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chap13.最後に訪れた朝
281.破れた扉
しおりを挟む城に戻るなり、チュスラスの部屋に呼びつけられたカルフィキャットは、ひどく苛立っていた。
すぐに体を求められ、寝台に転がりチュスラスの欲望を受け止める間も、ベジャッズに言われたことを思い出してしまう。なぜあんな男の言葉を思い出すのかと考えるが、それすらも、時間の無駄のようだった。
そうなると、ますます早くヴィザルーマのもとに戻りたくなる。
誰よりもヴィザルーマが愛しているのはカルフィキャットで、忠臣と呼ぶのにふさわしいのもカルフィキャットだけだと、そう言って欲しい。彼に囁いてもらわないと、足先から崩れていきそうだ。
それなのに、今カルフィキャットのそばにいるのは、憎たらしいチュスラスだ。
今日は会議があるはずなのに、彼は朝から寝所に篭り切りで、城に帰ったばかりのカルフィキャットを呼びつけてきた。
チュスラスは日を追うごとに人を避けるようになり、何かに怯えるように、すぐに怒り出しては魔法を振るう。すでに影では、チュスラス派だった貴族たちからも、どうやってあの男を排除するかという相談ばかりが続いているらしい。早く暗殺しろと言う意見と、兵器としての役割だけでもなんとか残せないかという意見が拮抗して、なかなか話はまとまっていないようだが、それが決まった時には、周りには剣を握るものばかりになると、チュスラス自身も分かっているのだろう。
だからこそ、帰るなりここにカルフィキャットを呼び出し、もう今日は誰にも会いたくないと言い出した。
カルフィキャットとて、こんな男に会いたくない。
それでもカルフィキャットは、いつも通りチュスラスに微笑む気でいた。
チュスラスが、カルフィキャットを求めて貪るのは、いつもの光景のはずだ。これまでずっと耐えてきた。
それなのに、今日は我慢ができない。
冷めた気持ちばかりが体を覆う。肉欲のままに何度も腰を動かす男が、ひどく間抜けに見えた。
なぜ、自分はこんなことしているのだろう。こんなことを強いられているのだろう。
考えれば考えるほど苛立った。
ついにそれが溢れたような気がして、カルフィキャットは、愛撫を続けていたチュスラスの体を押し返した。
「カルフィキャット……?」
不思議そうに呼びかけるチュスラスに、カルフィキャットはもう、何も答えなかった。
飽き飽きして、立ち上がる。
そもそも、カルフィキャットの体はヴィザルーマのものだ。それなのに、なぜこんな男に差し出してやらなくてはならないのか。
今頃、ヴィザルーマのそばには、ミズグリバスがいる。あの男も、最近ではごちゃごちゃとカルフィキャットのすることに、口を出すようになっていた。
まったく、煩わしい。思い上がりもいいところだ。ヴィザルーマの温情でそばに置いてもらっているだけのくせに、一番の忠臣よりもそばにいるなんて、図々しいとは思わないのか。
そんな考えばかりが湧いてきて、もう、我慢できそうになかった。
「カルフィキャット? どうした?」
「……今日は、もう終わりです」
苛立ちを抑えて、必死に理性だけを集めて、その言葉だけを押し出した。なんとか引き摺り出した声には、すでにどこか雑音が混じっているようだった。
カルフィキャットに背を向けられてしまったチュスラスが、大声で喚く。
「なぜだ!? カルフィキャット! 今までそんなことは言わなかっただろう! どういうつもりだ!」
少し前までなら、この声を聞くだけで震え上がった。
それなのに、今は苛立ちしか感じない。ヴィザルーマのために耐えてやっていただけなのに、何を勘違いしているのか。
すでに言いなりになったその男に振り向く。
嫌悪しか感じなかった。仕方なく付き合ってやっているだけなのに、ぎゃーぎゃーと喚いて、うるさくて仕方がない。
微かな怒りが生まれては積み上がる。
そもそも、チュスラスがこんな風に喚かなければ、もっとヴィザルーマと一緒にいられる。そんな気がした。
それなのに。こんな男のせいで。
そうやって積み上がる怒りと憎悪は、すでにふらふらと揺れて、今にも崩れそうな塔のようだ。
「カルフィキャット! 聞いているのか!!??」
