どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第一章-スプリングフィールド王国編-

-第一章五十四節 朝から波乱と二度目のマスターオーダーとリンのうんちく-

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さて……ゲームの世界でカルト教団との戦いにも漸く落ち着きが見え出し、

誘拐されたリコを女将さんに返し終え…疲労から来る眠気に耐えられず

女将さんに部屋を用意して貰い、ベッドに倒れ込んでログアウトした次の日…

何事も無く連休二日目の朝を迎えるとマサツグは居間に移動して家族と

軽い会話を交わしていた。居間では既に母親が朝食の準備を整え、その朝食を

家族皆で食べているのだが、マサツグの弟が何を思ったのか若干困惑した表情で

徐に質問をし始める。


__カチャカチャッ!…コト…ズズズ…


「……兄さんあにさん?…今やってるゲームってそんなに面白いの?…」


「ッ!…え?…何で藪からスティックに?…

まぁ…色々考えて動かないといけないし、扱いもそこそこ難しいけど…

楽しいのは楽しいぞ?…何でまた?…」


「んん…聞いてみただけ…」


「ッ……?…」


弟の質問にマサツグが何処かのル〇語で返事をすると、弟はそのル〇語に対して

ツッコミたそうな表情を浮かべるのだが、今は違うと言った様子でマサツグの話に

耳を傾ける。マサツグはそんな弟の質問に戸惑いつつも、アルバスクロニクル

オンラインのゲームシステムについて素直に感じた感想を口にし、弟に質問を

して来た理由について尋ね返すが弟は興味無しと言った様子で朝食を

再度食べ始める。そんな弟に何故聞いて来た?…と疑問を感じる中、朝食を

食べ終え部屋に戻るとマサツグは早速ゲームを起動させようとする。


__バタンッ!…


「さてさて♪…昨日の続き~♪……って、あれ?…うわぁ…

電源切るの忘れて寝てたのか…ヤッベェ…これバレたら怒られるな……

まぁいいや…とにかく!…続き続き~♪…」


__スチャッ…フィィィィィン!……


マサツグがゲームの電源を入れようとするのだがゲームの電源は既に入って居り、

マサツグがゲームの電源を入れた覚えがないと言った様子で困惑して居ると、

昨日ゲームの電源を切ったと言う記憶も無い事を思い出し始める。それを理解した

マサツグはゲームに負荷が掛かって居る事と電気代がヤベェと言った二つに慌てた

様子を見せ、家族へバレていない事に若干の安心を覚えつつも、反省をしたのか

していないのか良く分からない態度でヘッドギアを装着する。そしてゲームの

世界へダイブしログインを済ませると、いつもなら最後にセーブした地点から

再開される筈なのだが、今回は様子がおかしい…


__パチッ!…んん~~~!!………?


「……あれ?…何で真っ暗?…

何で何も見えない?……ッ!…

確かに最期余りの眠気に頭から突っ伏したのは覚えて居るけど…

とにかく起きて見る……?…」


__Zzz……へ?…


マサツグがゲームの中で目を覚まし大きく伸びをするも視点は真っ暗…

何も見えない事に困惑しては最後どの様にして寝たのかを思い出し、

状況を理解しうつ伏せのままベッドから顔を上げて辺りを見渡すと、

まず目に付いたのはマサツグが最後に見た光景とは違う…おかしな光景であった。

一体何がおかしいのかと言うと、何故かマサツグの直ぐ隣でリンが

幸せそうに涎を垂らして眠っており、マサツグの最後の記憶では

今泊まっている部屋にリンはいない筈であったからである。本当なら

馬車の中に居る筈のリンが、この場に居る事に戸惑いを覚えると

マサツグの先程までの眠気が完全に吹き飛び、マサツグを尻目に

幸せそうな寝顔を見せるリンは寝言を口にする。


「ふへへへ…Zzz…

初めて見ました…Zzz…

黒竜の………ふへへへへ…Zzz…」


{……一体何の夢を見てるんだ?……とにかく早く起きないと!…}


__グワァ!…ガッシ!!…


「へ?…ッ!?…」


良く分からない…恐らくは滅多に見られないアイテムを目の前にしている夢でも

見ているのか…リンは我慢出来ないと言った様子で笑みを浮かべる一方で、

マサツグはリンに疑問の表情を向けるのだがそんな事より誤解を受けない様に

早く起きようと体を起こし始めると、突如背後から腕が伸びて来ては腕を掴まれ、

寝惚けるリンに捕まってしまう。捕まったマサツグは何が起きた?と言った様子で

戸惑い、リンに捕まった事を認識すると青ざめ始めるのだが、寝惚けるリンは

そんなマサツグを余所に引き込む様に引っ張る!


