どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

文字の大きさ
208 / 944
-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章六節 騒然の玄関口とシャボン玉と根深き因縁!…-

しおりを挟む



レイヴンが正体を明かした事でエルフ達は戸惑い!…マサツグもそのエルフ達の

戸惑いようを見てシロと共に驚いていると、門番の一人が慌てた様子で何処かへ

連絡する!…恐らくレイヴンの言っていた通り女王陛下への謁見を求めて居る

のだろうが、レイヴンが正体を明かした事でまさかこんな事になるとは!……

自分の友人ながらに何をした!?…とただレイヴンの後頭部に戸惑いの視線を

向けて居ると、その女王陛下との連絡が付いたのか!…詰め所らしき場所から

慌ただしい声が聞こえて来る。


__…オルルル!!…ガチャッ!!…


「ッ!?…も、もしもし!?…こちら正面玄関詰め所!!…

至急女王陛下に謁見をと求める者が!!…」


「…何を言って居るのですか?…女王陛下は今執務を成されています!…

誰であろうとアポイントメント面会の約束を取らない者には会わないと!…」


「そ!…それなんですが!!……あの殿のお弟子様で!!…」


この内容はマサツグ達には聞こえて居ないものの、門番の慌て様だけは

しっかりと確認出来!…詰め所の中では今だ門番が慌ててふためき!…

恐らく執務室に掛けたであろう誰かと通話をするよう電話の様な物で

会話をすると、女王との謁見を求めようとする。しかし当然ながらいきなり

謁見を求めた所で、常識を求められる様な態度で断られると一方的に

突き離され!…だが門番の方も食い下がるようレイヴンの師匠かその

気になる名前を口にすると、その電話の相手も受話器越しに戸惑った

反応を見せる!…


「ッ!?…」


「と、とにかくこちらの方でも判断がし難く!!…

それにあの人間の頭骨!…

紛れもなくあの幻術等を使った様には見えず!…

本人かと思われるのですが!!…」


「……では、通してください…」


そうして詳しい話を聞いて事態が急変した様子でその執務官らしき者が

受話器の前で固まっていると、更に門番は本人で間違い無いと説得するよう

声を掛け!…判断を求めるようその執務官に助けを求めるのだが、受話器の

向こうからその執務官と違う声が聞こえ出すと、門番は更に慌てた様子を

見せ始める!…何故なら!…


「ッ!?…そ、そのお声は!?…じょ、女王陛下!?…」


__どよッ!?…


「…恐らくその方達は私が依頼した人達です…失礼の無いよう…

丁重にご案内をお願いします…」


「ッ!?……ハ、ハハァ!!…仰せのままに!!!…

そ、それでは!…失礼いたします!!!…」


その受話器の向こうから聞こえたのは女王陛下ご本人の声!…その声が聞こえて

来た途端門番は思わず大声で叫んでは更に驚き戸惑い!…その戸惑いの声は

外にも響いたのかマサツグ達を取り囲んで居るエルフ達の耳にも届くと、動揺を

隠し切れない様子でどよめく!…そしてその電話をして居る門番がただ女王

陛下の声を聴いてアワアワとしていると、女王陛下はマサツグ達の事を自分の

客人と説明し…更に丁寧に案内するようお願いし、そのお願いを聞いて門番が

恐縮した様子で返事をすると、電話の前で敬礼をする!…こうして女王陛下自ら

マサツグ達の事を客人と認めた事で、直ぐにマサツグ達への警戒は解除される

のだが…違う意味で警戒をされてしまい!…門番もマサツグ達の所に戻って来る

なり態度が変わる!…


__ガチャ…バタン……ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「さ、先程は失礼をいたしました!!…

女王陛下御本人様から確認のお声がご頂戴出来ましたので!…

