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46.猟奇的な刺激

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 怯える僕に、フュイアルさんは、冷たい命令を下した。

「座って、足を広げろ。俺の前で全部晒して、お仕置きか媚薬、どちらか選べ」
「ふ、ふざけんなっ……! どっちも嫌だっ!!!!」
「できないなら、媚薬漬けにして死ぬまでレイプする」
「はっ……!? び、媚薬っ……や、やだ……!」

 震える僕の前で、フュイアルさんが楽しげに笑う。その背後で、媚薬の光が揺れている。

 あんなのに犯されるくらいなら……

 覚悟を決めて、僕はベッドに腰掛けて、足を少しだけ開いた。パンツ履いてないんだから、これだけでも、十分恥ずかしい。何も履いていない敏感なところが、ヒヤッと冷たい空気に晒されて、それだけで真っ赤になってしまいそう。

 だけど、当然そんなので、フュイアルさんが僕を許すはずがない。

「何をしているんだ? トラシュはこれから、俺に陵辱されるんだぞ」
「そ、そんなのっ……聞いてないっ……!」
「座るのは床だろう?」
「はあ!?」
「嫌なら媚薬だ」
「……!」

 このっ……最低魔族!!

 だけど、そいつの背後には媚薬が浮いている。

 あんなもので僕を脅して、この男は、楽しそうに笑うんだ。悔しくて涙が出る。

 だけど、あれに狂わされてイキ続ける苦しさを思い出してしまう。

 僕は渋々、ベッドから降りて、床に尻をついた。床の冷たい感触までもが、僕の屈辱感を煽る。

 フュイアルさんは、ベッドに足を組んで座り、その足先を指示するように動かしていた。
 すると、床から鎖が飛び出してきて、僕の体に巻き付いていく。

「な、なにっ……!?? 嫌だっ……!!」

 拒絶したって、フュイアルさんの魔法が、僕を許すはずがない。
 後ろ手に縛られ、足は、強制的に膝を曲げた状態で拘束されてしまう。

「嫌だっ…………! や、やめろっ……!! 離せよ!」

 ゆっくりと、フュイアルさんの前で披露するかのように、鎖は抵抗する僕の股を無理矢理開いていく。

「やめろっ……聞いてるのか!? フュイアルさんっ……!」

 叫んで、暴れようとした。けれど、僕がそうするより早く、僕の周りを飛んでいた媚薬の粒の一つが、僕の中に入り込んでくる。

「うっ……!」

 途端に、そこから快楽が広がり、僕の体を甘い痺れが襲う。力が抜けて、抵抗できない。

 すでに着ていたものはボロボロで、こんな男に秘めた場所を見られるなんて、屈辱感と羞恥心で、涙が滲んでますます体が震える。

 そんな僕を眺めて嬲る男は、不気味なくらいに口角を上げた。

「答えろ。お仕置きされながら犯されるか、死ぬまでレイプ、どっちをされたい?」
「さ、さっきと選択肢、違うっ……!」

 つい、反論してしまう。

 フュイアルさんの顔が急に冷淡になった。
 立ち上がってゆっくり近付いてくるそいつは、背後に僕を狂わせる媚薬を従えていて、ゾッとするほどに恐ろしい。

「い、嫌! やだ! ごめんなさいっ……」
「許してほしいのか?」
「うっ…………」
「だったら服従しろ」
「うっ……ぐ…………く……」

 こんな奴の前で、こんな真似をさせられるなんて、屈辱以外の何者でもない。本当に泣き出しそうになるのを我慢して、僕は口を開いた。

「……お仕置きがいいです……お仕置きしてください………………」

 すると、僕の情けない姿を眺めて嬲る男は、「いい子だね」と僕の耳元で囁いて、ベッドに座った。

 すでに服はボロボロ。惨めに破れたものを纏い、隠すことすら許されない。

 周りには、僕の恐怖心を煽るように浮かぶ媚薬の光。それが怖くて、僕は真っ赤になりながらこの屈辱に耐えた。

 そんな僕を、ベッドに座る男は、まるで獲物でも見定めるかのように見下ろして、足の先を、無理やり開かされた僕の股の間に伸ばしてきた。

 何をされるか分からない。

 怖くて体が震える。

 そいつの足の親指の先が、僕の一番敏感なものに、かすかに触れた。

「ふぐぅっ……っ!!」

 甘くて猟奇的な刺激が背筋を突き抜ける。浅ましい電流で体が痺れていくかのようだ。僕の中心は、すでに微かに勃ち上がりかけていた。
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