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56 ハッピーエンドの条件
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王宮に待たせていたウェリントン家の馬車に、今度は俺とウェリナの二人で乗り込む。マリーとカサンドラの二人はあえて待たなかった。カサンドラはすでに容疑者リストから外れているし、マリーも、カサンドラの疑いが晴れた以上は俺達について回る理由もないだろう。
さっきはマリーと三人で揺られた馬車。だが、ウェリナと二人きりで向き合う今の方が狭く感じるのはなぜだろう。そんなことを考える間にも、馬車は王宮の城門を出てふたたび市街地に入る。次に向かうのはモーフィアス家の屋敷。ウェリナが使役する風の精霊によると、屋敷の主であるモーフィアス侯爵は幸い在宅中だという。
「会ってくれるかな」
「君がいるのにか?」
問い返すウェリナの目は冷酷な情報官のそれで、俺は少し身震いする。つまり、いざとなれば王太子の俺を利用することも厭わないと言っているわけだ。繊細に見えて意外としたたかだよな、こいつ。特に仕事面は。
「……わかったよ。けどまぁ、正直驚いたよ。お前にしちゃ随分あっさり引き下がるんだなって」
むろん、ついさっき打ち切ったカサンドラへの追及の件だ。てっきり俺は、もう少し粘るのだとばかり思っていた。今現在モーフィアス家に、他にあの背格好の女性がいないのなら猶更だ。
にもかかわらず、ウェリナはカサンドラの調査をいともあっさりと打ち切った。
「彼女が襲撃犯でないことは、早い段階からわかっていた」
「それは……教会に行く前か?」
するとウェリナは、「ああ」とあっさり首肯する。確かに……書庫の調査も、今にして思えばかなりおざなりだったというか。何なら、ぼったくり系訪問販売のするなんちゃって設備点検の方がまだ丁寧なぐらいだったぜ。
「えっ、じゃあ、何でわざわざ教会に――」
「貴族階級の女たちが、教会の地下でこそこそと何かを持ち寄っているのは以前から把握していた。ただ、教会には俺の捜査権限が及ばないこともあって、これまで足を踏み入れる機会に恵まれなかった。偶然とはいえ、今回マリーが自ら見せてくれる流れになった。ならばここは、少し乗っかってやろうと思った。それだけだよ」
「……汚ねぇ奴だなぁ、顔に似合わず」
「それは誉め言葉か?」
にやりと不敵に笑われ、俺はとりあえず肩をすくめる。
「ただ……」
「ただ?」
「あ、いや……結局、あれは何だったんだと思ってな……内容はいずれも男性同士の……ただ、俺が把握するかぎり、彼らにああいった関係はなかったはず……醜聞による攪乱工作? にしては、あえて秘蔵する意味がわからん……」
膝に立てた両手で頭を抱え、ブツブツと独り言をつぶやくウェリナ。うーん、そこはあまり掘り下げる必要はないと俺チャンは思うぞ。
「え、っと……んなことよりウェリナ、お前、どうして彼女が襲撃犯じゃないと気付いた?」
するとウェリナはぱっと顔を上げ、当たり前だろうと言わんばかりの顔で答える。
「紅茶だよ」
「は? ……紅茶?」
「ああ。覚えているか。メイドに紅茶を出された際、彼女は、何食わぬ顔でそれを啜った。俺の目の前でだ」
そういえば、そんなこともあったな。けど――
「それがどうしたんだ?」
「俺の力を覚えているか」
「お前の? ええと、風と、それから……水?」
「そう」
頷くとウェリナは、俺の前に右手を差し出してくる。手のひらを広げると、そこには鶏卵大の透明な物体がふよふよと浮いている。スライム? いや、でも、この世界にはその手の魔物は住んでいない……はず。
「……それは?」
「別に。ただの水だよ」
いやいや、ただの水が容器もなしに空中で一か所に留まるかよと突っ込みかけたその時、それは、何の前触れもなく無数の針をバッと立てた。その、ウニとも剣山とも取れる攻撃的な形状に俺が呆然と見入っていると、やがてウェリナは何食わぬ顔でそれを握りしめる。肌は傷つかない。代わりに、握りしめた拳の隙間からぽたぽたと透明な水がしたたり、床を濡らしてゆく。
「俺がその気になれば、これと同じことが彼女の飲んだ紅茶でも可能だった」
「飲んだ紅茶――まさか!」
うげっ、と反射的に俺は喉を押さえる。何食わぬ顔で会話しながらこいつ、ジョジョのスタンドバトルみたいなえげつないこと考えてやがったのか!