「聞いています…………国王陛下」
もう、早く済ませてしまおう。ヴィザルーマから言われたことだけ済ませれば、またヴィザルーマのところへ行ける。そして、今度こそ、ヴィザルーマはフィズを処刑すると言ってくれる。
早く。早く済ませなくては。
欲望に急かされたカルフィキャットは、早口で言った。
「わかりました。続きをしましょう。チュスラス様。その前に少しの間、私に背を向けていてもらえますか?」
「なに?」
「どうしても、私に背を向けていて欲しいのです」
「……分かった」
訝っている様子だったが、すでにカルフィキャットの言いなりだったチュスラスは、言われたとおり、背を向けた。
簡単なものだとほくそ笑む。これでヴィザルーマのところに行ける。
もうカルフィキャットは、ヴィザルーマに会うこと以外、何も考えられなくなっていた。
早く済ませてしまおうと、取り出した瓶を床に叩きつけようとする。
しかし、俄造りの作戦はあっさりと崩れ落ちた。
瓶を握ったカルフィキャットの手は、それが床に落とされるより早く、振り向いたチュスラスに握られた。
「カルフィキャット……これは、なんだ?」
無表情のチュスラスの顔を見て、血の気が引いた。ヴィザルーマに会うことばかりで、あまりにも作戦が疎かになっていた。
「これは……あっ!!」
チュスラスは、カルフィキャットから瓶を取り上げてしまう。そして、その瓶をまじまじと見つめていた。
「これは…………毒か? そうか? そうなのか!? お前までっ……!! お前まで私をっ……!!!!」
チュスラスはそれを床に叩きつけて割った。同時に雷撃を放ち、瓶は粉々に割れて砂のようにまで細かくなって飛び散る。
それくらい、チュスラスは激昂していた。
「カルフィキャット……貴様…………なぜっ……!」
怒りの形相で、チュスラスが近づいてくる。
カルフィキャットは、なんとか弁明しようとするが、その恐ろしい形相の魔法使いを前に、口が震えて何の言葉も出てこなかった。
慟哭のようなチュスラスの声が響く。
「お前までっ……! お前まで私をっ……! お前までっ……!! 私を殺そうとするのか!!! そうなのか!!?? 私はっ……私はっ……何のために王になったのだ!!?? なんの……ためにっ……!! 答えろ……カルフィキャットっっ!!!!」
泣き叫ぶように言って、チュスラスはカルフィキャットの髪を鷲掴みにする。無理矢理目を合わせるようにされて、それでも恐怖のせいなのか、痛みすら感じなくなりそうだった。
「カルフィキャット……カルフィキャット! 答えろっっ……!! 答えてくれっっ……!! なぜ……なぜ、お前までっ……!!」
「……っ!!!!」
怒りに任せたチュスラスの雷撃が、カルフィキャットの体を打った。恐ろしい痛みに襲われ、意識が朦朧としてきた。
ヴィザルーマから、雷撃が効かなくなる薬をもらっていたはずなのに。
チュスラスが手を離すと、動けないカルフィキャットは、その場に倒れた。
それでも、チュスラスはカルフィキャットを殺しはしなかった。
床に丸い水の跡ができて行く。
倒れて動けないカルフィキャットは、それがチュスラスが流す涙の跡だとは気づけなかった。
「カルフィキャット…………お前はもう…………一生ここから出さない。誰にも会わせない。一生ここにいて、私に跪け。永遠に……私に仕えるだけのものにしてやる……」
チュスラスは、放り出してあったローブで身を包み、寝所のドアを開いて叫んだ。
「誰かっ…………誰かいないのか!!! すぐに来いっ……! 何をしているっ!!?? のろまな虫どもめっ……!! 一匹ずつ焼き殺すぞ!」
それを聞きながら、カルフィキャットは、チュスラスが割った瓶の下にできた床のシミから、水のようなものが湧いてくるのを見た。ヴィザルーマから賜った、あの毒だ。動くとは聞いていたが、何と不気味な姿だろう。
床に落ちたそれの中身が、ゆっくりと床に広がって行く。小さな瓶に詰まっていたとは思えないくらいに、中の液体は広がって、そこから次々と、ボールのような水の玉が飛び出してくる。
それを見るとカルフィキャットは、ヴィザルーマが力を与えてくれたような気がした。
