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朝比奈の過去
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「最近、仕事がお忙しいみたいですね」
茶碗にご飯をよそいながらぼやく朝比奈に、それまでぼんやりテレビを眺めていた優人は内心で思わず身構えた。
「あ、ああ……まぁ、いつまでも新人気分じゃいられないから……それに最近、少しノルマが上がって、正直、もっと頑張らなきゃキツいっていうか」
我ながら不自然な多弁だなと優人は自分で自分が厭になる。少しでも勘の鋭い人間なら、いかにも嘘を言い繕うための言い訳だと勘づいただろう。
が、さいわい、目の前の朝比奈にそんな様子は見られず、
「すごいじゃないですか! それってつまり、上司の人から期待されてるってことなんですよね? ね?」
「さ、さぁ……どうだろうな」
食い気味に訊いてくる朝比奈の視線から逃れるように、優人は手元の味噌汁を啜る。野菜がたっぷり入った味噌汁は、派手ではないが家庭的でほっとする味わいだ。
「今夜も、じゃあ晩ご飯は……」
その言葉に、ふと優人は箸を止める。
「いらない」
「そう、ですか」
残念そうに肩を落とす朝比奈を、優人はそっと盗み見る。ここで本当のことを明かせば、このお節介な部屋の精は一体何を思うだろう。
やはり軽蔑するだろうか。余所様の家族を平然と冒涜する優人を。
「……なぁ朝比奈」
「はい、何です?」
いつもどおりの笑みで振り返る朝比奈が急に怖くなる。だったら最初から切り出さなければいいのにと思うのだが、怖いもの見たさの方がここでは勝ってしまった。
「俺の……女友達にさ、既婚者の男と付き合ってる奴がいるんだけど……」
が、さすがに我が事として口にするのは憚られて、さも他人事のように喋ってしまう。そんな自分を卑怯に思いながら、それでも優人は本当のことを明かす気にはなれなかった。
妙な話だ。今まで、こんな奴に何と思われようがどうということはなかったのに。
「そ、それって、ひょっとして不倫……?」
「ま、まぁ、そういうこと。……んでさ、どうしようって相談受けてんだけど、お前、何かアドバイスみたいなのってない?」
「アドバイス? 僕のですか?」
「ああ。なんか、人間じゃない奴の意見も、ちょっと、聞いてみたいっていうか」
朝比奈は長い睫毛を二、三度大きく瞬かせると、それから、ううん、と唇を尖らせて、
「優人さんは、どう思うんです?」
と、返してきた。
「俺?」
「はい。……見たところ、優人さんはその人のことをあまりよろしく思っていないようですが……」
「お、俺の意見は、この際、どうでもいいだろ」
「僕の考えは、基本的に住人である優人さんに準じます。そもそも、たかが部屋にすぎない僕に、人間の皆さんのなさることに善悪をつける権利はないと僕は思います」
「に、逃げんじゃねぇよ!」
なぜか無性に腹が立って朝比奈を怒鳴りつける。どうしてこうもムキになってしまうのだろうと自分で自分を可笑しく思いながら、それでも優人は、肚の中に生まれた苛立ちを鎮めることができなかった。
「ほ……本当は思ってんだろ!? そういうのは良くないとか今すぐやめるべきだとか、穢いとか卑怯だとか、人様の家庭を壊して最低だとか!」
「それは……でも、僕はただの部屋ですから、」
「ああわかったよ! もうお前には二度と訊かねぇ! ――ははっそうだよな。どうせお前はただの部屋だもんな。せいぜい家主を迎えるだけが能の!」
「ゆ、優人さんこそ、いつもは部屋のくせに文句言うなとか仰るじゃないですか!」
「そ……それとこれとは話が別なんだよ! 今は俺が命令してるんだ! こいつのことをどう思うか! 言ってみろよ正直によ!」
「ど……どう思う、と言われましても……」
叱られた子犬のように朝比奈は項垂れる。その哀しげな顔に、そういえば、いつの間にこんな険悪な空気になってしまったのだろうと優人は思い直し、それが、ほとんど自分の言いがかりのせいだったことに気づいて急に居た堪れなくなった。
大体、どうして自分はこうも苛ついているのか……
――お前がお前を責める必要はない。
昨晩、宮野はそう言って優人を慰めてくれた。そう、あれは間違いなく優人を慰める言葉だったはずだ。優人の中の罪悪感を和らげ、宥めるための――……
なのに。
あの言葉をかけられた後も、優人の中の苦しみは和らぐどころか増すばかりだ。不安が、自分への苛立ちが、今この瞬間も優人の中で増幅され、否応なく肺を押し潰す。
楽になりたい。でも、その肝心な方法が分からない。
最も手っ取り早いのは、宮野との縁を切ることだがその勇気も自分にはない。