「え、っと……炎の精霊の力で、すぐに蒸発できると踏んでいたんじゃ」
「それでも俺の方が一手早い。それに彼女とて、腹に入れた水までは消しきれんよ。そんなことをすれば身体がミイラになってしまう。確かにモーフィアスの血は熱に強いが、乾燥への耐性はじつは常人とさほど変わらない。……その意味で、じつは五侯の中で最も敵に回したくないと称されるのが水のルネス家だ。見てのとおり、暗殺にはもってこいの力だからな。彼らの力を知る人間は、彼らの目のある場所では絶対に飲みものは口にしない。……そう、知っていれば」
ところがカサンドラは、ウェリナの前でも当たり前のように紅茶を口にした――つまり。
「カサンドラは、お前が水の力を使えることを知らなかった。だからお前は、彼女を容疑者リストから外した……ってことか?」
答えの代わりに、ウェリナはにやりと口元を歪める。ご名答、ということらしい。まぁ、言われてみれば理に適った推論ではある。ただ、そうなると生じる新たな問題。じゃあ結局、犯人は誰なんだ? 少なくとも、モーフィアスの血を引く人間には違いない。ただ、ウェリナの言では、あの女に似た背格好の女性は今のモーフィアス家には存在しないという。
とりあえず……あちらの侯爵に話を聞くまでこの件は棚上げだな。
そんな感じで調査に関する会話は終わり、奇妙な沈黙が馬車を満たす。うーん、いきなり黙られてもこれはこれで気詰まりだな。と、俺が気を揉んでいると、今度はウェリナの方から話を振ってくる。
「あそこには……俺とアルについて書いた本もあったのだろうか」
「えっ? ええと……まぁ、探せば……あった、んじゃね?」
むしろ、あの時カサンドラが中庭で灰にしたマリーの文書こそがそうだったんじゃねぇかと今なら思う。一応ツラだけは良い男二人と同じ屋根の下で過ごせば、そりゃ筆も乗るだろうしな。
「え? まさか読みたいって? ははっ、お前も大概趣味が悪い――」
「何を言っている。燃やすんだよ、全部」
「――はい?」
いやお前こそ何を言ってるんだ。正気を疑う俺を、しかしウェリナはまっすぐに見つめ返してくる。やべぇ、こいつマジだ。
「俺がアルと交わした言葉、交わしたぬくもりは、全て余さず俺だけのものだ。誰にも譲らない」
「あー……そういう……」
こりゃまた随分とキモい公式NGだな。まぁ……ナマモノのオカズにされた側としちゃ文句を言いたくなるのはわかるが、本来は日の目を見ることのなかった乙女のささやかな妄想だぜ? 多少は目をつぶってやれよ――と言ったところで、どうせこいつは聞きやしねえんだろうな。
仕方ない。ここは……
「よっと」
俺は軽く腰を上げると、ゴトゴトと揺れる車内でバランスを取りつつウェリナの隣に移る。そうして、振り返るウェリナのくちびるにちゅっとやる。
「いいじゃねぇの、好きに書かせても。だったら俺らは、彼女らの筆が追いつかないぐらいすりゃいい」
あくまでも冗談。冗談だ。こいつの怒りを鎮めるためのな。ったく、あんなの毎晩ヤッてたらすぐにケツが――なのに目の前でウェリナが嬉しそうに笑うから、俺は一瞬、まぁ、やってもいいかな、なんてことを思う。そしてまたキス。二度目のキスはすぐに深くなり、強い腕が肩を抱いてくる。舌やら吐息を存分に絡めながら、しかし、俺は「あれ?」と思う。何だろう、この違和感。熱いのに、その底には確かな冷たさ、硬さがある。そういえば……これまでの車内での会話も、言語化しづらい奇妙なぎこちなさを伴っていた。
その謎は、しかし、すぐに晴れることになる。
「ところで」
「ん、どした?」
「さっきの、転生者についての話だが……あ、いや……」
気まずそうに目を伏せると、ウェリナは「何でもない」と言い捨て、そっぽを向く。その横顔は、揺れ動く心を抑え込みながら、どうにか平静を繕っているように俺には見えた。
揺れている――ある意味それは、受け止めつつある段階ともいえる。俺が転生者である事実、さらに残酷な言い方をすれば、ここにいるアルカディアが、こいつの愛したアルカディアではない事実を。……今はまだ、頭に心が追いついていないだけで。
しばらく、この件について触れるのは止めよう。それだけじゃない、こういう手で、くちびるで触れることも。
