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いざ、中忍体!
第128話:アカの覚悟
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「つい殴ってしまったことは謝るわ。ごめんなさい。」
アカは、そう言ってことに頭を下げる。
「えっと、私、あなたに殴られるようなことした?もしかしてあなた、重清君のことが好きなの?」
頬を抑え涙目になりながら、それでもコトはアカを挑発するようにアカを睨みつける。
「いや、それはないわ。」
「いやちげーのかよっ!俺ちょっと勘違いしちゃったよっ!」
「ツネ、アンタはちょっと黙ってて!!」
煩い外野にそう冷たく言い放つアカ。
今はそんなつっこみの必要な場面ではないのである。
つっこみにもTPOを意識しないといけないと学んだ恒久は、ちょっとヘコミながらも、1中の面々同様、黙って2人の様子を見ることにする。
女の戦いには、誰しも入り込めない雰囲気というものがあるのだ。
「そうそう。」
特に人生経験及び女性経験の多い、1中忍者部顧問のロキはどこへともなくそう同調して何度も頷き、2人の様子を恐る恐る見ていたのだった。
「アンタが重清にやった事自体は、そりゃ腹は立つけど、忍者として術に掛けられた重清にも責任はある。だからその点については何も言わないわ。
それに、別に重清は男として見てないから、それもどうでもいいの。
わたしが腹が立ったのは、『女を武器にして何が悪い』って言葉よ!」
「そんな、だって、何が悪いの!?別に私だって、ヒロさんみたいにいつも男の人に無駄に色目を使っているわけではないわ!それでも、使えるものは何でも使う。それが忍者何じゃないの!?」
コトは、アカの言葉に声を荒げていた。
「ねぇカツ。あの子、今『無駄に』って言わなかった?」
「言いましたよ?いや、それだけたくさん魅力があるってことじゃないですか?」
「・・・そう。それならいいわ。」
(ったく、どんだけバカ可愛いんだよ。)
1中の風魔ヒロとカツが2人のやり取りを見ながらそんな会話をしていることはさておき。
「忍者として、使えるものは使うっていう姿勢には、わたしも学ぶべきところがあるとは思うわ!でもね、わたしは『女を武器にする』なんてことを、認めたくはないのよっ!」
「そんなの、そっちの勝手でしょ!?何も殴る必要なんてないじゃないのっ!!」
「だから、そのことは謝ってるでしょ?
むしろ、わたしはあなたに感謝しているのよ?」
「・・・感謝?」
「そう。あなたのお陰で、わたしにも覚悟が出来たわ。
わたしは、女を武器になんて絶対にしないっ!男も女も関係なく、誰よりも強い忍者になってみせる。みーちゃん、いえ。あの、雑賀雅のようにっ!!」
アカは、強い意志を込めた瞳で、コトを見つめてそう宣言する。
「強い、忍者・・・」
コトは、そのアカの瞳を羨望の混じった目を向けて、そう呟く。
「あはははっ!!あなた、良いっ!凄く格好良い!!」
そんな中、麻耶が笑ってアカへと駆け寄って来る。
「おばあちゃんみたいな強い忍者!そう!私もそれを目指しているのっ!あなたとは良い友達になれそうね!
私は雑賀麻耶。よろしくねっ!」
そう言って差し出される手を強く握り返しながらアカは、
「あなたも、みーちゃんのお孫さんなんですね。わたしは甲賀アカ。よろしくお願いします!」
「えっと、その、みーちゃんっていうのは??」
「あっ、雅さんのことです!わたし、雅さんとはお友達なんですっ!」
「あのおばあちゃんと、お友達!?あなたって、本当に面白いわね!」
「そうですか?みーちゃん、凄く乙女な所があって可愛いんですよ?
平八さんとの出会いの話なんて、もう最高で・・・」
「ちょっと、その話私聞いてないっ!!そこんとこ詳しくっ!!」
「時々、チーノちゃんと3人で女子会やってますから、麻耶さんも良かったら是非っ!
