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シマリス様リクエスト
日常
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*松下視点
「康二さん何作るの?」
何かを作ろうと思いキッチンに来たのはいいものの、俺はその駿里の問いかけに答えきれていない。それは作るものが決まっていないから。さっと作れるものがあればいいんだかな。
「何にしようか。チョコレートで出来るもんって限られてんだよな。どうすっかなぁ。」
「じゃあ生チョコは?」
「生?」
…待て待て駿里。俺は今生殺し状態だぞ。生とか言うなよ。昨日お前が寝ちまって俺は1人で虚しくトイレで出したんだわ。その記憶が蘇っちまうじゃねぇか。
「っ、ま、待って康二さんっ、そういうじゃないからっ!」
俺は一気に立っちまった。あるもんがな。それに気づいた駿里が俺と徐々に距離を取りながら慌てた様子でそう言ってきた。けど今俺のしたいことを突き通す訳にもいかねぇよな。駿里は故意に昨日気絶したわけじゃねぇしよ。
「はは、冗談だって駿里。大丈夫だ。別にやらねぇから。けど…。」
俺は少しばかり駿里をからかってやろうと思った。こいつの反応が一々可愛いからな。いじめたくなるんだよ。
「今のでスイッチ入ったわ。」
「ち、寛也助けて…!!」
あ…駿里のやつ、逃げやがった。逃げ足だけは早いんだよな。はは、可愛いやつ。いや待てよ…組長って今飯食ってたよな?
「こら駿里!今組長飯食ってるから!」
組長の飯の邪魔になる。そう思って俺は駿里を止めようとしたが遅かった。逃げ足の早い駿里は既に組長の膝の上にいた。まぁ組長も嫌じゃなさそうだし、いっか。そもそも組長が嫌がるわけねぇか。駿里が近くに来てくれてよ。
「どうした駿里。急に走ってきてよ。」
「康二さんがいじめてくるの。」
「いつもの事じゃねぇか。お前も一々反応すんな。余計に康二もヒートアップするだろ?」
「…じゃあここにいる。」
「そうしろ。」
まじか。組長がそう言ったら駿里はもう俺のところに来ないじゃねぇかよ。あーあ。こんなことになるぐらいなら揶揄わずに一緒に飯を作っとけば良かったな。
「えー。なんだよお前。一緒に作るって言ったじゃねぇかよ駿里。」
「…やっぱやめる。」
「んだよそれ。まぁいいけどさ。」
別に俺は駿里に無理強いしたいわけじゃねぇしよ。そもそもこうなった原因は俺だし。悔しいけど1人で飯作るか。いじけた駿里を見るのも楽しいしな。
「つーかそもそも何があったんだお前ら。」
「それがですね組長。駿里が急に生とか言い出したんですよ。」
「はぁ?」
「ち、違うから!寛也誤解だよ!」
「まぁいい。とりあえず話してみろ駿里。」
誤解と言えば誤解だけどそうじゃないとも言えるよなこれは。だから俺は黙っておいた。駿里が組長に正直に言えば組長は俺の方につくと思うから。
「俺はただ単に生チョコを作りたいって言ったの!」
「…生チョコ。」
ほらな。組長も一気に獣の顔になったぞ。あったりめぇだろ。昨日から生殺しなんだからよ。組長は俺よりも我慢してるはずなんだから。俺は酒で潰れたからいいものの。
「ち、寛也までそんな顔しないで…っ!!」
「悪い悪い。つい、な。何せ昨日お前途中で寝ちまうしよ。」
「…そ、それはそうだけど。」
