どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章五十九節 精霊術の奇跡と死霊の最後と女狐アゲイン!…-

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まるで万歳攻撃でもしてきそうな姿に!…何ならデカすぎて本体に攻撃が

当たらないと考えて居ると、更に周りから冒険者達がゾロゾロと集まって来る!…

それはポイント稼ぎかはたまたユグドラドの為か!…当然ただデカいのが居る程度

にしか理解出来ておらず、訳も分からないまま雑魚を倒し!…それによって更に

ゾンビと言ったアンデットが増え!…人型だけでなくゴブリンにトカゲと!…

とにかくまだ昼前なのに辺り一帯はホラー空間と化すと、次第に怪しい空気!…

そのデカいワイトを中心に瘴気を放ち始めて居た!…


__ボシュウウゥゥゥ!!!……


「オオオオオオオォォォォォォォォ!!!!…」


「……てええぇぇぇ!!!」


__ボボン!!…ヒュウウウゥゥゥ!!!…チュドオオオオン!!!……


まるで死臭を放つ様に一歩歩く毎に瘴気を放ち!…辺り一帯に居るアンデットを

鼓舞するよう呻き声を上げると、アンデット達はユグドラドに向かい侵攻する!…

その際ワイトの様子に本陣側でも不味いと感じたのか、ギルドを通して物資を

補給し!…マサツグ達の援護に入るよう支援砲撃が再び始まり!…その際その

砲撃がワイト目掛けて数発命中するが、ワイトは一切怯む気配を見せないで

居た!…ただ悠然と歩くよう、まさに死霊の王となり!…そんな様子を見て

マサツグ達も戸惑うと、その攻撃する場所を…弱点を探すのに難儀していた!…


「……チッ!…砲撃しても真面にダメージは入ってないだろうな!?…

なんせ死んでんだからな!!……有難い事に足は良くないみたいだ!!…

何とかその隙に!!…鑑定アプレェィザァル!!」


__ピピピ!…ヴウン!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「復讐を望む死霊の王」  

 Lv.65       レイドBOSS

   HP 66666 ATK 666    DEF 234

      MATK 666  MDEF 643


 SKILL

 アンデット創造 Lv.MAX 瘴気の衣 Lv.13 闇属性攻撃  Lv.13

 死霊の王
 -----------------------------------------------------------------------


「…レイド!!…瘴気もガンガンに放ってるし!!…

デバフ負荷祭りじゃねぇか!!……如何する!?…

最悪ワンパンなんて事も!!……ッ!…あれ?…」


徐々にその砲撃も激化すると次々にワイトやアンデット達にも砲弾が命中する

のだが、やはり怯む様子を見せる事はなく!…そんな様子にマサツグも駄目か!