どうぞお通り下さい!!……案内に付きましては…」


明らかにマサツグ達に対して委縮!…何なら一緒に付いて来たホムラも

困惑しており!…改めてマサツグ達の事を何者!?と言った様子で視線が

向けられると、その視線にマサツグは更に戸惑う!…今までにも似た様な

事は度々合ったのだが、今回は少し違い!…友人は危険物を見る様な目で

見られては、自身は委縮と!…そこまで女王陛下は恐れられている?…様な

様子が門番達やホムラから見られると、今までになかった事でマサツグは

困惑する!…そして門番は戻って来るなり今だ緊張した様子でマサツグ達に

話し掛け出すと、先程の事について早速謝り!…確認が取れたと許可を

出し、案内役を付けると言葉にしようとすると、その案内役をホムラが

買って出る!…


「ッ!!…な、なら私が!!…

この方もしばらくの間ここを離れていらしたので都合が分からない筈!…

私が案内を!…」


「ッ!!…お、おぉ!!…それは是非とも!…

ホムラ殿が案内されるのなら此方としても有難い!!…

ぜひお願いします!!…」


「…で、では行きましょうか?…お二方?…」


「ッ!…え?…あ、あぁ…」


案内役を買って出る際ホムラも緊張した様子で、やはりレイヴンの事を

知って居るのか戸惑いつつも案内すると言い…その際レイヴンが道を

知って居る筈なのにユグドラドを離れて居た事を口にすると、まるで

土地が変わって居るかの様な言い方をする。そしてその申し出に門番達も

同意をするよう頷き始めると、ホムラにお願いをするよう返事をし!…

まるで自分達は早くこの場を去りたい!…と言った様子でマサツグ達に

道を明け渡すと、ユグドラドへの入国を許可する!そして道が開けられた事で

ホムラもホッと安心すると、改めてマサツグ達に案内すると声を掛け…

だがやはり妙に緊張した様子で、何処かその笑顔もぎこちなく見えてしまうと、

マサツグはただ戸惑いっぱなしのままホムラに返事をするのであった。


さて漸くユグドラドに入る事が出来てホムラの後を付いて行くと、まず

通されたのはその巨大な樹の根元…に開いている空洞の中で、その中に

入って開口一番!…マサツグとシロはその目の前の光景に衝撃を受けると、

驚きと戸惑い!…そして好奇心の言葉を上げる!…


__コッ…コッ…コッ…コッ……ッ!?…


「うわあぁぁ!?……なんじゃこりゃ!?…」


「おっきいシャボン玉が上に!…下にも飛んで居るのです!!…」


「……はあぁ~…来ちまったよぉ~…会いたくねぇよぉ~!…」


その目の前に広がって居た光景は縦にズドォーン!…と、天井が見えない程に

開けた空間で!…更にその幹にはシャボン玉が!…まるでエレベーターの様に

上下に動いては人を運び!…更にその幹の周りにも町が形成されている!…

表現が悪いが白アリの巣の様な!…もっとニッチに言うと某・ネクタイゴリラの

ゲーム三作目に出て来る樹の中のステージの様な光景が広がっていた!…

そんな光景を目にしてまるでお伽話の中に迷い込んだ様な気分になると、

マサツグはただ感嘆の声を上げ!…シロはシロでシャボン玉を指差し!…

好奇心に胸を躍らせるようマサツグの腕の中で跳ねていると、そんな興奮する

二人を傍らで!…レイヴンが改まった様子で絶望をして居ると、ホムラは

そのシャボン玉の方へとマサツグ達を案内する。


「……ではこちらに!…これに乗って上に行きます!…

…お二方はこの町が初めてでしょうから説明しますと…

この樹は「世界樹」と呼ばれており、その世界樹に住まいを作る事で

我々エルフは繁栄して来ました!…世界樹は代を重ねる毎にこの様に

巨大な樹となって育ち!…新たな若木が芽吹くと、この様に空洞を…

町一つを造れる程の空洞を残してその役目を終え、次代の樹を護る

