どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章三十六節 人の家の台所と慌しい朝食と告げられる真実!…-

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シロを抱えながら寝落ちすること数時間後…マサツグがふと目を覚ますと時間は

いつの間にか朝を指しており…腕の中にはシロが丸まる様に眠って居て、眠い目で

辺りを見回すとレイヴンとオーディックも寝落ち…やはり魔女の隠れ家の様な家の

中に居る光景が目の前に広がっていた。その際マサツグもまだ少し眠いと言った

様子で大きく伸びをするのだが…この時ふとオーディックの鼻提灯に目が行くと、

漫画でしか見た事の無い様な規模の鼻提灯が生成されて有る事に気が付く

のであった。


__フゴオォ~~!…フヒュウゥ~!…フゴオォ~~!…フヒュウゥ~!…


「……うわあぁ…あんな鼻提灯見た事ねぇよ…

てか、奇妙な時間に起きちまったなぁ……ッ!…そうだ、アルス!…」


息を吸えば鼻提灯は大きくなり、息を吐けば鼻提灯も小さくなる…大きく口で

呼吸をして居るのだが如何にも連動して居る様に…とにかくそんなサイクルに

マサツグも驚いた様子で思わず目を見開くと、眠気も飛んだのか…徐に時間を

確認し始め…自分が起きたのが朝の四時だと言う事を確認すると、ふとソファの

方へ視線を向ける。するとそこには今だ目を閉じたままピクリともしない

アルスが横になっており、そんなアルスの様子にマサツグもハッと心配し!…

ちゃんと息が有るかどうかを確認するようシロを抱えて近付き、徐に自身の手を

アルスの鼻元へかざし息が有るかを感じ取ると、ちゃんと息をしている事に

安堵する。


__スゥ…スゥ……ホッ!…


「……良かった…ちゃんと息が有る…

…幾ら止める為とは言え思いっきり投げちまったからなぁ…

…怪我は多少あるが頑丈…さすがエルヴンナイツの副隊長と言った所か…」


__……うっ…うぅ~ん……


アルスから小さく正常な寝息が感じられる事を確認すると、マサツグは安堵する

と同時に反省し…思いっきり投げた事を後悔するよう言葉を口にし、更にさすが

エルフの騎士団副隊長と言った様子でアルスの頑丈さを褒めて居ると、アルスは

マサツグの手で帰って来た自身の寝息に反応するよう…若干夢見が悪そうに

唸って見せると、マサツグもその様子を見てか慌てて自身の手を鼻元から退かす。


「ッ!…おっと!…まだ起こすのも可哀そうだ…

とにかくこのまま寝かせて……俺は如何するかな?…

完全に眠気も飛んじまったし…

シロをずっと抱えて居るのもシンドイし…

かと言ってぼぉっとするのも?…

…ベルベッタも寝てる…さて如何したものか?……ッ!…」


そしてまだ眠って居るアルスの事を見守ると、今度は徐にベルベッタの家を

見回し…自分だけが起きている事に退屈さを感じ、眠気も飛んで二度寝も

出来ないシロは重いと言った様子で独り言を零して居ると、更に視線は二階へ

向けられる…二階では確かベルベッタが寝て居る筈と考えると、その気配を

感じ取ろうとするのだが…その当本人はまだ眠って居る様子で他に何も感じ

られず…物音一つしない事にマサツグが孤独を感じて居ると、更に自分だけが

起きている事に如何したものか?と考え…一度は自分の元居た場所に戻るよう

振り返ると、ふとマサツグの目にある物が映り込む。それは…


「……焚火?…

あぁ、そういやここはキッチンが無い代わりにこの焚火を使って料理を…

…って、まるで錬金調合する為の鍋みたいだな?…素材は普通の鉄…

ぽいな?…それにそこそこ年期も入ってる…」


__…スゥ~……コンコンッ!………


マサツグの目に映った物、それは一階フロア中央にあるキッチン代わりの

焚火跡で…木の櫓の様な物が組まれて有ってはその上に鍋が置かれて有った。