と舌打ちをし!…とにかく情報を欲するよう安定の初手から入り出すと、その

ワイトのステータスをパーティに開示する!…そうしてステータスを開示した

所でそれが改めてレイドBOSSだと言う事を自覚すると、レイヴンはレイヴンで

瘴気を気にし始め!…一応レイヴンにはこれと言ったデバフ負荷は掛からないのだが、

アタッカーであるマサツグやオーディック!…シロに影響が出ると言った様子で

戸惑って居ると、ふと背後より何か奇妙な気を感じ始める!…


__パアアアアァァァァ!!……


「……瘴気が薄れて?…一体何が?……ッ!?……」


「……大地に宿りし精霊よ!……風に宿りし精霊よ!…

この不浄を打ち払わん為に!…我に一時の力を与えたまえ!!…」


__ブワアアアアァァァァ!!!!…サアアアァァァ!!……


「ッ!?…マジかよ!?…」


レイヴンが気になって振り返るとそこには先程から祈っていたアヤが!…

自身を中心に何やらバリアを張るよう光のカーテンを作ると、辺り一帯の

瘴気を浄化していた!…この時のアヤの様子は、如何にも神々しくそして

優しく!…まるで聖女様が現れた様な光景にレイヴンが戸惑って居ると、

次には辺りに充満していた瘴気を消し去って見せる!…その際まるで風が

吹くよう光のカーテンが一気に展開されると、何処までも浄化し!…

遂にはその本体の瘴気まで浄化するよう!…アンデット達に掛かっていた

バフ付与をも取り除き!…その動きや思考を弱めてしまうと、更にマサツグ達へ

補助が入る!…


「ッ!…体が軽い?…これは?…」


「…何か力が溢れて来るで!!…」


「ポカポカするですぅ~…」


「ッ!?…コ、コノ光ハ!?…マサカ!?……ッ!?…」


アヤの補助と言うのは簡単に言うと、バフ付与で有り!…素早さ上昇・HP&TP自然

回復力上昇!…更には瘴気に対する抵抗力に悪しき者特攻と!…まさにワイトを

相手にするに当たって特化した物であった!…そして当然いきなりそんなバフ付与

掛かったもので、マサツグは若干戸惑い!…オーディックはオーディックで

これは!と喜び!…シロに至っては戦闘中にも関わらず日向ぼっこして居る様な

気持ちになると、その場でボォ~…とし始める!…しかし当然そんな事をしている

場合ではなく、ワイトも自身の身に異変を感じてはアヤに気が付き!…アヤも

アヤで一通り祈りを捧げ終えたのか、元に戻るよう弓矢をスッと構えると、

マサツグ達に号令を出す!…


「…さぁ!…反撃に出るわよ!!…皆総攻撃!!!」


「小賢シイ真似をヲオオオォォォォ!!!…貴様精霊使イダナ!?」


「だったら何?…久々に里帰りしてみればこんな事になってるなんて!!…

ただじゃ置かないんだからね!!!」


「ヌカセエエエエェェェェ!!!!」


突然のバフ付与に戸惑いつつ!…アヤに突如声を掛けられた事でマサツグ達が

ハッと我に返ると、改めてワイトに集中し始める!…その際ワイトもアヤの

仕業と分かると、振り返りながら声を上げて怒りを燃やし!…だがアヤは怯む

事無く弓を構え!…その骸の塊に対して何やら爆薬の着いた矢の様な物を

番えると、弓を引く!…そしてそんなアヤの様子にこれまた更にワイトが怒ると、

その巨大な腕を振り上げて押し潰そうとするのだが!…それを察知した様子で

マサツグが動き!…攻撃を阻止するよう大剣を構えてその腕に向かい渾身の

一撃を見舞うと、次にはトンデモナイ光景を見せる!…


「ッ!?…攻撃自体を止められなくとも!!!…させるかアアァァァ!!!」


__バッ!!…ブオン!!!…スパアアアアァァァ!!!…ッ!?…


「ッ!?…ナニィィィ!?…」


「な、何だこれ!?…バ、バター!?……ッ!?…

って、そんな事言ってる場合じゃない!!…フン!!!」


マサツグが振り下ろされそうになっている巨大な腕へ向かい大剣を振り下ろすと、

恐ろしくも嘘みたいにスッと刃が通り!…宛らそれは熱した包丁でバターを

切るよう!…余りにもその綺麗に刃が入って行く光景にマサツグも戸惑った表情を