鎧となります!…我々はその若木を育てる事を手伝う事で共存し、

今日までこうして過ごして来ました!…」


「ッ!?…樹が樹を護る!?…ほえぇ~!…

それもこれ世界樹だったのかぁ~!!…

……ニーズヘッグでも沸きそうな?…」


「……沸くぞ?…とんでもない蛇が?…」


「ッ!?…え!?…」


そのエレベーターのシャボン玉へと案内される際…ホムラから簡単にこの国に

ついての説明を受けると、その際この国の土台となっている樹が「世界樹」

だと説明され…エルフは代々その世界樹を護る事で共存し!…今日までこうして

歩んで来たと言った風に説明を受けると、マサツグはそのホムラの説明に驚く!…

そして今自分がその世界樹の中に居る事を見て回るようホムラの後を付いて

歩いていると、ふと思わず別の神話生物を思い浮かべ…何の気なしにその名前を

口にし、レイヴンがツッコミを入れるようその神話生物が出て来る様な事を

口にすると、マサツグは更に驚き!…マサツグとレイヴンがそんな話を繰り

広げていると、一行はそのシャボン玉のエレベーター乗り場まで辿り着く。


「……では、これに乗って上に行きます!…

乗り方は…まぁ普通に乗り込む感じで…

特段何かしないといけないと言った事は無いので安心してください。」


__スッ…ぽよんっ!…


「ッ!…おぉ~!…」


マサツグ達がエレベーター乗り場に辿り着くと、そこには丁度シャボン玉が

下りて来ており…シャボン玉の中には透明な踏み台が一枚、そして上下に

移動する為のギミックか魔法石らしき物が踏み台の下に円形状で設置されて

有ると、妖しく青紫色の光を放っていた…そしてそんなシャボン玉の様子を

マジマジと見ていると、ホムラは乗り方について説明し…特に何もする事は

無いとだけ簡単に話すと、まるでシャボンの膜がある事を全く意も介さず足を

入れる。するとそのシャボンは割れる事無く形状を維持すると、すっぽりと

ホムラを中に居れ…割れる事無くシャボンの中に入ったホムラに思わず感動を

覚え!…マサツグが驚きの声を漏らして居ると、シロは自分でシャボンの

中に入りたいのか!…マサツグの腕の中で跳ねては降りるようアピールをする。


「ッ!…シロも!!…シロも!!…」


「ッ!…分かった!分かった!!…今降ろしてやるからな?…」


__…トスッ…テテテテ!……スッ…ぽよんっ!…


シロが跳ね出した事でマサツグも戸惑った反応を見せるのだが、直ぐに分かったと

言っては落ち着かせ!…興奮した様子のシロを地面に降ろすと、シロは真っ直ぐに

そのシャボン玉の前へ向かい!…目を輝かせた様子で意気揚々とそのシャボン玉の

中に右足を入れると、飛び込む様にしてシャボン玉の中へと入って行く!…その際

やはり若干は警戒をした様子で…何が有っても大丈夫な様に両腕をピー〇ブー

スタイルのよう体の内側に仕舞うと、目を閉じて一気に飛び込み!…だがシャボン

玉はビクともせず!…ホムラ同様シロをその中に入れてしまうと、若干ながら

ユラユラと膜を躍らせる。


「ッ!?…おおおぉぉぉ~~!!!…」


「ッ!…よしじゃあ俺も!…

……って、これ途中で割れたりしないよな?…」


「…さぁ?…俺が滞在している間そんな事故が有った事は聞いた事無いけど…

過去にはあるかも?…」


「ッ!?…おい余計な事を言うんじゃねぇ!!…」


無事そのシャボン玉の中に入れた事でシロは喜び!…尻尾をブンブンと振って

笑みを浮かべて居ると、マサツグ達もそのシャボン玉の中に入ろうとする!…

偶然だがシロのお陰で安全性が確認出来た事で、マサツグもホッと安堵する

のだが…ここでふと何か嫌な考えが頭を過り…思わずその事を尋ねる様に

レイヴンの居る方向へ振り返ると、その足を踏み込もうとしたままの体勢で

質問をする。するとレイヴンはその質問に若干悩んだ様子を見せては聞いた事が

