1 / 46
1.会長はそれで満足なんですか?
しおりを挟む『必要冒険者ランク:B
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
カテゴリー:調査
場所:アルゴリアと思われる
内容:行方不明者の数が増えている。原因を調査し報告せよ』
依頼書の内容を見ただけでは、何故アルゴリアという名前が出て来ているのかてんで分からない。
しかし、これはいつものことである。
というのは、依頼書に書き込むことができる文字数が非常に少ないことが原因だ。
紙が勿体ないというのも一つの理由だけど、冒険者ギルドは同じ紙を何枚も準備する必要があるのだから仕方ない。
最低でも依頼ボード、各窓口受付の担当、依頼を受けた冒険者に渡す分が必要なのだ。
冒険者に渡す分が何枚まで膨らむか分からないし、渡すたびに書き写しているという話をパウルから聞いたことがある。
つまり、何が言いたいのかというと「依頼の内容を説明するために、パウル達が常駐している」ってわけだ。
そんなわけで、彼へ質問を投げかける。
「パウルさん、人さらいって今にはじまった話じゃないですよね?」
「その通りです。衛兵達が治安維持にあたっておりますが……」
「街中での行方不明者が増えているのですか?」
「いえ、郊外に出た者の数が増えています」
「それがアルゴリアと繋がるんですか?」
「はい。再度調査をすることをお勧めいたしますが、ギルドが掴んだ情報によりますと、アルゴリアへ連れ去られた者が増えていると噂されています」
ふうむ。
アルゴリアはかつて栄えた街の跡地だ。現在は廃墟になっていて、人が暮らしていくには難しい。
何しろ、過去に作られた広大な地下にモンスターが住み着いていて危険度が高いんだよね。
冒険者にとってはお世話になる場所で、彼らが夜を明かす為に地上部分へ簡易的な小屋が準備されていたりする。
「んー。野盗がアルゴリアに巣くうとは考え辛いですね」
冒険者は野盗より屈強だ。それにモンスターもいるわけだし……野盗がわざわざアルゴリア遺跡に居を構えるメリットがない。
「そうですね。ひょっとすると(野盗が)深層にいるのかもしれませんが……冒険者の方々でも進むのが困難な場所に野盗など考えられません」
ん、待てよ。
「ねーねー。難しいお話はよく分からないぞー」
「あ、すまんすまん」
「アルゴリアってところに行けばいいんでしょー。じゃあ、すぐに向かおうよー」
「ちょっと待ってくれ。今やっと考えが整理できたんだよ」
「えー」
「この調査依頼。相当な危険が伴うかもしれない」
「別にいいよー。バルトロとわたし……ついでにイルゼもいるもん」
あ……。
すっかりいつもの冒険者モードで物事を考えていたよ。
地形を易々と変えてしまうプリシラとイルゼがいて、強いモンスターが出るんじゃないかなんて危険性を懸念する必要なんてどこにもなかった。
でも、一応聞いておくか。
「パウルさん。今回で調査に向かう冒険者パーティは何組目ですか?」
「さすがバルトロさん、鋭いですね。あなた方で十組目です」
冒険者ギルドの職員は聞かれなければ何も語らない。
聞いても教えてくれないこともあるけどね。
「帰った人達は?」
「五組です。当初どこに原因があるか探って未発見に終わったパーティ。アルゴリアに原因があると突き止めたパーティ。そしてアルゴリアの浅い層だけを探索したパーティです」
「無難にこなした人達と自分達の実力以上に深い階層に入らなかった人たちが戻ったってわけかな」
「はい。冒険者とは自らの実力を正確に把握する能力が求められますから。バルトロさん、あなたはそういう意味で一流と私は思っています」
「ありがとう。聞きたいことはだいたい聞けたよ。行ってくる」
「ご武運を」
パウルは深々と礼を行う。
右手をあげて彼に応じ、俺とプリシラは冒険者ギルドを後にするのだった。
◆◆◆
冒険者ギルドを出た俺は、冒険者向けの服屋や武器屋を巡りアルゴリアと行方不明者のことについて店主や店に来ていた冒険者達に聞いて回った。
ダメ元で聞いてみたけど、いくつかの情報を得ることができる。
最も、プリシラ用の少しお高めのローブを購入したから……情報料としては高くついた。
でも、彼女が喜んでいたから良しとしようじゃないか。
この後、露天を回って噂話の収集にあたるが、情報が錯綜していて却って混乱してしまう。
「次はどこにいくのー?」
青と赤のピアスを購入しご機嫌なプリシラが俺の服を引っ張る。
ピアスは鳥の頭をモチーフとしていて、首元に当たる部分に赤色の綺麗な石が取り付けられていた。
青色のピアスもデザインが同じで、石の色だけが違う。
「そうだなあ。そろそろ酒場に行くか」
陰ってきた日へ目を細め呟く。それと同時に腹がぐううと鳴った。
そんなこんなで、いつもの行きつけの酒場でも情報収集を行う。
経験上、ここでいろいろ聞いて回るのが一番情報が集まるのだ。
グインはいるかなあと少し期待していたんだけど、残念ながら会うことはできなかった。
でも、そのうち彼は俺の自宅を訪ねて来てくれるはずだ。
俺の畑が短期間で完成したことを驚く彼の顔を見る時まで、会うのを楽しみに待っておくとしよう。
料理を注文し、酒場のマスターに話を聞いてみると予想通りまとまった情報を聞くことができた。
マスターにすかさずお酒を注文しようとしたプリシラへ「めっ」してリンゴジュースを頼む。
俺? 俺はもちろんエールを飲むよ?
だって、一日中歩きまわったんだもの。汗をかいたらエールだろ。
「バルトロだけずるーい」
「我慢してくれ。魔族の社会ではどうか分からないけど、ここでは君くらいの年齢だとお酒は出せないんだよ」
「ぶー」
膨れているプリシラだったけど、料理が到着すると目を輝かせる。
「おいしそー」と口元から涎が出そうになって、スプーンとフォークを握りしめ俺が料理を取り分けるのを待っていた。
「ほら」
「やったー」
ちょうどその時、リンゴジュースとエールも運ばれてきてプリシラが料理より先にジュースに口をつける。
「おいしー」
「そいつはよかった」
「うんー」
にへえと口元を緩めながら、プリシラがシチューにパンをつけてほうばった。
「これもおいしー」
「そうか」
「これもー」
「そうか」
「これもこれもー」
「そうか」
なんて会話を交わしていたら、あっという間にお腹いっぱいになる。
「よっし、じゃあ。イルゼとの合流場所に行くか」
「うんー」
イルゼとは宿で落ち合う約束をしていたんだ。
依頼のことも彼女に伝えないとな。
◆◆◆
「え……ここに泊るの……?」
「いっぱいお部屋がありそうだけど、イルゼはどこにいるのかな」
あんぐりと口を開けたまま上を見上げる。
この街にこんな宿があったなんて驚いた。
建物は六階まであり、赤レンガの洒落た外装にアーチがふんだんに使われた窓。
窓にはちゃんとガラスがハマっていて高級感をアピールしている。
一階部分の窓はステンドグラスになっていて、宿の前を通る人の目を楽しませていることだろう。
一言で言うと、この宿は超高級店だ。
こんなところに宿泊するととんでもないお金を取られてしまうぞ。
払えないことはないだろうけど、生活費が一気に吹き飛ぶ。断固拒否だ。
ある種の決意をもって、宿の扉をくぐる。
13
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる