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修行と依頼
第43話:今度こそ、重清対ショウ 再戦
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雅の元から逃げ出した、もとい、戻ってきた重清とプレッソは、揃って頭を下げていた。
「「またしても、ご迷惑をおかけして、すみませんでした!!」」
「なんかもう、2回目にして慣れちゃったよ。」
ソウが、重清に笑いかける。
「聡太、さっきは悪かったな。さっき、ばあちゃんに怒られたよ。これからは、こいつの面倒はしっかり見るから、安心しろよな!」
プレッソが、顔を赤らめて聡太に謝る。
「シゲ、お前落ち込んで謝って、ほんとに忙しいやつだな。」
恒久がニヤニヤしながら言うと、
「あら、でもちゃんと自分が悪いことを反省して謝れるところは、認めてあげてもいいんじゃない?」
アカがものすごく上から目線でそんな恒久を諭す。
「はいはい、無駄話はそれくらいにして。重清、もう大丈夫なのかな?」
古賀が重清に目線を向ける。
「はい!ショウさん、お待たせしました!」
「ふふふ、もう大丈夫みたいだね。じゃぁ、早速始めようか?」
そういってショウはその場から跳び、一同から離れた場所へ着地する。
それを見た重清とプレッソも、ショウから離れた場所へと跳び、着地する。
それぞれが着地したのを確認した古賀が、声を発する。
「始めっ!」
「いくぜ、重清!鉄玉の術!!」
プレッソが叫び、自身を金属の玉へと変化させていく。
重清がプレッソの変化した玉を受け取り、そのままショウに向かって投げる。
これまでの修行により、重清が最も投げやすい重さへと調整されたプレッソ玉が、最大球速でショウへと迫る。
「ひとまず、前との違いを確認しようか。」
そう言ってショウは、前回同様手に持った杖をバットのように構える。
そして、プレッソ玉とショウの杖が激突する。
「ぐっ!」
杖に当たる直前、プレッソが自身の重さを最大限重くしたことにより、ショウは打ち返すことができず、声を上げる。
そのまま、プレッソ玉はショウの杖を破壊し、ショウの後方へと飛んでいく。
「ファール、ですね。」
重清がにやりと笑ってショウに言う。
「いい球だね。杖が折れちゃったよ。」
そう言ってショウが再度杖を具現化していると、後ろに飛んで行ったはずのプレッソ玉がショウの方へと戻ってくる。
「技の力だね。でも、要は打ち返さなきゃいいんでしょ?」
そう言ってショウは、プレッソ玉に杖を構える。
「もう一回、やっちまえ、プレッソ!!」
「おう!」
そのまま、再びプレッソ玉がショウの杖を襲う。
ショウはそれを、打ち返すのではなく杖で受け流すことで、杖にダメージを与えることなくプレッソ玉を後ろへと逸らす。
「あんな簡単に躱されるなんて。やっぱショウさんやばい!プレッソ!!」
言いながら重清は、ショウに向かって走り出す。
「あいよっ!」
ショウから攻撃を受け流されたプレッソは、鉄玉の術を解除して猫へと戻ってその場に着地し、そのまま爪に金の力を流し、ショウへと飛び掛かる。
重清の拳とプレッソの爪が、ショウを襲う。
対するショウが、ショウを挟むように攻めてくる重清とプレッソに杖を向ける。
あと一歩で拳と爪がショウに届くという直前、ショウの杖が伸びる。
伸びてきた杖は、重清とプレッソの腹部をそれぞれ襲い、
「「ガハッ」!」
重清とプレッソがそれぞれ声を上げ、そのまま伸び続ける杖によって、後方へと吹き飛ばされる。
なんとか2人?が、ショウの杖から逃れると、杖はそのまま消えるようになくなり、気づくとショウの手元には先ほどと同じサイズの杖が握られていた。
「武具伸縮の術。便利でしょ?」
ショウが笑って重清に話しかける。
「はぁはぁ。あの、ショウさんって、術はいくつお持ちで?」
「ん~、5つかな。」
「5つ!?マジかよ。」
そう呟きながら、プレッソに心の中で話しかける。
(プレッソ、そっちは大丈夫か?)
