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彼らの日常と蠢く影
第183話:テーマ決定
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『あんた達、色々と大変だったのね』
鈴木家での夕食後、それぞれが入浴を済ませ、重清達は部屋で茜にテレビ電話で夕食時までの報告をしていた。
ちなみに聡太は、重清がお風呂に入っている間に一度家へ戻って入浴を済ませ、恒久は鈴木家へ来る前に既に済ませていたりする。
さらにちなみに、玲央と智乃は、邪魔になるから、という理由で綾香とリビングにておくつろぎタイムなのである。
それはさておき。
「いや~、ほんとそれ。シゲん家、スゲー騒がしいんだよ!なぁ、ソウ!」
恒久が、笑いながら茜に答え、聡太に視線を送る。
「まぁ、ぼくはもう慣れちゃってるからね」
そう言って、聡太は乾いた笑いを振りまいた。
「はいはい、ほんとすみませんでしたね!そんなことより、早く報告書のテーマ考えてちゃおうよ!」
珍しく、重清が本題を切り出した。
ツネ「それもそうだな。シゲから言われるとなんかムカつくけど」
シゲ「えっ、ちょ、それどゆこと!?」
ソウ「はいはい、そこは気にしないの。茜は、何かやりたいテーマがあったりするの?」
アカ『んー、まだちょっと思い浮かばないのよねー』
シゲ「こういうのって、取っ掛かり探すのむずかしいんだよね」
ソウ「じゃぁさ、それぞれ何か自分の好きなものから考えてみたらいいんじゃない?」
シゲ・ツネ・アカ「それいいね!」
そして、しばしそれぞれ考え中。
「「「「よし、決めた!」」」」
それぞれ、テーマが決まったようである。
そして各々が、自身のテーマを発表した。
重清:忍者の歴史
聡太:学校の変遷
恒久:春画へのいざない
茜:男女の付き合い方~時代ごとのプロポーズ、あなたはどの時代がお好き?~
「「「「・・・・・」」」」
アカ「ツネ、あんたもう・・・振り切ってるわね」
ツネ「ソウ、面白くなさそうなテーマだな」
ソウ「シゲ、まんますぎじゃない?」
シゲ「茜、副題とかダサくない?」
「「「「文句あんのかぁ!?」」」」
その後4人は、お互いのテーマをけちょんけちょんにけなしあったそうな。
しかしひとまず彼らのテーマが被ることもなく、残りの一週間で何とかそれぞれの報告書を作成することができたという。
しかし、重清のテーマは『社会科研究部で忍者をテーマにすることはご法度』、恒久のテーマは『もう、これはさすがにダメだろ』という理由でそれぞれお蔵入りが決定し、結果として報告書の提出が出来なかった2人は罰として、文化祭当日に先輩達の報告書を含めた全ての報告書の説明役として、一日中報告書に張り付いていたという。
それはさておき。
「と、とりあえず、それぞれのテーマは決まったな」
言いたい放題に他のテーマの文句を言った恒久が息も絶え絶えにそう言うと、他の3人も息を切らせながら、うなずき返していた。
茜だけは、スマホ越しに、ではあったが。
「あとは、このテーマでそれぞれ少し調べ物をしたら、今日は終わろうか」
「その前にちょっと休憩っ!」
聡太の言葉に、重清がそう言ってベッドへと倒れ、他の3人も先程の言い合いで疲れたのか、無言のままそれに同意していた。
「そういえばさ」
そんな中、聡太が恒久へと声をかけた。
「さっき、伊賀家も大変みたいなこと言ってたけど、やっぱり大変なの?」
「いつか話すって言ったのに、もう聞くのな。まぁ、別にいいけど。大変っつっても、シゲから聞いた話とそう変わらないぞ?
