【本編完結】ネコの慰み者が恋に悩んで昼寝する話

迷路を跳ぶ狐

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番外編3.ずっとここにいたい

90.ドジを直します!

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「可愛い猫だ……ほら、顔をふけ」

 オーフィザン様が、魔法でハンカチを出してくれて、僕はそれでゴシゴシ顔をふいた。

 せっかくの告白なのに、なんで僕、こんな風になっちゃうんだろう……

 だけど、オーフィザン様は引いたりせずに僕の頭を撫でてくれる。

「ドジとイタズラを直したら指輪をやる」
「え……ゆ、指輪?」
「ああ。こういうことをしなくなったらな」

 オーフィザン様が言うと、僕が破いた服とか、僕がこれまでに壊したものが飛んでくる。魔法で直ったものもあるけど、直らなかったものもいくつかあるんだ。

「ご、ごめんなさい!!」

 すぐにベッドの上で土下座する僕だけど、オーフィザン様は怒鳴ったりしない。恐る恐る見上げると、オーフィザン様は笑っていた。怒ってない……のかな?

「もうするなよ。クッキーの盗み食いもな」
「ううう……申し訳ございません……」

 天井近くに浮いているカゴを指差されると、僕はもうウルウルしながら謝るしかない。

 だけど、オーフィザン様はあんまり怒ってないみたい。カゴを見上げて不思議そうに言う。

「届くのか? 天井まで」
「は、はい! ジャンプ力はあるんです!! 見ててください!!」
「いいや。見せなくていい。また何かしでかすだろう」
「そ、そんなことないです! だって朝はうまく飛べたんです! 見てください!! オーフィザン様!!」

 オーフィザン様にすごいところを見せたい!

 僕は、カゴめがけて飛び上がった。

 やった! 届いた!!

 カゴにつかまりながら、ベッドの上のオーフィザン様を見下ろすけど、オーフィザン様は褒めてくれない。それどころか怒鳴るように言った。

「早く降りろ!!」
「大丈夫です!! だって僕……あ、あれ? 爪が……」

 ……つ、爪がカゴに引っかかっちゃった……あれ、あれ? ぬ、抜けない……ど、どうしよう! 爪がカゴから取れなくなっちゃった!

「うわああんっ! オーフィザン様あっ! カゴ、とってくださいいっ!!」

 泣きながらわめいて暴れていると、オーフィザン様の魔法が僕を捕まえ、その腕の中に戻してくれる。そのままお姫様抱っこされて、すごく嬉しい。だけどオーフィザン様にはため息をつかれちゃう。

「馬鹿な猫め……」
「ば、馬鹿じゃないです! 僕はオーフィザン様のお嫁さんです! つ、爪が引っかかっただけで──んんっ!!」

 うー! 言い返す前にキスされた! ちょっと悔しいけど、抱っこされたままキスされて、気持ちよくて幸せ。

 そのまま、今度はすごく優しく、ベッドに横たえてもらえた。オーフィザン様にこんな風にされるの、すごく嬉しいけど、ますます照れちゃう。

「オーフィザン様……」
「お前はしばらく、花嫁修行だな」
「え?」
「まずはドジを直せ」
「……えっと……」

 それって、どうしたらいいんだろう……

 それに、オーフィザン様だって、そんなことを言いながらも笑顔だ。今まで見たことがないくらい優しい顔で、キスをくれる。それだけで僕はうっとりしちゃう。

 いっぱいちゅっちゅってしながら、オーフィザン様は乱れていた僕の服を全部剥いでいく。いっぱい抱かれていても、裸はやっぱり恥ずかしい。でも抱かれたい。震えながら恥ずかしいのに耐える僕の乳首に、オーフィザン様がそっとキスしてくれた。

「ひううう……」

 ちゅって、そこを吸い上げる音がした。いつもよりずっと優しく扱われているのに、いつもの何倍もドキドキする。

「あ、あ……お、オーフィザン様……僕、ちゃんと奉仕します……」
「いい。今日は俺がお前にしてやる」
「え……」

 そ、そんなこと言われたの、初めて……

 オーフィザン様の舌が、僕の乳首の周りをくるくる動いて、その度に体がふわふわしちゃいそうな快楽に包まれる。もうこれ以上は怖くて、腰を引こうとするけど、ベッドの上でオーフィザン様に押し倒されていたら、それもできない。

「ん……ん……お、オーフィザン……様……も、もう……無理……ひうっ!!」

 無理って言っても、オーフィザン様は絶対にやめてくれない。僕も、本当はもっともっとされたいんだ。

 ううう……いっぱい抱かれて、最近慣れてきたはずなのに、やっぱり無理……

 たらたら先走りが溢れて、もうイきたくて堪らない。早くオーフィザン様に後ろの方、責めて欲しい。

「おーふぃざんさま……あうっ!」

 オーフィザン様の大きな手が、僕の先っぽを扱く。絞り出すようにするから、ぴゅうって、我慢していたものが吹き出しちゃった。

「あ……あぅぁ……やだよぉ……ひううっ!!」

 やだって言うと、オーフィザン様はもっと意地悪する。パンパンに膨らんで勃ちあがったものを、指で撫で上げられた。その指に、流れていた先走りが絡め取られて、もっと強くして欲しくなる。
 やだやだ言いながらも、指にすりつけるように自分から腰を振って快楽を求めちゃう。

「オーフィザン様ああ……もっとお……」
「いやらしい猫だな……よだれが出ているぞ」
「だ、だって……早くオーフィザン様のが欲しい……早く……いっ……あああっ!!」

 僕はオーフィザン様のが欲しいって言ったのに、手で勃ちあがったものを弄られて、ますますそこが膨らんじゃう。

 我慢できない。早く全部出しちゃいたいのに、オーフィザン様はイク寸前で手を止める。なんでいつも意地悪なの!?

 一番気持ちいいところに達する前に、手を離しちゃうからもどかしくて仕方ない。

「あ、やだ! やだああっ!! オーフィザン様あっ! 出させてよおおっ!! オーフィザン様ああっ!!」
「もう悪さをするんじゃないぞ」
「はい! しません! 約束です!!」

 泣きながら叫ぶと、オーフィザン様に両足を広げられる。

 見上げたオーフィザン様は、涙でぐちゃぐちゃな僕を見て、優しく微笑んでいた。していることはすごく意地悪なのに、オーフィザン様はたまにすっごく優しそうな顔をするんだ。

「ああっ!!」

 ずっと待っていた硬く熱く膨らんだものをもらえて、僕の欲望は簡単に弾け飛んだ。布団もオーフィザン様もドロドロにしちゃう。

 だけどオーフィザン様は、僕の耳元で、愛してるって、優しく囁いてくれた。

 幸せすぎて気が遠くなってきた……僕もですって、起きたら必ず伝えよう……起きたら絶対。


*番外編3.ずっとここにいたい*完
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