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忍者部、戦力強化
第87話:最終日遭遇戦 その8
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ショウ達が大魔王ヘハラブへ挑むのを遠巻きに見ながら、プレッソが口を開く。
「おいおい、このままじゃ、やべーんじゃねーの?」
「わかってるんだけどさ。闇雲に攻め込んでもどうにもできなさそうなんだって。」
「そうは言っても、このままただ見てるだけってわけにもいかないんじゃない?」
(いや、そう言いながら、みんな凄くのんびりしてるんだけどね。)
重清とプレッソ、そして見知らぬ白猫がしている会話を聞きながら、ソウが心の中でつっこみながら、
「シゲ、その白猫は?」
「あー、こいつは――――」
「ぐぁっ!」
そんな会話をしていると、ノブの叫び声が聞こえてくる。
「どうやら、のんびり会話している場合ではなさそうね。重清、アレ、いくわよ?」
「この距離なら、そうだよなぁ。シンさん、合図したら、大魔王さんのとこに、さっきの砂、起こせます?」
「あぁ、あの距離ならなんとかなるけど・・・
何やるつもりなんだ?」
「それは見てのお楽しみってことで。問題は、今戦ってるみんななんだよなぁ。さすがに、大声で声かけるわけにもいかないし・・・」
「あ。シゲ、みんなに知らせる方法、あるよ?」
重清の言葉に、ソウが手を挙げる。
「え!?マジ!?」
「うん。最近使えるようになったんだ。」
そう言ってソウは、スマホ型レーダーを取り出し、操作を始めた。
「あぁーーっ!なんで幻刀の術が、当たり前のように素手で受け止められてるんだよっ!!」
「幻刀の術は心の力で作られておる!そうであれば、心の力をもって防ぐことなど容易いわっ!」
そう言って嬉々として片手で幻刀を受けながら、もう一方の手でアカが放った炎弾を弾き返す大魔王。
アカが弾き返された炎弾を避けると、
「勇者あっちゃん!そりゃあんたの放った術だろう!?どうせだったら、避けるのではなく、炎拳の術に取り込んで、自分の力にするんだよっ!」
そう言っている大魔王の足元に、突如蔓が巻き付いていく。
それを見計らったように、ノブが大魔王へ殴りかかるも、巻ついた蔓を容易く引きちぎった大魔王が、その足でノブを一蹴する。
「勇者ゴリ!あんたは相変わらず真っ直ぐに攻撃しすぎだよっ!せっかく仲間の援護があったんだ!ちったぁ頭を使いなさいっ!
それと勇者ケン!妾は今、金の力を纏ってるのがわからないのかい!?どうせなら、さっきみたいにすぐに火縛の術を上掛けして火の力で縛らないと、木の力だけじゃダメじゃないか!」
その時、大魔王の頭上から大魔王に氷の雨が降り注ぐ。
それに対して大魔王が手をかざし、青い水属性の忍力を放出して降り注ぐ氷を防いでいると、それによって空いた胴体に、ショウが杖を叩きつける。
しかしそれも、白い金属性の忍力を纏う手によって防がれる。
「勇者ショウ。まさか妾に属性を2つも同時に使わせるとはねぇ。ただ、残念だね。せっかくのあんたのその力も、1人で使ってたんじゃ意味がないねぇ。どうせだったら、さっきゴリと一緒に攻めてくるべきだったよ。もっと、仲間を頼ったらどうだい?」
そう言って大魔王は杖を掴み、ショウごと放り投げる。
(((((大魔王、強すぎっ!!!)))))
その場にいた全員がそう思っていると、
(ケンさん、聞こえますか?)
ケンの頭にそんな声が聞こえる。
(・・・ソウか。どうした?)