指が動く。体にも、力が戻る。あの薬は、やはり効いたのかもしれない。ヴィザルーマがくれた薬だ。必ず効くはずだ。ヴィザルーマがカルフィキャットに、嘘をつくはずがない。
ベッドのわきにあった、チュスラスの剣が目に止まる。それを握ったカルフィキャットは、剣を抜くと、背後からチュスラスに切り掛かった。
足音に気づいたのか、チュスラスが振り向く。しかし、驚きのあまりだろうか。その男の反応が遅れた。
振り回したカルフィキャットの剣は、チュスラスの左肩から腹までを、バッサリと切り付けた。
「…………っ!」
声もなく、チュスラスは膝をつく。その手がローブから離れると、それは床に落ちてしまい、その男は、裸のままひどく驚いた顔で、カルフィキャットを見上げていた。
「カルフィ……キャット…………お前まで……私をっ……」
怯える男は、もう魔法を使おうとはしなかった。
握った剣を振り上げる。
しかしその時、激しい音がして、寝所の扉が破壊された。
扉の破片が部屋の中に飛び散って、白竜が飛び込んでくる。その背中には、フィズが乗っていた。
「どーーーーだーーーー! 俺の足は早いだろーーーー!! 俺の勝ちだ!! フィズ!! フィズ??」
白竜は、フィズを探してキョロキョロしている。しかし、フィズは白竜が扉を壊した際に振り落とされていて、彼のそばで体をさすりながら起き上がっていた。
「だ、ダラックさん……急いで欲しいとは言いましたが、こんなに急げとは言ってません……」
ぶつぶつ言いながらも、フィズはすぐに、血まみれのチュスラスと、そのそばで剣を握って立つカルフィキャットに気づいたようだ。
「か、カルフィキャット様!?? な、何してるんですか!??」
その声を聞くと、カルフィキャットの頭に血が上った。憎い男に向かって、剣を握ったまま駆け寄って行く。
「フィズ……お前さえっ…………!! お前さえいなければっ……!!」
しかし、カルフィキャットが振り上げた剣は、フィズの剣にあっさりと弾かれた。
「か、カルフィキャット様! な、何があったのか知りませんが、え、えっと……! あ! お怪我はありませんか!? 剣、当たってないですよね!??」
「黙れっっ!! 貴様さえいなければっ……!! こんなことにはならなかったんだ!!」
「そんなことを言われても困ります!! 何言ってるのか分からないし……私が何をしたって言うんですか!!」
「黙れ黙れっっ……!! 何もかもっ……貴様がっ……!」
カルフィキャットは、なおも剣を取りに行こうとするが、先ほどのチュスラスの雷撃の影響なのか、体に力が入らなくなってきた。
フラフラと倒れてしまうカルフィキャットを見て、ますますフィズは焦り出す。
「カルフィキャット様!? 大丈夫ですか!? チュスラスもっ……!! な、なんでこんなことにっ……!」
焦る彼に向かって、水の玉が飛びかかって行く。しかし、フィズは簡単にそれを剣で切り付けて破壊する。
すると、部屋に残った水の玉は、窓とその周りの壁を破壊して、次々に外へ飛び出して行った。それは矢のようなスピードで飛んで、城下町の方に向かっていく。
「ま、待ってっ……!! ど、どうしよう……あ! 血を止めなきゃっ……!!」
フィズはそう言って、切り付けられて血を流すチュスラスに駆け寄った。
「だ、大丈夫ですか!?」
「寄るなっ……! 私に近づくな!!」
「近づかなきゃ手当てできません!! このままじゃ死んじゃいます!! えっと……あ! もうこれでいいです!」
彼は、チュスラスの着ていたローブで、その傷口を押さえている。けれど、血は止まりそうにない。
「ど、どうしよう…………何でこんなことにっ……! そうだ! 人を呼ばないと……!」
とんでもないことを言い出したフィズに向かって、カルフィキャットは叫んだ。
「やめろっっ……!! 馬鹿がっ!! 人を呼べば、貴様も捕まるぞ!!」
「大丈夫です!! 私は逃げますから!!」
「はあ!?」
何を言っているのかさっぱり分からず、苛立ちが増すばかりのカルフィキャットだったが、フィズは、廊下に出て叫び出した。
「誰かーーーーーーっっ!! 誰か来てください!!!! チュスラスが倒れてまーーーーす!!!!」
声を張り上げて人を呼ぶその男を見て、カルフィキャットは頭を抱えたくなった。