(あぁ、なんとかな。ショウのやつ、まじやばいな。)
(だよね。ほかにどんな術もあるかわかんないし。)
(じゃぁ、諦めんのか?)
(んなわけ。とりあえず今日のところは、当たって砕けろだ!どうせなら、お互いに修行の成果を発揮してやろう!)
(勝つ気ねーじゃねーか!でも、それも面白れぇな。うっし、やるか!)
(おっけー!)
心の中でそう会話した重清とプレッソは、再度ショウへ向かって駆け出す。
ショウは、重清よりも少し早く自身の元へと届きそうなプレッソに向かって、杖を向ける。
(水砲の術!)
杖から放たれた水の弾丸が、プレッソへと接近する。
しかしその直前、プレッソがその場から姿を消す。
「!?」
しかしプレッソを探す間もなく、その直後に一歩遅れてきた重清の拳がショウへと迫る。
ショウはその拳を杖の先で受け止める。
その時、重清の背後からプレッソが現れ、そのままショウへと体ごとぶつかってくる。
玉となって投げられたときと比べると勢いはなかったものの、全身に金の力を纏っていたプレッソの体当たりを正面から受け、ショウはそのまま後方へ吹き飛ばされ、プレッソはそのまま重清の近くへと着地する。
「なるほど、水砲の術が当たる直前に、召喚し直したのか。でも、せっかくバラけてたのにまとまっちゃったね~」
そう言って重清とプレッソの上空に杖を向けるショウ。
「氷雨の術!」
水色の忍力が重清とプレッソの頭上ではじけ、はじけた忍力が氷へと変わってそのまま襲い掛かる。
「クッ、プレッソ、こっちこい!」
重清はプレッソに声をかけ、上空に向かって術を発動する。
「鉄壁の術・硬!」
空に向かって発動した鉄壁の術に、氷の雨が降り注ぐ。
「ぐっ!」
「重清、大丈夫か!?」
「キッツいけど、なんとか耐えられる!盾の外に出んなよ!」
空中にとどめていた盾が、降り注ぐ氷の雨の量に押し負け、そのまま重清とプレッソを押しつぶしていく。
「おもっ!そして、この盾めちゃくちゃ冷たい!!」
「重清、もう少しだ!あの氷の術の忍力はもうすぐ切れる!!」
「わかった!」
その会話をしている間に、ショウの氷雨の術は止まり、盾への負担もなくなる。
「しゃぁ!乗り切った!ってうぉ!!!」
重清が鉄壁の術を解除して叫ぶと、目前にショウが迫っていた。
「油断大敵だよ~~~。」
そう言いながら杖を振りかぶる。
「うぉーーーー!」
ショウの攻撃を遮るようにプレッソが向かっていくが、ショウはそれを軽くいなしてプレッソを後方へと吹き飛ばす。
「プレッソ!!あーもう!鉄壁の術!」
ショウから振り下ろされる杖を、盾がガードする。
「グニョッ」
盾がショウの術を包み込むように形を変える。
「あれ?」
吹き飛ばすつもりで思いっきり殴りつけた盾が前回同様柔らかいことに違和感を覚えたショウが、思わず声を発する。
そのまま盾を破壊するつもりで杖に力を籠める。
「!?」
先ほどまで柔らかかったはずの盾が固くなっており、ショウがどれだけ押しても引いても、杖を動かすことができなくなっていた。
「それまでっ!」
その時、古賀の声が鳴り響いた。
「なぁ!?」
ショウに向かって攻撃を仕掛けようとしていたプレッソが、その声に方向転換しながら声を上げる。
「残念。時間切れ。」
「「くそーーーーーーー!」」
古賀の声に、重清とプレッソが悔しそうに叫ぶ。
「いやいや、そんなに悔しがることでもないよ?」
古賀の言葉に、古賀の視線の先に目を向ける。
「「あ。」」
そこには、先ほどプレッソがいた空中と重清に向けられた、もう一本の杖があった。
「たぶん、あのまま進めてたらきみたち、負けてたよ?」
古賀に憐れむような目線を向けられる重清とプレッソは、ただただ畏怖の念を込めた視線を、ショウへと向ける。
そんなショウは、
「いや~~、楽しかったね~」
