狼に囚われてしまった

ファルコンの裏の顔を知る

ファルコンは和羽に話した。

さっきの三匹の制裁をするから　和羽はしっかり見ること。ただし、俺にはもう１つの顔がある。

それを見て感じなさい。

そう言われた和羽は頷いた。

ファルコンが椅子から立ち、ザィールと和羽と共に制裁室に向かった。

制裁室の扉の前に立つとファルコンからの気配が変わるのを感じた和羽は目を反らさずに見た。

ギィ

ザィール自ら扉を開けた。そこには土気色の顔をした三匹が座っていた。

ファルコンはケニーに聞いた。

コイツら吐いたか？

ケニーは頷き、話した。

コイツらの侵入先、堂々と正面から入ってきたみたいだ。ただ、チップをポケットにいれてたみたいだね。

で、ここから話が変わる。

コイツらの雇い主、ファルコンの反組織だね。

ファルコンはケニーからの報告に気配が強くなり始めた。

それを感じた三匹は真っ青になっていた。

ファルコンが口を開いた。

お前らの処分だが・・・


地下三階で銃殺にしてやる。ケニー手配しろ。

ケニーはすぐ携帯電話を持ちながら話して動き始めた。

三匹はガタガタと震え始めた。

ファルコンは三匹を見下しながら話していた。

チップをどうやって入手したのかは知らんが、お前らの反組織の奴らは殺す。場所を言え。



三匹はまとめてバラした。

ッッ！ここから離れてないビルの地下です！


ファルコンはザィールに目配せした。

ザィールは直ぐ部隊を連れ、壊滅させに向かった。

ファルコンは興味を無くしたのか、和羽に顔を向け、抱き締めた。

そして三匹が見てる前で和羽はファルコンの背中にそっと両手を回した。

三匹が叫んだ。

なぜだ！ファルコンの背中に手で触ったら殺される筈だ！なのにソイツが触っても何も起きない！何でだ！

部屋に入ってきたケニーが答えた。

ボスの背中に触れるのは和羽だけだ。それに俺の背中も和羽のみだ。

薄笑いしながら答えた。

ケニーはボスに報告した。

地下の準備が出来た。


ファルコンは手で指示するとケニーは指でくいくいと指示すると部下が入ってきて三匹を担ぎ地下に運び始めた。

ファルコンは和羽から離れずに話した。

今から地下に行くぞ？

和羽は頷き、ファルコンにだっこされた。

ファルコン専用のエレベーターに乗り、地下のボタンを押すと動いた。

地下三階に着くと目の前に吊るされてる三匹を見た。


ファルコンは三匹を見ずにケニーとケニーの部下が待つ場所に向かった。

ファルコンは和羽を横抱きにして椅子に座った。

ケニーはファルコンの隣に立った。

ファルコンは薄笑いしながらケニーに命じた。

・・・・始めろ

ケニーは声を出した。

銃構えろ。

その声に部下は銃を構えた。

狙って撃ち始めろ

その声で銃が鳴り響いた。

和羽は感情がない目で見ていた。

銃で撃たれ続けた三匹は血を吐きながら絶命した。

ケニーが声を出した。

撃ち方やめッ！

ファルコンは立ち上がり、ケニーに話した。

アレ　処理班に頼んでおけ。痕形無くな？

ケニーはお辞儀した。

ファルコンは和羽を抱っこしてエレベーターに乗り、地上に出た。