それを最初見つけた際、マサツグは何でこんな所に?…と言った様子で

思わず困惑するのだが、辺りを再度見回した所で直ぐに理解し…この時

同時にその鍋に興味を持った様子で!…材質を確認するようシロを片手に

触れたり叩いたりすると、状態を確認する。そしてマサツグの確認した

限りでは、何代に渡って使われて来たのか…若干淵が欠けていたりする

もののまだまだ現役である事が分かり!…マサツグもこれなら料理が出来ると

判断すると、ふとここである事を思い付く。


「……ッ!…暇だし朝飯でも作るか…

となるとシロはちょっとばかし降ろしといて…

……寝冷えするかもしれないから毛布を…」


__グルグルグルグル……トッ…トッ…トッ…ストッ…


やる事が無い上にまだ朝も早い…マサツグが思い付いたのは朝ご飯を作る事で、

その焚火跡を見て軽いやる気を見せると、まずは抱えているシロを降ろす為

移動する。この時寝冷えしないようアイテムポーチからいつぞや買った遭難用の

毛布を取り出すと、その毛布でシロを包み…マサツグが寝落ちして居た場所に

転がすようシロを寝かし、マサツグはマサツグで使えそうな食材をこれまた

アイテムポーチからピックアップすると、一旦は自身の周りに並べ出す。


__…ゴソゴソ……スッ…スッ…


「…まだ残って居る鶏肉に…薬草少々…コショウに塩…

後は得体のしれないキノコに……何だこれ?…

いつこんなの拾ったのやら……まあ置いといて…

…さすがに亡者の腐肉は使えないし…色の可笑しい卵に野菜が少々!…

……てか野菜が有ったんならあん時普通の野菜炒め作ってやりゃ

良かったかな?……はあぁ~!…そうなると醤油に味醂とかも

地味に欲しい所だが…まぁ無いモンはしゃ~ない!…」


並べ出す際今までちゃんと整理して居なかったツケがここに来て出て来たのか、

ゴソゴソとアイテムが色々出て来て!…コカトリスの肉に薬草…

調味料にいつ取ったか分からないキノコと!…挙句の果てには得体のしれない

何かがポーチから出て来ると、マサツグ本人を驚かせる!…この後その他にも

多数色々と訳の分からない物が飛び出し!…これを機にマサツグもアイテム

ポーチ内を整理するようゴソゴソとして居ると、漸く使う食材が決まる!…

整理する際他にも色々な調味料が欲しいとぼやくのだが、無い物は無いので…

その食材を手に焚火跡へと移動し!…いざ調理に掛かると、マサツグはまず刀を

抜き始める!…


__チャキッ!…スラァ!……


「…よし!…鍋の下に薪を入れた!…そして鍋の中に鳥の脂身も入れた!…

後は!…火炎斬り!!!…火力低め!…」


__シュボッ!!……コオオォォ…


「…よっし!!…上手く行った!…後は徐々に火を強くして鳥から油を出す!…」


色々と準備をした後何を思ったのか春風刀を抜刀すると、鍋に対して構え出し!…

マサツグもやる気を見せた様子で色々と指差し確認をし!…その準備した鍋に

向かって意気揚々と刀を振り被ると、徐に火炎斬りを放ち始める!…その際攻撃を

抑えるよう小さく刀を振って見せると、刀の切っ先から火の粉を散らし!…

その火の粉はマサツグの思惑通りに用意した薪に引火し!…徐々にその火の勢いを

強め始めると、マサツグもしてやったり!と言った様子でガッツポーズをする!…

そこからは慣れた様子でその鍋の近くに有った木ベラを手に取ると、油を引くよう

脂身を突き焼き!…ある程度脂が出て来た所で!…アイテムポーチから取り出した

コカトリスの肉をその熱した鍋に向かって放り投げると、マサツグは再度刀を

構える!…


「……よし、こんなモンかな?…じゃあ次は…鶏肉を!…」


__ポイッ!…スチャッ!!…


「刹那!!!…」


__ヴウン!!!…ッ!!…スラアァ!!…スバババババアアァ!!!…


マサツグはまるでそのコカトリスの肉を宙に舞わせるよう高めに投げると、