あの男は馬鹿だ。ここへは忍び込んできたはずなのに、人を呼んでどうする。
そして、フィズの求めに応じたのか、誰かが駆け寄ってくる足音がした。
「フィズ!! フィズ!」
「あ! シグ!! よかった。早くきてください!! しぐっ……!!」
駆け寄ってきたシグダードは、大声を上げていたフィズの口を、即座に手で塞ぐ。
そして、さっきまでのフィズに勝るとも劣らない声で叫んだ。
「こ、この馬鹿!!!! 忍び込んだ奴が人を呼んでどうする!! 見つかったら死刑だぞ!!!!」
喚くシグダードの手から、フィズは簡単に逃れて、シグダードに言い返す。
「だって、チュスラスが大怪我をしてたんです!! このままじゃ死んでしまいます!」
「は!?」
シグダードは、そこで初めて、寝所の中の惨事に気づいたようだ。
「何だこれは!? 何があったんだ!?」
「そ、それは私にも分かりませんが、チュスラスがひどい怪我で……」
「放っておけ!!」
「そんなのだめです!!」
「お前はっ……! こんな時にそれを助けてどうする!! 今だけリリファラッジの言うことに賛成したくなったぞ!! そのクソみたいな正論だけ詰めた頭を何とかしろ!!」
「ひ、ひどっ……!! シグまでひどいです!! 見捨てるなんて絶対ダメです!」
「鳥肌が立つわ!!! 私たちは忍び込んでいるんだぞ! 忘れたのか!?」
「わ、忘れてはいません!」
「そうか。それならよかった」
「シグ……」
「惚れた弱みだ! もうこうなったらさっさと人を呼んで逃げるぞ! お前はこの袋を持っていろ!」
シグダードは、担いでいた袋をフィズに渡すと、部屋の中で倒れた酒の瓶を舐めているダラックに振り向いた。
「ダラック!! 何をしている!! そんなことをしていないで、今すぐに逃げるぞ!」
「これ……うまいぞ…………気に入った!」
シグダードの言うことはまるで聞いていない様子のダラックは、床でへたりこんでいるチュスラスを見つけてしまう。
「お前……魔法使いか!! 雷の魔法使いだな!!」
ダラックがチュスラスに近づいていく。
しかし、チュスラスは傷を負い、もう戦うことはできないようだ。這うようにして床を逃げていく。
「ひっ…………り、竜……竜っ……!!」
「待て! 魔法使い!!」
喚いて、竜は倒れたチュスラスの前に回り込む。
「……貴様……なぜ逃げる!? 魔法使いだろう!! かかってこい! 強い魔法使い!」
「な、なぜっ……な、なんなんだっ……! なんで……なんでこんなところに竜がいるんだ!!」
「魔法使い? どうした? 何をしているんだ!! 早くかかってこい!! 俺はここまで来たんだぞ!! なぜ向かってこない!? 魔法は使えないのか?」
「ひっ……! よ、よるな!!! よるなああっ……!!」
怯えるだけの男は、床に這いつくばって逃げていくだけだ。
ダラックは、もうその男を追うことはしなかった。
「なんなんだ……これが、俺が戦いたかった魔法使い? 嘘だろ……なぜ向かってこない! 処刑の時の勢いはどうした!?」
「ダラックさん!! 急いでください!!」
フィズに呼ばれて、ダラックはガックリしたまま振り向いた。
「フィズ……やっぱり俺らと戦えるやつはお前だけだ……」
「私は戦いたいわけじゃありません!!」
「俺たちに向かってきたのはお前だけだ!! 今度は俺と戦え!」
「そんなの後ですっっ!! 今すぐ私たちを乗せて下に降りてください!!」
「……後で俺の相手もしろよ……」
ぶつぶつ言いながらも、ダラックは、シグダードとフィズを背中に乗せる。
「なんだあの情けないものは…………これなら、お前とやっていればよかった……俺たちは、なんのために、こんなところまで来たんだ……俺は、馬鹿じゃないか……」
肩を落とすダラックを、シグダードが怒鳴りつける。
「急げっっ!! 廊下に出るんだ!! 人を呼ぶぞ!! 廊下に出ろっっ!!」
言われて、ダラックは廊下の方に飛び出して行く。
去り際に、フィズがカルフィキャットに振り向いて「すぐに人を呼びます」と叫んでいたようだったが、カルフィキャットには、憎悪以外の感情が湧きそうになかった。
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