浮かべて居ると、何より斬られている本人が一番驚いた反応を見せる!…そして

見事斬り落とした所でマサツグも改めて戸惑ったよう言葉を口にすると、自身の

大剣に目をやり!…だが幾ら大剣を見た所でいつもの大剣であり…何が起きたのか

分かっていないで居ると、その斬り落とした腕はマサツグ達の頭上に落ちて来る!…

しかしマサツグも直ぐに気が付いた様子で、反射的に蹴飛ばそうとするのだが…

これまた奇異な事が目の前で起き!…それをやった本人!…周りの面々も驚いた

様子で目を丸くすると、固まってしまう!…何故なら!…


__ドゴオォ!!!…グオン!!!……ドシャアアアァァゴロゴロゴロゴロ!!…


「ッ!?…ちょ!?…」


「ッ!?…マジか!?…」


__どよ!?…


確かに全力で蹴ったのは蹴ったのだが可笑しく!…マサツグが蹴ったその腕は

まるでロングパスの様に!…遥か数十mまで飛んで行くと、衝撃音と共に

地面を転がり!…蹴った本人を驚かせ!…レイヴンも有り得ない!と言った

様子で戸惑いを露わにして居ると、周りからもどよめきが上がる!…そして

斬られた本人としてもその光景が信じられず、骸骨なのに目を点にし!…

オーディックはそれを見て察した様子で!…自分も続くよう徐に斧を構え

始めると、果敢にもワイトに向かって行く!…


「……なるほど?…これなら行けるだ!!…」


「ッ!?…チィッ!!…ヤハリアノ精霊術!!……ッ!?…

来ルンジャ!!…」


__ギリィ!!…カッ!!…ボオオオォォォン!!!…ッ!?…


「グウッ!?……キ、キサマアアアァァァ!!!」


「さぁ!…終わりにしましょう!!」


まるで力を溜めるよう一歩!…また一歩と歩を進めると目の前のワイトを

睨み付け!…そして今までされて来た事を!…更に馬鹿にされて来た事を

思い出すよう怒りを滾らせると、オーディックはまるで魔獣の様になる!…

宛らそれは某・祟り神の様で、さすがにあのSAN値チェックを行いそうな

容姿までは行っていないのだが!…毛はビンビンに逆立っており!…

その鼻息もヤバい位に荒くなると、自然と斧を握る腕も強くなる!…

そして当然それを見つけたワイトも近づけないよう抵抗をしようとする

のだが、アヤの矢によって爆撃を受け!…その際その矢にもバフ付与が掛かって

居るのか、さすがに吹き飛ばすまでは行かなくとも大きく仰け反らせると、

次にはオーディックの斧の餌食になる!…その際!…


「……オーディック!!…斧を掲げて!!」


「ッ!?…こ、こうだか!?…」


「そう!…

…《雷霊よ!かの者の武器に宿り給え!…エンチャント・サンダー!!!》」


__ヴウンッ!!バァチィ!!!…ブブブブブ!!!…


アヤは更にバフ付与を掛けるのか突如オーディックに武器を掲げるよう声を掛けると、

オーディックは戸惑いながらも反応し…だが怒りは全然収まって居ない様で!…

その二つの感情が入り混じった様な声で返事をすると、言われた通りに斧を

掲げる!…するとアヤもそれを見て笑顔で頷くと、すかさずその斧に向かって

詠唱し始め!…そして次にはその斧に突如雷を纏わせ!…更に威力が出るよう

施して居ると、それを見たレイヴンやマサツグが更に乗っかる!…


「ッ!…なるほど?…エンチャントか!…じゃあ!…

《小さき雷雲よ!!…轟け!!…ライトニング!!!》」


__ゴゴゴゴッ!!…ヴァチィ!!!…ヴウン、ヴウン!!!…


「ッ!…んじゃ俺も!!…雷撃刃!!!」


__カッ!!…ッ~~~チィィ!!!…ゴロゴロゴロゴロ!!!!…


アヤのエンチャントに影響されてかレイヴンは徐に魔法を詠唱し!…マサツグも

腕を斬った後、着地を決めて同じく乗っかるよう斧に向かい雷撃刃を放つと!…

ヤバい位に雷を纏わせる!…そうして出来た雷の斧はさながら雷神にでもなった

かよう!…ひたすらにバチバチと放電、稲光を激しく見せて居り!…オーディック

の様子と相まって凶悪な様相を見せ続け!…ワイトもその巨体のバランスを