すかさず刀に手を掛け!…その際刹那も発動し!…その宙を舞う鶏肉に

対して超集中状態に入り始めると、一気に刀を抜刀する!…そこからは

まるで料理とは言えない何かが始まるのだが、マサツグは宙を舞う鶏肉に

狙いを着けると、瞬く間に賽の目切りにしてしまい!…斬られた鶏肉は

そのまま鍋へ!…油を引いた鍋の中に吸い込まれるよう投入されて行くと、

脂で熱された鍋とぶつかっては弾む様に香ばしい匂いを漂わせ始める!…


__…ッ~~…ジュワアアアァァァァ!!!……


「…ザっとこんなモンかな?…まぁ褒められた事じゃねぇが…

とにかく次に…」


__ガタタタタ!!!…


「な、何!?…何の音!?…」


弾けながら軽快に肉の焼ける音が家の中に響くと、マサツグは満足げに刀を

一振りし…正直自分でも行儀が悪いと…分かって居つつも会心の出来と言った

様子で鍋の光景に目を向けて居ると、その肉の焼ける音に反応してか!…

ベルベッタが飛び起きる様に二階から慌てた様子で顔を覗かせると、何事!?

とマサツグに声を掛ける!…その際当然自分の家のキッチン?…が使われて

いる事に気が付くのだが…その音と匂いにただ驚いた様子で!…マサツグは

マサツグで構わず料理を続けており!…焦がさないよう木ベラで転がしつつ

ベルベッタに挨拶をすると、次の食材を投入しようとしていた!…


「ッ!…あぁ、おはよう!…ちっとばかし台所借りてるぜ?」


「え?…えぇ……じゃなくて!!…これは何!?…」


「え?…何って?……鶏肉?…」


__…ッ!!…スラアァ!!…スバババババアアァ!!!…


慌てて起きて来たベルベッタに対して呑気にマサツグが返事をすると、ただ

台所を借りて居ると言い…そんな普通の返事が返って来た事にベルベッタは

更に戸惑い!…思わず普通に返事をすると、暫く考えた後ツッコむ様に

マサツグへ再度質問をする!…その際ベルベッタはその焼いている鶏肉を

指差してはただただ困惑し、マサツグもその質問の意味を分かって居ない

様子で徐に野菜を手に取ると、困惑気味に受け答えをする。そして先程と

同様また鍋に向かい投げるよう野菜を宙に舞わせると、瞬く間に刻み!…

その野菜を瞬時に斬った様子にベルベッタはもはや混乱!…これ以上ない

位に戸惑った様子で二階から飛び出すと、マサツグの元へと駆け寄って来る!…


__ッ!?…バッ!!…タッタッタッタッタッ!!…


「と、鶏肉じゃないわよ!!…

何でアンタがここで料理なんかしてるのって!!…」


「だからさっき言っただろ?…台所借りてるって…」


「い、いや確かに言ってたけど!?…」


飛び出す様にベッドから跳び起きたのか下に居るマサツグに向かい!…階段を

慌てて駆け下りては料理をしているマサツグに詰め寄り!…再度問い質すよう

ツッコミを入れながら声を掛けるが、マサツグは構わず料理を続ける。その際

やはり材料的に厳しいのか、野菜炒めを作るようキャベツみたいな物と玉ねぎ

みたいな物を一緒に炒め…料理の手を止める事無くベルベッタに受け答え!…

何が可笑しい?…と言った戸惑い気味の表情を浮かべると、そのマサツグの

表情を見たベルベッタは自分が可笑しいのか?と悩み出す!…そしてそんな風に

騒いで居るので、当然オーディックとレイヴンが目を覚まし!…オーディックに

至っては朝ご飯の匂いで目を覚ましたのか!…先程まで膨らませていた鼻提灯を

破裂させると、途端に目をパチッと開ける!…


__…ボオォ……フガアァ~!…パチンッ!!…


「ッ!?…こ、このにほひ匂いは!?…」


「呂律が回ってねぇぞぉ?……おはよう!」


まるで食べ物の匂いに釣られて目を覚ましたよう飛び起きると、オーディックは

匂いのする方に視線を向け!…この時匂いでもう限界なのか!…呂律も回って

居ない具合に朝からテンションが跳ね上がると、まるで子供の様に目を輝かせる!

