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25.嘘つきーーー!
しおりを挟む昼まで椅子に鎖で縛り付けられたまま弄ばれて、めそめそ泣いていたら、鎖は外してもらえた。だけど、それがなくなったあとも、僕の体を這い回る尻尾は、それを取ろうとする僕の手から逃げ回って、僕の体を嬲り続ける。
なんとかして外してもらいたくて、オーフィザン様が座っている椅子のそばに座り込んでお願いしたけど、オーフィザン様は笑うだけだった。
うううー!! 僕、すごく真剣にお願いしてるのに、なんで笑うの!?
「ちゃ、ちゃんと聞いてください! オーフィザン様! これ、とってください! う……や、やだああっ!!」
もう、一回でいいから出したい……
僕の体を這い回る尻尾は、僕の一番敏感なものに巻きついたままで、限界に近いくらいに欲を溜めたそれを、ぎゅっと締め上げる。
もどかしくて苦しくて、尻尾を自分で取ろうとするけど、それは僕自身に巻きついたまま、全然取れない。
「お、おーふぃざん……さま……こ、これ、い、いつ……外して……くれる、んです、か?」
「夜になったら外してやる」
「よ、夜!? 仕事が終わったら外すって言ったじゃないですか!」
「夜まで我慢しろ」
「うーうー……」
嘘つきーーー!! 仕事終わったら外すって言ったもん! それなのに、長くなってる!!
夜までなんて、絶対無理だよ……
なんとかして苦痛から逃れたくて、僕は床の上で丸くなった。せめてこの尻尾が動かないでいてくれたらいいのに……
「お、オーフィザン様……」
もう一回お願いしようとしたけど、その前に、ドアの外からセリューの声がした。
「オーフィザン様、陛下より書簡が届いております」
声とともに部屋のドアが開いて、セリューが入ってくる。
こんなところ、誰にも見られたくないよ!!
うずくまる僕に、オーフィザン様は上からマントをかけて隠してくれた。こっそりマントの隙間から、オーフィザン様の様子をうかがうと、セリューから何か書類を受け取り、真面目な顔で読んでいる。なんだろう?
オーフィザン様が僕を見下ろし、マントの上から言う。
「これの返事を書いたら、今日は仕事は終わりだ。風呂へ行くぞ」
「う……は、はい……」
お風呂へいったら外してもらえるかな? もうイクことばっかり考えちゃう。
僕がマントの隙間からオーフィザン様を見上げていると、セリューは、バン、とテーブルを叩いた。
「オーフィザン様!! お言葉ですが、そのような汚らわしい獣を、この部屋に入れるべきではありません!! だいたい、なぜそんなものをおそばに……あなたにはもっと相応しい者がいるはずです!!」
「黙れ。これは必要なことだ」
「し、しかし……」
「お前はもういい。さがれ」
「お、オーフィザン様……」
「行け。後のことはクラジュにさせる」
「わ、私より、その汚い野良猫を」
「セリュー」
オーフィザン様が、セリューの言葉を遮り、立ち上がる。
「出て行け」
「オーフィザン様……」
セリューは真っ青な顔をして、後ろにさがった。それから、オーフィザン様に頭を下げる。
「オーフィザン様……も、申し訳ございません……」
「……少し頭を冷やせ」
「…………はい……」
はいって言ってるのに、セリューはすごい目で僕を睨む。
僕は慌てて、マントを被って隠れた。
しばらくして、セリューが出て行く足音がする。
よかった……
恐る恐る顔を出すと、オーフィザン様は、僕に向かって言った。
「これが終わったら、風呂へ行くぞ」
「その前に……」
「なんだ?」
「い、一度でいいからイかせてくださいっ!!」
「夜まで我慢する約束だろう」
うううー!! この人、悪魔だ!! サボった僕も悪いけど、これはひどすぎる!!
火照った体には、お風呂は地獄だった。僕は泣きながら、一回でいいからイかせてくださいって何度も頼んだのに、意地悪なオーフィザン様は、イかせてくれるどころか、僕を泡責めにした。もう泣きすぎて喉がカラカラだ。
お風呂から上がった僕は、意識も朦朧とした状態のまま、オーフィザン様と部屋に戻った。
部屋に入ってすぐ、僕は床にへたり込んでしまう。
「お、オーフィザンさまああ……もお、もおむりい……」
ずっと我慢させられて、膨らんだものがはち切れそう。それを締め上げる尻尾もギチギチいってて、今にもちぎれちゃいそう。
「あ、あう……」
もがき苦しむ僕を尻目に、オーフィザン様はベッドに座って上機嫌だ。
「うまそうに仕上がったな。奉仕はどうした?」
「は、はずすのがさき……」
「奉仕が先だ」
「う、う……」
泣きながら、僕は立ち上がった。フラフラしながら、オーフィザン様に近づく。
もう倒れそう……歩くたびに、体が刺激されて、敏感なものが揺れるだけで快感だ。
体が熱くて、全身がくすぐられているみたい。ふらつく僕を、いつの間に来たのか、オーフィザン様が支えてくれた。
もう無理……僕はオーフィザン様に寄りかかってしまう。怒るかと思ったけど、オーフィザン様は僕を抱き上げてくれた。
「限界か……」
「う、う……おーふぃざんさまあ……ち、ちょっとだけ……休ませて……ください……」
僕は苦しくて泣いているのに、オーフィザン様は僕を見て微笑む。
本当に、今日のオーフィザン様は楽しそうだ。何かいいこと、あったのかなあ……
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