崩されたせいか中々元の状態に戻れないで居ると、オーディックはその斧を

振り被る!…


__……ジャコンッ!!…グオオォォ!!!…


「……さぁ!…覚悟するだでよ!!!…」


__ッ!!…ワタワタ!…ワタワタ!…


「……シロォ~?…気持ちだけで良いから!…な?…」


この時オーディックはゆっくり右肩から若干斜に構えてその斧で薙ぎ払うよう

振り被るのだが、やはり扱いが難しいのか!…構えた際徐々にその斧の電気は

オーディックにも伝わり出し!…オーディック自身も帯電してはまるで雷獣の

様な出で立ちになり始めると、ある意味で神々しさを覚える!…そして本人も

やる気満々でワイトに声を掛けると、大きく踏ん張り!…その後ろではシロが

オタオタと!…先程までのエンチャントの流れを見ていたのか自分も何か!…

と言った様子で慌てて居ると、マサツグが大丈夫と声を掛ける…そして目の前で

ヤバそうな雰囲気を見せて居るオークに、ワイトも危機を感じ!…だが体は

今だ立て直す最中で逃げようにも逃げられず!…ただ動かない巨大な的となり

果てて居ると、最終手段とばかりにレイヴンへ訴え始める!…


「グッ!!…マダダ!!!…マダコンナ所デ終ワル訳ニハ!!!…

ッ!!…ド、同士ヨ!!…考エタ事ハ無イカ!?…

人ガ死ヲ乗リ越エタ時!!…更ニソノ先ノ栄光ヲ見ル事ガ出来ル!!…

…ソレハ神ニナッタト!!!…」


「神になりたくてこの格好になった訳じゃねぇ!…

気が付いたらこうなってたんだ!……後、不死とかにも興味はねぇ!…

ただ生き地獄を味わいたいだけの!…テメェみたいなマゾと一緒にすんな!…

……人としてちゃんと最後を全うする!…そんな終わり方に俺は憧れてんだ!…

ちゃんと有終の美を飾ろうとしなかったお前と!…一緒にすんじゃねぇ!!!」


「ッ!?…マッテ!!!…」


「オオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!」


命乞いをするようレイヴンを同士と呼ぶと、不死について素晴らしさを語り

始めるのだが…逆にレイヴンの神経を逆撫でし!…拒絶感を露わにするよう

怒気を強めると、ワイトの事をマゾと言っては一蹴する!…その際真っ当な

死に方がしたいと語ると、ワイトに背を向け!…そのレイヴンの言葉に

マサツグは思わず疑問を持ち!…そうこうして居る内にオーディックが時間

一杯と言った様子で動き出すと、待つよう声を掛けるのだが…当然聞く耳を

持って居らず!…雷神の一撃が如く斧を振り抜くと、辺りに轟音が鳴り響く!…


__グオオォォ!!…ッ!!!…ッ~~~~~!!…イイイィィィィン!!!!…


「ッ~~~!!!……ダハアァ!!!…閃光弾を久々に食らった感じ…

…へぇ~……ッ!…うわぁ!…ヤベェな?…」


__シュウウウウゥゥゥゥゥゥ!!!!………


「……み、見事に焦土と化してる!…」


もはやその轟音はマサツグ達の耳では何も聞こえないのか、ただ耳鳴りが鳴り!…

目の前もホワイトアウトしては視界を失い!…まるで閃光弾を真面に食らった

時の様なフラ付きを覚えて居ると、徐々に視界が戻って来る…この時まだ耳は

フライアウェイしているのか、何も聞こえず!…だが次に見えて来たのは黒焦げの

焦土で有り!…何ならそこにワイトの姿はなく、ただポツンと斧を振り終えた

オーディックだけが立って居ると、振り抜いた状態で固まっては動く気配を

見せないで居た。


「……オーディック?…」


__ポンッ…グラアァァ……ドスウウゥゥン!!……


「ッ!?…ちょ!?…あぁ、鑑定アプレェィザァル!!」


当然固まって動かないオーディックの様子にマサツグは疑問を持ち、近付いて

具合を確かめる様にオーディックの肩を軽く叩くのだが!…返事は返って来ない…

寧ろその叩いた事が原因でかオーディックは前のめりに倒れ出し!…遂には

そのまま本当に動かなくなり!…これには勿論レイヴンも慌てた様子で駆け寄る