当然そんな呂律の回って居ない様子にマサツグも苦笑いしながらツッコミを

入れると、気を取り直しては挨拶をし!…その一方でレイヴンも眠い目を擦るよう

そんな仕草を見せると、反応する…


「……何、何の騒ぎ?…って、野菜炒め?…」


「ッ!…お、良く分かったな?…」


__ガロンガロン!!…ジュワアアアァァァァ!!!…


「んな中華鍋振り回すみたいに料理してる奴が居れば大体分かるだろ?…

オマケに野菜がチラホラ…鶏肉もチラホラ…

…朝から野菜炒めはちっとばかしヘビーだと思うが?」


レイヴンは辺りが騒がしくて目を覚ましたのか、辺りを見渡し!…そこで

マサツグとベルベッタの姿を見つけ、マサツグが料理をしている…何なら

その料理に使って居る鍋を振り回すよう!…炒めている食材を宙に舞わせて

いる光景を目にすると、マサツグに料理名を尋ねる。するとマサツグも

若干驚いた様子で反応すると、その料理名を当てた事を褒め出し!…この時

現在進行形で今だ食材を炒めており!…それを指差しレイヴンが分かると

ツッコミを入れると、マサツグの朝ごはんについて苦言を呈すのだが…

マサツグは分かって居るとばかりに笑って見せると、レイヴンにこう

答え出す。


「ッ!…安心しろ!!…これはオーディックとベルベッタ!…

後アルスの分だ!…まぁ食うかどうかは分からんが…

俺達は別に作る!…まぁ似た様なモンだが?…」


「ッ!?…べ、別の分って!!…

まるで毒でも入って居る様な言い方!!…」


「もし今ここで毒殺するなら当に殺してるわ!…

…安心しろ!…毒なんか入ってねぇよ!…ほれ?…」


「ッ!?…ほ、ほれ…って!……ッ……」


まるで自分も朝からこれはキツイと言った様子で笑って見せると、これは

他のメンバーの分と言い!…自分達の分は別に作ると言うと、料理を続ける。

その際似た様な物になると予め話しておくと、レイヴンは顔に手を当て…

ベルベッタはバルべったでそのマサツグの言葉に引っ掛かり!…文句を言う

ようマサツグにその料理が怪しい事を口にすると、マサツグもすかさず

反論する!…まるでそこにプライドがあるようベルベッタにツッコミを

入れると、安心するよう言い!…この時手にしている木ベラで一口…野菜と

鶏肉を器用に救って見せると、ベルベッタに味見を指せるよう突き出し!…

そのマサツグの行動に戸惑った様子でベルベッタが零すと、ただその突き

出された一口分の料理を見詰める!…


__……ゴクリッ!…


「さぁ!…早く!…炒めるのも大変なんだぞ!?…」


{……た、確かにさっきからイイ匂いはする!…でも見た事が無い料理!…

これって本当に美味しいの!?…てか何かあの猪にジッと見られてる!…}


__じぃ~~~……たり…


「ッ!?……ッ~~~!!!…えぇ~い、ままよ!!