と、のんきそうに重清とプレッソに笑顔を向けるのであった。
「「またしても、ご迷惑をおかけして、すみませんでした!!」」
「なんかもう、2回目にして慣れちゃったよ。」
ソウが、重清に笑いかける。
「聡太、さっきは悪かったな。さっき、ばあちゃんに怒られたよ。これからは、こいつの面倒はしっかり見るから、安心しろよな!」
プレッソが、顔を赤らめて聡太に謝る。
「シゲ、お前落ち込んで謝って、ほんとに忙しいやつだな。」
恒久がニヤニヤしながら言うと、
「あら、でもちゃんと自分が悪いことを反省して謝れるところは、認めてあげてもいいんじゃない?」
アカがものすごく上から目線でそんな恒久を諭す。
「はいはい、無駄話はそれくらいにして。重清、もう大丈夫なのかな?」
古賀が重清に目線を向ける。
「はい!ショウさん、お待たせしました!」
「ふふふ、もう大丈夫みたいだね。じゃぁ、早速始めようか?」
そういってショウはその場から跳び、一同から離れた場所へ着地する。
それを見た重清とプレッソも、ショウから離れた場所へと跳び、着地する。
それぞれが着地したのを確認した古賀が、声を発する。
「始めっ!」
「いくぜ、重清!鉄玉の術!!」
プレッソが叫び、自身を金属の玉へと変化させていく。
重清がプレッソの変化した玉を受け取り、そのままショウに向かって投げる。
これまでの修行により、重清が最も投げやすい重さへと調整されたプレッソ玉が、最大球速でショウへと迫る。
「ひとまず、前との違いを確認しようか。」
そう言ってショウは、前回同様手に持った杖をバットのように構える。
そして、プレッソ玉とショウの杖が激突する。
「ぐっ!」
杖に当たる直前、プレッソが自身の重さを最大限重くしたことにより、ショウは打ち返すことができず、声を上げる。
そのまま、プレッソ玉はショウの杖を破壊し、ショウの後方へと飛んでいく。
「ファール、ですね。」
重清がにやりと笑ってショウに言う。
「いい球だね。杖が折れちゃったよ。」
そう言ってショウが再度杖を具現化していると、後ろに飛んで行ったはずのプレッソ玉がショウの方へと戻ってくる。
「技の力だね。でも、要は打ち返さなきゃいいんでしょ?」
そう言ってショウは、プレッソ玉に杖を構える。
「もう一回、やっちまえ、プレッソ!!」
「おう!」
そのまま、再びプレッソ玉がショウの杖を襲う。
ショウはそれを、打ち返すのではなく杖で受け流すことで、杖にダメージを与えることなくプレッソ玉を後ろへと逸らす。
「あんな簡単に躱されるなんて。やっぱショウさんやばい!プレッソ!!」
言いながら重清は、ショウに向かって走り出す。
「あいよっ!」
ショウから攻撃を受け流されたプレッソは、鉄玉の術を解除して猫へと戻ってその場に着地し、そのまま爪に金の力を流し、ショウへと飛び掛かる。
重清の拳とプレッソの爪が、ショウを襲う。
対するショウが、ショウを挟むように攻めてくる重清とプレッソに杖を向ける。
あと一歩で拳と爪がショウに届くという直前、ショウの杖が伸びる。
伸びてきた杖は、重清とプレッソの腹部をそれぞれ襲い、
「「ガハッ」!」
重清とプレッソがそれぞれ声を上げ、そのまま伸び続ける杖によって、後方へと吹き飛ばされる。
なんとか2人?が、ショウの杖から逃れると、杖はそのまま消えるようになくなり、気づくとショウの手元には先ほどと同じサイズの杖が握られていた。
「武具伸縮の術。便利でしょ?」
ショウが笑って重清に話しかける。
「はぁはぁ。あの、ショウさんって、術はいくつお持ちで?」
「ん~、5つかな。」
「5つ!?マジかよ。」
そう呟きながら、プレッソに心の中で話しかける。
(プレッソ、そっちは大丈夫か?)
(あぁ、なんとかな。ショウのやつ、まじやばいな。)
(だよね。ほかにどんな術もあるかわかんないし。)
(じゃぁ、諦めんのか?)
