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変わりゆく日常
7【※】
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汗をかいている服はなんとか脱ぎ散らかして着替えていた。
そのままベッドに横になって悠人は身体の力が抜け落ちる感覚に襲われた。
だが同時に、我慢出来ないほどの欲望を感じる。
燻る熱は身体の底から脳味噌の隅々まで支配している。
むず痒い下腹部の違和感に舌打ちをして手を伸し、下着の上から触ってみた。
「ッぁ……くそ」
ぐちゅりと奥で音がする。濡れる感触があって、自分の後孔が蜜を漏らしていることを知る。
あの日の感覚が蘇る。でも、あの時よりも今の状況は酷く感じる。
指で濡れそぼったペニスを掴むと、根元から軽く扱いてみた。
下着のままだが、今はそんなことはどうでもよく、とにかく気持ち良くなりたい一心だった。
「んあ……ぁ、ぅ」
服が肌を擦る。
薄いシャツの生地が胸元を擦り少し気持ちがよかった。
手元と胸元の快感は味が違う。そう気づいて、どちらも得たく身を捩った。
服の上から硬くなった乳首に触れてみる。
指の腹で触れ、爪先で引掻いてみて、刺激が足りずに指で軽く摘まんだ。
「あ……ぁ、い……ぅ」
声を押し殺した。
自分の声が忌々しくて聞きたくない。だが声は否応なく漏れ、甘ったるく媚びるような声が漏れていく。
「ぁ……ッぅ、ぁぁ」
両手で胸元とペニスとを弄りながら、少しずつ絶頂へと近づく。
下着のままだとか、布団の上だとか、そんなことは気にする暇もなく悠人は熱を吐き出した。
「ああ、あ……ッ、あ」
ビクビクと身体を震わせ、身体中に走る甘い痺れに頭がぼうっとする。
普段の自慰ならそれで終わるはずだ。
だが今はそうじゃないことを理解している。
ぐずぐずに濡れた下着の中で、後ろからとぷりと蜜が漏れてくるのが分かる。
むず痒い感覚が後ろにあり、身体が完全に他者を求めている。
欲しい欲しい欲しい。
「あ、……ッ」
言葉を口にする前に、再び唇を噛んだ。
気を紛らわせるようにペニスを扱きながら、枕に顔を押しつけた。
「ふっ、ぅ、ぁ……ぁぁ」
誰かに触れて欲しかった。
身体の隅々まで愛撫して、中を突き上げる刺激が欲しい。
満たす熱が欲しい。
誰でも構わないからこの身体を慰めて欲しい。
そう思った時、思わず小さく呟いた。
「ちが……っ、ぅ」
朦朧とする意識は快感で塗りつぶされている。
この身体を満たしてくれるなら誰だって良い。
そう思うと同時に、そうじゃないと身体の奥から欲するモノがある。
「あ……ッ、っ――ぅ」
泣きそうになりながら、悠人はあの香りを欲していた。
何度か吐精したとき、少しだけ意識がハッキリとした。
それでも身体の奥はまだ熱に濡れていて、じくじくと蝕みすぐに意識を飲み込みそうになる。
体液だらけになった手と下着に、ため息を吐いて、震える身体を起こした。
一度だけシャワーを浴びて着替えたかった。
その間に冬真が言っていた薬が手に入れば、少しは楽になるかもしれない。
スマートフォンを探すが、どこに置いたのか記憶が曖昧だった。
それに今の手では触りたくないと思って、とりあえずベッドを降りる。
歩くにも一苦労だった。
服が肌に擦れるだけで気持ち良く感じてしまう。辛うじて洗面所までたどり着くと、服を脱ぎ捨て洗濯機に放り込んだ。
何もかも気にする暇がない。
そのまま浴室に入ると、シャワーを出して身体を濡らした。
「ッ、ぁ……く」
硬く反っているペニスに触れると、そのまま扱いた。
冷たい壁に背を預け、ぬるい湯を浴びながら扱き続ける。
肌に触れる湯も気持ち良かったし、濡れた胸元を指先で弄ると気持ちがよかった。
じくじくと疼く後孔から、どぷりと蜜が溢れていくのも伝わる。
自ら触れて慰めたかったが、それは今までしたことがない。ヒートにならなければ、そこは受け入れる為の器官にならないというし、濡れることもあまりないと聞く。
どれもこれも知識だけのものだ。
これほど身体が狂うヒートは初めてなのだから。
「あ……ッ、あ、ああ、ぁ」
何度目か分からない吐精をした。
更に後孔もうずき、腹の中まで雄を欲している。
濡れて震える唇で、悠人は洗い呼吸を整えようとしていた。
シャワーの音と、自らの呼吸の音にまみれながら、目を閉じた。
暫くして辛うじてシャワーを止めると浴室を出た。
それでもタオルを使おうとすると、肌が擦れて快感になってしまう。