ハグッ!……ッ!?…」


文句有り気な表情でマサツグから突き出された野菜炒めからは良い感じに湯気が…

更に香ばしい匂いもして来る!…そんな様子を見てベルベッタも思わず生唾を

飲んで居ると、マサツグは忙しいとばかりに文句を言い!…だがベルベッタから

すれば未知の物!…おいそれとは行かない様子でただ困惑しながら葛藤をして

居ると、何やら外野から視線を感じる!…ふとその視線を感じる方に視線を

向けると、そこにはオーディックが羨ましそうに見ている姿が有り!…何なら

口に指を入れては涎を垂らしており!…今にも飛び付かん勢いを見せて居ると、

その様子にベルベッタはたじろぐ!…その間マサツグもはよ喰え!とばかりに

更に木ベラを突き出し!…遂にはベルベッタも観念した様子でその木ベラで

突き出された一口分の野菜炒めを口にすると、途端に衝撃を受けた様子で目を

見開く!…そして…


__………ポロポロポロポロッ…


「ッ!?……どうだ?…毒が入って居る様に感じるか?…」


「……えぇ…ある意味で毒だわ!…

こんなの食べたら止まらないじゃない!!…」


{……普段何喰って生きてんだ?…}


覚悟を決めた様子でベルベッタが野菜炒めを口にすると、その表情はまるで

電流が走った様に!…だがその表情も徐々に落ち着きを取り戻すと、今度は

感動した様に!…涙を静かにポロポロと零し始めると、その様子にマサツグが

驚く!…そしてその様子に戸惑いつつも改めて疑いが晴れたかを確認するよう

声を掛けると、ベルベッタは肯定し!…その言葉にマサツグは更に戸惑う

のだが、ベルベッタは意味が違うと言い!…ただ泣きながら噛み締めるよう

初めて食べたと口にすると、その言葉を聞いたマサツグは思わず疑問を持ち

出すのであった。そうして三人分の野菜炒めを作った所でアルス・オーディック・

ベルベッタの三人分に分けると、次は自分達の分を作り出すのだが…

アルスは今だ起きない状態で、その様子にマサツグも如何しようと考えて居ると、

オーディックが有る行動を取り出す。


「……うぅ~ん…起きないだでな?…どれ?…」


__スゥ~……パタパタパタパタァ…


「ほぉ~らごはんだでよぉ?…冷めちまうと勿体ないだでよぉ?…」


「いやそんな漫画みたいな事して起きる奴が…」


オーディックはアルスの分の野菜炒めを手に取ると、寝ているアルスの鼻元へ

持って行き!…手で扇いではその匂いを嗅がせようと!…その際自分が食べない

よう我慢をしながら寝ているアルスに呼び掛けると、マサツグやレイヴンが

その様子に苦笑いつつツッコミを入れる。そんな漫画みたいな事が…或いは

相手は野生の獣かと言った具合に言葉を口にするのだが、案の定アルスはそれで

目を覚ましたのか…唸る様に声を漏らしては徐々に目を開け…普段の様子からは

考えられない位にしなやかに女性らしく体を起こすと、眠い目を擦り始める。


「……うっ…うぅ~ん………何なのだ?…この匂いは?…」


「ッ!?…ほ、本当に目を覚ましたし!…」


「あれ?…ここは?……確か族長に……ッ!?…

そうだ!!…まだ話が!!!…」


「まぁ待て!!…とにかくこれを食ってからにするだ!!…

オマケに止める為とは言え投げられただ!…

そんな直ぐに体を起こしたら悪化させるだで!…」


まさかの行動で本当に目を覚ました事にマサツグとレイヴンが驚き!…

思わずマサツグが絶句をして居ると、レイヴンがその心の声を代弁する

ようツッコミを入れる!…その一方でアルスは記憶が混乱しているのか、

頭を抱えては俯き…意識をハッキリさせるよう首を左右に振っては

一つ一つを思い出す様に言葉を口にし…ハッキリと思い出した所でハッ!