「んへへへへぇ~♪……」


__グイッ!…ッ!?…ガッシ!!…


「ングッ!!……ッ~~~!!!!…」


「うぇへっへっへっへ♪…逃がしませんよぉ?…

レアマテリアル♪……Zzz…」


マサツグは態勢を整える暇も無いままリンに引っ張られると顔からリンの胸に

飛び込み、リンも完全に寝ぼけているのかマサツグを逃がさないようガッチリ

ホールドすると、もはや知らない人間からすれば言い訳の出来ない状況が

出来上がる。マサツグの顔は完全にリンに胸に押し潰され、呼吸が出来ない事より

自分の顔に柔っこい物が当たって居る事に動揺しまくっていると、リンはのん気に

夢を見る。そうしてマサツグが拘束されたまま迂闊に動く事が出来ず、とにかく

顔を動かし抵抗するもリンは動じない!…


{うおおおおいい!!……如何してこうなる!?…

確かに男としては悪くは無い気が…それに良い匂いがする様な…

…ッ!?…じゃなくて!!HA・NA・SE!!…}


__ウゴウゴ!…ウゴウゴ!…


「やん♥…逃がしませんよ!…Zzz…」


__ぎゅうぅぅぅ!!…


{ッ!?…クソッ!…如何にもならなねぇ!!……まずは冷静に!…

良く考えるんだ!…打開策はまだ!!…}


マサツグが動くとリンが拘束を強め、そのリンの寝相にマサツグがヤバいと

感じつつも女性との接触にドギマギする。彼女がいない歴=年齢の

マサツグには少々刺激的すぎるのか、思わず抵抗する事を止めようかと

考えてしまうのだが、ここで更にトンデモナイ事出来事が起き始める!

それはマサツグが如何やってこの窮地を脱するか!…と冷静さを取り戻し

考え始めていた時の事!…部屋の外から誰かが近づいて来る足音が聞こえる!…


__……ギィ…ギィ…ギィ…ギィ……コンコン!…


「……朝早くにすいません…起きていますか?…」


{ッ!?…うおおおおおおいぃ!?…マジか!?…

この声は聞き間違いが無ければクラリス!?…何でここに!?…

てか、ドアのカギ掛かってるよな!?…}


部屋の外から近づいて来る足音は見事にマサツグとモツの泊まる部屋の前に

止まり、ノックの音が聞こえて来ると外からクラリスの声が聞こえて来る。

そのクラリスの声にマサツグの落ち着いた思考がまた動揺し出すと表情は

青ざめ、部屋の鍵が掛かって居るかどうかと…とにかく現場を見られないよう

願い始めるのだが、クラリスは部屋のノブを回すなりトンデモナイ事口にする!


