの幼女
からは信じられない具合に巨大な狼に睨まれて居る様な恐怖心を覚えると、
エルフ達は何も言えなくなる!…そしてそこからマサツグの怒りの言葉!…
「血だろうが何だろうがンなクソみてぇな事をガタガタと!…
肌が白いから黒いからガタガタと!!…
訳の分かんねぇこと抜かしてんじゃねぇぞ?…
…大事なのは中身だボケが!!!…
幾ら純血だろうが中身が悪けりゃ意味がねぇ!!…
白かろうが黒かろうが中身が極悪人ならどいつもこいつも一緒だろうが!!…
何も見ないで決め付けやがって!!…
テメェらの方がよっぽど下等で愚かって奴だぜ!!…
…これ以上俺達を怒らせるなよ?…馬鹿の戯言なんざ聞きたかねぇんだ!!…
失せろ!!!」
「ッ!?!?…ヒ、ヒイィィ!!!…」
「あっ!……ちょっと!…幾ら何でもやり過ぎ!…ッ!…」
まるでエルフの考えそのものが馬鹿げてると言った様子で言葉を口にし始めると、
先程のエルフ達の言葉を全否定し!…外見でなく中身を見ろと!…説教に近い
感じで懇々と近付かずとも圧を掛け捲り!…エルフ達の事を逆に馬鹿にするよう
言葉を投げ掛けると、最後には消えろ!と威嚇をする!…するとそんなエルフ達は
完全にマサツグ達に気圧された様子で、慌ててその場を後にして行き!…アヤは
アヤでそんなエルフ達に戸惑った様子で視線を送り…マサツグ達にも驚いた具合
で視線を戻し如何言う事か?と確認をしようとすると、そこでまたある事に
戸惑いを覚える!…
「え?…何か言ったか?……
マリー、気にしなくて良いからな?…」
「ッ!…フ、フン!…
私より実力が下の奴らの言葉なんて戯言よ!!…
……でも…ありがと…」
「ッ!…マリーちゃん素直になったのです!…」
「ッ!?…ちょ!!…アンタは黙ってなさい!!」
アヤが振り返るとそこには先程までの気迫は何処にも無い…いつものマサツグが
そこに立っており!…アヤの言葉に対して恍ける様な…そんな返事をしつつ
マリーの頭を撫でては気にするなとあやす様子が映っていた。そしてシロも
またマサツグの顔に張り付き直すと、何事も無かったかの様に尻尾を振っては
マサツグに甘え!…マリーはマリーで自分の事を庇ってくれたと!…一応
気にした様子で居た様だが気丈に振舞い!…いつもの様に生意気を言おうと
するのだが、やはりマサツグ達にお礼を言う。するとその返事を聞いてシロが
逆にチョッカイを掛けると、そのチョッカイにマリーが噛み付き!…まるで
マサツグを挟んで鬼ごっこ!…マサツグがてんやわんやな状態になり始めると、
アヤもこれ以上ツッコむの止そうと諦める…
__やんややんや!…やんややんや!…
「……はあぁ~…あなたも大概世話焼きよね?…」
「……焼きたくて焼いてる訳では無いのだが…」
「嘘仰い!…
自分から首をツッコまない限りそんな事にならないと思うわよ?…
……んん~!!……ふぅ!…さぁ、気を取り直してギルドに向かいましょ?…
おっ酒ぇ~おっ酒ぇ~♪」
__ガッシッ!…ッ!?…ガシ!…ガシイィィン!!………
マサツグを挟んでグルグルと!…マサツグももはや慣れた様子でされるが
ままに突っ立っており!…アヤもそんな様子に呆れたよう溜息を吐くと、
苦笑いをしながら質問をする…するとその質問に対してマサツグは不服と
ばかりに返答すると、逆にアヤからツッコミを受け!…とにかく気を取り
直した様子でアヤは大きく伸びをし!…改めてマサツグを逃がさないよう
腕を組みギルドへ向かい歩き出すと、また奇妙な歌を歌う!…そしてアヤが
また腕を組み出した事でこれまたシロは膨れ、何ならマリーもムッとし!…
対抗するようシロは顔へマリーは背中!…再びくっ付いては渡さない!と
ばかりに反抗するのであった!…因みにその現場にはロディも居た…
と言うよりも最初から付いて来ており、マサツグ達の一部始終の様子を
見ては、一人静かに面白がっていた!…
{……クックックックック!!……
やっぱり見てて飽きないわぁ~♥…
…ほんと!…この子達ならこの世界を変えてくれそう!…
…まぁ期待しすぎも駄目だけど…今は何処までやってくれるか?…
それを見届けないとね?…}
「さぁ!…急ぐわよぉ~!!」