(あの、実は――――――)
(なるほど。わかった。)
「みんな、ちょっと来てくれ。伝えたいことがある。」
ケンがそう4人に声をかけながら、チラリと大魔王に目を向けると、大魔王は、
「あ、どうぞどうぞ。」
的な仕草をケンに返す。
「――――――ってソウからの伝言。」
「ソウ、もう何でもありだな。」
恒久はそう呟いて、
「でもまぁ、このままでは終われないですよね?」
ニッと4人に笑顔を向ける。
4人もまた、その笑顔に頷き返す。
「じゃあ、大魔王退治といこうか。」
ショウが杖を具現化して構えると、4人もそれぞれが、大魔王に向き直す。
アカだけは、少しの間だけ、ショウに見惚れていたが。
「シゲ、ケンさんに伝えたよ。」
「おぉ。ソウ、マジでスゲーな!そんなこともできるようになったんだな!」
「重清、今はそんなこと言っている場合ではないわよ。」
「っと、そうだったな。じゃ、チーノ、いくぞ?」
そう言って重清は、術を発動する。
----
時は遡り、チーノが重清の具現獣になった翌日のこと。
「そう言えば重清。」
ノブと分かれて修行をしている際に、チーノが重清に声をかける。
「あなたの具現獣になったということは、私も銃化、できるのかしら?」
「あ、そういえば。プレッソ、そこんとこどうなんだ?」
「いや、オイラに聞くなよ!」
「具現獣銃化の術は、重清の術なんでしょう?だったら、私にだって銃化はできるはずよ?」
「そう言うことなら、試してみるか!・・・でもさ、この場合、術を発動したらプレッソも一緒に銃化するのかな??あれ、でも二丁拳銃ってのもかっこいいな!」
「いやそれ、ショウが言ってた具現獣がいるメリットってやつ思いっきり捨ててるけどな。」
「ふふふ。ひとまず、術を発動するときに、忍力が私に流れるようにイメージしてごらんなさい。」
「よし!わかった!!」
そして重清は、具現獣銃化の術を発動する。
「「おぉ~~~」」
その手には、新たなる銃があった。
「重清、これじゃ二丁拳銃は難しそうだな。」
プレッソがニヤリと笑う。
「まぁな。でも、これはこれで、かっこいいな。」
「あら、そう言ってもらえて嬉しいわ。」
重清の言葉に、銃となったチーノが答える。
「で、こいつの名前はどうすんだ?」
「そうだな。よし、こいつの名前は――――――」
「おいおい、このままじゃ、やべーんじゃねーの?」
「わかってるんだけどさ。闇雲に攻め込んでもどうにもできなさそうなんだって。」
「そうは言っても、このままただ見てるだけってわけにもいかないんじゃない?」
(いや、そう言いながら、みんな凄くのんびりしてるんだけどね。)
重清とプレッソ、そして見知らぬ白猫がしている会話を聞きながら、ソウが心の中でつっこみながら、
「シゲ、その白猫は?」
「あー、こいつは――――」
「ぐぁっ!」
そんな会話をしていると、ノブの叫び声が聞こえてくる。
「どうやら、のんびり会話している場合ではなさそうね。重清、アレ、いくわよ?」
「この距離なら、そうだよなぁ。シンさん、合図したら、大魔王さんのとこに、さっきの砂、起こせます?」
「あぁ、あの距離ならなんとかなるけど・・・
何やるつもりなんだ?」
「それは見てのお楽しみってことで。問題は、今戦ってるみんななんだよなぁ。さすがに、大声で声かけるわけにもいかないし・・・」
「あ。シゲ、みんなに知らせる方法、あるよ?」
重清の言葉に、ソウが手を挙げる。
「え!?マジ!?」
「うん。最近使えるようになったんだ。」
そう言ってソウは、スマホ型レーダーを取り出し、操作を始めた。
「あぁーーっ!なんで幻刀の術が、当たり前のように素手で受け止められてるんだよっ!!」
「幻刀の術は心の力で作られておる!そうであれば、心の力をもって防ぐことなど容易いわっ!」
そう言って嬉々として片手で幻刀を受けながら、もう一方の手でアカが放った炎弾を弾き返す大魔王。
アカが弾き返された炎弾を避けると、
「勇者あっちゃん!そりゃあんたの放った術だろう!?どうせだったら、避けるのではなく、炎拳の術に取り込んで、自分の力にするんだよっ!」
そう言っている大魔王の足元に、突如蔓が巻き付いていく。
それを見計らったように、ノブが大魔王へ殴りかかるも、巻ついた蔓を容易く引きちぎった大魔王が、その足でノブを一蹴する。
「勇者ゴリ!あんたは相変わらず真っ直ぐに攻撃しすぎだよっ!せっかく仲間の援護があったんだ!ちったぁ頭を使いなさいっ!