意を決して軽く拭き取って、半乾きのまま新しいシャツを着ようとクローゼットに向かった。
まだ身体は火照っている。簡単に収まるわけがない。
それでもまだなんとか動けているのも、思考が明瞭でなくとも理性が残っているのはいつもの薬のおかげだろうと思った。
「あ……」
シャツを取り出そうとしたとき、目に付いたのはこの前、純一に借りたシャツだった。
ああ、と声を漏らして手を伸す。
掴んで抱き寄せると、大きく深呼吸をした。
匂いがした。
それはすでに薄くなっている。自宅で洗濯して、その内返すつもりだったから。
柔軟剤の匂いがする。だがその奥に、消せない匂いが染みついてる。
それを吸い込みながら、その微かな香りにさえ敏感になる嗅覚に悠人は目を細めて、口角を上げた。
そのままぺたりと床に座り込み、微かな香りを吸い込む。
甘い匂い。
季節はずれの甘い匂い。
あの日からずっと忘れられない香りは、今一番自分が欲しいモノだと自覚する。
「あ……ッ、むつ」
あの時のように、甘ったるい声で名を口にする。
昔と今の彼を思い出して、再び下腹部に集まる熱にどうすればいいのか分からなくて泣きそうになった。
その時、インターホンが鳴る。
「晴樹……かな」
薬を持って来てくれたのだろうか。
そう思いながら、とりあえずシャツを着た。
汚してしまうかもしれないと思ったが、今は深く考えられない。
再びインターホンが鳴る。
ズボンを穿くほど余裕はなく、とりあえずとトランクスを一枚引っ張り出して、震える足を入れて穿いた。
こんな顔は見せたくない。
そう思って、濡れた髪ごとタオルでぐるりと顔を軽く隠すように巻いた。
怪しいが仕方がない。そのぐらい許してくれるだろう。
そう思いながらドアの前に行く。
「晴樹?」
ドアスコープで外を見て、名前を口にした。
だがそこに居たのは冬真だった。
『俺が来たよ。開けて』
そう言って冬真は薬の入っている袋をスコープ越しに見せた。
「えっと……その、ですね」
『どういう状況なのかは、大体分かってるから、大丈夫』
そう言って冬真はチラリとドアの横を見た。
「わかり、ました」
解錠し、ドアを開ける。
タオルで目元だけ見せるようにぐるぐる巻きにしていた悠人は、少しだけその人影の顔を見るのに時間が掛った。
「はい、薬」
そう言って冬真はドアを掴んで薬の袋を、隣りに居る男に渡した。
「あとはよろしく」
「え?」
顔を上げた。
開けたドアの先に居たのは、眉間に皺を寄せ、口元を真一文字にした純一だった。
そのままベッドに横になって悠人は身体の力が抜け落ちる感覚に襲われた。
だが同時に、我慢出来ないほどの欲望を感じる。
燻る熱は身体の底から脳味噌の隅々まで支配している。
むず痒い下腹部の違和感に舌打ちをして手を伸し、下着の上から触ってみた。
「ッぁ……くそ」
ぐちゅりと奥で音がする。濡れる感触があって、自分の後孔が蜜を漏らしていることを知る。
あの日の感覚が蘇る。でも、あの時よりも今の状況は酷く感じる。
指で濡れそぼったペニスを掴むと、根元から軽く扱いてみた。
下着のままだが、今はそんなことはどうでもよく、とにかく気持ち良くなりたい一心だった。
「んあ……ぁ、ぅ」
服が肌を擦る。
薄いシャツの生地が胸元を擦り少し気持ちがよかった。
手元と胸元の快感は味が違う。そう気づいて、どちらも得たく身を捩った。
服の上から硬くなった乳首に触れてみる。
指の腹で触れ、爪先で引掻いてみて、刺激が足りずに指で軽く摘まんだ。
「あ……ぁ、い……ぅ」
声を押し殺した。
自分の声が忌々しくて聞きたくない。だが声は否応なく漏れ、甘ったるく媚びるような声が漏れていく。
「ぁ……ッぅ、ぁぁ」
両手で胸元とペニスとを弄りながら、少しずつ絶頂へと近づく。
下着のままだとか、布団の上だとか、そんなことは気にする暇もなく悠人は熱を吐き出した。
「ああ、あ……ッ、あ」
ビクビクと身体を震わせ、身体中に走る甘い痺れに頭がぼうっとする。
普段の自慰ならそれで終わるはずだ。
だが今はそうじゃないことを理解している。
ぐずぐずに濡れた下着の中で、後ろからとぷりと蜜が漏れてくるのが分かる。
むず痒い感覚が後ろにあり、身体が完全に他者を求めている。
欲しい欲しい欲しい。
「あ、……ッ」
言葉を口にする前に、再び唇を噛んだ。
気を紛らわせるようにペニスを扱きながら、枕に顔を押しつけた。
「ふっ、ぅ、ぁ……ぁぁ」
誰かに触れて欲しかった。
身体の隅々まで愛撫して、中を突き上げる刺激が欲しい。
満たす熱が欲しい。
誰でも構わないからこの身体を慰めて欲しい。
そう思った時、思わず小さく呟いた。