なり!…不安げな様子を見せて居ると、マサツグも慌てて鑑定アプレェィザァルを発動する!…

…すると…


__ヴウン!!!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「オーディック・ボア・ドスタン」  

 Lv.65       

   HP 5497/6789


 バッドステータス

 気絶
 -----------------------------------------------------------------------


「…た、ただの気絶か……フゥ~……」


「……ッ!…大丈夫!…気絶してるだけ!……

てかよくよく考えたらそうか…

あんだけの衝撃を耐えてた訳だから……ッ!…」


「……だとしたらよくそんな状態にさせたよな?…俺達?…」


「……反省だな?…」


オーディックは気絶をして居るだけで、息は有り!…死んでいない事を確認して

マサツグ達も安堵し!…漸く終わった戦闘にひと時の休息とばかりに溜息を

吐いて居ると、アヤとシロも心配した様子で駆けて来る!…その際まだ耳は

本調子では無いので、ジェスチャーを交えて無事と言い!…それを見て二人は

安堵し、改めてオーディックが気絶した原因について考え出すと、直ぐに

自分達のせいだと判断する!…そして後でオーディックに謝る事をマサツグと

レイヴンが考えて居ると、何処からともなく声が聞こえ!…その声はまるで

直接脳に呼び掛けている様に!…恨みに満ちてはマサツグ達に対して恨み言を

並べると、気になる事を口にする!…


__オオオオオォォォォ…オノレエェェェェ!!…

ヨクモヤッテクレタナァ!?…凡愚共オォォ!!!…

確カニ我ガ身ハ砕ケドモ!!…コレデ終ワッタト思ウナヨオォ!?…

我ガ魂ガ消滅シナイ限リ!…何度デモ蘇ッテ見セルゥゥ!!!…

コレハ一時ノ平和!!……!!!…

精々無駄ニ時間ヲ浪費シテ享受スルガ良イイィィィィ!!!…


「……ッ~~!!…最後の最後まで騒がしい奴だな?…

まさか脳内に語り掛けて来るとか…」


「これもアンデットならではなのか?…」


「知らねぇよ!…」


レイドと言うだけあってか…またこれからも出て来る様な事を話し出すと、ただ

ひたすらに恨み言を口にし!…そして中でも!…その言葉を言った意味に

ついて思わず考えさせられると、マサツグ達は頭を抱えながら悩んだ様子を

見せる!…何故ならその言葉の意味は自分の事を差して居るのか?…はたまた

魔王を差して居るのか?…何方とも取れる言葉にマサツグ達は悩み!…次第に

その恨み言も終わって頭の中の不快感が取れると、レイヴンが驚いた様子で

文句を言う!…するとそのレイヴンの文句に対してマサツグがツッコむよう

言葉を口にすると、更にレイヴンは文句を言う様に返事をし!…とにかく

終わったとばかりに一息吐き!…これでモンスターの大群の終息すると考えて

居ると、その考えも甘いとばかりに!…何処からともなく鈴の音が聞こえ出し!…

それに合わせてシロも機敏に反応するよう耳を動かして居ると、更に鈴の音が

響く!…


__……シャンッ!…ッ!…


「ッ!?……来たです!…」


「ッ!…え?…何が?…」


__……シャンッ!……シャンッ!……シャンッ!……シャンッ!…


徐々に戻りつつあるマサツグ達の耳でも聞き取れた様で、突然の鈴の音に

戸惑い!…だがシロだけは警戒した様子で!…途端に辺りを見回しては

何やら嫌そうな表情を浮かべ!…そのシロの反応にマサツグも気が付いた

様子で声を掛けると、次にはその鈴の音が徐々にハッキリと聞こえて来る!…

それもこちらに向かい近付いて来て居る様で、それに合わせてシロも更に

警戒を強め!…だがその姿を見つける事が出来ず!…ただその鈴の音に周りの

冒険者達も戸惑った様子で辺りを見回して居ると、遂にはその姿を現す!…


__……シャンッ!……シャンッ!………ぼわん!!…どよッ!?…


「……くふふふ♪…マサツグ?…迎えに来たでぞえ?…」