そこでたっぷりみーちゃんから話してもらいましょう!」
「女子会のことは重清から聞いてたけど、あなたもいるのね。絶対に行かせてもらうわ。でも、1つ条件がある。
私のことは、麻耶って呼ぶこと。それに、敬語も無し!」
「えっと、いい、の?」
「えぇ。それだけ、私はアカを好きになっちゃったから!」
「わかったわ!麻耶、よろしくねっ!あっ、でも、普段は茜、って呼んでね?アカって、可愛くないから。」
「ふふふ。じゃぁ茜、これからよろしくね?なんか、もう重清が騙されたことなんてどうでもよくなっちゃったわ。
それに、茜のお陰で、私も吹っ切れたわ。」
「吹っ切れた?」
「気にしないで。それよりも、そろそろ中忍体も閉会されるから、茜も一度、2中の皆さんのところに戻ったほうがいいわよ。」
「わかった。じゃぁ麻耶、またね。」
「えぇ。これからも、あのバカの面倒を見てあげてね!」
「わかったわぁーー!」
アカはそう元気よく言って、1中の集まるその場から離れていくのであった。
「いい感じで終わってるみたいだけどな、アカ。俺はまだ、お前のあの『面白いことになった』って言葉の真意を聞いてないぞ?それを聞くまで、俺はお前を心の底から信用することはできない。」
「・・・わかってる。ちゃんと、みんなの前で話すわよ。」
アカはそれだけ答え、2中のメンバーが集まる場へと足早に駆けていく。
「はぁ。」
恒久は、その背を見つめてため息をついたあと、アカを追っていくのであった。
アカは、そう言ってことに頭を下げる。
「えっと、私、あなたに殴られるようなことした?もしかしてあなた、重清君のことが好きなの?」
頬を抑え涙目になりながら、それでもコトはアカを挑発するようにアカを睨みつける。
「いや、それはないわ。」
「いやちげーのかよっ!俺ちょっと勘違いしちゃったよっ!」
「ツネ、アンタはちょっと黙ってて!!」
煩い外野にそう冷たく言い放つアカ。
今はそんなつっこみの必要な場面ではないのである。
つっこみにもTPOを意識しないといけないと学んだ恒久は、ちょっとヘコミながらも、1中の面々同様、黙って2人の様子を見ることにする。
女の戦いには、誰しも入り込めない雰囲気というものがあるのだ。
「そうそう。」
特に人生経験及び女性経験の多い、1中忍者部顧問のロキはどこへともなくそう同調して何度も頷き、2人の様子を恐る恐る見ていたのだった。
「アンタが重清にやった事自体は、そりゃ腹は立つけど、忍者として術に掛けられた重清にも責任はある。だからその点については何も言わないわ。
それに、別に重清は男として見てないから、それもどうでもいいの。
わたしが腹が立ったのは、『女を武器にして何が悪い』って言葉よ!」
「そんな、だって、何が悪いの!?別に私だって、ヒロさんみたいにいつも男の人に無駄に色目を使っているわけではないわ!それでも、使えるものは何でも使う。それが忍者何じゃないの!?」
コトは、アカの言葉に声を荒げていた。
「ねぇカツ。あの子、今『無駄に』って言わなかった?」
「言いましたよ?いや、それだけたくさん魅力があるってことじゃないですか?」
「・・・そう。それならいいわ。」
(ったく、どんだけバカ可愛いんだよ。)
1中の風魔ヒロとカツが2人のやり取りを見ながらそんな会話をしていることはさておき。
「忍者として、使えるものは使うっていう姿勢には、わたしも学ぶべきところがあるとは思うわ!でもね、わたしは『女を武器にする』なんてことを、認めたくはないのよっ!」
「そんなの、そっちの勝手でしょ!?何も殴る必要なんてないじゃないのっ!!」
「だから、そのことは謝ってるでしょ?
むしろ、わたしはあなたに感謝しているのよ?」
「・・・感謝?」
「そう。あなたのお陰で、わたしにも覚悟が出来たわ。
わたしは、女を武器になんて絶対にしないっ!男も女も関係なく、誰よりも強い忍者になってみせる。みーちゃん、いえ。あの、雑賀雅のようにっ!!」
アカは、強い意志を込めた瞳で、コトを見つめてそう宣言する。
「強い、忍者・・・」
コトは、そのアカの瞳を羨望の混じった目を向けて、そう呟く。
「あはははっ!!あなた、良いっ!凄く格好良い!!」
そんな中、麻耶が笑ってアカへと駆け寄って来る。
「おばあちゃんみたいな強い忍者!そう!私もそれを目指しているのっ!あなたとは良い友達になれそうね!
私は雑賀麻耶。よろしくねっ!」
そう言って差し出される手を強く握り返しながらアカは、
「あなたも、みーちゃんのお孫さんなんですね。わたしは甲賀アカ。よろしくお願いします!」
「えっと、その、みーちゃんっていうのは??」
「あっ、雅さんのことです!わたし、雅さんとはお友達なんですっ!」
「あのおばあちゃんと、お友達!?あなたって、本当に面白いわね!」
「そうですか?みーちゃん、凄く乙女な所があって可愛いんですよ?
平八さんとの出会いの話なんて、もう最高で・・・」
「ちょっと、その話私聞いてないっ!!そこんとこ詳しくっ!!」
「時々、チーノちゃんと3人で女子会やってますから、麻耶さんも良かったら是非っ!
そこでたっぷりみーちゃんから話してもらいましょう!」
「女子会のことは重清から聞いてたけど、あなたもいるのね。絶対に行かせてもらうわ。でも、1つ条件がある。
私のことは、麻耶って呼ぶこと。それに、敬語も無し!」
「えっと、いい、の?」
「えぇ。それだけ、私はアカを好きになっちゃったから!」
「わかったわ!麻耶、よろしくねっ!あっ、でも、普段は茜、って呼んでね?アカって、可愛くないから。」
「ふふふ。じゃぁ茜、これからよろしくね?なんか、もう重清が騙されたことなんてどうでもよくなっちゃったわ。
それに、茜のお陰で、私も吹っ切れたわ。」
「吹っ切れた?」
「気にしないで。それよりも、そろそろ中忍体も閉会されるから、茜も一度、2中の皆さんのところに戻ったほうがいいわよ。」
「わかった。じゃぁ麻耶、またね。」
「えぇ。これからも、あのバカの面倒を見てあげてね!」
「わかったわぁーー!」
アカはそう元気よく言って、1中の集まるその場から離れていくのであった。
「いい感じで終わってるみたいだけどな、アカ。俺はまだ、お前のあの『面白いことになった』って言葉の真意を聞いてないぞ?それを聞くまで、俺はお前を心の底から信用することはできない。」
「・・・わかってる。ちゃんと、みんなの前で話すわよ。」
アカはそれだけ答え、2中のメンバーが集まる場へと足早に駆けていく。
「はぁ。」
恒久は、その背を見つめてため息をついたあと、アカを追っていくのであった。
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