無いと返事をするだが、その返事も自分がここに居る間は聞いた事が無いと…

限定的な返答を口にし…過去にはあったかも知れないとマサツグへ意地悪そうに

仄めかすと、マサツグはその言葉にツッコミを入れる!…そうしてマサツグが

ツッコんでいる間にもレイヴンは慣れた様子でシャボン玉の中に足を踏み入れ!…

後マサツグだけと言った様子で振り向くと急かし出す!…


__スッ…ぽよんっ!……クルッ?…


「…何をビビッておいでで?…あの英雄様と有ろうものが?…

まさかたかがシャボン玉如きで怖がる様な方ではありませんよなぁ?…」


「ッ!?…行ってやろうじゃねぇかこの野郎!!…」


「ブッ!!…沸点低!!…」


まるで煽る様にレイヴンは自身の口元に左手を当てるとカタカタと笑い!…

右手でマサツグを指さし挑発をして行くと、そのレイヴンの格好は完全に

プギャー!になる!…当然そのレイヴンの姿格好に見覚えのあるマサツグも、

カチンと来た様子でレイヴンを睨んでは、まるで何処かの野球選手の様な

文句を言い!…その文句を言うマサツグに対してレイヴンも噴き出すよう

言葉を口にして居ると、マサツグは覚悟を決めた様子でシャボン玉の中に

乗り込む!…そしてマサツグが乗り込んだ所でシャボン玉はその膜を

ユラユラと躍らせるのだが、やはりビクともせず!…マサツグはその揺れる

膜にビクビクとしつつも…ホムラはその目的の階層へ行く為にシャボンの

膜に手を添えると、シャボン玉を動かし始める!…


__バッ!…ぽよんっ!……ゆらゆら…ゆらゆら…


「……では動かしますね?…」


「え!?…こ、心の準備が!?…」


「お願いしまぁす!!」


__ふわあぁ!!…ッ~~~~!!!!…


シャボン玉を動かす際ホムラは一応全員に許可を取るのだが、マサツグだけは

今だ怯えた様子で!…落ち着くまでの時間が欲しいと訴えるのだが、レイヴンが

却下した様子でホムラに声を掛けると、マサツグの心の準備が整わないまま!…

シャボン玉は上へと動き出す!…すると当然シャボン玉な訳なので、自身の

足元が透けて見えており!…徐々に離れて行く地面に!…マサツグが青ざめた

様子で固まってしまうと、シロは逆に燥ぐよう跳ね出す!…


__ぴょいん♪…ぴょいん♪…


「ご主人様ご主人様!!…凄いです!!…

シロ達シャボン玉の中に居るのです!!!」


「ッ!?…あ、あぁ…そ、そうだな?…」


「ッ!?…うわぁ!!…ご、ご主人様!?…

大丈夫ですか!?…お顔が真っ青なのです!!…」


幾らフェンリルと言ってもやはり子供なのか…シロはシャボン玉エレベーターの

中で無邪気に跳ねており、マサツグにエルフの技術は凄いと言った様子で声を

掛けると、そこで顔面蒼白のマサツグの姿を見つける!…マサツグもそんなシロに

対して返事をするのだが、その様子はまるで病人の様で!…心ここに有らずと

言った具合にシロは驚き!…慌ててマサツグに大丈夫かどうかの心配の声を

掛けると、レイヴンもそのマサツグの姿を見るなり苦笑いをする。


「あははは…やっぱ青褪めてら!……まぁ俺も最初は慣れなかったけど…」


「……ッ?…何をそんなに青褪めて居られるのやら?…」


レイヴンもマサツグが高所恐怖症だと言う事を知っている様子で…やっぱり

青褪めている反応に同情するよう笑い、改めて自分がまだ滞在していた時の

事を思い出すよう慣れるのに時間が掛かったと話して居ると、ホムラは

マサツグが青褪めている理由が分からない様子でただ不思議そうな視線を

向けていた。その際落ちる訳も割れる訳も無いのに…と言った疑問の表情で

首を傾げると、その青褪めて居る理由を尋ねるよう不思議そうに声を掛け…

しかしマサツグはマサツグでそれ所では無く!…ただ必死に下を見ない様に