それと勇者ケン!妾は今、金の力を纏ってるのがわからないのかい!?どうせなら、さっきみたいにすぐに火縛の術を上掛けして火の力で縛らないと、木の力だけじゃダメじゃないか!」
その時、大魔王の頭上から大魔王に氷の雨が降り注ぐ。
それに対して大魔王が手をかざし、青い水属性の忍力を放出して降り注ぐ氷を防いでいると、それによって空いた胴体に、ショウが杖を叩きつける。
しかしそれも、白い金属性の忍力を纏う手によって防がれる。
「勇者ショウ。まさか妾に属性を2つも同時に使わせるとはねぇ。ただ、残念だね。せっかくのあんたのその力も、1人で使ってたんじゃ意味がないねぇ。どうせだったら、さっきゴリと一緒に攻めてくるべきだったよ。もっと、仲間を頼ったらどうだい?」
そう言って大魔王は杖を掴み、ショウごと放り投げる。
(((((大魔王、強すぎっ!!!)))))
その場にいた全員がそう思っていると、
(ケンさん、聞こえますか?)
ケンの頭にそんな声が聞こえる。
(・・・ソウか。どうした?)
(あの、実は――――――)
(なるほど。わかった。)
「みんな、ちょっと来てくれ。伝えたいことがある。」
ケンがそう4人に声をかけながら、チラリと大魔王に目を向けると、大魔王は、
「あ、どうぞどうぞ。」
的な仕草をケンに返す。
「――――――ってソウからの伝言。」
「ソウ、もう何でもありだな。」
恒久はそう呟いて、
「でもまぁ、このままでは終われないですよね?」
ニッと4人に笑顔を向ける。
4人もまた、その笑顔に頷き返す。
「じゃあ、大魔王退治といこうか。」
ショウが杖を具現化して構えると、4人もそれぞれが、大魔王に向き直す。
アカだけは、少しの間だけ、ショウに見惚れていたが。
「シゲ、ケンさんに伝えたよ。」
「おぉ。ソウ、マジでスゲーな!そんなこともできるようになったんだな!」
「重清、今はそんなこと言っている場合ではないわよ。」
「っと、そうだったな。じゃ、チーノ、いくぞ?」
そう言って重清は、術を発動する。
----
時は遡り、チーノが重清の具現獣になった翌日のこと。
「そう言えば重清。」
ノブと分かれて修行をしている際に、チーノが重清に声をかける。
「あなたの具現獣になったということは、私も銃化、できるのかしら?」
「あ、そういえば。プレッソ、そこんとこどうなんだ?」
「いや、オイラに聞くなよ!」
「具現獣銃化の術は、重清の術なんでしょう?だったら、私にだって銃化はできるはずよ?」
「そう言うことなら、試してみるか!・・・でもさ、この場合、術を発動したらプレッソも一緒に銃化するのかな??あれ、でも二丁拳銃ってのもかっこいいな!」
「いやそれ、ショウが言ってた具現獣がいるメリットってやつ思いっきり捨ててるけどな。」
「ふふふ。ひとまず、術を発動するときに、忍力が私に流れるようにイメージしてごらんなさい。」
「よし!わかった!!」
そして重清は、具現獣銃化の術を発動する。
「「おぉ~~~」」
その手には、新たなる銃があった。
「重清、これじゃ二丁拳銃は難しそうだな。」
プレッソがニヤリと笑う。
「まぁな。でも、これはこれで、かっこいいな。」
「あら、そう言ってもらえて嬉しいわ。」
重清の言葉に、銃となったチーノが答える。
「で、こいつの名前はどうすんだ?」
「そうだな。よし、こいつの名前は――――――」
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