「…先に起きていたモツさんからは勝手に入って良いと

聞いていますので入りますよ?…」


__ガチャッ!!…ギイィィィィ~~……


{ッ!?…モツゥゥゥゥゥゥ!!!!…おま!?…

何て事をぉぉぉぉぉぉ!!!…}


__バクバクバクバクバク!!!…


クラリスが口にしたのはモツは既に起きていると言う事と、今居る部屋の鍵が

と言う事!…更に都合が悪い事は続けて起き、モツから許可を

貰ったと断りを入れてからクラリスが中に入り始めると、そのモツの許可に

マサツグは酷くショックを受ける!この時…マサツグの心音はバクバクと

慌て出し落ち着かないず、最後の最後まで如何したものかと悩み続けるのだが、

マサツグの考え抵抗空しく…その現場を遂にクラリスに見られる…


「失礼しま~……ッ!………」


__ふわぁ~お♥……


{………終わった!…

今この時を持ちましてマサツグさんの人生ゲーム内は終わりました!!…

音を立てる所か…完膚なきまでに粉々に!……}


クラリスが入って来て早々部屋を見渡し出し、マサツグが居るかどうかを確認し

始めると、リンに抱き抱えられているマサツグを発見する。その際リンの服は

マサツグの抵抗か?はたまた自然なのか?…とにかく開けた様子を見せては

マサツグの顔を自身の胸元に押し付け、マサツグも何とかクラリスの姿を

確認出来る位の視界を確保すると、クラリスの呆れた様な軽蔑する様な表情を

見つける。そんなクラリスの様子にマサツグが一人ショックを受けては

終わった!…と心の中で嘆き、クラリスは二人を見下ろす様にジト…と

した目をし、腕を組んで眼鏡を上げると軽く溜息を吐く。


__……はぁ……クイッ…


「…この子ったらまた人を巻き込んで寝て!……

本当に困った子ね?…全く!…」


「……へ?…」


「…ちょっと待ってくださいねぇ?……直ぐお助けしますので…」


クラリスが呆れた様子で話し出したのは意外!…マサツグの破廉恥光景に

ついてでは無く、まさかのリンの寝相について!…クラリスはリンの事を

知っていると言った様子で困ったと口にし、マサツグがクラリスの予想外の

反応に戸惑った反応を見せて居ると、捕まっているマサツグの方へと

四つん這いでベッドに上がって来る。その光景にマサツグがまたドギマギし

始めると、クラリスはマサツグに申し訳なさそうな表情を見せては

我慢するよう声を掛け、そのままリンの耳元まで移動すると大声で

怒鳴るでは無く囁く様に一言呟く。


__ギィ…ギィ…ギィ…ギィ……スッ…


「……早く起きないと…お仕置きよ?…」


__ッ!?!?!?…ガバァ!!!!……ダアァァン!!!!…


「はい!!!起きてます!!!…私起きてます!!!!…

寝てません!!!…寝てませんよ!!!!!……って、あれ?…」


クラリスはリンの耳元に手を添えただ一言…お仕置きすると呟くと、次の瞬間

リンは電源が入った様に飛び起きて部屋の壁に張り付くようへたり込み、

クラリスに起きているとアピールし始める!その勢いは凄まじく!…

何をしても放さなかったマサツグの頭を投げ出し、マサツグがその勢いで

クラリスの太腿に受け止められるとクラリスは若干驚いた反応を見せる。


「ッ!…おっと!…だ、大丈夫ですか?マサツグさん?…」


「……もう色々と駄目かもしんない…」


「え?……」


「あれ?…先輩?…何でここに?…と言うよりこの状況は?…」


クラリスが吹き飛んで来たマサツグを心配し声を掛けるが、マサツグは両手で

顔を隠すと赤面しその場で丸まると、プルプルと小刻みに震えてクラリスに

答える。何とも居た堪れない気持ちになりつつもマサツグが転がって居ると、

何の事か分からないクラリスは困惑した様子でマサツグを見詰め、リンはリンで

状況が飲み込めないと言った様子で戸惑い始める。そのリンの言葉にマサツグは

酷くツッコミを入れたくなるのだが、そんな事よりと言った様子でクラリスが

マサツグを心配すると、リンの寝相について謝罪しながら説明をし始める。


「……本当にごめんなさい!…マサツグさん!…痛くなかったですか?…

…この子熟睡するといつもこうで…

ただでさえ抱き枕が無いと眠れないとかで困った子なのに…

一緒に眠ると誰だろうとあんな風に抱き抱えて動けなくするんです…

本人も悪気が有ってやっている訳では無く…」


「い、いや…別に問題は無いですよ?…分かってます!…

寧ろ悲しいのは己の愚直さで…」


「え?…」


「……お~い!起きたか?…ッ!…起きたのか、おはよう。」