歯を食い縛り耐えていると、漸く長い時間に思えたシャボン玉エレベーターは

目的の階層に着く!…


__……チィ~ン!!…バッ!!…


「ッ!?…ちょ!?…そこまでか!…」


「ッ!?…ご、ご主人様ぁ~!!…待って!!」


やはりエレベーターなだけあって到着の音が鳴ると、マサツグはいの一番に

耐えれない!!…と言った様子で誰よりも先にエレベーターを降り!…

そんなマサツグの様子にレイヴンは戸惑い!…シロも慌てた様子でマサツグに

待つよう声を掛けると、マサツグはまるでシロの言う事を聞いた様にその足を

止める。何故ならその降りた先でもマサツグにとっては玉ヒュン!…そんな

光景が目の前に広がっていたからであった。


__ビュオオオォォ!!……


「……た!…高い!!…高過ぎる!!…」


「ご主人様おいて行かないで下さい!!…もぉ~!……ッ!?…

やっぱりお顔が真っ青なのです!!…」


マサツグの目の前に広がって居たのは眼下の雲!…そして青空!!…空や雲を

間近で見たいと言った者からすればそれは素晴らしい光景なのだろうが、

マサツグにとってはトラウマでしか無く!…シロに呼ばれて足を止めたのでは

なく、単純に恐怖から足が竦み!…マサツグが恐怖した様子で言葉を漏らして

居ると、後から追い駆けて来たシロがマサツグに合流する。この時マサツグの

腕に飛び付くよう跳ねると、文句の言葉を口にして膨れるのだが…その後

マサツグの顔面蒼白を目撃するとやはりそれ所ではなくなり!…慌てた様子を

見せていると、後からレイヴン達も合流してはマサツグに有る事を話し出す。


「……マサツグにとってはこの国はある意味でトラウマかもな?…

だって……高さ約数千mの所に居る訳だし…

何なら足場も一応舗装されているとは言え抜けたらそれまでだし…

……まぁ一度として道が抜けるなんて事故は起きた事はないけどな?…」


「我々の技術に不可能は無いと密かに自信を持って居ます!!」


「いやそれ以前に何でその話を今した!?…

余計に恐怖を感じるだろうが!!!…」


道幅はかなり広く取られて有る…と言うよりも元々の世界樹の枝の伸び具合が

滅茶苦茶太く長いモノで、感覚的にはセコイアの成樹が無数に生えて枝分かれ

して居る様な!…そんな枝に板や土…石等を取って来て道を舗装して有り、

更にその舗装した道を挟む様に家やお店が建てられ!…サマーオーシャンの

強い日差しは天然の世界樹のグリーンカーテンで遮られ!…気温は適温と…

意外と快適な場所では有るのだが、マサツグにとっては高さが問題で!…

それを説明するよう何故か今になってレイヴンが説明をすると、それに乗っかる

ようホムラが胸を張る!…そして自慢と言った様子でホムラは笑みを浮かべるの

だが、マサツグにとっては高さが問題で!!(重要な事なので二回目)…

レイヴンの説明に対して文句を言い!…飛び付いて来たシロを抱える様にして

マサツグが体を強張らせると、まるで立場が逆転した様にシロはマサツグを

宥め出す!…


__ッ!…ヨジヨジッ!…ギュッ!!…


「よしよぉ~し、こわくない!…こわくないですよぉ~?…」


「……これだけ見ると主従はどっちか困惑するな?…

…さて?…いつまでもビビってないで行くぞ?…」


主人であるマサツグがペットのシロに宥められてる…そんな光景を目にすると

レイヴンは苦笑いをし、主従が逆転してどっちがペットなのか…とツッコミを

入れると、高さに恐怖するマサツグを引き摺るようレイヴンがホムラの案内に

付いて行く…その際ホムラも苦笑いをした様子で案内を再開すると、その道中

やはり他のエルフ達の視線を感じ!…更にこれも薄々理解していた通り!…

明らかに歓迎されていない視線をバンバン感じると、レイヴンはその視線に

気が付いた様子で言葉を呟く。


__ジィ~~…ヒソヒソ…ヒソヒソ……


「……やっぱ視線は感じるよなぁ~?…」


