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入学式とターゲット
第三話
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……そう叫べたらどれだけ楽だっただろう。いやほんと、どうなってんだこいつ。もうとっくに式終わってるぞ?みんな出て行ったぞ?早く教室行かなきゃだろ?一応さっきからゆさゆさやってるんだけど、ぜんっぜん起きない。え、ほんとどうなってんの?
……しかし、俺はこいつに下手に出れない。名簿で隣のこいつ―――狐塚 唯(こづか ゆい)、こいつもターゲットの1人だからだ。…それでも教室に行かないのもまずい、何とかしないと。まだあんまり関わりたくないんだけど仕方ない、取りあえず声かけてみるか。
「あの、式終わったよ?起きて。」
「すぅ…」
「起きてくださーい。」
「すぅ…」
「もしもーし、起きてー!起きないとHR間に合わないよ!」
頬をぺちぺちしてみる。ほんとはまだ接触したくないんだけどね、仕方ない。だって起きないんだもん。
「んぁあ”…?なに?」
「いや、だから、式終わってもうみんな教室行ったよ。早く行かないと。」
「ん?あれ、君だれ?外部生?」
「はあ、そうですけど。」
「ふぅん、俺が誰か知ってる?」
…正直にいった方がいいか。まあまだ知っているのは名前だけだしな。名簿は配られてるわけだし、知ってても不自然じゃないだろう。
「えっと…狐塚くん?ですか?」
「ん、そうそう。知ってるんだ?」
「…?はい。」
「ふふ、きみ面白いね。」
「は?」
思わず素で返してしまった。なんだこいつ。
「あは、うん、面白い。きみ名前は?」「…白兎です。」
「あ、同室の子だ。そっか、きみが同室なら悪くないね。」
「はあ…。」
意味がわからなくて気のない返事を返すと、狐塚が突然少し首をかしげ、俺の眼鏡をとった。
「あ、やっぱり。前髪長いしメガネで地味にしてるけど、顔かわいいね。」
「は?」
またもや素が出た。こいつは何を言っている?
「あはは、ほんとに面白いね、俺きみ気に入ったかも。」
「は?……あ、ちがうちがう、今はそんなこと言ってる場合じゃないよ、えっと狐塚くん、早く行かないと!」
「えー、真面目だなあ。まあ、白兎くんが行くなら行くかあ。」
……しかし、俺はこいつに下手に出れない。名簿で隣のこいつ―――狐塚 唯(こづか ゆい)、こいつもターゲットの1人だからだ。…それでも教室に行かないのもまずい、何とかしないと。まだあんまり関わりたくないんだけど仕方ない、取りあえず声かけてみるか。
「あの、式終わったよ?起きて。」
「すぅ…」
「起きてくださーい。」
「すぅ…」
「もしもーし、起きてー!起きないとHR間に合わないよ!」
頬をぺちぺちしてみる。ほんとはまだ接触したくないんだけどね、仕方ない。だって起きないんだもん。
「んぁあ”…?なに?」
「いや、だから、式終わってもうみんな教室行ったよ。早く行かないと。」
「ん?あれ、君だれ?外部生?」
「はあ、そうですけど。」
「ふぅん、俺が誰か知ってる?」
…正直にいった方がいいか。まあまだ知っているのは名前だけだしな。名簿は配られてるわけだし、知ってても不自然じゃないだろう。
「えっと…狐塚くん?ですか?」
「ん、そうそう。知ってるんだ?」
「…?はい。」
「ふふ、きみ面白いね。」
「は?」
思わず素で返してしまった。なんだこいつ。
「あは、うん、面白い。きみ名前は?」「…白兎です。」
「あ、同室の子だ。そっか、きみが同室なら悪くないね。」
「はあ…。」
意味がわからなくて気のない返事を返すと、狐塚が突然少し首をかしげ、俺の眼鏡をとった。
「あ、やっぱり。前髪長いしメガネで地味にしてるけど、顔かわいいね。」
「は?」
またもや素が出た。こいつは何を言っている?
「あはは、ほんとに面白いね、俺きみ気に入ったかも。」
「は?……あ、ちがうちがう、今はそんなこと言ってる場合じゃないよ、えっと狐塚くん、早く行かないと!」
「えー、真面目だなあ。まあ、白兎くんが行くなら行くかあ。」
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