クラリスがリンの代わりに頭を下げて謝り、リンは未だ状況が分からないと

言った様子で困惑する。クラリスの話を聞く限りリンはギルドでも良く

寝ているのか、クラリスがほとほと困り果てた様子で謝罪し、その謝罪に

マサツグが丸まり状態を解除すると座り直して大丈夫と答え、改めて自分の

未熟さにショックを受けた様子を見せては顔を赤くしプルプルと震えていると、

様子が気になったのかモツが自分達の泊まっている部屋を覗きにやって来る。

そしてマサツグとリンが起きている事に気が付き挨拶をし出すのだが、

のん気に挨拶をするモツに対してマサツグは顔を赤くして文句を言いたそうに

すると挨拶を返す!…


「ッ!!……おはようモツ!!…今日も良い天気だね?……」


__ゴゴゴゴゴゴゴ!!…


「お、おう…何でそんな顔をする?…俺なんかやったっけ?…」


「……いや?…別に?…」


マサツグの挨拶にモツは何が有ったと若干戸惑った表情を見せては訳を聞くが、

マサツグは何でもないと表情そのままモツに返事をし、そのマサツグの表情に

モツが困惑を覚えているとマサツグはベッドから降りて身支度を手早く整え始め、

その間クラリスはリンに何が有ったのかを呆れた様子で話し、リンは開けた

制服を着直し戸惑った表情を見せて居た。その間にマサツグが準備を整え終え、

一同はとりあえず宿屋一階ダイニングに向かうと、女将さんがマサツグ達

人数分の朝食を用意しては机の上に並べていた。


__コトッ…コトッ…


「……ッ!…あっ!…おはよう御座います!!…」


「おはよう御座います!…リコちゃんは?…」


「まだ眠っています…送り届けて下さってからずっと…

でも何か病気や怪我で眠り続けていると言った様子では無いので…

もう直ぐ起きて来るかと…」


「…ふぅ!…そうですか!…それは良かった!…」


二階から降りて来たマサツグ達に女将さんが気付くと挨拶をし、その挨拶に

マサツグが答えるとリコの様子について質問をし出す。一応見た限りでは

何とも無かったのだがあの繭に包まれていたのだ…帰って来てから異常は

無いかと言った様子で心配し女将さんの返事を待っていると、女将さんは

安心した表情で特に何も無い、大丈夫と答える。時間を確認するよう時計を

チラッと見て、もう直ぐ起きて来るかもと予測を立ててマサツグに笑顔を

見せ答えると、その返事を聞いたマサツグとモツがホッと一安心する。

そして女将さんが用意してくれた朝食を食べようと四人が席に座ると、

クラリスがハッと本来の目的を思い出した様子でマサツグとモツに話し掛け

始める。


「ッ!…そうでした!…思わず座っちゃいましたけど…」


「ん?…如何した?…」


「いえ、お食事前で申し訳ないのですが…これを…

昨日の今日なのですがギルドマスターよりマスターオーダークエストを

お持ちしました!…」


「え?…マスターオーダー?…二回も?…」


四人が席に座っていざ朝食を食べようとしたタイミングで突如クラリスが

思い立った様子を見せると、徐にウエストポーチから巻物スクロールを取り出し始め、

その様子にマサツグが不思議そうな表情を浮かべてクラリスに質問をすると、

クラリスはマサツグとモツに取り出した巻物を手渡してはマスターオーダーと

説明する。二日続けてのマスターオーダーにモツが戸惑いの表情を見せるも、

二人はクラリスから手渡された巻物を開いて内容を確認し、その内容に

疑問を感じると二人は困惑の表情を浮かべてはクラリスに説明を求め始める。


__パラッ………?…


「…クラリスさん?…これって如何言う事?……」


 ------------------------------------------------------------------------------

           「マスターオーダークエスト」


        依頼レベル 65  パーティでの活動推奨


  今回、カルト教団に襲われ有耶無耶になっていた春王祭を開こうと

  スプリングフィールド王が我々ギルドに依頼を提出された。

  依頼内容はどれも食材を集めてくる事。しかし要求されている食材は

  どれも聞いた事が無い食材、見た事無い食材。故にこの依頼はギルドに

  登録している冒険者全員に手渡される依頼書だ。受ける受けないの

  選択は自由。


  追伸、これは私の考えだが王は今回の事件に対しての慰安の意を込めて

  盛大に開こうとお考えになっていると思われる!…出来れば全冒険者が

  この依頼に参加してくれる事を切に願う!…尚、食材の方はこの四種だ。

 