忘れたつもりでいて、結局は今も宮野を愛していたらしい優人は、彼と離れるという選択肢を現実味をもって考えることができなくなっていた。といって、宮野に妻と別れて欲しいわけでもなく、その心はどこまでも中途半端だ――あるいは無責任と言うべきか。
一体、自分は何がしたいのか。何を求めているのか。
わからない。わからなくて、また苛つく。
「五年ほど前の話です」
「は?」
「当時、ここには睦まじい三人家族が住んでいました。旦那さんと、奥さんと、娘さんが一人……ですが、やがて夫婦関係は破綻してしまった。……奥さんが、娘さんの通う幼稚園の先生と、そういう関係になってしまったからです」
朝比奈の端正な面が哀しげに俯く。その眼は、いつになく寂しげに潤んでいた。
「旦那さんは遠距離のドライバーで、仕事に出ると一日二日家を空けることもざらでした。そのたびに奥さんは先生をここに呼んで、そして……愛し合いました。……僕は居た堪れなかった。そしてやるせなかった。僕の、まさにこの部屋で、一つの家族が壊れようとしている、それを、ただ茫然と眺めることしかできない……そんな自分が、無力な自分がどうしようもなく許せなかった……」
結局、妻の不義は旦那にばれ、目を覆うような修羅場を経てその夫婦は別れた。
「あの柱の真ん中あたりに、少しへこみがあるでしょう」
朝比奈が指さす方に目を向ける。居間とキッチンを隔てる襖の、その片側の柱のちょうど真ん中あたりに、確かに角の一部が丸くへこんでいる場所がある。
「別れ話の際、旦那さんが振り回した金属バットがぶつかってできた傷です。あと数センチずれていたら、それこそ大変な惨事になっていたかもしれません。……あの時は、傷ついたのが奥さんでなくて本当によかった」
確かに、その奥さんとやらに言わせればそうなるだろう。が、あれだけの傷を残す打撃なら、朝比奈としては相当に痛かったはずだ。
「……痛く、なかったのか」
すると朝比奈は、
「はい。実は」
と、照れたように額を掻いた。
「所詮、僕はただの部屋ですから、人のすることにあれこれ言える権利はありません」
言いながら、朝比奈は再び悲しそうに目を伏せる。
「でも、これだけは部屋として言わせてください。部屋にとって、そこに住む人たちが不幸になることほど悲しいことはありません――逆に言えば、住む人の幸せこそが僕らの幸せなのです。たとえば、優人さんの幸せが僕にとっての幸せであるように」
そして朝比奈は、少し寂しそうに笑った。
茶碗にご飯をよそいながらぼやく朝比奈に、それまでぼんやりテレビを眺めていた優人は内心で思わず身構えた。
「あ、ああ……まぁ、いつまでも新人気分じゃいられないから……それに最近、少しノルマが上がって、正直、もっと頑張らなきゃキツいっていうか」
我ながら不自然な多弁だなと優人は自分で自分が厭になる。少しでも勘の鋭い人間なら、いかにも嘘を言い繕うための言い訳だと勘づいただろう。
が、さいわい、目の前の朝比奈にそんな様子は見られず、
「すごいじゃないですか! それってつまり、上司の人から期待されてるってことなんですよね? ね?」
「さ、さぁ……どうだろうな」
食い気味に訊いてくる朝比奈の視線から逃れるように、優人は手元の味噌汁を啜る。野菜がたっぷり入った味噌汁は、派手ではないが家庭的でほっとする味わいだ。
「今夜も、じゃあ晩ご飯は……」
その言葉に、ふと優人は箸を止める。
「いらない」
「そう、ですか」
残念そうに肩を落とす朝比奈を、優人はそっと盗み見る。ここで本当のことを明かせば、このお節介な部屋の精は一体何を思うだろう。
やはり軽蔑するだろうか。余所様の家族を平然と冒涜する優人を。
「……なぁ朝比奈」
「はい、何です?」
いつもどおりの笑みで振り返る朝比奈が急に怖くなる。だったら最初から切り出さなければいいのにと思うのだが、怖いもの見たさの方がここでは勝ってしまった。
「俺の……女友達にさ、既婚者の男と付き合ってる奴がいるんだけど……」
が、さすがに我が事として口にするのは憚られて、さも他人事のように喋ってしまう。そんな自分を卑怯に思いながら、それでも優人は本当のことを明かす気にはなれなかった。
妙な話だ。今まで、こんな奴に何と思われようがどうということはなかったのに。
「そ、それって、ひょっとして不倫……?」
「ま、まぁ、そういうこと。……んでさ、どうしようって相談受けてんだけど、お前、何かアドバイスみたいなのってない?」
「アドバイス? 僕のですか?」
「ああ。なんか、人間じゃない奴の意見も、ちょっと、聞いてみたいっていうか」
朝比奈は長い睫毛を二、三度大きく瞬かせると、それから、ううん、と唇を尖らせて、
「優人さんは、どう思うんです?」
と、返してきた。