とした様子で顔を上げると、その様子にオーディックが慌ててアルスを

止めに掛かる!…その際手にしていた野菜炒めをアルスの前に持って

来ると、アルスの肩に手を掛けてはその場に座らせ!…まだダメージが

残っている事を心配する様に!…一旦落ち着く様に声を掛けると、その

オーディックの台詞にアルスが文句を言おうとするのだが…


「ッ!?…そ、そんな悠長な事!…ッ!?…ッ~~~!!!…」


「あぁ~!…言った尻から!…ほれ?…腹も減っとるだろ?…

とにかく一旦は落ち着きを…」


「クッ!…腹など減っては!!…」


肩に手を掛けるオーディックの手を払い除けてアルスは文句を口にするのだが!…

やはりダメージが残って居るのか、途端に激痛が走ったようその負傷した肩を

押さえ!…苦痛に耐える歪んだ表情を浮かべ出すと、オーディックはそれ見た

事か!とばかりに再度落ち着くよう声を掛ける…その際オーディックは更に

アルスの事を労わる様に声を掛けると、先程の野菜炒めを差し出しては食べる様に

言うのだが!…素直に人の話を聞こうとしないアルスは更に文句を言い!…

施しは受けないとばかりにオーディックの事を睨もうとすると、これまたテンプレ

とばかりにある事が起きる!…


__クゥ~~!……ッ!?……ッ~~~~!!!!…


「……如何やら…体の方が正直者だで…とにかく食べるだ!…」


「ッ!?…クッ!!…」


「…さぁて、オラも食べるだ!…これ!…

あの洞窟で食って以来忘れられない味になっただ!…

今まで食った中で一番美味いだで!!…

特にこの黒い粒と良く分からん肉っぽい物が!…」


まさにオーディックからの施しを拒否するよう言葉を口にしようとした途端!…

アルスのお腹から空腹とばかりに可愛らしい音が聞こえて来ると、辺りに若干

響き!…さすがのアルスもこれには驚いた様子でハッと目を見開くと、徐々に

顔を赤くし!…そして当然とばかりに何も言えない!と言った悔しそうな表情を

見せると、ただオーディックから視線を逸らす!…そんなアルスの様子に

オーディックもただ苦笑いをすると、呆れながらもツッコむよう言葉を口にし!…

座るアルスの膝の上にその野菜炒めを置いて行き…そして自分の分の料理が

置かれて有る場所へ戻り!…いざ自分も食べる!と言った様子で喜ぶよう料理に

手を付け出すと、特に気に入っているとばかりに食材の事を口にするのだが…

そのオーディックの言葉を聞いてマサツグが説明するよう…その正体を口にし

始めると辺りが一気に氷河期と化す!…


「ッ!…あぁ、それ?…いやぁ、俺も最初食った時は驚いたよぉ!…

そのの味に!…」


__ビタッ!!!………ダラダラダラダラ!…


「……って、あれ?…どした?…」


マサツグが自分達の分の朝食を準備する際、そのオーディックが喜んで食べて

いる肉の正体をと明かした途端!…その野菜炒めを食べている

オーディックやベルベッタ!…はたまたアルスが皿を手に取った瞬間!…

時間が止まったかの様に三人が硬直する!…オーディックとベルベッタは共に

その野菜炒めを口に含んだままの状態で固まると、表情も笑顔で固まり!…

アルスに至っては皿を手に野菜炒めを凝視!…マサツグの言葉を疑うよう

目を見開ては有り得ない!と言った表情を浮かべると、そこから1mmとて

動けずに居た!…そしてもはや当然の様にコカトリスを食料としか見て

いない者からすれば、その光景は違和感にしか見えず!…固まる三人は

焦る様に汗をダラダラと掻き出し…その様子にマサツグが問い掛けるよう

不思議そうに言葉を口にして居ると、ツッコむ様にレイヴンが声を掛ける…


「…いやそりゃそうだろ?…

普通はモンスターの肉を食おうとは思わねぇって!…

オマケにただでさえ忌み嫌われているモンスターの肉だし…

その正体を知ったら誰だってこうなるし…俺もそうだったし…

…何ならヤブの順応力の方が?…」


「えぇ~!…でも美味いじゃん!!…

実際に市場に出されたら高級食材として扱われてるし!…

何なら今回使ってるコカトリスの肉は超が付く程の一級品だぜ!?…」


「違うそうじゃない!…いやそう言う問題じゃないんだよ!…」