    魚:時季知らず 

  キノコ:土もどきトリュフ 

   野菜:バニーガールキャロット 

  調味料:妖精のバジル

 
            ギルドマスター・フリード 

 -------------------------------------------------------------------------------

「…えぇ~っと、簡単に説明しますと…

今回のカルト教団の騒動で一時お預けになっていた春王祭を慰安の意を

込めて盛大に行おう!…と、カルト教団の恐怖を拭い去るよう

スプリングフィールド王が企画した一大企画のお祭りとなっています!…

このお祭りは一週間続けて行われる予定で、各町や村を巡って…

最後に王都に戻って来ると言う…国の団結を図る為に模様されたお祭り

なのですが…皆さん…やはりあのカルト教団の一件以来ピリピリしている

様子なので…それを緩和しようと考えてのお祭りを!……」


「い、いや…それは良いんだけど…この食材ってのは?…

何でお祭りで集める物が食材?…」


マサツグがクエスト巻物の内容を見えるようクラリスに開いて見せ、

如何言う事かと説明を求め始めるとその問い掛けにクラリスは説明を始める。

しかしクラリスが話し始めたのはクエスト巻物に書かれてある追伸の内容と

似ており、祭りの詳細を話してはクエスト内容とは関係無い内容で、マサツグが

その事に困惑するも改めて説明を求めようとしていると、リンが朝食を食べながら

覗き込んでは一言口にする。


「…これ……見る限りでは献立はホイル焼きですね?…」


「…え?……」


突然リンがクエスト巻物を見るなりホイル焼きと口をもぐもぐと動かしながら

言い出し、マサツグとモツ…クラリスがその一言に戸惑って居ると、リンは先程の

説明の捕捉…マサツグの質問に答えるよう食材を集める理由について語り出すと、

ついでに食材の説明も話し始める。その際マサツグが全員に見えるよう机の上に

クエスト巻物を広げて見せ、モツは一旦クエスト巻物を巻いてしまうと朝食を

食べ始め、リンは久々の特技が披露出来るとばかりに饒舌になる!


「春王祭では毎回王室料理人達が民衆に対して料理を振舞うんですよ!

その料理が毎回美味しくて!…何でも旬の食材を使って作るそうで毎回みんなが

楽しみにして居るんですよ!!…

…で、この食材の名前を見た限りではホイル焼きかと…


まずはこの時季知らずって言う魚ですが、簡単に言うと鮭です。

その名の通り…時季が違うこの大陸の川に登って来てタマゴを産んで

そして絶命するんです。で、絶命すると一瞬で鮮度がどんどん落ちて腐ります。

ですが、ある手順で捕まえると鮮度が落ちずに保存出来るとかで、味も格別で

脂がのっていながらも身は意外としっかりしていて美味しいとか!…

まぁ、まずこの時季知らずを見つけるのが難しいんですけどね?……

因みに余談ですがこの魚は通称・馬鹿鮭って呼ばれてたりします!


っで、次が土もどきトリュフなんですが…まぁ、これと言った特徴の無いまんまの

トリュフです。強いて特徴を上げるとするなら見た目でしょうか?…

何処をどう見ても見た目が子供の作った泥団子や土塊にしか見えなくて…

大抵の人はそれがトリュフって気付かないまま捨てちゃうそうです。

あっ!…でもちゃんと水とかで洗い流して綺麗にするとちゃんと

トリュフなんですよ?…それに水で洗うと妙に香ばしい匂いがして…

その手のマニアには堪らない貴重な一品に化けるとか?…それに元々香りが

良くて料理の味や風味のランクを上げるのに欠かせられない逸品らしいですよ?

これは良く老木の下を掘り返したり、イノコロムを倒すとドロップする

らしいですよ?…


お次がバニーガールキャロット!…これがまた変わったニンジンでして…

何と自立して動き回る事の出来るニンジンなのです!!…その様子から一番最初は

モンスターとして扱われていたのですが、最近ではこのニンジンを栽培している

農家が居るらしく、その農家さんがこのブルーベルズの村に居るとか!?…

味もニンジン独特の青臭さが無くて寧ろほんのりと優しく甘い!…

まるでバターグラッセの様に甘いので夢中で食べてしまえるとの事で、

子供にとって夢のニンジンとして扱われているそうです!…

因みにその姿形は名前の通りで必ず二又に生えて人間の足の様に育つみたいです!

まるで網タイツを穿いたかの様な模様が出て来て、そのニンジンの脚も美脚と…

まるでバニーガールの脚の様に見えた事からその名前が付いたそうです!