「俺?」
「はい。……見たところ、優人さんはその人のことをあまりよろしく思っていないようですが……」
「お、俺の意見は、この際、どうでもいいだろ」
「僕の考えは、基本的に住人である優人さんに準じます。そもそも、たかが部屋にすぎない僕に、人間の皆さんのなさることに善悪をつける権利はないと僕は思います」
「に、逃げんじゃねぇよ!」
なぜか無性に腹が立って朝比奈を怒鳴りつける。どうしてこうもムキになってしまうのだろうと自分で自分を可笑しく思いながら、それでも優人は、肚の中に生まれた苛立ちを鎮めることができなかった。
「ほ……本当は思ってんだろ!? そういうのは良くないとか今すぐやめるべきだとか、穢いとか卑怯だとか、人様の家庭を壊して最低だとか!」
「それは……でも、僕はただの部屋ですから、」
「ああわかったよ! もうお前には二度と訊かねぇ! ――ははっそうだよな。どうせお前はただの部屋だもんな。せいぜい家主を迎えるだけが能の!」
「ゆ、優人さんこそ、いつもは部屋のくせに文句言うなとか仰るじゃないですか!」
「そ……それとこれとは話が別なんだよ! 今は俺が命令してるんだ! こいつのことをどう思うか! 言ってみろよ正直によ!」
「ど……どう思う、と言われましても……」
叱られた子犬のように朝比奈は項垂れる。その哀しげな顔に、そういえば、いつの間にこんな険悪な空気になってしまったのだろうと優人は思い直し、それが、ほとんど自分の言いがかりのせいだったことに気づいて急に居た堪れなくなった。
大体、どうして自分はこうも苛ついているのか……
――お前がお前を責める必要はない。
昨晩、宮野はそう言って優人を慰めてくれた。そう、あれは間違いなく優人を慰める言葉だったはずだ。優人の中の罪悪感を和らげ、宥めるための――……
なのに。
あの言葉をかけられた後も、優人の中の苦しみは和らぐどころか増すばかりだ。不安が、自分への苛立ちが、今この瞬間も優人の中で増幅され、否応なく肺を押し潰す。
楽になりたい。でも、その肝心な方法が分からない。
最も手っ取り早いのは、宮野との縁を切ることだがその勇気も自分にはない。
忘れたつもりでいて、結局は今も宮野を愛していたらしい優人は、彼と離れるという選択肢を現実味をもって考えることができなくなっていた。といって、宮野に妻と別れて欲しいわけでもなく、その心はどこまでも中途半端だ――あるいは無責任と言うべきか。
一体、自分は何がしたいのか。何を求めているのか。
わからない。わからなくて、また苛つく。
「五年ほど前の話です」
「は?」
「当時、ここには睦まじい三人家族が住んでいました。旦那さんと、奥さんと、娘さんが一人……ですが、やがて夫婦関係は破綻してしまった。……奥さんが、娘さんの通う幼稚園の先生と、そういう関係になってしまったからです」
朝比奈の端正な面が哀しげに俯く。その眼は、いつになく寂しげに潤んでいた。
「旦那さんは遠距離のドライバーで、仕事に出ると一日二日家を空けることもざらでした。そのたびに奥さんは先生をここに呼んで、そして……愛し合いました。……僕は居た堪れなかった。そしてやるせなかった。僕の、まさにこの部屋で、一つの家族が壊れようとしている、それを、ただ茫然と眺めることしかできない……そんな自分が、無力な自分がどうしようもなく許せなかった……」
結局、妻の不義は旦那にばれ、目を覆うような修羅場を経てその夫婦は別れた。
「あの柱の真ん中あたりに、少しへこみがあるでしょう」
朝比奈が指さす方に目を向ける。居間とキッチンを隔てる襖の、その片側の柱のちょうど真ん中あたりに、確かに角の一部が丸くへこんでいる場所がある。
「別れ話の際、旦那さんが振り回した金属バットがぶつかってできた傷です。あと数センチずれていたら、それこそ大変な惨事になっていたかもしれません。……あの時は、傷ついたのが奥さんでなくて本当によかった」
確かに、その奥さんとやらに言わせればそうなるだろう。が、あれだけの傷を残す打撃なら、朝比奈としては相当に痛かったはずだ。
「……痛く、なかったのか」
すると朝比奈は、
「はい。実は」
と、照れたように額を掻いた。
「所詮、僕はただの部屋ですから、人のすることにあれこれ言える権利はありません」
言いながら、朝比奈は再び悲しそうに目を伏せる。
「でも、これだけは部屋として言わせてください。部屋にとって、そこに住む人たちが不幸になることほど悲しいことはありません――逆に言えば、住む人の幸せこそが僕らの幸せなのです。たとえば、優人さんの幸せが僕にとっての幸せであるように」
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