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三章:過去/自由
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再び口付けると、ミナトはユーマの理性を貪りつくす。甘い唾液はまるで麻薬のようにユーマの理性を溶かしていく。
こくり、と喉を鳴らして溢れる唾液を嚥下して、ユーマは自らも舌を絡めた。表面のザラつきを味わい、時々舌を吸い上げられると身体は震えた。
いつでもそうやって口付けられると理性は溶けていく。今だって、いつ誰が来るか分からない部屋で、特に人の立ち入りを禁じてもいない場所だというのに、ユーマは嫌がることも、場所を変えたいと願うことも出来ない。
「ん……ぁ、あ……み、なと……」
もっと、と小さく頼むとミナトは優しく瞳を細めて笑った。その瞳はいつか見た懐かしさを感じるほどに、今のミナトから消え去った初々しくも強さを感じる笑みだ。
「キスだけでいいのかい?」
ミナトの言葉にユーマは首を小さく横に振る。その姿に再びミナトは笑みを浮かべて、今度は首筋に唇を押しつけ、舌をねっとりと這わせる。
「っぅ、あ……ああ」
熱い、他人の体温が肌を這う。背筋に走るぞくぞくとした熱にユーマは声を漏らした。
肌に噛み付これたような痛みが走り、ユーマは自ら下肢を押し付けるように一歩前に出る。足を、腰を、隔てるものは衣服一枚の身体を絡めて揺らす。
股間の膨らみを押し付けると、ミナトのそこも同じように膨れ上がっているのを感じでユーマは小さく息を吐いて扇情的に笑みをこぼす。
「ミナトも、興奮してるの?」
「もちろん。キミが感じているのを見ると、めちゃくちゃにしてやりたいと興奮するさ」
「そう……なんだ?」
シャツと肌の境界に舌が這う。鎖骨の浮き上がった部分にねっとりと唾液が付着し、熱が去るとひんやりと冷たく感じる。喉元に噛み付くようにキスをして、ミナトはまた唇を食み、舌を捩じ込んだ。
「んっ……ぁ……」
思考と理性を奪い去られたら、あとは快感を与える入口でしかない。舌を絡め擦り合わされると、ユーマは気持ちよくてうっとりと甘い声を漏らしていた。
唇が離れるのが名残惜しく、舌を自ら伸ばして後を追う。伸びた透明な糸がぷつりと切れる。
「おいで」
ミナトはそういうとソファに座り、ユーマを膝の上に座らせた。
服をたくしあげて肌にミナトは唇を寄せた。胸元の、突起の周りを舌で舐めて周りを濡らした。それでも中央の突起には触れず、もう片方も同じように愛撫した。
小さく息を吐きユーマは身を捩った。その反動で舌先が触れないかと期待したが、舌はふっと離れていく。
「快感に素直なキミも好きだけど、まったく素直にならないキミも好きなんだが。さて、どうしたらいいと思う?」
まるで問うような口ぶりだったが、ユーマはよく分からずに首を傾げた。
「キミを目覚めされる方法はあるにはある。だけど、それはタイミングが大切だろう?」
「タイミング?」
「ああ。だが今は、気持ちよくなって」
そういうとミナトは再び舌を肌に這わせて、尖った乳首をぺろりと舐めた。
「ひぅ……っあ……ああ」
口に含むように入れて、舌先で乳首を転がした。尖らせた舌先でちろちろと舐めると、身体を震わせてユーマはか細く甘い声を漏らす。逃げようとした身体を抑え込むように、ミナトは腰を片手で引き寄せた。
「ダメだよ、逃げては」
「っぅ……ぁあ……」
何度も弄られら方から口を離すと、もう片方へと舌を伸ばした。吸い上げ、軽く噛むように愛撫すると、ユーマはまた声を漏らした。じくじくと下腹部に集まる熱に、思わず腰が揺れると、ユーマはミナトの耳元に唇を寄せた。
「んん……ぁ、み、なと……さわ、って」
「ん? どこを?」
「っ……あ、はぁ……っ、下……っ、触って……」
言ってからユーマはミナトの手を掴んだ。その手を触って欲しい場所へ。互いに熱くなり、衣服越しに擦れている股間へと持っていくと、触ってと耳元でねだった。
「んんっ……、ね、がい……」
「仕方ないね」
ユーマの意思で触れさせられた場所を、ミナトは指先で掻くように刺激した。ズボン越しの淡く弱い愛撫は、むずがゆく物足りない。
さらにねだるように身体を揺らし、ミナトに口付けをねだる。せめてそうしてくれたなら、今よりも気持ちよくなれることをユーマは知っている。だからねだったものの、ミナトはそれはダメだと笑って躱して指先でかりかりとズボン越しに雄を掻いた。
「っぅ……ぁ、ぁあ……」
「後ろは? すぐに入れられる?」
「それは……わか、らない……けど」
「けど?」
「いれて、ほしい」
ユーマは己の欲望に素直にねだっていた。言葉を聞いてミナトは腰を掴んでいた手を滑らせると、後ろから肌に直接触れて尻を軽く掴んだ。
「痛くない? ああ、でも今日は仕事をしてきたんだったね」
「あ……ん、だから、大丈夫」
「じゃあ、いつもみたいに教えてくれたら入れてあげようか」
呟いてミナトは中ゆびをすっと双丘の隙間に滑らせて後孔へと伸ばしていく。
「今日は、どうやって抱かれた?」
耳元で囁いて、ミナトの指が少しだけ窄まりに押し入った。
こくり、と喉を鳴らして溢れる唾液を嚥下して、ユーマは自らも舌を絡めた。表面のザラつきを味わい、時々舌を吸い上げられると身体は震えた。
いつでもそうやって口付けられると理性は溶けていく。今だって、いつ誰が来るか分からない部屋で、特に人の立ち入りを禁じてもいない場所だというのに、ユーマは嫌がることも、場所を変えたいと願うことも出来ない。
「ん……ぁ、あ……み、なと……」
もっと、と小さく頼むとミナトは優しく瞳を細めて笑った。その瞳はいつか見た懐かしさを感じるほどに、今のミナトから消え去った初々しくも強さを感じる笑みだ。
「キスだけでいいのかい?」
ミナトの言葉にユーマは首を小さく横に振る。その姿に再びミナトは笑みを浮かべて、今度は首筋に唇を押しつけ、舌をねっとりと這わせる。
「っぅ、あ……ああ」
熱い、他人の体温が肌を這う。背筋に走るぞくぞくとした熱にユーマは声を漏らした。
肌に噛み付これたような痛みが走り、ユーマは自ら下肢を押し付けるように一歩前に出る。足を、腰を、隔てるものは衣服一枚の身体を絡めて揺らす。
股間の膨らみを押し付けると、ミナトのそこも同じように膨れ上がっているのを感じでユーマは小さく息を吐いて扇情的に笑みをこぼす。
「ミナトも、興奮してるの?」
「もちろん。キミが感じているのを見ると、めちゃくちゃにしてやりたいと興奮するさ」
「そう……なんだ?」
シャツと肌の境界に舌が這う。鎖骨の浮き上がった部分にねっとりと唾液が付着し、熱が去るとひんやりと冷たく感じる。喉元に噛み付くようにキスをして、ミナトはまた唇を食み、舌を捩じ込んだ。
「んっ……ぁ……」
思考と理性を奪い去られたら、あとは快感を与える入口でしかない。舌を絡め擦り合わされると、ユーマは気持ちよくてうっとりと甘い声を漏らしていた。
唇が離れるのが名残惜しく、舌を自ら伸ばして後を追う。伸びた透明な糸がぷつりと切れる。
「おいで」
ミナトはそういうとソファに座り、ユーマを膝の上に座らせた。
服をたくしあげて肌にミナトは唇を寄せた。胸元の、突起の周りを舌で舐めて周りを濡らした。それでも中央の突起には触れず、もう片方も同じように愛撫した。
小さく息を吐きユーマは身を捩った。その反動で舌先が触れないかと期待したが、舌はふっと離れていく。
「快感に素直なキミも好きだけど、まったく素直にならないキミも好きなんだが。さて、どうしたらいいと思う?」
まるで問うような口ぶりだったが、ユーマはよく分からずに首を傾げた。
「キミを目覚めされる方法はあるにはある。だけど、それはタイミングが大切だろう?」
「タイミング?」
「ああ。だが今は、気持ちよくなって」
そういうとミナトは再び舌を肌に這わせて、尖った乳首をぺろりと舐めた。
「ひぅ……っあ……ああ」
口に含むように入れて、舌先で乳首を転がした。尖らせた舌先でちろちろと舐めると、身体を震わせてユーマはか細く甘い声を漏らす。逃げようとした身体を抑え込むように、ミナトは腰を片手で引き寄せた。
「ダメだよ、逃げては」
「っぅ……ぁあ……」
何度も弄られら方から口を離すと、もう片方へと舌を伸ばした。吸い上げ、軽く噛むように愛撫すると、ユーマはまた声を漏らした。じくじくと下腹部に集まる熱に、思わず腰が揺れると、ユーマはミナトの耳元に唇を寄せた。
「んん……ぁ、み、なと……さわ、って」
「ん? どこを?」
「っ……あ、はぁ……っ、下……っ、触って……」
言ってからユーマはミナトの手を掴んだ。その手を触って欲しい場所へ。互いに熱くなり、衣服越しに擦れている股間へと持っていくと、触ってと耳元でねだった。
「んんっ……、ね、がい……」
「仕方ないね」
ユーマの意思で触れさせられた場所を、ミナトは指先で掻くように刺激した。ズボン越しの淡く弱い愛撫は、むずがゆく物足りない。
さらにねだるように身体を揺らし、ミナトに口付けをねだる。せめてそうしてくれたなら、今よりも気持ちよくなれることをユーマは知っている。だからねだったものの、ミナトはそれはダメだと笑って躱して指先でかりかりとズボン越しに雄を掻いた。
「っぅ……ぁ、ぁあ……」
「後ろは? すぐに入れられる?」
「それは……わか、らない……けど」
「けど?」
「いれて、ほしい」
ユーマは己の欲望に素直にねだっていた。言葉を聞いてミナトは腰を掴んでいた手を滑らせると、後ろから肌に直接触れて尻を軽く掴んだ。
「痛くない? ああ、でも今日は仕事をしてきたんだったね」
「あ……ん、だから、大丈夫」
「じゃあ、いつもみたいに教えてくれたら入れてあげようか」
呟いてミナトは中ゆびをすっと双丘の隙間に滑らせて後孔へと伸ばしていく。
「今日は、どうやって抱かれた?」
耳元で囁いて、ミナトの指が少しだけ窄まりに押し入った。
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