過去に縛られた幼馴染 ~ビッチな彼女と弱虫な僕の一夜~

清白 芹

文字の大きさ
上 下
8 / 10

8.キスと欲情

しおりを挟む
「ふぅぅ……」
今日二回目の射精が終わり、飛び散った体液の処理を終えた拓海は元気を失った下半身を見ながらため息をついた。余韻からめた香澄は胸の前で腕を組み、無言で頬を膨らませていたが、拓海がおそるおそる彼女の機嫌をうかがうと、急に視線をそらし、恥ずかしげにつぶやいた。
「むぅぅ、拓海のバカぁ……お尻に指入れるなんて、変態のやることなんだからね。ちょっと痛かったしぃ……」
拓海は彼女の可愛らしい仕草にニヤつきそうになったが、慌てて神妙な顔をつくり、謝罪する。
「ゴメン、でもわざとじゃないんだ。香澄のお尻が可愛くて撫でてたら……たまたま入っちゃったんだ。本当だから!」
拓海は語気を強めて弁解の言葉を締めくくったが、香澄は怪訝な顔をした。
「本当かなぁ……まあいいや、あたしもそれなりに気持ちよかったし。でもなんかお互いちょっとクルーダウンしちゃったかも。よし、ちょっと補給しよっと、えいっ!」
「うわわっ、か、香澄……むぐっ」
香澄は胸の前で組んでいた両腕を広げて拓海に抱きつき、唇を奪うと、そのまま体重を預けた。
仰向けに倒された拓海の薄い胸板に、弾力ある乳房がムニュッと押し付けられ、意外と筋肉質な太ももで腰が挟まれる。
下腹になだらかな女の股間が押し付けられ、柔らかい陰毛がへその下をさらりと撫でていく。
互いに汗ばんでいた素肌と素肌をぴったり密着させると、香澄は頬を上気させ、あむっ、はむっと拓海の唇をついばみ始める。

上半身を覆い尽くす女体の甘美な感触にしばし呆然としていた拓海はようやく落ち着きを取り戻し、自分も唇を動かそうとした。しかし不意に香澄は舌を出し、彼の唇をペロリと舐めた。
「うわっ」
不意打ちに驚いた拓海が声を上げると、香澄は少女のような無邪気な笑みを浮かべ、超至近距離で彼の顔をじっと見つめていた。
「拓海、いっぱいキスしよっ、キスしながらあたしの背中とかお尻とかいっぱい触って。そうすればすぐに元気になるから」
その甘いささやきに拓海がうなずくと、香澄は透明感のある黒目に喜悦きえつを宿し、舌をひらひらと動かした。誘われるように拓海も舌を出すと、香澄はそれを罠にかかった獲物を捕獲するように、はむっと唇で挟み、そのままチュルチュルとすすった。
「んむぅっ」
拓海は舌ベロに走った甘い刺激にうめきを漏らしたが、香澄は満足げに目を細めるとおもむろに口を開き、彼を解放する。
そして、今度は自分の舌を拓海の唇に向かってまっすぐに伸ばし、同じことをするように促す。
その挑発的な行為に乗せられた拓海が、差し出された舌をジュルジュルと強く啜り上げると、香澄は
「んんふぅぅぅ、ん、ふぅぅ」
と、鼻から抜けるような魅惑的なうめきをもらした。
その声に欲情した拓海は、彼女の肩甲骨が浮いた裸の背中を強く抱きしめ、噛み付くような強いキスを見舞った。
香澄はその情熱的な接吻を余裕たっぷりに受け止めると、拓海の口内にニュルンと舌を滑り込ませ、上顎の口内粘膜をレロンと撫でた。
その大胆な舌遣いに拓海は目を見張ったが、負けじと彼女の舌に自分の舌を絡める。香澄の鼻から甘い吐息が漏れ、それを合図にして二人は夢中で互いの舌を貪り始めた。
舌を絡めるうちに香澄の唾液が口内に流れ込み、拓海の口内で二人分の唾液が混じり合う。そのほんのり甘い液体を拓海は無意識にゴクリと飲み込んだ。すると、まるで媚薬びやくを飲まされたかのよう身体の内側から情欲の炎が燃え上がり、香澄の柔尻をむさぼるようにもみ始めた。
くにゅ、むにゅ、ぐにゅっとリズミカルに揉んでいるうちに、密着した香澄の股間がしっとりと湿ってきて、熱っぽい吐息が漏れ始める。キスの舌遣いもだんだんおろそかになり、香澄は小さくうめきを漏らしながら口を離した。
「うぅぅ……んぱぁ、やぁん、なんかあたし、もう我慢できないかも……濡れてきたしぃ」
「僕も、ほら……」
拓海は欲情に濡れた瞳で見下ろす香澄をまっすぐに見つめながら、自分の股間に手を伸ばし、いきり立った肉茎を香澄の臀部に押し付けた。香澄は目を見開いて驚嘆の声を上げる。
「あぁ、すごい……硬いのがあたしのお尻に当たってる……拓海ももう準備万端なんだね……」
「うん、僕も香澄と……したくてたまらない」
拓海が本能的な欲求を押し殺すような静かな声でつぶやくと、香澄は身体を起こしながら朗らかな声で言った。
「そうだね。拓海、セックスしよっ」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

好きだった幼馴染に出会ったらイケメンドクターだった!?

すず。
恋愛
体調を崩してしまった私 社会人 26歳 佐藤鈴音(すずね) 診察室にいた医師は2つ年上の 幼馴染だった!? 診察室に居た医師(鈴音と幼馴染) 内科医 28歳 桐生慶太(けいた) ※お話に出てくるものは全て空想です 現実世界とは何も関係ないです ※治療法、病気知識ほぼなく書かせて頂きます

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

溺婚

明日葉
恋愛
 香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。  以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。  イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。 「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。  何がどうしてこうなった?  平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?

処理中です...