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圷と海斗の話
動揺
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*圷視点
「何って…何もしてないですよ。変な事言わないで下さい組長。」
「何もしてねぇのに海斗はこんな顔になるのか?こいつはお前との関係を終わらせたいとまで言ったんだぞ。」
たく…。お前が勝手に外に出たりするからだろ海斗。昨日散々分からせたつもりだったが足りなかったか?どうしてお前は俺の傍から離れようとする。つか…関係を終わらせたいってなんだよ。そんなこと許さねぇよ。何があっても許さねぇ。お前は俺のもんだろ。
「どういう事だ?なぁ海斗。」
「… 澪司さ、ん…おれはっ、」
そんな風に怯えるぐらいなら初めから居なくならなければいいのに。俺の傍にずっといれば怯えることもない。俺が幸せにしてやる。他のやつになんか触らせない。俺が幸せにしてやれるのに。なんでお前は俺の言うことが聞けねぇんだ。
「黙ってちゃ分かんねぇだろ。海斗、早く答えろよ。」
「圷。やめろ。」
組長もなんでそんな顔をしてるんです?組長も俺と同じじゃないですか。駿里に…あなたの方がよっぽど酷いことをしてましたよね。俺の時だけ…止めるんですか。
「組長。これは俺と海斗の問題です。今は下がってて頂けませんか?」
「それは出来ねぇ。お前の問題は俺の問題でもある。」
「…ちゃんと話し合いますから。」
組長の部下思いなところはいつもだったら嬉しい。喜ぶそりゃな。けど今は要らねぇ。これは何度も言うが俺と海斗の問題なんだ。介入されたら…困る。
「悪いな圷。今のお前の言葉は信用出来ねぇ。」
「仕事では誰よりも信用してくださるのに。」
「それは当たり前だ。お前は仕事が出来るからな。だがこういった類の事に関しては不器用だ。何せお前はこれまで恋とかしたことがないもんな。俺と同じでな。」
「…だからなんですか。」
俺は不器用なんかじゃねぇ。海斗が…悪いことをするからだ。不安にさせる。どれだけこの世界が危険なことか…。海斗はそれを分かってない。海斗を守るためにはそうしねぇといけないんだ。
「圷。いい加減に気づけ。海斗を傷つけてんだよお前は。」
「…じゃあ言わせてもらいますけど組長も駿里に同じことをしてるじゃないですか。俺が同じ事をしたら止めるんですか?」
「ああ。そうだ。お前の言う通りだ。だがそれは過去の話。今は違う。」
…そうだ。組長は間違ってない。駿里は事務所にも来るし外にも出して貰えてる。康二がよく連れ添ってるから俺もそれは知ってる。だが…それでも俺は海斗を外に出したくない。怖いんだよ。つか…海斗はなんで組長の影に隠れてんだよ…。お前…。
「なぁ海斗。お前はどうなんだよ。お前は俺と話し合いすらもしたくねぇのか?」
「………俺はっ、」
また組長の後ろに隠れる…。なぁ海斗。俺をこれ以上怒らせてくれるな…。
「俺は……っ、ちゃんと澪司さんと話し合いたい…っ。けどいつもそれが出来ないじゃん… 澪司さんは俺と話すこともせずに…ベットに連れていくじゃん…!」
「それはお前が外に出ようとするから。」
「俺は一生部屋の中で暮らさないといけないの…!?」
「いや、そういうわけじゃねぇよ。」
そういう訳じゃねぇ。ただ勝手に外に出たりするのが続くようならそれは許可しない。危なっかしいからな。だからお前の行動次第だ。
「なら外に出たい。澪司さんお願い…。あそこにずっと一人でいるのは嫌だ…。」
外に…。とりあえずその場しのぎで許可すっか。ここで話してても無意味だしな。あと組長もいるし。こいつを連れて帰らねぇといけねぇからな。話はそれからでも遅くない。
「分かった。分かったよ海斗。」
「…いいの?」
いいや、良くねぇよ。出さねぇよ。これはその場しのぎの言葉だからな。組長にそれを悟られねぇようにしないと。組長は勘が鋭いから。
「ああ。すまないな海斗。組長にも迷惑をかけてしまってすみません。」
「…圷。ちゃんと話し合いをするんだぞ。」
「はい。」
すみません組長。俺は嘘をつきました。こいつが家出をした時点で俺は話し合いをする予定なんてない。連れて帰ってすることは一つだ。
「それなら海斗を連れて帰ってもいい。海斗、行っていいぞ。」
「…はい。寛也さんありがとう。」
「ああ。」
「海斗、おいで。帰ろう。」
いい子だ海斗。そのままいい子でいればいいのに。だが…お前は俺のいいつけを破った。破ったどころか勝手に家も出た。だから帰ったらお仕置きだ。