「ッ!?…うわあぁ!?…ど、どっから!?…」


「ッ!?…だ、誰なの!?…」


もはや間近で聞こえて居る様なその鈴の音に!…そして次にはピタッと

鈴の音は止み!…マサツグ達の目の前で突如煙の様な何かが立ち昇り!…

そこでフィロネウスが大胆不敵にも姿を現すと、コロコロと笑いながら

迎えに来たと言い出す!…その際フィロネウスの格好と言うのは、前と

一緒の花魁姿で!…周りを魅了するようそのデンジャラスバデーを見せ

付けて行き!…男性冒険者達はそのフィロネウスの登場に驚き戸惑い!…

ただ凝視するよう目を丸くして色々と見回して居ると、女性冒険者達から

白い視線を向けられる!…そうしてマサツグもフィロネウスが出て来た

事で驚いて居ると、アヤ達も戸惑った様子で身構え!…だがそれも無駄だと

ばかりに!…フィロネウスは妖しくニヤッと笑って見せると、次には自身の

胸の谷間からお札の様な何かを出す!…


「くふふふ♪…ここからはわっち達の時間でありんす!…」


__シュパッ!!!…カッ!!……どよ!?…


「ッ!?…え!?…レイヴン!?…シロ!?…」


「金縛りの術!…なぁに危害は加えん!…

…邪魔をしない限りは…な?…」


アヤ達が身構えようとも余裕とばかりに!…その取り出したお札を天高く

投げると、次の瞬間レイヴン達!…他の冒険者達もまるで時が止まったか

の様に動かなくなる!…だが意識だけは残って居る様で、固まった者達は

目で何かを訴えて居り!…そしてマサツグだけには術を掛けて居ない様子で、

戸惑うマサツグに説明するようフィロネウスは不敵に笑うと、邪魔をしない

限りは命の保証を約束する!…そうして一瞬にして場を制圧した所で、

フィロネウスはあの時みたくマサツグに近付き!…足を絡める様にしては

胸をマサツグに押し付け!…不敵に笑いながらやはり気に入った様子で

言い寄ると、周りに見せ付ける口説き出す!…


「くふふふふ♪…あぁ!…この逞しい胸板♥…

それに足も腕も♥…良い!…実に良いモノじゃ♥…マサツグ!…」


「……あぁ~ッと、ご用件は?…」


「んん~?…さっきも言ったでありんしょう?…お主を迎えに来た♥…

わっちはただお主を強くする為だけにここまでしたんじゃよぉ~♥」


「ッ!…と、言いますと?…」


フィロネウスはマサツグを誘惑する様にボディタッチをし始め!…更に

堪能するようマサツグの体を弄り!…それを見せられて居る冒険者達は

完全に困惑!…これはアダルトコンテンツなのでは?…と疑問を感じて

居ると、一部男性諸君達はマサツグに嫉妬する!…そしてマサツグも

そんな視線を感じてか戸惑った反応を見せると、フィロネウスの真意に

ついて尋ねるのだが…フィロネウスはただマサツグを迎えに来たと言い!…

その意味については語らず!…この異変を起こしたのはマサツグの為と

言い出すと、マサツグは引っ掛かりを覚える!…そして一度路線を

変更してその意味について尋ねると、フィロネウスは上機嫌でその理由を

話し出す!…


「全てはお主を強くする為!…わっちに見合う男になって貰う為でありんす!…

故にサイクロプスにしょうもない宗教!…

ハーフリングスを転覆させ掛けた事もあったでありんすなぁ?…

…まぁそこでマサツグと漸く面向かって会って!…そしてこの騒動にありんす!…

マサツグが必死になって強敵と戦う姿!…あぁ♥…堪らない!!♥…」


「……と言う事は今まで面倒事に巻き込まれていたのは

君のせいって事で良いのかな?…」


「遠からずも当たらず!…ただ手を貸しただけじゃ?…

後の事は奴ら次第!…言うなれば少しばかり力を貸しただけ…

…まぁ全部マサツグの手によって消えた訳じゃが……

ほんにようここまで強くなったのう!…立派じゃぞ♥…」


「………。」


フィロネウスが言うにはマサツグの冒険…その事ある毎に有った事件には全て

加担しており、最初はサイクロプスの事件に始まり!…カルト教団からハーフ