「ちが……っ、ぅ」
朦朧とする意識は快感で塗りつぶされている。
この身体を満たしてくれるなら誰だって良い。
そう思うと同時に、そうじゃないと身体の奥から欲するモノがある。
「あ……ッ、っ――ぅ」
泣きそうになりながら、悠人はあの香りを欲していた。
何度か吐精したとき、少しだけ意識がハッキリとした。
それでも身体の奥はまだ熱に濡れていて、じくじくと蝕みすぐに意識を飲み込みそうになる。
体液だらけになった手と下着に、ため息を吐いて、震える身体を起こした。
一度だけシャワーを浴びて着替えたかった。
その間に冬真が言っていた薬が手に入れば、少しは楽になるかもしれない。
スマートフォンを探すが、どこに置いたのか記憶が曖昧だった。
それに今の手では触りたくないと思って、とりあえずベッドを降りる。
歩くにも一苦労だった。
服が肌に擦れるだけで気持ち良く感じてしまう。辛うじて洗面所までたどり着くと、服を脱ぎ捨て洗濯機に放り込んだ。
何もかも気にする暇がない。
そのまま浴室に入ると、シャワーを出して身体を濡らした。
「ッ、ぁ……く」
硬く反っているペニスに触れると、そのまま扱いた。
冷たい壁に背を預け、ぬるい湯を浴びながら扱き続ける。
肌に触れる湯も気持ち良かったし、濡れた胸元を指先で弄ると気持ちがよかった。
じくじくと疼く後孔から、どぷりと蜜が溢れていくのも伝わる。
自ら触れて慰めたかったが、それは今までしたことがない。ヒートにならなければ、そこは受け入れる為の器官にならないというし、濡れることもあまりないと聞く。
どれもこれも知識だけのものだ。
これほど身体が狂うヒートは初めてなのだから。
「あ……ッ、あ、ああ、ぁ」
何度目か分からない吐精をした。
更に後孔もうずき、腹の中まで雄を欲している。
濡れて震える唇で、悠人は洗い呼吸を整えようとしていた。
シャワーの音と、自らの呼吸の音にまみれながら、目を閉じた。
暫くして辛うじてシャワーを止めると浴室を出た。
それでもタオルを使おうとすると、肌が擦れて快感になってしまう。
意を決して軽く拭き取って、半乾きのまま新しいシャツを着ようとクローゼットに向かった。
まだ身体は火照っている。簡単に収まるわけがない。
それでもまだなんとか動けているのも、思考が明瞭でなくとも理性が残っているのはいつもの薬のおかげだろうと思った。
「あ……」
シャツを取り出そうとしたとき、目に付いたのはこの前、純一に借りたシャツだった。
ああ、と声を漏らして手を伸す。
掴んで抱き寄せると、大きく深呼吸をした。
匂いがした。
それはすでに薄くなっている。自宅で洗濯して、その内返すつもりだったから。
柔軟剤の匂いがする。だがその奥に、消せない匂いが染みついてる。
それを吸い込みながら、その微かな香りにさえ敏感になる嗅覚に悠人は目を細めて、口角を上げた。
そのままぺたりと床に座り込み、微かな香りを吸い込む。
甘い匂い。
季節はずれの甘い匂い。
あの日からずっと忘れられない香りは、今一番自分が欲しいモノだと自覚する。
「あ……ッ、むつ」
あの時のように、甘ったるい声で名を口にする。
昔と今の彼を思い出して、再び下腹部に集まる熱にどうすればいいのか分からなくて泣きそうになった。
その時、インターホンが鳴る。
「晴樹……かな」
薬を持って来てくれたのだろうか。
そう思いながら、とりあえずシャツを着た。
汚してしまうかもしれないと思ったが、今は深く考えられない。
再びインターホンが鳴る。
ズボンを穿くほど余裕はなく、とりあえずとトランクスを一枚引っ張り出して、震える足を入れて穿いた。
こんな顔は見せたくない。
そう思って、濡れた髪ごとタオルでぐるりと顔を軽く隠すように巻いた。
怪しいが仕方がない。そのぐらい許してくれるだろう。
そう思いながらドアの前に行く。
「晴樹?」
ドアスコープで外を見て、名前を口にした。
だがそこに居たのは冬真だった。
『俺が来たよ。開けて』
そう言って冬真は薬の入っている袋をスコープ越しに見せた。
「えっと……その、ですね」
『どういう状況なのかは、大体分かってるから、大丈夫』
そう言って冬真はチラリとドアの横を見た。
「わかり、ました」
解錠し、ドアを開ける。
タオルで目元だけ見せるようにぐるぐる巻きにしていた悠人は、少しだけその人影の顔を見るのに時間が掛った。
「はい、薬」
そう言って冬真はドアを掴んで薬の袋を、隣りに居る男に渡した。
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