「何って…何もしてないですよ。変な事言わないで下さい組長。」
「何もしてねぇのに海斗はこんな顔になるのか?こいつはお前との関係を終わらせたいとまで言ったんだぞ。」
たく…。お前が勝手に外に出たりするからだろ海斗。昨日散々分からせたつもりだったが足りなかったか?どうしてお前は俺の傍から離れようとする。つか…関係を終わらせたいってなんだよ。そんなこと許さねぇよ。何があっても許さねぇ。お前は俺のもんだろ。
「どういう事だ?なぁ海斗。」
「… 澪司さ、ん…おれはっ、」
そんな風に怯えるぐらいなら初めから居なくならなければいいのに。俺の傍にずっといれば怯えることもない。俺が幸せにしてやる。他のやつになんか触らせない。俺が幸せにしてやれるのに。なんでお前は俺の言うことが聞けねぇんだ。
「黙ってちゃ分かんねぇだろ。海斗、早く答えろよ。」
「圷。やめろ。」
組長もなんでそんな顔をしてるんです?組長も俺と同じじゃないですか。駿里に…あなたの方がよっぽど酷いことをしてましたよね。俺の時だけ…止めるんですか。
「組長。これは俺と海斗の問題です。今は下がってて頂けませんか?」
「それは出来ねぇ。お前の問題は俺の問題でもある。」
「…ちゃんと話し合いますから。」
組長の部下思いなところはいつもだったら嬉しい。喜ぶそりゃな。けど今は要らねぇ。これは何度も言うが俺と海斗の問題なんだ。介入されたら…困る。
「悪いな圷。今のお前の言葉は信用出来ねぇ。」
「仕事では誰よりも信用してくださるのに。」
「それは当たり前だ。お前は仕事が出来るからな。だがこういった類の事に関しては不器用だ。何せお前はこれまで恋とかしたことがないもんな。俺と同じでな。」
「…だからなんですか。」
俺は不器用なんかじゃねぇ。海斗が…悪いことをするからだ。不安にさせる。どれだけこの世界が危険なことか…。海斗はそれを分かってない。海斗を守るためにはそうしねぇといけないんだ。
「圷。いい加減に気づけ。海斗を傷つけてんだよお前は。」
「…じゃあ言わせてもらいますけど組長も駿里に同じことをしてるじゃないですか。俺が同じ事をしたら止めるんですか?」
「ああ。そうだ。お前の言う通りだ。だがそれは過去の話。今は違う。」
…そうだ。組長は間違ってない。駿里は事務所にも来るし外にも出して貰えてる。康二がよく連れ添ってるから俺もそれは知ってる。だが…それでも俺は海斗を外に出したくない。怖いんだよ。つか…海斗はなんで組長の影に隠れてんだよ…。お前…。
「なぁ海斗。お前はどうなんだよ。お前は俺と話し合いすらもしたくねぇのか?」
「………俺はっ、」
また組長の後ろに隠れる…。なぁ海斗。俺をこれ以上怒らせてくれるな…。
「俺は……っ、ちゃんと澪司さんと話し合いたい…っ。けどいつもそれが出来ないじゃん… 澪司さんは俺と話すこともせずに…ベットに連れていくじゃん…!」
「それはお前が外に出ようとするから。」
「俺は一生部屋の中で暮らさないといけないの…!?」
「いや、そういうわけじゃねぇよ。」
そういう訳じゃねぇ。ただ勝手に外に出たりするのが続くようならそれは許可しない。危なっかしいからな。だからお前の行動次第だ。
「なら外に出たい。澪司さんお願い…。あそこにずっと一人でいるのは嫌だ…。」
外に…。とりあえずその場しのぎで許可すっか。ここで話してても無意味だしな。あと組長もいるし。こいつを連れて帰らねぇといけねぇからな。話はそれからでも遅くない。
「分かった。分かったよ海斗。」
「…いいの?」
いいや、良くねぇよ。出さねぇよ。これはその場しのぎの言葉だからな。組長にそれを悟られねぇようにしないと。組長は勘が鋭いから。
「ああ。すまないな海斗。組長にも迷惑をかけてしまってすみません。」
「…圷。ちゃんと話し合いをするんだぞ。」
「はい。」
すみません組長。俺は嘘をつきました。こいつが家出をした時点で俺は話し合いをする予定なんてない。連れて帰ってすることは一つだ。
「それなら海斗を連れて帰ってもいい。海斗、行っていいぞ。」
「…はい。寛也さんありがとう。」
「ああ。」
「海斗、おいで。帰ろう。」
いい子だ海斗。そのままいい子でいればいいのに。だが…お前は俺のいいつけを破った。破ったどころか勝手に家も出た。だから帰ったらお仕置きだ。
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