お、自覚はあんのか。まぁやりすぎたのは俺らだし駿里は悪くないのも事実だけどな。
「な?だから俺らは生殺し状態なんだよ。その俺らに生チョコとかいうワードを言うな。さすがにこれは康二の肩を持つぞ。」
「…えぇ。何それ。俺が悪いの?康二さんじゃなくて?」
「そうだ。つーかお前元気だな。それなら抱いていいか?」
えー。組長いいな。俺も駿里抱きてぇ。けど当たり前に組長はそれを許さないからな。あーあ。俺はいつまでも生殺しだな。
「朝だからやだ!」
「今昼だろ。」
おお。組長のド正論だ。それを言われた駿里は焦りまくってた。可愛いやつ。
「ひ、昼でもやだから!」
「つれねぇな。全く…。」
「ならスイッチ入れたげましょうよ組長。」
「馬鹿。お前は帰れ康二。」
まじかよ。どさくさに紛れて俺も参加しようとしたけどやっぱ駄目か。昨日は特別だったんだよなぁ。なのに駿里のやつ、気絶してしまうしよ。俺ついてねぇや。
「…そんなぁ。ひでぇっすよ組長。」
「これからは俺ら2人の時間だ。仕事してこい。そのチョコレートは持って帰って海斗にでも上げてやれ。あとお前昨日飲みすぎたからちゃんと休むんだぞ。慣れねぇことしたら身体に響くから。」
なんだかんだ言って組長って優しいよな。俺の身体のこともちゃんと気遣ってくれるし。俺は断られたけど嫌な気分にはならなかった。逆に今はいい気分だ。
「お、組長!それはいいアイデアですね。じゃあそうしときます。海斗喜びそうです。」
「ああ。そうしろそうしろ。」
「んじゃ、俺は帰りますね。駿里、頑張れよ。今日の組長はすげぇかもな。」
「え?ど、どういうこと…?!」
「さぁ、どういうことだろうな。」
「待って康二さんっ、説明してよ!」
「嫌だね。組長から帰れって言われたし帰るわ。」
「康二さん…!」
「なんだよ駿里。俺にも抱かれてぇの?」
「さっきからうるせぇよ康二。さっさと帰れ。」
「はーい。じゃ失礼します。じゃあな駿里。」
そんで頑張れよ。昨日の生殺し状態の組長はちょっとやそっとじゃ止まってくれねぇと思うぜ。ま、それはいつもの事かもしれねぇけどな。何はともあれ頑張れよ駿里。
「康二さん何作るの?」
何かを作ろうと思いキッチンに来たのはいいものの、俺はその駿里の問いかけに答えきれていない。それは作るものが決まっていないから。さっと作れるものがあればいいんだかな。
「何にしようか。チョコレートで出来るもんって限られてんだよな。どうすっかなぁ。」
「じゃあ生チョコは?」
「生?」
…待て待て駿里。俺は今生殺し状態だぞ。生とか言うなよ。昨日お前が寝ちまって俺は1人で虚しくトイレで出したんだわ。その記憶が蘇っちまうじゃねぇか。
「っ、ま、待って康二さんっ、そういうじゃないからっ!」
俺は一気に立っちまった。あるもんがな。それに気づいた駿里が俺と徐々に距離を取りながら慌てた様子でそう言ってきた。けど今俺のしたいことを突き通す訳にもいかねぇよな。駿里は故意に昨日気絶したわけじゃねぇしよ。
「はは、冗談だって駿里。大丈夫だ。別にやらねぇから。けど…。」
俺は少しばかり駿里をからかってやろうと思った。こいつの反応が一々可愛いからな。いじめたくなるんだよ。
「今のでスイッチ入ったわ。」
「ち、寛也助けて…!!」
あ…駿里のやつ、逃げやがった。逃げ足だけは早いんだよな。はは、可愛いやつ。いや待てよ…組長って今飯食ってたよな?
「こら駿里!今組長飯食ってるから!」
組長の飯の邪魔になる。そう思って俺は駿里を止めようとしたが遅かった。逃げ足の早い駿里は既に組長の膝の上にいた。まぁ組長も嫌じゃなさそうだし、いっか。そもそも組長が嫌がるわけねぇか。駿里が近くに来てくれてよ。
「どうした駿里。急に走ってきてよ。」
「康二さんがいじめてくるの。」
「いつもの事じゃねぇか。お前も一々反応すんな。余計に康二もヒートアップするだろ?」
「…じゃあここにいる。」
「そうしろ。」
まじか。組長がそう言ったら駿里はもう俺のところに来ないじゃねぇかよ。あーあ。こんなことになるぐらいなら揶揄わずに一緒に飯を作っとけば良かったな。
「えー。なんだよお前。一緒に作るって言ったじゃねぇかよ駿里。」
「…やっぱやめる。」
「んだよそれ。まぁいいけどさ。」
別に俺は駿里に無理強いしたいわけじゃねぇしよ。そもそもこうなった原因は俺だし。悔しいけど1人で飯作るか。いじけた駿里を見るのも楽しいしな。
「つーかそもそも何があったんだお前ら。」
「それがですね組長。駿里が急に生とか言い出したんですよ。」
「はぁ?」
「ち、違うから!寛也誤解だよ!」
「まぁいい。とりあえず話してみろ駿里。」
誤解と言えば誤解だけどそうじゃないとも言えるよなこれは。だから俺は黙っておいた。駿里が組長に正直に言えば組長は俺の方につくと思うから。
「俺はただ単に生チョコを作りたいって言ったの!」
「…生チョコ。」
ほらな。組長も一気に獣の顔になったぞ。あったりめぇだろ。昨日から生殺しなんだからよ。組長は俺よりも我慢してるはずなんだから。俺は酒で潰れたからいいものの。
「ち、寛也までそんな顔しないで…っ!!」
「悪い悪い。つい、な。何せ昨日お前途中で寝ちまうしよ。」
「…そ、それはそうだけど。」
お、自覚はあんのか。まぁやりすぎたのは俺らだし駿里は悪くないのも事実だけどな。
「な?だから俺らは生殺し状態なんだよ。その俺らに生チョコとかいうワードを言うな。さすがにこれは康二の肩を持つぞ。」
「…えぇ。何それ。俺が悪いの?康二さんじゃなくて?」
「そうだ。つーかお前元気だな。それなら抱いていいか?」
えー。組長いいな。俺も駿里抱きてぇ。けど当たり前に組長はそれを許さないからな。あーあ。俺はいつまでも生殺しだな。
「朝だからやだ!」
「今昼だろ。」
おお。組長のド正論だ。それを言われた駿里は焦りまくってた。可愛いやつ。
「ひ、昼でもやだから!」
「つれねぇな。全く…。」
「ならスイッチ入れたげましょうよ組長。」
「馬鹿。お前は帰れ康二。」
まじかよ。どさくさに紛れて俺も参加しようとしたけどやっぱ駄目か。昨日は特別だったんだよなぁ。なのに駿里のやつ、気絶してしまうしよ。俺ついてねぇや。
「…そんなぁ。ひでぇっすよ組長。」
「これからは俺ら2人の時間だ。仕事してこい。そのチョコレートは持って帰って海斗にでも上げてやれ。あとお前昨日飲みすぎたからちゃんと休むんだぞ。慣れねぇことしたら身体に響くから。」
なんだかんだ言って組長って優しいよな。俺の身体のこともちゃんと気遣ってくれるし。俺は断られたけど嫌な気分にはならなかった。逆に今はいい気分だ。
「お、組長!それはいいアイデアですね。じゃあそうしときます。海斗喜びそうです。」
「ああ。そうしろそうしろ。」
「んじゃ、俺は帰りますね。駿里、頑張れよ。今日の組長はすげぇかもな。」
「え?ど、どういうこと…?!」
「さぁ、どういうことだろうな。」
「待って康二さんっ、説明してよ!」
「嫌だね。組長から帰れって言われたし帰るわ。」
「康二さん…!」
「なんだよ駿里。俺にも抱かれてぇの?」
「さっきからうるせぇよ康二。さっさと帰れ。」
「はーい。じゃ失礼します。じゃあな駿里。」
そんで頑張れよ。昨日の生殺し状態の組長はちょっとやそっとじゃ止まってくれねぇと思うぜ。ま、それはいつもの事かもしれねぇけどな。何はともあれ頑張れよ駿里。
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