部活道

tamtam

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この部活で

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春。巡る季節の中で、私が1番好きな季節。私の大好きな人達と大好きなソフトテニス。
私は、今年から高校2年生。これからどんなことが始まるのだろう。

「おはようございます!」私、大広 杏里は、今年から、この、ソフトテニス部の部長になりました。そして、後輩が入ってきてからもう二週間がたちました。みんな、とっても偉いし、私よりもしっかりしてる。今年の1年生の中には、私の1つ下の妹、大広 優里ユウリもはいってきました。もちろん、私に、憧れて! 少し嬉しかった。
このソフトテニス部は、ほかの部活と少し違い、3年生は、2年生の最後に引退して、受験勉強にとりくむ。つまり、私達にとって部活が最後の年なのだ。今私達が目指しているのは、2年生の最後の全国大会、ファイナルラウンドオブ全国です。1年生30人、2年生30人の総勢60人の中で学年関係なく、2ペアしかでられない大会だ。私は部長だけど、簡単にはでられない。


「はい!集合です!」
私がみんなを集めて終わる。そして帰りは、ゆうりと歩いてかえる。
「ただいまー!」2人で競うようにいうと、お母さんが、「はいおかえりー!疲れたでしょう?お疲れ様!」と、優しい声でいってくれる。
これが私の日常。
部屋は、就寝分離してなくて、ゆうりと一緒。お互いスマホをして、夜中1時にねる。
「おやすみ、」  「おやすみ、。」

そして学校。
そして放課後になって、また部活にいく。
今日は、次の市大会のペア、4ペア、計8人が決まる。先生が発表を始めるという。
「うーん、今回ね、結構難しかったんだよね、みんな、同じレベルだからね~。てことで、まず、部長ね、そして副部長………あとね、1年生から1人、大広 ゆうりちゃん。おめでとう、次もあるから、選ばれなかったみんなも頑張って!」
なんと、はじめて二週間の妹が選ばれた。
少し悔しい。 ソフトテニスには、前衛と後衛があって、前でスマッシュ、ぼれいをするのは、前衛、後ろで、繋げるのが後衛。
私は後衛で、ゆうりも後衛。 今考えると、争っている。
市大会まであともう1週間。頑張らなきゃいけない。
「たっだいまー!」また競うようにいうと、お母さんがいつも通り優しい言葉をかけてくれる。
そして、すぐに夕食。今日の会話はきっと、ソフトテニス。
「あ!ママ、パパ!私、はじめて二週間なのにね、次の大会にでられるん!嬉しい!」
ゆうりは、思い出したように言った。
「おぉー、すごいじゃない!」
と口をそろえて、お父さんとお母さんがいった。
「そういえば、杏里は、1年の時、一回も試合でられなかったな!」いやみのように、お父さんは言った。「う、うん、でも、今は、部長だしね、ゆうりと一緒にでるんよ?」私は気まずかったけど、少し自分を褒めた。「もう、お父さんったら、姉妹が比べられるの、1番悔しいんだから!」と、お母さんは私の立場として、いってくれた。
だけど、やっぱり、なんか。悔しい。
確かに妹は、この二週間、ずっと練習してた。必死で。

夜。今日は、ゆうりが少し早く寝た。
なぜか、お父さんも早めに寝て、お母さんが私を呼び出した。
「今日、お父さん、ひどいこと言ってごめんね?お父さんは、気にもしてないけどね。比べられるの、1番悔しいでしょ? お母さんもね、妹いるからわかるんだけど、年上なのにとか、本当に悔しいのよね?」お母さんがまた気持ちを分かってくれた。
「うん、いいの!私、1年のとき、ばかまるだしで遊んでたし、部活さぼってたし、。ゆうりは、それ、知らないから。」
私は、少し自分を思い返す。
「ん~。でも、今頑張ってるからね、お母さん
1番応援してるからね!」
そんな言葉をきいて、1週間頑張った。

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