そう、俺は思う。とにかく今は、こいつの葛藤を静かに見守るべきだ。大丈夫。こいつも馬鹿じゃないから、きっと、最後には然るべき答えに届いてくれる。
それが、俺達の至るべきハッピーエンドなんだ。
たとえ俺が、こいつの愛や熱を失うことになっても。
さっきはマリーと三人で揺られた馬車。だが、ウェリナと二人きりで向き合う今の方が狭く感じるのはなぜだろう。そんなことを考える間にも、馬車は王宮の城門を出てふたたび市街地に入る。次に向かうのはモーフィアス家の屋敷。ウェリナが使役する風の精霊によると、屋敷の主であるモーフィアス侯爵は幸い在宅中だという。
「会ってくれるかな」
「君がいるのにか?」
問い返すウェリナの目は冷酷な情報官のそれで、俺は少し身震いする。つまり、いざとなれば王太子の俺を利用することも厭わないと言っているわけだ。繊細に見えて意外としたたかだよな、こいつ。特に仕事面は。
「……わかったよ。けどまぁ、正直驚いたよ。お前にしちゃ随分あっさり引き下がるんだなって」
むろん、ついさっき打ち切ったカサンドラへの追及の件だ。てっきり俺は、もう少し粘るのだとばかり思っていた。今現在モーフィアス家に、他にあの背格好の女性がいないのなら猶更だ。
にもかかわらず、ウェリナはカサンドラの調査をいともあっさりと打ち切った。
「彼女が襲撃犯でないことは、早い段階からわかっていた」
「それは……教会に行く前か?」
するとウェリナは、「ああ」とあっさり首肯する。確かに……書庫の調査も、今にして思えばかなりおざなりだったというか。何なら、ぼったくり系訪問販売のするなんちゃって設備点検の方がまだ丁寧なぐらいだったぜ。
「えっ、じゃあ、何でわざわざ教会に――」
「貴族階級の女たちが、教会の地下でこそこそと何かを持ち寄っているのは以前から把握していた。ただ、教会には俺の捜査権限が及ばないこともあって、これまで足を踏み入れる機会に恵まれなかった。偶然とはいえ、今回マリーが自ら見せてくれる流れになった。ならばここは、少し乗っかってやろうと思った。それだけだよ」
「……汚ねぇ奴だなぁ、顔に似合わず」
「それは誉め言葉か?」
にやりと不敵に笑われ、俺はとりあえず肩をすくめる。
「ただ……」
「ただ?」
「あ、いや……結局、あれは何だったんだと思ってな……内容はいずれも男性同士の……ただ、俺が把握するかぎり、彼らにああいった関係はなかったはず……醜聞による攪乱工作? にしては、あえて秘蔵する意味がわからん……」
膝に立てた両手で頭を抱え、ブツブツと独り言をつぶやくウェリナ。うーん、そこはあまり掘り下げる必要はないと俺チャンは思うぞ。
「え、っと……んなことよりウェリナ、お前、どうして彼女が襲撃犯じゃないと気付いた?」
するとウェリナはぱっと顔を上げ、当たり前だろうと言わんばかりの顔で答える。
「紅茶だよ」
「は? ……紅茶?」
「ああ。覚えているか。メイドに紅茶を出された際、彼女は、何食わぬ顔でそれを啜った。俺の目の前でだ」
そういえば、そんなこともあったな。けど――
「それがどうしたんだ?」
「俺の力を覚えているか」
「お前の? ええと、風と、それから……水?」
「そう」
頷くとウェリナは、俺の前に右手を差し出してくる。手のひらを広げると、そこには鶏卵大の透明な物体がふよふよと浮いている。スライム? いや、でも、この世界にはその手の魔物は住んでいない……はず。
「……それは?」
「別に。ただの水だよ」
いやいや、ただの水が容器もなしに空中で一か所に留まるかよと突っ込みかけたその時、それは、何の前触れもなく無数の針をバッと立てた。その、ウニとも剣山とも取れる攻撃的な形状に俺が呆然と見入っていると、やがてウェリナは何食わぬ顔でそれを握りしめる。肌は傷つかない。代わりに、握りしめた拳の隙間からぽたぽたと透明な水がしたたり、床を濡らしてゆく。
「俺がその気になれば、これと同じことが彼女の飲んだ紅茶でも可能だった」
「飲んだ紅茶――まさか!」
うげっ、と反射的に俺は喉を押さえる。何食わぬ顔で会話しながらこいつ、ジョジョのスタンドバトルみたいなえげつないこと考えてやがったのか!