「……しろぉ~…しろぉ~……」


「よしよぉ~し!…大丈夫!…大丈夫です!!…

こわくなぁい…こわくなぁい!……えへへ♪…」


そのエルフ達の視線の先はホムラやレイヴンにも向けられて居るのだが、

一番に視線を向けられて居たのはマサツグで…しかしマサツグは高さの

事から全く気づいて居らず!…怯えた様子でシロをずっと抱えてはシロに

宥められていた…因みにシロも薄々はその視線に感付いて居るのだが、

マサツグが自分を頼っている事の方が最優先の様で…この時のシロは

まるで母親になった様に!…頼られている事で幸せを感じていると、

笑顔でただただマサツグを甘やかすよう宥め続けていた!…さてそんな

マサツグ達の様子は置いといて…レイヴンは何故その視線を向けられて

いるかについて、大体の推測が出来ている様子で言葉を口にする。


「……恐らくは何でここに冒険者が?…と言うよりも…

…って言うのが正しいか…

…まぁ一番最初に誘拐騒ぎを起こした奴は完全に私利私欲で…

マサツグと同じ人間ヒューマンだったからな?…」


レイヴンが言う推測はこうである…別に冒険者達を招き入れた事に対して

嫌悪感を抱いているのではなく、マサツグ人間を招き入れた事に原因があると

言い!…更にその原因に過去の事件がきっかけと言った具合に言葉を続け、

その事件を起こした犯人がマサツグと同じ人間ヒューマンであった事を思い出すよう

口にすると、その話に乗っかるようホムラも参加する!…


「……その事件は私も記憶しています!…

まだ小さな女の子を捕まえて!…

「自分好みのご奉仕メイドにしたい!」等と!…

あれは本当に許せない!…

我々の事をそんな目で見ていたのか!と思うと

今でも怒りが!!……ッ!?…し、失礼!…つい興奮を!…」


ホムラもその事件には記憶がある様子で、その犯人が犯行を起こした理由に

ついて話し出すと、怒りの言葉を口にし!…今でも怒りを覚えると殺意に

似た感情を露わにし!…だがそれも直ぐにハッと気が付いた様子で落ち着きを

取り戻すと、慌てた様子でレイヴンに謝罪をする…恐らくレイヴン達も同じ

冒険者で、何よりマーガレットの娘を助けたと!…同じ冒険者でも彼らは違う!…

そう感じたから謝罪の言葉を口にしたのだろうが、レイヴンは逆にその言葉を

聞くと、ホムラが正しいと言った様子で肯定をする。


「…いや…悪いのはソイツであんた達の怒りはご尤もだから…

寧ろこちらこそすまない!…同じ冒険者として代わりに謝らせて貰う…」


「ッ!!…いえそれこそあなた方の責任では!!…

…って、このままだと押し問答になりそうですね…

この話はここまでにしましょう…」


__ガタガタガタガタガタガタガタガタ!!…


「……で、いつまで震えてるんだよ!…

いい加減慣れろ!!…」


ホムラの怒りはご尤もとその冒険者に非が有る事を認めると、同じ冒険者として

非を感じてはホムラに謝罪し!…しかしレイヴンが謝罪した事でホムラは慌て!…

逆にレイヴンに非は無いと戸惑った様子で言葉を口にすると、その後の展開が

読めたのか…ホムラはレイヴンに対して苦笑いをし…この話を止める様に言葉を

掛けると、レイヴンもそのホムラの言葉を聞き入れた様子で静かに頷く…

そうして二人の間で和解した様な雰囲気が流れ出すのだが、その二人の後ろでは

今だに某・ア〇オニの登場人物宜しく震えているマサツグの姿が有り!…そんな

様子に気が付いたレイヴンがツッコミを入れ!…いい加減落ち着く様に声を

掛けるのだが、そのレイヴンの言葉に対してマサツグは噛み付く!…


「ッ!…そんな簡単に慣れる訳ないだろ!?…

地上でこんな強めの心地の良い風が吹くか!?…

今の所このゲームだと春野原スプリングフィールドとココだけで!…

現実リアルだと一度として体験した事無いわ!!!」