(んなわけ。とりあえず今日のところは、当たって砕けろだ!どうせなら、お互いに修行の成果を発揮してやろう!)
(勝つ気ねーじゃねーか!でも、それも面白れぇな。うっし、やるか!)
(おっけー!)
心の中でそう会話した重清とプレッソは、再度ショウへ向かって駆け出す。
ショウは、重清よりも少し早く自身の元へと届きそうなプレッソに向かって、杖を向ける。
(水砲の術!)
杖から放たれた水の弾丸が、プレッソへと接近する。
しかしその直前、プレッソがその場から姿を消す。
「!?」
しかしプレッソを探す間もなく、その直後に一歩遅れてきた重清の拳がショウへと迫る。
ショウはその拳を杖の先で受け止める。
その時、重清の背後からプレッソが現れ、そのままショウへと体ごとぶつかってくる。
玉となって投げられたときと比べると勢いはなかったものの、全身に金の力を纏っていたプレッソの体当たりを正面から受け、ショウはそのまま後方へ吹き飛ばされ、プレッソはそのまま重清の近くへと着地する。
「なるほど、水砲の術が当たる直前に、召喚し直したのか。でも、せっかくバラけてたのにまとまっちゃったね~」
そう言って重清とプレッソの上空に杖を向けるショウ。
「氷雨の術!」
水色の忍力が重清とプレッソの頭上ではじけ、はじけた忍力が氷へと変わってそのまま襲い掛かる。
「クッ、プレッソ、こっちこい!」
重清はプレッソに声をかけ、上空に向かって術を発動する。
「鉄壁の術・硬!」
空に向かって発動した鉄壁の術に、氷の雨が降り注ぐ。
「ぐっ!」
「重清、大丈夫か!?」
「キッツいけど、なんとか耐えられる!盾の外に出んなよ!」
空中にとどめていた盾が、降り注ぐ氷の雨の量に押し負け、そのまま重清とプレッソを押しつぶしていく。
「おもっ!そして、この盾めちゃくちゃ冷たい!!」
「重清、もう少しだ!あの氷の術の忍力はもうすぐ切れる!!」
「わかった!」
その会話をしている間に、ショウの氷雨の術は止まり、盾への負担もなくなる。
「しゃぁ!乗り切った!ってうぉ!!!」
重清が鉄壁の術を解除して叫ぶと、目前にショウが迫っていた。
「油断大敵だよ~~~。」
そう言いながら杖を振りかぶる。
「うぉーーーー!」
ショウの攻撃を遮るようにプレッソが向かっていくが、ショウはそれを軽くいなしてプレッソを後方へと吹き飛ばす。
「プレッソ!!あーもう!鉄壁の術!」
ショウから振り下ろされる杖を、盾がガードする。
「グニョッ」
盾がショウの術を包み込むように形を変える。
「あれ?」
吹き飛ばすつもりで思いっきり殴りつけた盾が前回同様柔らかいことに違和感を覚えたショウが、思わず声を発する。
そのまま盾を破壊するつもりで杖に力を籠める。
「!?」
先ほどまで柔らかかったはずの盾が固くなっており、ショウがどれだけ押しても引いても、杖を動かすことができなくなっていた。
「それまでっ!」
その時、古賀の声が鳴り響いた。
「なぁ!?」
ショウに向かって攻撃を仕掛けようとしていたプレッソが、その声に方向転換しながら声を上げる。
「残念。時間切れ。」
「「くそーーーーーーー!」」
古賀の声に、重清とプレッソが悔しそうに叫ぶ。
「いやいや、そんなに悔しがることでもないよ?」
古賀の言葉に、古賀の視線の先に目を向ける。
「「あ。」」
そこには、先ほどプレッソがいた空中と重清に向けられた、もう一本の杖があった。
「たぶん、あのまま進めてたらきみたち、負けてたよ?」
古賀に憐れむような目線を向けられる重清とプレッソは、ただただ畏怖の念を込めた視線を、ショウへと向ける。
そんなショウは、
「いや~~、楽しかったね~」
と、のんきそうに重清とプレッソに笑顔を向けるのであった。
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