「ちょ!?…んな焦らんでも!!…」
__ムッスゥ~~~!!!……ガッチリ!!…
さすが私のお気に入りと言った様子で、自身の思う期待を微かにだがマサツグ達へ
寄せつつ!…改めて裏から手助けするつもりでその様子を見守る事を決めると、
マサツグ達の事を微笑ましく見詰めては笑みを浮かべる…そしてそんなロディの
様子など知らないマサツグはと言うと、色んな者に集られたり振り回されたり!…
アヤに急かされては腕を引っ張られ!…そんなアヤに落ち着くよう戸惑いつつ声を
掛けて居ると、二人の引っ付き虫からは膨れられる!…この時これと言った実害は
一応ないのだが、如何にもヤキモチを焼いて居るのか絶対に放さない!と言った
鉄の意思を見せ!…それはギルドに辿り着いてからも続き!…久しぶりにルンと
再会した際マサツグがその姿をルンに見せると、当然の様に驚かれる!…
__ガラン!…ガラン!……
「ッ!…あっ!…いらっしゃいませ……ッ!?………ッ!…
マ、マサツグさん!?…」
「ッ!…その声は?…ルン?…久しぶり!…」
「は…はい……マサツグさんもお元気そうで……
と言うよりどうされました?…シロちゃんも顔にくっ付いてますし?…」
いつもの様に元気良く挨拶をしては冒険者を迎え入れようとすると、そこに
立って居たのは女連れ?…いや子連れ?…のマサツグの姿で…その普通では
ない状態で姿を現した事にルンも思わず困惑し…一時停止をしたかの様に
その場で固まってしまうと、マサツグの事を凝視する!…しかしそれでも
何とかその冒険者をマサツグと認識出来た様で、ルンは戸惑った様子で
マサツグの名前を呼び!…するとマサツグもそのルンの呼び掛けに反応しては
挨拶をし始め!…その際まるで慣れた様子でマサツグが挨拶をすると、ルンは
更にそんなマサツグに対して疑問を持つ!…当然疑問を持った事と言うのは
シロの様子とその腕を組んで居るエルフの事で有り!…その事について
恐る恐る尋ねるようマサツグへ声を掛け出し!…シロの様子も可笑しい事を
口にすると、マサツグはその問い掛けに対して苦笑いをするよう返事をする…
「あぁ~…いつもの事だから気にしないで?…
あっ!…後モーニング二つと……」
「ッ!…おっさけぇ~~♪」
「…だそうなんだが…頼める?…」
「ッ!…は、はい…少々お待ちください…」
まるで説明難いと言った様子で返答に困ると、とにかく流す様にルンへ言い…
この時同時にシロとマリーの分の朝食を注文し…更にアヤの居る方へ首を振り
向けて見せると、アヤはマサツグの反応に気が付いた様子で上機嫌にお酒!と
注文をする!…当然そんなアヤの反応にマサツグも呆れた様子で注文を確定
するようルンに再度声を掛けると、ルンは戸惑いながらも承り!…その際ルン
からの問い掛けに対して答えを有耶無耶!…とにかく注文を受けた事でルンは
急ぎ厨房のスタッフへ伝えに向かうと、マサツグ達も空いている席へと座り出す。
「…ほらシロォ~ご飯だから顔から手を放してぇ~?…」
「……はいです」
「ほらマリーもいつまで?…って、何で二人揃って膨れてる?…」
「………。」
「……え?…」
適当に空いていた円形状のテーブルを確保すると、漸くアヤはマサツグから
離れて席に座り!…マサツグも片腕が自由になった事で、シロにご飯だから
と言って顔から手を離すよう声を掛けながら引き剥がしに掛かると、シロは
以外にもすんなり聞き入れた様子で手を離す。だがシロの頬が膨れている事
には変わらず!…とにかく視界が戻った事で今度はマリーに声を掛け、そこで
シロ共々マリーも頬を膨らませて居る事に気が付くと、マサツグは二人に
疑問を持つ。そして思わず何故膨れている?…と疑問を持った様子で尋ねる
のだが…シロとマリーは答えず!…更にマサツグの中で疑問は膨らみ、一体
何が有ったのか?と考えて居ると、もう準備が出来たのかルンが朝食を
持って来る。
__ガラガラガラガラ!…
「お待たせしました!…簡単な物ですが朝食です!」
「ッ!…え?…もう出来たの!?…
あぁ!…じゃあ、シロとマリーに…俺は良いから…」
「はい!……っで、アヤさんはお酒でしたね?