リングスの反逆と!…そしてこのユグドラド事変と言った様子でただマサツグの

戦う姿が見たかったと言うと、頬を染めて悶え出す!…その際先程も見て居たと

言った様子でボディタッチを続けると、その話を聞いたマサツグは眉をしかめ!…

全部フィロネウスのせい?…と責任について質問をし始め、そのマサツグの

質問に対してフィロネウスはきっかけだけと答えると、再びマサツグが育った事に

喜ぶ!…そして今こそ収穫しに来たと言った様子でマサツグの顔を覗き込むと、

そこで何とも言えない表情を浮かべるマサツグを見つけ!…その表情にフィロ

ネウスも戸惑い!…如何言った反応?…と言った様子で首を傾げて居ると、

外野よりヤジが飛ぶ!…


「マサツグしっかりして!!…早くソイツをとっちめて!!…」


「ッ!…んん~?…」


「この女狐!!…たかがそれだけの事で国一つ潰そうとか!!…

頭可笑しいんじゃないの!?…そこに住んで居る人の事!!…」


「…何故その様な事を考えねばならんのじゃ?…」


「ッ!?…」


フィロネウスに捕まって居るマサツグに対してしっかりするよう!…アヤは

金縛りに抵抗出来る様で必死に声を荒げ!…するとそんなアヤの様子に

フィロネウスも反応し…抵抗している姿を見るなり目を細めると、興味深そうに

視線を向ける…するとそんな視線を向けて来るフィロネウスに対して、アヤは

可笑しいと言い出し!…フィロネウスを非難する様に言葉を続け!…人の事を

考えた事が有るのか!と説教をしようとすると、そのアヤの言葉に対してフィロ

ネウスが疑問を持ち出す。この時そのフィロネウスの顔はと言うと、馬鹿に

されて怒るとかではなく、ただ単純に疑問の表情を浮かべて居り!…そんな

フィロネウスの反応にアヤは戸惑い!…一体如何言う事?と言った様子でその

表情を困惑に満ちさせて居ると、フィロネウスは続ける!…


「自分の欲求を満たす為に他者を利用して何が悪い?…

お主達エルフもそうして人を欺いて来たではないか!…

さも高潔と謳って上品ぶっては居るが…その実蓋を開けてみれば欲の塊!…

そこいらに居る山賊とさして何も変わらんわ!…

…人と言うのは欲に忠実じゃ!…そこは如何見繕っても隠し切れぬ!…

隠そうとする者はただの偽善…より自分を醜くするだけ!…

何も知らない小娘が面白い口を利く!……どれ?…

死んだ暁にはわっちの傀儡にしてやろう…少しは面白そうじゃ!…」


「ッ!?…」


「…さてマサツグ?…チャチャが入ったがもう少し…

こうしてくっ付かせておくれ?…何とも離れ難き!…お主の体は如何なって?…」


__スゥ…ガッシ!!…ッ!?…


「な、何じゃ!?…急に抱き締めて?…」


フィロネウスはアヤを論破するよう持論を展開すると、人の欲について説き!…

エルフも人間も変わらないと!…まるで見て来たかの様に嘲笑いながら話すと、

アヤを一蹴する!…そうしてアヤもそんなフィロネウスの言葉に押されると、

黙ってしまい!…フィロネウスはフィロネウスでそんなアヤに興味を持ち!…

死んだ時、自分の手駒にしてやろう!と公言すると、妖しく笑って見せる!…

そうしてまたマサツグに抱き着くとイチャイチャとし始めるのだが、それまで

何の動きも見せなかったマサツグが…ここに来て無言でフィロネウスを抱き締め!…

フィロネウスもそんなマサツグの突然のアプローチに驚いた反応を見せると、

戸惑いの言葉を漏らす!…そしてマサツグの反応を見ようとするのだが、

この時マサツグはただフィロネウスを抱き締め!…何やら奇妙な事を小声で

ボソボソと話し出すと、フィロネウスを更に戸惑わせるのであった!…

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【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

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