「ンな事知るか!!!…後ちょっとだからしっかりしろ!!…

真っ直ぐ付いて来るんだぞ!?……はあぁ~…」


「うぅ~!!…シロぉ~!!…」


「よしよぉ~し!……えへへ♪…」


シロに宥められながらもマサツグがレイヴンの方に顔を上げると、今だ顔面蒼白で

慣れる訳が無いと断言し!…この時もはや吹いて来る風にも恐怖して居る様子で、

思い出すよう似た様な風を感じられる所を口にすると、現実リアルの話まで持ち出し!…

その話を聞いてレイヴンが更にマサツグへツッコミを入れると、次には呆れた

様子でちゃんと付いて来るよう声を掛ける!…そしてもはやレイヴンとしても

あれは手を付けられる状態じゃ無いと悟ったのか、大きく溜息を吐き!…そんな

レイヴンを尻目にマサツグはまたシロに甘え出し!…シロはシロで満更じゃない

様子でマサツグを受け入れると、尻尾を振りながら上機嫌でマサツグをあやす…

当然その光景を見ているエルフ達からすれば不審でしか無く!…それでも

マサツグ達は何とか宮殿まで辿り着き、その宮殿のエルフが話を聞いていると

言った様子でマサツグ達を通すと、宮殿の謁見の間…そこで女王陛下との謁見が

許されるのであった。


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「……すっげぇ!…これ全部大理石で出来てる?…

それに天井!…まるでベルサイユ宮殿みたいだな!?…

柱一本一本にも細かな装飾!…いい仕事してますねぇ~?…」


「……お前は渡辺〇史か?…

それにさっきまでのビビりようは何処に言った?…」


「ん?…高ささえ気にならなければ何とか!…」


その謁見の間へ向かう道中…宮殿の内部を見て回るよう視線を動かすと、

天井には何か神話を題材にした絵が描かれて有ったり、柱には細かな

装飾がされて有ったり…思わず某・少女漫画みたく目にキラキラが入り

そうな物なのだが、マサツグはあえてお宅訪問をする様な感じで言葉を

口にすると、レイヴンからツッコミを受ける!…まさかその名前が出て

来るとはマサツグ自身も思ってはいなかった様子で…若干驚いた反応を

見せて居ると、レイヴンは続けてマサツグの調子について尋ね…

その問い掛けに対してマサツグはケロッとした表情で答え、元の調子を

取り戻した様子で謁見に臨む姿勢を見せて居ると、その傍らでは残念そうに…

シロがもう少し楽しみたかったと言った様子でガッカリしてはマサツグの

隣を歩いていた。


「うぅ~…さっきのご主人様…可愛かったのに…」


「ッ!…いやいや……」


{{{……何であの幼子も一緒に?…}}}


__コッ…コッ…コッ…コッ……


「………着いたな!………ヨシ!!…」


シロが残念そうに呟いて居ると、マサツグはそのシロの言葉に苦笑いしつつ

ツッコミを入れ…さすがにシロを抱えて女王様と謁見をする訳には行かない

ので、シロを降ろして一緒に歩いて居たのだが…それ以前にシロを連れて

来て居る事に宮殿のエルフ達は戸惑い…何故幼子付き?…と言った様子で

シロに視線を向けて居るのだが、そんな事など露知らず…マサツグ達は

謁見の間の前へ辿り着き!…いざ意を決した様子で扉を開け中に入ると、

そこには何処か見覚えが…マサツグは困惑した様子でそれを見るなり思わず

言葉を漏らすと、途端に辺りは騒然とするのであった!…

しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

俺の召喚獣だけレベルアップする

摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
ファンタジー
ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

処理中です...