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圷と海斗の話
本音
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*駿里視点
「終わりにしたいって…それは海斗の本音?」
「うん。」
一時的な喧嘩とかから来る感情から終わりにしたいと言ったのかと思ったけどそうじゃ無さそうだ。海斗は本気で圷さんとの関係を終わらせたいって思ってるんだ。
「何があったのか聞いてもいい?海斗が話したくなかったらこれ以上は聞かない。」
「…ううん、俺も聞いて欲しくて無理言って寛也さんに家に入れてもらったんだ。」
「なんでも聞くよ。」
「ありがとう駿里…っ。」
当たり前だよ。でも俺はどっちの肩を持つ…とかそういうつもりは無い。俺は2人に何が起きたのか知らないから。でもそれは話を聞いた後で答えが変わるかもしれないけどね。
「昨日ね…ていうかずっと前ならなんだけど澪司さんが俺の言うことを聞いてくれなくなったの。」
「それは夜のこと…?」
「そう。俺が嫌って言ってもやめてくれない上に俺が外に出ようとするのを極端に嫌がる。外は危ないって俺も分かってはいるんだよ。けど駿里に会いに行くぐらいいいじゃん。前にもそれで揉めてちょっとぐらい俺を外に出してくれるようにはなったんだけどまた監禁状態みたいになっちゃって…。」
前の俺の寛也みたいだ。だからこそ俺は圷さんの気持ちも理解してる。寛也がちゃんと俺に話をしてくれたから。でも海斗の気持ちも分かる。俺は実際それを寛也にされてた時期があるから。だから…海斗と圷さんはちゃんと話し合わなきゃいけない。けどそれは今すぐにはできない。海斗にその気持ちがないから。
でもそれだけじゃない…。
「海斗。それだけじゃないよね。海斗が家出をした理由。」
「…なんで分かったの?」
「海斗は圷さんのこと愛してるもん。だからもっと違う理由があるって思ったんだ。何かあったんでしょ?」
「…うん。駿里の言う通りだよ。澪司さんに昨日言われたんだ。喧嘩の中で出ちゃった言葉なんだろうけど俺に向かって『お前は一生ここで暮らすんだ。外には絶対に出さない』って言われた。それだけなら良かったんだけどその後澪司さんに足枷を付けられたんだ…。」
恋人とはいえ、やっていい事と悪い事がある。不安になったと言っても相手を傷つけちゃ駄目だ。特に海斗は優しい心を持ってる。俺ならまだしもさ…。俺と寛也は出会いが出会いだったから。けど海斗と圷はちゃんと愛し合って結ばれた。だからこそ海斗はそれが辛かったんだろうな。
「そっか。海斗、話してくれてありがとう。でもその足枷どうやって取ったの…?」
「澪司さんがどこにしまうか見てたんだ。こっそりね。それでその鍵を見つけて家を飛び出してきた…。こんな話してごめんね駿里。」
「海斗。謝るのはなしだよ。辛いのは海斗でしょ?」
「…っ、ありがとう駿里。」
「うん。けど色々考えなきゃだね。海斗も本気で関係を終わらせたいなんて思ってないでしょ?さっきはあんな風に言ってたけどさ。関係を終わらせたいんじゃくて気持ちを知って欲しいんじゃないの?」
「……うん。」
言葉で言うのは簡単だ。俺もよく知ってる。口に出すだけなら誰でも出来るから。そこから行動に移すのが本当に難しいこと。だから俺も簡単にあれこれした方がいいよなんて言えない。
「じゃあさ海斗、とりあえず今日はここに泊まれば?」
「…え?」
「帰りたくないんでしょ?」
「…で、でも、」
それは…嫌なのか。まぁそうだよね。圷さんが必ず心配する。その顔は見たくないんだろうな。海斗は優しすぎるから。
「なら帰ろう海斗。」
「…………。」
帰りたくも…ないのか。そっか。じゃあどうしよっかな…。あ!そうだ!
「海斗。きっと今頃圷さんも心配してるよ。でも2人では会っちゃだめ。圷さんが何するか分からないから。ここに圷さんを呼ぼう。寛也もいるし!」
「…それなら…怖くない。駿里、色々ありがとう。」
「うん。寛也に話に行こう。」
「ま、待って駿里っ、腰辛いでしょ?電話しよう。」
「そ、そうだね…。」
「終わりにしたいって…それは海斗の本音?」
「うん。」
一時的な喧嘩とかから来る感情から終わりにしたいと言ったのかと思ったけどそうじゃ無さそうだ。海斗は本気で圷さんとの関係を終わらせたいって思ってるんだ。
「何があったのか聞いてもいい?海斗が話したくなかったらこれ以上は聞かない。」
「…ううん、俺も聞いて欲しくて無理言って寛也さんに家に入れてもらったんだ。」
「なんでも聞くよ。」
「ありがとう駿里…っ。」
当たり前だよ。でも俺はどっちの肩を持つ…とかそういうつもりは無い。俺は2人に何が起きたのか知らないから。でもそれは話を聞いた後で答えが変わるかもしれないけどね。
「昨日ね…ていうかずっと前ならなんだけど澪司さんが俺の言うことを聞いてくれなくなったの。」
「それは夜のこと…?」
「そう。俺が嫌って言ってもやめてくれない上に俺が外に出ようとするのを極端に嫌がる。外は危ないって俺も分かってはいるんだよ。けど駿里に会いに行くぐらいいいじゃん。前にもそれで揉めてちょっとぐらい俺を外に出してくれるようにはなったんだけどまた監禁状態みたいになっちゃって…。」
前の俺の寛也みたいだ。だからこそ俺は圷さんの気持ちも理解してる。寛也がちゃんと俺に話をしてくれたから。でも海斗の気持ちも分かる。俺は実際それを寛也にされてた時期があるから。だから…海斗と圷さんはちゃんと話し合わなきゃいけない。けどそれは今すぐにはできない。海斗にその気持ちがないから。
でもそれだけじゃない…。
「海斗。それだけじゃないよね。海斗が家出をした理由。」
「…なんで分かったの?」
「海斗は圷さんのこと愛してるもん。だからもっと違う理由があるって思ったんだ。何かあったんでしょ?」
「…うん。駿里の言う通りだよ。澪司さんに昨日言われたんだ。喧嘩の中で出ちゃった言葉なんだろうけど俺に向かって『お前は一生ここで暮らすんだ。外には絶対に出さない』って言われた。それだけなら良かったんだけどその後澪司さんに足枷を付けられたんだ…。」
恋人とはいえ、やっていい事と悪い事がある。不安になったと言っても相手を傷つけちゃ駄目だ。特に海斗は優しい心を持ってる。俺ならまだしもさ…。俺と寛也は出会いが出会いだったから。けど海斗と圷はちゃんと愛し合って結ばれた。だからこそ海斗はそれが辛かったんだろうな。
「そっか。海斗、話してくれてありがとう。でもその足枷どうやって取ったの…?」
「澪司さんがどこにしまうか見てたんだ。こっそりね。それでその鍵を見つけて家を飛び出してきた…。こんな話してごめんね駿里。」
「海斗。謝るのはなしだよ。辛いのは海斗でしょ?」
「…っ、ありがとう駿里。」
「うん。けど色々考えなきゃだね。海斗も本気で関係を終わらせたいなんて思ってないでしょ?さっきはあんな風に言ってたけどさ。関係を終わらせたいんじゃくて気持ちを知って欲しいんじゃないの?」
「……うん。」
言葉で言うのは簡単だ。俺もよく知ってる。口に出すだけなら誰でも出来るから。そこから行動に移すのが本当に難しいこと。だから俺も簡単にあれこれした方がいいよなんて言えない。
「じゃあさ海斗、とりあえず今日はここに泊まれば?」
「…え?」
「帰りたくないんでしょ?」
「…で、でも、」
それは…嫌なのか。まぁそうだよね。圷さんが必ず心配する。その顔は見たくないんだろうな。海斗は優しすぎるから。
「なら帰ろう海斗。」
「…………。」
帰りたくも…ないのか。そっか。じゃあどうしよっかな…。あ!そうだ!
「海斗。きっと今頃圷さんも心配してるよ。でも2人では会っちゃだめ。圷さんが何するか分からないから。ここに圷さんを呼ぼう。寛也もいるし!」
「…それなら…怖くない。駿里、色々ありがとう。」
「うん。寛也に話に行こう。」
「ま、待って駿里っ、腰辛いでしょ?電話しよう。」
「そ、そうだね…。」
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