ただただ、本家の奴らから下に見られてるってだけだからな」
恒久が、重清こベッドに腰掛けながらそう返した。
「やっぱ、どこもそんな感じなのかな?」
重清が、裏拳をかましてきた少女を思い出しながら呟いた。
「そうらしいぞ。親父の親父、おれのじいさんな。親父がじいさんから聞いた話だと、昔はそうでもなかったらしい。
今の忍者教育のカリキュラムが出来てから、そういう風潮が広まってきたらしいぜ?」
『え?それってどういうこと?』
スマホの向こうから、茜が驚きの声を上げた。
「カリキュラムができる前は、本家様が忍者の育成をそれぞれの家系でやってたんだと。そこにはたっぷり門下生みたいなのがいて、そいつらが、今のソウ達みたいな契約忍者だったらしい。
当時は、本家の奴らとその契約忍者で明確に上下関係があったから、本家の奴らも気持ち良くやってたらしいけど・・・」
「それが、カリキュラムができたらそうもいかなくなった、ってわけか」
「ソウの言うとおり。カリキュラムが出来たことで、門下生みたいなのがいなくなった本家の奴らは、偉ぶる相手がいなくなって、分家に当たりが強くなったって話だ」
恒久は、そう言って忌々しそうに重清のベッドにある枕を、殴りつけるのであった。
鈴木家での夕食後、それぞれが入浴を済ませ、重清達は部屋で茜にテレビ電話で夕食時までの報告をしていた。
ちなみに聡太は、重清がお風呂に入っている間に一度家へ戻って入浴を済ませ、恒久は鈴木家へ来る前に既に済ませていたりする。
さらにちなみに、玲央と智乃は、邪魔になるから、という理由で綾香とリビングにておくつろぎタイムなのである。
それはさておき。
「いや~、ほんとそれ。シゲん家、スゲー騒がしいんだよ!なぁ、ソウ!」
恒久が、笑いながら茜に答え、聡太に視線を送る。
「まぁ、ぼくはもう慣れちゃってるからね」
そう言って、聡太は乾いた笑いを振りまいた。
「はいはい、ほんとすみませんでしたね!そんなことより、早く報告書のテーマ考えてちゃおうよ!」
珍しく、重清が本題を切り出した。
ツネ「それもそうだな。シゲから言われるとなんかムカつくけど」
シゲ「えっ、ちょ、それどゆこと!?」
ソウ「はいはい、そこは気にしないの。茜は、何かやりたいテーマがあったりするの?」
アカ『んー、まだちょっと思い浮かばないのよねー』
シゲ「こういうのって、取っ掛かり探すのむずかしいんだよね」
ソウ「じゃぁさ、それぞれ何か自分の好きなものから考えてみたらいいんじゃない?」
シゲ・ツネ・アカ「それいいね!」
そして、しばしそれぞれ考え中。
「「「「よし、決めた!」」」」
それぞれ、テーマが決まったようである。
そして各々が、自身のテーマを発表した。
重清:忍者の歴史
聡太:学校の変遷
恒久:春画へのいざない
茜:男女の付き合い方~時代ごとのプロポーズ、あなたはどの時代がお好き?~
「「「「・・・・・」」」」
アカ「ツネ、あんたもう・・・振り切ってるわね」
ツネ「ソウ、面白くなさそうなテーマだな」
ソウ「シゲ、まんますぎじゃない?」
シゲ「茜、副題とかダサくない?」
「「「「文句あんのかぁ!?」」」」
その後4人は、お互いのテーマをけちょんけちょんにけなしあったそうな。
しかしひとまず彼らのテーマが被ることもなく、残りの一週間で何とかそれぞれの報告書を作成することができたという。
しかし、重清のテーマは『社会科研究部で忍者をテーマにすることはご法度』、恒久のテーマは『もう、これはさすがにダメだろ』という理由でそれぞれお蔵入りが決定し、結果として報告書の提出が出来なかった2人は罰として、文化祭当日に先輩達の報告書を含めた全ての報告書の説明役として、一日中報告書に張り付いていたという。
それはさておき。
「と、とりあえず、それぞれのテーマは決まったな」
言いたい放題に他のテーマの文句を言った恒久が息も絶え絶えにそう言うと、他の3人も息を切らせながら、うなずき返していた。
茜だけは、スマホ越しに、ではあったが。
「あとは、このテーマでそれぞれ少し調べ物をしたら、今日は終わろうか」
「その前にちょっと休憩っ!」
聡太の言葉に、重清がそう言ってベッドへと倒れ、他の3人も先程の言い合いで疲れたのか、無言のままそれに同意していた。
「そういえばさ」
そんな中、聡太が恒久へと声をかけた。
「さっき、伊賀家も大変みたいなこと言ってたけど、やっぱり大変なの?」
「いつか話すって言ったのに、もう聞くのな。まぁ、別にいいけど。大変っつっても、シゲから聞いた話とそう変わらないぞ?
ただただ、本家の奴らから下に見られてるってだけだからな」
恒久が、重清こベッドに腰掛けながらそう返した。
「やっぱ、どこもそんな感じなのかな?」
重清が、裏拳をかましてきた少女を思い出しながら呟いた。
「そうらしいぞ。親父の親父、おれのじいさんな。親父がじいさんから聞いた話だと、昔はそうでもなかったらしい。
今の忍者教育のカリキュラムが出来てから、そういう風潮が広まってきたらしいぜ?」
『え?それってどういうこと?』
スマホの向こうから、茜が驚きの声を上げた。
「カリキュラムができる前は、本家様が忍者の育成をそれぞれの家系でやってたんだと。そこにはたっぷり門下生みたいなのがいて、そいつらが、今のソウ達みたいな契約忍者だったらしい。
当時は、本家の奴らとその契約忍者で明確に上下関係があったから、本家の奴らも気持ち良くやってたらしいけど・・・」
「それが、カリキュラムができたらそうもいかなくなった、ってわけか」
「ソウの言うとおり。カリキュラムが出来たことで、門下生みたいなのがいなくなった本家の奴らは、偉ぶる相手がいなくなって、分家に当たりが強くなったって話だ」
恒久は、そう言って忌々しそうに重清のベッドにある枕を、殴りつけるのであった。
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