「え、っと……炎の精霊の力で、すぐに蒸発できると踏んでいたんじゃ」
「それでも俺の方が一手早い。それに彼女とて、腹に入れた水までは消しきれんよ。そんなことをすれば身体がミイラになってしまう。確かにモーフィアスの血は熱に強いが、乾燥への耐性はじつは常人とさほど変わらない。……その意味で、じつは五侯の中で最も敵に回したくないと称されるのが水のルネス家だ。見てのとおり、暗殺にはもってこいの力だからな。彼らの力を知る人間は、彼らの目のある場所では絶対に飲みものは口にしない。……そう、知っていれば」
ところがカサンドラは、ウェリナの前でも当たり前のように紅茶を口にした――つまり。
「カサンドラは、お前が水の力を使えることを知らなかった。だからお前は、彼女を容疑者リストから外した……ってことか?」
答えの代わりに、ウェリナはにやりと口元を歪める。ご名答、ということらしい。まぁ、言われてみれば理に適った推論ではある。ただ、そうなると生じる新たな問題。じゃあ結局、犯人は誰なんだ? 少なくとも、モーフィアスの血を引く人間には違いない。ただ、ウェリナの言では、あの女に似た背格好の女性は今のモーフィアス家には存在しないという。
とりあえず……あちらの侯爵に話を聞くまでこの件は棚上げだな。
そんな感じで調査に関する会話は終わり、奇妙な沈黙が馬車を満たす。うーん、いきなり黙られてもこれはこれで気詰まりだな。と、俺が気を揉んでいると、今度はウェリナの方から話を振ってくる。
「あそこには……俺とアルについて書いた本もあったのだろうか」
「えっ? ええと……まぁ、探せば……あった、んじゃね?」
むしろ、あの時カサンドラが中庭で灰にしたマリーの文書こそがそうだったんじゃねぇかと今なら思う。一応ツラだけは良い男二人と同じ屋根の下で過ごせば、そりゃ筆も乗るだろうしな。
「え? まさか読みたいって? ははっ、お前も大概趣味が悪い――」
「何を言っている。燃やすんだよ、全部」
「――はい?」
いやお前こそ何を言ってるんだ。正気を疑う俺を、しかしウェリナはまっすぐに見つめ返してくる。やべぇ、こいつマジだ。
「俺がアルと交わした言葉、交わしたぬくもりは、全て余さず俺だけのものだ。誰にも譲らない」
「あー……そういう……」
こりゃまた随分とキモい公式NGだな。まぁ……ナマモノのオカズにされた側としちゃ文句を言いたくなるのはわかるが、本来は日の目を見ることのなかった乙女のささやかな妄想だぜ? 多少は目をつぶってやれよ――と言ったところで、どうせこいつは聞きやしねえんだろうな。
仕方ない。ここは……
「よっと」
俺は軽く腰を上げると、ゴトゴトと揺れる車内でバランスを取りつつウェリナの隣に移る。そうして、振り返るウェリナのくちびるにちゅっとやる。
「いいじゃねぇの、好きに書かせても。だったら俺らは、彼女らの筆が追いつかないぐらいすりゃいい」
あくまでも冗談。冗談だ。こいつの怒りを鎮めるためのな。ったく、あんなの毎晩ヤッてたらすぐにケツが――なのに目の前でウェリナが嬉しそうに笑うから、俺は一瞬、まぁ、やってもいいかな、なんてことを思う。そしてまたキス。二度目のキスはすぐに深くなり、強い腕が肩を抱いてくる。舌やら吐息を存分に絡めながら、しかし、俺は「あれ?」と思う。何だろう、この違和感。熱いのに、その底には確かな冷たさ、硬さがある。そういえば……これまでの車内での会話も、言語化しづらい奇妙なぎこちなさを伴っていた。
その謎は、しかし、すぐに晴れることになる。
「ところで」
「ん、どした?」
「さっきの、転生者についての話だが……あ、いや……」
気まずそうに目を伏せると、ウェリナは「何でもない」と言い捨て、そっぽを向く。その横顔は、揺れ動く心を抑え込みながら、どうにか平静を繕っているように俺には見えた。
揺れている――ある意味それは、受け止めつつある段階ともいえる。俺が転生者である事実、さらに残酷な言い方をすれば、ここにいるアルカディアが、こいつの愛したアルカディアではない事実を。……今はまだ、頭に心が追いついていないだけで。
しばらく、この件について触れるのは止めよう。それだけじゃない、こういう手で、くちびるで触れることも。
そう、俺は思う。とにかく今は、こいつの葛藤を静かに見守るべきだ。大丈夫。こいつも馬鹿じゃないから、きっと、最後には然るべき答えに届いてくれる。
それが、俺達の至るべきハッピーエンドなんだ。
たとえ俺が、こいつの愛や熱を失うことになっても。
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