一応種類を持ってきましたが?…」
サービングカートに朝食とそこそこのお酒の量を積んでルンが押し…
マサツグ達の座って居る席を見つけると、持って来たと声を掛ける!…
その早い到着にマサツグも思わず驚き!…慌てた様子でマリーを席に
座らせると、シロとマリーに朝食を出すようお願いをする。その
お願いに対してルンは愛想よく返事をし、二人に朝食を差し出すと…
今度はアヤにお酒について質問をし、何が良いのかを尋ねようとすると、
アヤは待ってました!とばかりに返事をする!…
「いぃやっほぉ~う!!…全種飲むから置いといて!!」
「ッ!?…えぇ!?…こ、この量ですか!?…
さ、さすがに止めておいた方が?…」
「大丈夫大丈夫!!…これ位楽勝だからぁ!!」
「え?…えぇ~?…」
これ程までに無いテンションの上がり様を見せると両手を天に伸ばして喜びを
露わにし!…ルンの問い掛けに対して全部飲む!と迷いなく答えると、ルンは
当然の様に驚き出す!…この時サービングカートに乗せられて有ったお酒の
量はと言うと、日本酒一升瓶やらワインボトルやらウィスキーボトルやら…
とにかく種類を集めて計十本はゆうに有り!…度数もマチマチだが全部飲むのは
ヤバい!と言った量は間違いなく有った!…勿論そのアヤの発言に対してルンも
さすがのエルフでもそれは!…と言った様子で止めに入るのだが、アヤは満面の
笑みを浮かべては言う事を聞かず!…何なら待てない様子でワインボトルに手を
掛け出し!…その様子にルンも戸惑った様子でオロオロとし始めると、マサツグが
諦める様に言葉を掛ける…
「……諦めろルン…コイツは本当に酒に目が無くて蟒蛇なんだ!…
こうなったコイツは誰にも止められん!…」
「ッ!…え?…えぇ~…」
__キュウゥ…ポン!…トットットットットッ!……スゥ~~…ぷはぁ~~!!…
「……はあぁ~…とにかく俺は仕事を探すわ…
手頃な所で何か良いの無いかい?…」
「ッ!…あっ…はい、そうですねぇ?…」
マサツグがルンの肩に手を置くと首を左右に振り…逆にルンを説得するよう
アヤの事を蟒蛇と言うと、そのマサツグの言葉にルンは更に戸惑う!…
そうして話して居る二人をそっちのけにアヤはワインの封を開けると、
グラスにワインを注いでは一気!…そして至福の笑みを浮かべてプハァ~!
っと息を吐くと、更にマサツグを呆れさせる!…そうして溜息を吐いて
マサツグもアヤを放置する事を決めると、ルンに気晴らしになる様な
クエストは無いか尋ね…その突然の問い掛けに対してルンも咄嗟に反応し!…
ルンと共にそのクエストが張り出されて居るボードの前へと移動すると、
色々と見て回る!…この時シロとマリーは何故かルンに対してはヤキモチを
焼かず、目の前に出された朝食を頬張っており!…ロディは何故かマサツグ達と
遅れたタイミングでギルドに入り、ギルドに居る冒険者達もアヤやシロや
マリーに見惚れる様な視線を向けると、騒がしい様子を見せて居た!…
「皆ただいまぁ~!!…いやぁ!…ホント疲れちゃうわね?…」
「……あれがダークエルフ!!…な、何と艶やかな褐色肌!!…」
「隣の白い子も可愛いぞ!?…アレは一体?…」
「……あのエルフの姉ちゃん色っぽいなぁ?…話し掛けてみようかな?…」
「ッ!?……何よ何よ!!…
私だって負けてない位にピチピチなんだから!!…」
やはりその姿を見る事はあまり無かったのだろうか?…ダークエルフを
見るのは初めてと言った様子でマリーはギルド内から視線を集め!…
それと同時にシロもその無邪気にハムエッグを食べる姿が可愛いと!…
とにかくアレは何!?…と言った様子で視線を集めていた。そしてその
近くで飲んで居る飲兵衛のエルフ!…徐々に酔いが回って来たのか頬を
染め!…そして愁いを帯びた様な瞳を浮かべ始めると、これまた人気を
集め始める!…誰もこれがユグドラドの皇女とは気が付いて居ない様子で…
とにかく帰って来たロディより視線を集め!…ロディも思わずその様子に
嫉妬する様な表情を見せて居ると、マサツグとルンがある依頼書を見つける…
「……ッ!…何この破格の報酬!!……このクエスト本物!?…
どれどれ?……ッ?…」
「ッ!…あぁ…それですか?……えぇ、間違いなく正規の依頼です!…
…ですがその内容と言うのが難しくて…
何よりギルドが閉鎖された時に公布されたモノだと聞かされたので…
今だ誰もクリアして無いものなんですよね?…」
----------------------------------------------------------------------
調達クエスト「世界樹の結晶」
依頼レベル 40
ユグドラドの地下に眠る「世界樹の結晶」を一塊だけ採って来て