レイヴンはマサツグの言葉に対してツッコむよう言葉を口にすると、寧ろ三人の

反応が正しいと言った様子で言葉を続け!…その際自分も驚いたと話し!…

マサツグの順応力が可笑しい事を改めて指摘すると、そのレイヴンからの指摘に

マサツグは反論をする!…その際実際にコカトリスの肉が如何扱われて居るかに

ついて話し出すと、何の問題も無いと言い!…何なら肉の状態!…ランクの話

まで持ち出し!…そのマサツグの話に対してレイヴンが更にツッコミを入れるよう

違うそうじゃない!と言い出すと、ここで幼女が目を覚ます。


__……スンスン……ムクゥ~…


「……いいにおいがするのれす…」


「ッ!…っと、シロも起きたか!…おはよう!…

ちょっと待ってろよぉ~?…今からシロの分も作っから!…」


「ッ!…んあいです!!…

…ッ?…あれ?…皆さん?…」


シロも朝ご飯の匂いに釣られて目を覚ましたのか…眠い目を擦りながら毛布の

中から出て来ると、挨拶よりも先に美味しそうな匂いがすると零す…そして

シロが起きた事にマサツグも気が付くと、シロに挨拶をし!…その際シロの分の

準備に掛かると、また鍋と向き合い!…シロもシロでそのマサツグの言葉に

眠そうながらも返事をすると、徐に辺りを見渡し始める。その際まだ固まって

居る!…或いは皿を凝視して居る者を見つけると、シロは戸惑いの様子を見せ…

それらに声を掛けるよう言葉を口にするのだが、返事は返って来ず!…その様子に

シロが更に困惑した様子を見せて居ると、レイヴンはシロに声を掛ける…


「そっとしといてあげて?…皆現実を受け入れるので必死だから…」


「ッ?……」


「さて、出来たぞぉ!…朝は優しめにサラダと蒸し鶏!…

あと目玉焼きな?…まぁ何の卵かは分からんが?…」


「ッ!?…ちょっと待て!!!…俺達で実験すなぁ!?…

てか鑑定アプレェィザァルは如何したぁ!!!…」


固まって居る者達は今戦って居るとばかりにそっとするようシロに声を掛けると、

当然その言葉にシロは不思議そうにし…マサツグはマサツグで手際よく料理を

作り!…アッサリした朝食を作り終えると、レイヴンとシロの元にその料理を

運んで行く。その際メニューとしてはサラダと蒸し鶏と目玉焼きなのだが、

卵に至ってはマサツグも与り知らない様で!…更にサラダにはコカトリスの油と

謎の卵の二つで作られたドレッシングが掛けられて有り!…マサツグ自身

何の卵か分からないと言いながら笑顔を見せると、当然その反応にレイヴンが

ツッコミを入れる!…この時同時に鑑定アプレェィザァルをしなかったのか!?と尋ねると…


「え?…あぁ…使うの忘れてた…」


「おいいいぃぃぃ!!!!」


「まぁ大丈夫だって!!…ほら!…

焼いてみたら案外普通の目玉焼きと変わんねぇし!!」


「そう言う問題じゃねぇんだよ!!!」


マサツグは料理に夢中だったのか忘れたとやはり笑顔で話し!…そのマサツグの

言葉を聞いてレイヴンは焦った様子で絶叫!…マサツグに対して文句を言いたげに

指を突き出すのだが言葉が思う様に出ず!…マサツグも反省していない様で

大丈夫と言うと、目玉焼きをレイヴンに勧めるのだが…明らかにやって居る事が

毒見で有り!…更にツッコミを入れるようレイヴンがマサツグにツッコミを

入れると、朝から騒々しいスタートを切り出すのであった!…


因みにその卵を鑑定アプレェィザァルすると如何やら鳥型モンスターの卵らしいのだが、

結局正体は分からず!…マサツグが責任を持って食べてみた所…案外美味しいと

言う事でシロやマサツグ…結局レイヴンも食べては無事美味しく消費される

のであった…

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感想 63

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貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

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