最期はこの妖精のバジルですね!…恐らくこの依頼において最大の難易度を

誇ると予想される滅多に見つからない香草です!…

これは名前の通り妖精が住んで居る所でしか育たないバジルと言われてまして、

一説だと妖精が大切な人に贈り物をする際にその香草を使って贈り物を

するのだとか!…そんな逸話の有る本当に貴重な香草なんです!!…

見た目も普通のバジルより大きくて、余りの大きさに調味料として

使えないんじゃ?…と思われるんですがこれが意外と新芽だったりして普通に

使えると…場合によっては胡椒より高価で取引される事も有るそうですよ!?…

…あっ!…後このバジルは何故かキノコ類と一緒に調理をすると不思議な事が

起きるそうで、ある意味料理人にとっては一度は使ってみたい

食材らしいです!…


ここまでがクエスト巻物に書かれていた食材の説明ですね!…

いやぁ~!!…どれも生で見た事が無い素材なので見てみたいです!!…

…もしかするとこれが切っ掛けで見る事が出来るのかな?!…なんて!……

って、如何しました?…」


「………。」


リンがマテリアルマニア(食材)を全開に!…クエスト巻物に書いてあった食材の

説明・うんちくを片っ端から笑顔で説明し、その様子にさすがのクラリスも

圧倒された様子で聞いていると、マサツグ達は呆然とする。リンの好奇心に

興味と…素材であれば何でも良いのか?と言わんばかりの情熱を見せるリンに

クラリスが呆然とする一方で、ふとマサツグがある事を思い出すと色々と疑問が

出て来る。それはリンが説明の中で話した各食材の見た目についてであった。


{……あれ?…そう言えば何か引っ掛かりを感じる様な?…

確か一つ目は馬鹿鮭…じゃなくて時季知らず…だっけか?…

熊五郎に丸々一本デカい鮭を貰った様な?…それにトリュフも…

クランベルズに戻る道中で商人が襲われてて、それを助けたら

泥団子を貰ったんだっけ?…商人は貴重みたいな事を言ってた様な?…

…んでもってニンジンはともかくバジル……

丁度ティターニア様から小包みたいなの貰ったっけ?…

何処と無くジ〇リ臭のする…これって偶然か?……}


「先輩!!…マサツグさん!!…如何したんですか!?…

何でそんな固まって…」


マサツグは今までにあった事を思い出す様にその各場所で貰ったアイテムの事を

思い出し、その特徴がリンから今まさに聞いた物と合致すると感じると、

奇妙な違和感を覚え始める。そうしてマサツグが疑問を感じ固まって居ると、

同じ様に隣でリンの情熱に圧されたクラリスが戸惑いの表情のまま固まり、

リンが二人の様子に気が付いた所で手を振ったり声を掛けたりと固まる二人に

アピールをし始め、そのアピールでクラリスの意識がハッと戻ると苦言を

一つ零す。


「ッ!……はあぁ~……

貴方のその途方も無い知識とうんちくに戸惑って居るのよ!…

何でその情熱をもう少し業務に活かせられないのかしらって?…」


「ッ!?…せ、先輩酷いですよ!?…」


__バタバタバタバタ!!……パンッ!…


「…頂きます!……」


クラリスの苦言にリンがショックを受け、パタパタと腕を振って抗議すると

クラリスは呆れた様子で手を合わせ、リンを無視し食事を口にする。それは

まるで慣れた様子でスッと食べ出し、リンもこれ以上は無駄だと感じたのか

ムスッとした表情で席に座ると、食事を再開する。そうしてマサツグも

悩んだ表情を見せては徐に食事を取り始め、ずっと悩んだ表情を見せて居ると

心配されていたリコが起きて来たのか自室の扉を開けて姿を見せる。


__バァンッ!!…ッ!?…


「…ッ!?…ッ!?……あれ!?…ここは…お家!?…」


「ッ!?…リコ!!…」


「ッ!!…お母さん!!!…」


自分は馬車で寝て居た筈と言った慌てた表情でリコが飛び出し、その飛び出して

来たリコにマサツグ達が驚いた反応を見せて居ると、リコは辺りを見渡して

家に帰って来た事を確認する。慌てた様子ながらも無事にリコが起きて来た事に

女将さんが改めて感動した表情を見せ、リコの名前を呼んで腰を下ろし

迎え入れる様に両手を広げて見せると、その女将さんの様子を見たリコもハッと

気が付いた表情を見せては涙ぐみ、母親に向かって駆け出し抱き着く。

そんな光景を見たマサツグ達は改めて助ける事が出来て良かったと思いつつも

食事を済ませると、話は先程のクエスト巻物に戻って、マサツグは一段落した所で

アイテムポーチから思い当たるアイテムを手にし始める。


「……ふぅ!…さて、落ち着いた所で…」


__ゴソゴソ!…


「……?…何如何したんだ?…」


「いや…思い当たる物が約三つ…リンに確認して貰おうと思ってな?…」


__ガタッ!!!…ガシッ!!……


マサツグが自身のアイテムポーチを弄り出してモツが気付いた様子で声を掛けると、

マサツグはリンに今まで手に入れたアイテムの鑑定を口にする。その言葉を聞いた

リンが席から急に立ち上り、興味を持った表情を見せるとクラリスに腕を掴まれ

制止させられるのだが、マサツグが大丈夫と言った様子で手で合図を送ると、

今現在で疑わしい…恐らくクエスト巻物に書かれてあったアイテム三品と+αを

机の上に広げ始めるのであった。

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 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
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45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
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2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

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