欲しい。このクエストを受けるのなら準備を怠らない方がいい。
最悪死を覚悟する事になるやもしれない。尚このクエストを
受けるに当たって審査等は無い。ただこのクエストがきっかけで
万が一怪我を…欠損に至るような事故が有ったとしても当局は
責任を持たない全て自己責任の範疇で依頼する。
報酬 5500000G
----------------------------------------------------------------------
「……何かヤバい所からキテそうな依頼だな?…
因みにまだ有効?…」
マサツグが見つけた依頼書と言うのは他の依頼書と被さる様に隠れてあり…
たまたま見つけた様子でマサツグがその依頼書の内容を確認すると、
その報酬金の高さに驚きを示す!…何故なら物資調達クエストで500万!…
普通なら考えられない金額であり!…どれ位可笑しいのかと言うと、
500万稼ごうものなら護衛任務を半月熟す!…或いはドラゴン(幼体)
一頭当たりの討伐金額と同じで有り!…更には薬草!…それを集めて来る
依頼でも最高が大体5万だからである!…当然その内容を見てマサツグも
本物なのか!?疑うのだが、ルンが横から覗いては本物と答え!…
誰も受けて居ない理由に関しても答え始めるとその理由は真面で…
マサツグも改めてその依頼書に書かれて有る文脈を確認すると、何やら
胡散臭さや怪しさを覚える!…その文脈はまるで怪しい研究をして居る
かの様な募集文であり!…とにかくその依頼書を手にマサツグが戸惑った
様子でまだ有効か?を尋ねると、ルンは返事をしては更にある事に
気が付いた様子で口にする。
「はい!……あッ!…ですがそろそろ期限が満了ですね?…
時間的には……今日の午後ですかね?…如何します?」
「ッ!?…如何しますって言われても?…」
「ごしゅじんさまぁ~!」
「ッ!…ん?…ッ!?…」
ルンが気が付いた事と言うのはその依頼書の期限!…如何やら締め切りが迫って
居るらしく今日の午後で終わりと言い!…更に受けるなら今がチャンス!と
ばかりにマサツグへ尋ねると、その謎のルンからの推しにマサツグは戸惑う!…
その際ルンは何故か妙にウキウキとした様子でマサツグの事を見詰めており、
そんなルンの様子にマサツグは更に戸惑い!…そうして二人で話をして居ると
ご飯を食べ終えたのか?…シロがマサツグを呼びながら駆けて来ると、マサツグも
その呼び声に反応して振り向り!…そこで卵の黄身でクタクタの口元を見せて
来るシロの顔を見つけると、途端にオカンと化す!…
「ご飯美味しかったです!…」
__バッ!!…ガシッ!!…フキフキフキフキ!!!…
「もう!…ちゃんとお口を拭いてから来なさい!…
お行儀が悪いです!」
「うにゅ!…うにゅ!…うにゅ!…うにゅ!…」
朝食の感想を口にしながら笑顔でマサツグに手を振って見せ!…マサツグも
その向かって来るシロに対して途端に覚醒したよう!…アイテムポーチから
瞬時に布巾を取り出すと、シロを受け止めるなりそのクタクタの口元を拭い
始める!…その際言い聞かせる様に仕方が無い!と言った様子で、シロに
今度から気を付ける様に注意をしては笑みを浮かべ!…シロはシロでその
注意を聞いているのか…ただ口元を拭われる事に対して満更でもない様子を
見せると、ただご機嫌に尻尾を振るのであった!……因みにその様子を
マリーも見ていたのか…シロの真似をする様に口元をクタクタにすると、
マサツグの元へと駆けて来るのであった。
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テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
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社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
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【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
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2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
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